• 「女神の見えざる手」観てきました。面白かったです!

    2017-11-06 00:08

    「予測不能のサスペンス」という一節が公式サイトにありましたが、まさにサスペンス! 先日鑑賞した某映画は大衆寄りすぎて残念でしたが、本作は善悪の基準がインテリ寄りで、一方的に敵を決めつけるような理不尽さもありません。ファミリー向けとは言い難いのが残念なのかもしれませんけれど、とにかく面白かった映画でした。

    主人公のエリザベスは、作品内の登場人物が誰も擁護しないレベルの、ある意味徹底した性格の悪い人物。いやあ、こんなダークヒーロー、歓迎しないわけがないじゃないですか。

    セリフもすごいですね。長くて難しいことを、一気にまくしたてる。まさに「ここは戦場」というわけであり、安っぽい正義なんてありません。

    何よりラストが驚きました。予想外過ぎてビックリしたというより、「しまったぁ、これは観ていて気がつけるはずだったじゃないかあ」という、自分自身の不手際でやられてしまった悔しさです。いやあ、実に憎らしいじゃないですか、この脚本。

    気になった点としては、フィクション特有のトンデモ設定なんかが散見するところですが、まあノンフィクション物ではないので、これは許容すべきなんでしょう。(でもゴキを改造するのは超技術だなあ。)

    エリザベスが銃規制法案にあれだけ全力になった理由は最後までよくわかりません。これは作中の人物も不思議に感じているので、そういう脚本の仕掛けなのでしょうか。そのあたりも含めてつくづく憎らしい脚本だと感じました。
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  • 映画「ドリーム」観てきました。イマイチでしたガッカリでした

    2017-10-09 18:47

    「本国で大人気」ということで、どんなものかと期待して観に行きましたが、まあ残念な内容でした。

    以前「ヘルプ」という黒人差別を主題とした映画に対する、否定的な感想で、「こういうのって白人が『差別しない俺エライ』で満足するだけの映画でしょ」という指摘がありました。本作もその似たような話でした。

    題材として学問的な達成感を感動的に描いてくれるのかなと期待していたのですが、ただ単に「生まれつき超すごいんだけど、差別で認められなかったのよ」という、それだけの内容です。ここが本当にガッカリ。

    差別を強調したいがために、脚本もわけわかんないですね。序盤で主人公の女性が重要研究のところに異動となりましたが、差別で嫌がらせを受けます。…ん? あの職場は黒人女性を嫌がらせするためだけに異動人事するほどヒマなんですか? 随分切羽詰まってたように描いていましたが、日本の適当に時間つぶしてるだけでお金が入ってくる大企業みたいな組織なんでしょうか。

    「どうせこれ、非差別者の白人様が出てきてバーン!なんだろうな」と思って観ていたら、黒人専用トイレの看板破壊バーン!ですよ。観客を満足させるのが興行映画といっても、こういった「差別しないボクえらい!」は引きますよ、ええ…。

    しかも、これ、Wikipedia見たら「当時、実際には黒人専用設備なんて無かった」って書いてあるじゃないですか。NASAに失礼じゃないですかね、これ…。

    宇宙ロケット開発に関して、ソ連(作中では「ロシア」呼びだった記憶がありますが。)との軍拡競争という位置づけが明確でした。このあたり、実際どうだったのか私にはわかりかねますが、全体的にナショナリズムの強い感じですね。(宇宙ロケット開発が当時から今に至るまで軍拡競争そのものであるのは事実ですが。)

    また、作中で黒人側の「権利は勝ち取るものなんだ」という態度をとっている人たちに対する扱いが、やけに悪いですね、この映画。以前Twitterで、セクシャルマイノリティの種類の解説画像を作ったアカウントが、「愛にはいろいろな形があると思うから知ってほしい。でも、権利どうこう言う奴はうざい」とこぼしていたのを見たことがありますが、その同種の匂いを感じずにはいられない。


    そこまで感じ取って、「なるほどこれは大衆的にウケるわけだ。特に共和党支持者でさえ楽しんで見てそう」という、悲しい感想が浮かんできてしまったわけです。実に悲しい。



    最後のテロップの、最後の最後で「この映画は実話を元にしたフィクションです」って出るんですが、流れるテロップだから難しいのはわかりますけど、そこもちゃんと日本語字幕入れるべきだったと思いますよ、私は…。(冒頭にも同様の断りが書いてあった気もしますが、おぼえてません)

    ちなみに日本語公式サイト見ると「マーキュリー計画に貢献した3人の女性」みたいに書いてありますが、これは半ばウソです。1人は学校で学び始めてて、あまり貢献できていません。どっちかというと、アポロ計画に貢献した女性達の苦労話として紹介するのが正しいと思います。どうせ見もしない、ネット集団リンチ愛好家達が修正前の邦題を喜んで叩いていましたけんど。
  • 「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦」観てきました。ついに通常の3倍のスピードが現実へ

    2017-09-07 22:40
    アニメ版オリジンもとうとう第5話。「機動戦士ガンダム」といえば「ああ、これ、架空戦記物をやりたかったんだろうな~」という描写が見え隠れしたりするアニメですが、今回はまさに架空戦記全開の戦争が繰り広げられており、大変見ごたえのある内容でした。

    か弱い女の子だったアルテイシアも、すっかり精神がぶっ壊れて、「軟弱者!」のセイラ・マスへと無事変貌を遂げていたのが印象的でした。

    「通常の3倍のスピードで接近します!」という絶対適当に入れただろうそのセリフ......長らく「本当に3倍とか可能なのか」と物議を醸してきた一節があったわけですが、本作では、なんと「なるほどこうなっていたのか!この展開は熱い!」といった感じで表現されていたのは良かったなあと思います。あのセリフに従うため、ものすごいGをスーツ無しで耐えるハメになってしまったシャアさんが可哀想な気がしなくもありませんが。

    まあ、どっちにしろ、あれでも空想科学の世界では否定されてそうですけど。


    ただ、男女観が昭和のオヤジくささを感じずにはいられなかったり、ここまでやる予定がなかったせいか黒い三連星がオリジン1話冒頭と噛み合っていなかったりと、微妙な点もいくつか。

    また、本シリーズ全体的に、続きありきの締めばかりで“結”が弱く、単体の映像作品としては他人に薦めにくい、ファン向けの作品に終始してしまっているのは少々残念。

    どうも次回で本編に追いついてしまうようですが(テム・レイさんの最後の元気な姿だ)、いよいよ次回で最後でしょうか。それとも憶測があるように、本編部分も突入してしまうのでしょうか。はてさて。