【将棋】羽生三冠のすごさと電王戦の話
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【将棋】羽生三冠のすごさと電王戦の話

2013-03-15 19:11
    ※記載の段位は現在の段位です。

    一応、道場2級くらいでは将棋を指す私ですが、将棋界のことはいろいろと気になるので追っていたりします。
    と言っても、連盟HPを見たりニュースを見たり2chまとめを見たりする感じですけど←

    将棋界のことをかじったことのある人であれば誰もが知っている、将棋界のスーパースターこと、羽生善治三冠
    その頭脳から繰り出す手は「羽生マジック」とも呼ばれ、将棋ファンを魅了します。

    今年度もさまざまな対局でその「羽生マジック」を見ることができ、そのたびに驚嘆させられました。

    今や伝説となったNHK杯での「▲5二銀」(加藤一二三九段戦)や「▲9八角→2六飛」(中川大輔八段戦)、「▲8六歩」(丸山忠久九段戦)はまさに羽生マジックと呼ばれる一手でしょう。

    しかし前述の「▲5二銀」「▲8六歩」と「▲9八角→2六飛」では性質が違います。

    「▲5二銀」も「▲8六歩」は間違いなく自分を勝ちに導く手であり、この一手で勝負あり、という手。
    対して「▲9八角→2六飛」は紛れを求める手であり、相手が正しい手を指せば負けるがその手以外は全て勝ち、という手です。

    今年度「羽生マジック」と呼ばれる手はおそらく、王座戦「△6六銀」、順位戦「▲7七銀」(いずれも渡辺明二冠戦)でしょう。
    そしてこの2手は、性質としてはいずれも「紛れを求める手」です。
    「△6六銀」は、実は正しく受けられたら負けという結論が出ています。
    結果は千日手でした(千日手にするだけなら「△7一金」と捨てるのが優れている)が、受けを間違うと羽生三冠が勝つという手。
    そして「▲7七銀」は、実はこの銀を歩で取る「△7七歩成」であっさり負けになるところ、違う手を指したので大逆転になりました。
    まさにこの2手は「紛れを呼ぶ羽生マジック」です。

    ではなぜこうなってしまったのか?

    それは、「相手の残り時間が少なかった」というのがポイントと思います。
    じっくり考えれば分かるがそれが出来ない状況にある、そこで繰り出された一手に惑わされる、というのが「羽生マジック」のポイントなのではないでしょうか。
    #もう知ってるよ、という人も多いでしょうが。

    それともう1つは、「羽生善治」という「ブランド力」でしょう。
    前述の「▲8六歩」は解説していた故米長邦雄永世棋聖が「指したのが羽生だからね」と仰っていました。
    「こんな手は全然考えてなかったけど、あれほど強い羽生さんが指したんだからいい手に違いない」という思いが錯覚へと導く、というのもあるものと思います。
    #「▲7七銀」に対する渡辺二冠のチョンボはそこから生まれているのかもしれません。

    とはいえ、いずれの「羽生マジック」であっても、「羽生善治」という人物の頭脳から導き出された一手であり、多くのものがその手を考え付かないというあたり、やはり羽生三冠はすごい、という結論に至ることになるわけです。

    --

    さて、「電王戦」まであと1週間となりました。
    人間VSコンピュータ、注目の一戦は3月23日開幕となります。

    今回出場しませんが、「もし羽生三冠が出ていたら?」と考えた方も多いと思います。

    出場した場合、私の予想は、「羽生三冠でも負けるかもしれない」です。
    いわゆる「羽生マジック」は前述のとおり「終盤の紛れを求める手」であることが多く、コンピュータにその紛れが通用するか、となれば、残り時間次第でしょうが、あまりないのではないかと思います。
    羽生三冠が勝つイメージは、「序盤リードしそのまま押し切る」というイメージです。
    定跡にとらわれない羽生三冠なら、このイメージのとおりに勝てる公算大でしょう。
    が、これが実らず「羽生マジック」が出るはずの展開、という形では負ける可能性が高いと思います。
    この場合は「紛れを求める」羽生マジックですから。

    こうしてみると、「羽生マジック」の一手は、人間VS人間だからこそ発揮される一手なのかも、と思います。
    将棋の勝負はもちろん盤上の勝負です。しかし、人間同士だからこそ出来る駆け引きや鍔迫り合いにも、私を含む将棋ファンは魅了されるのかもしれません。

    羽生三冠は、コンピュータに人間が勝てなくなるのを2015年と予想していたそうです。
    まもなくその2015年がやってきます。が、その2年前に開催される「電王戦」は、将棋ファンでなくても注目の一戦となることでしょう。
    コンピュータの「進化」と人間のもつ「人間らしい頭脳」、その勝敗は全く予想がつきません。どちらが勝っても負けてもおかしくはありません。

    第1局、「阿部光瑠四段 vs 習甦」は3月23日スタートです。

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