前のめりにさせる戦い
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前のめりにさせる戦い

2017-02-18 19:00
  • 4
今回の記事は大航海時代Onlineとは関係ありません。

時々このブロマガで将棋のことを書いています。
2017年2月13日に、将棋界にとって歴史的な出来事がありました。三浦弘行九段の復帰戦です。ニコ生公式他の媒体で完全生中継されました。
将棋を知らなくても報道等でこの人の事を知っている方も今なら居るのではないでしょうか。昨年の10月に、「対局中にスマートフォン等の電子機器を使って不正行為(所謂カンニング等)をしている」という疑惑が持ち上がり、挑戦者として臨む事が決まっていた竜王戦(タイトル獲得で四千万円、敗退でも最低一千万円が獲得出来るらしい)を辞退せざるを得なくなったばかりか、日本将棋連盟から無期限の出場停止処分が出て約4ヶ月の間公式戦に出場する事が出来なかった棋士です。
ぱっと↑を読んで、貴方は三浦九段が「カンニングをした」と思ったでしょうか? 2017年2月15日時点における正解(結論)は、「不正行為をしたと認められる証拠は無い」というものでした。今一度問いたい、この三浦九段が不正行為をしたかどうか、どちらだと思うかと。

「証拠が無い」というのは、「不正行為をしていなかった」と同義だと受け止められるでしょうか? 証拠は無いけど、カンニングしたかもしれないじゃん、とは思わないでしょうか。
例えば誰かが電車の中で「この人痴漢です」と言われたとして、その場で「体を触ったという証拠は無かった」と警察官が結論付けたら、周囲の人も「この人は体を触らなかった」という結論に落ち着くでしょうか。「やったかやっていないかは判らないが、疑われた人への疑惑は長い間消えないであろう」というのが、最もしっくりくる解答ではないかと自分は思います。疑われたその瞬間から不幸が確定している。そして、そのトリガーを抑える事は誰にも出来ません。

何度か記事にしているのですが、数年前から「電王戦」という将棋棋士 vs コンピュータソフトによる対決イベントが行われており、「コンピュータの方が強い」という形で決着がほぼついています。プログラムの成長速度が化け物じみていて、以前は東京大学の研究室にある数百台のネットワークを繋げて思考させるソフトもあったのが、今ではスマートフォンの将棋アプリの方がプロ棋士よりも強いかもしれないという情況になっています。つまり、実際に「スマホをカンニングしてプロ棋士に勝つ」のは可能な世の中になってきています。筆者がスマホ片手に名人と将棋の対決をしたら勝てるかもしれない訳です。なんだか夢の無い世界になってしまいましたが、それでもプロ棋士達のプライドは健在で、棋士同士の対局ではスマホも勿論、携帯電話やPCといった電子機器の持ち込みは許されないことになっています。

事件そのものについて詳しく書いていくと、ここまでの50倍位の分量になりそうなので、ぶちっと切ります。興味の沸いた方はネットの記事等をご参照下さい。

2月13日。その三浦九段の復帰戦が行われました。相手は羽生善治。それこそ誰でも知ってる将棋界のラスボスです。多数のカメラのフラッシュがたかれる異様な光景の中で対局が始まりました。公式戦から4ヶ月離れており、その間は批判に晒されて疲労を見せる家族のケア等もあってほとんど駒に触れる事も無かったという三浦九段。正直、最初の対戦相手が羽生さんというのは苛めか何かかと思われかねないところ。それでも、ここまでずっと堪えてきたものを出して欲しいと応援の声も熱くなっていました。
午前10時から始まった対局は、午後10時を過ぎても続いていました。途中までは三浦九段が優勢だった筈なのに何時の間にか『羽生マジック』が炸裂して形勢が逆転しており、流石に厳しいかといった展開。それでも4ヶ月のブランクがあってこの将棋の内容は流石三浦九段だという空気が流れていました。
三浦九段が、最後のあがきかと思う様な攻めの手を繰り出してきて、まあ無理だろうけどと思っていたら、数手で「うん、んんん?」と、突然羽生さんの王将が詰みそうな局面に。素人の自分が「ここに角を打つとか・・・」と想像しながら中継を観ていたら偶然にも三浦九段が同じ手を指して、しかもそれがかなりの勝負手。
12時間以上も戦ってきて、最後の最後で大逆転があるのかと、気が付くと身を乗り出してネット中継を観ている自分が居ました。比喩的な表現では無く、本当に文字通り「モニタに顔を近付けて」観戦していたのです。同時に、こんな凄い将棋を指す人がカンニングなんかする訳が無いじゃないか、と強い憤りを覚えてきました。証拠も無いのにこの人から4ヶ月も将棋を奪ったのか。棋士から将棋を奪うというのは、殺すのと変わらない行為ではないか。

対局は羽生さんの勝利で決着しました。最後の最後、三浦九段がああもう本当にどうしようもないんだなと表情を変えたのが一瞬見えた様な、それとも只の錯覚か。正直、最終盤での大逆転勝利を観たかった気持ちもありますが、羽生さんの強さにも改めて感服しました。

この日の朝、三浦九段は金属探知機による身体検査を受けてから対局に臨んだそうです。
それを事前に聞いた羽生さんは、「三浦さんにだけさせる訳にはいかない」と30分早く自宅を出て、自らも同じチェックを受けたそうです。

三浦九段は、前述の「電王戦」で、プロ棋士チームの大将としてGPS将棋というソフトと戦ったことがあります。東京大学の研究チームが作ったこのモンスターに、「何処で間違えたのかも分からない」まま敗れるという衝撃の記憶を残しました。あの時、この人はこのショックから立ち直る事が出来るのだろうかと思ったものです。コンピュータに敗れ、同じ棋士に疑いを掛けられ、名誉の回復など全く見えていない中でそれでも戦いの舞台に戻ってくるというのは、並の人間には出来ない事ではないかと思います。

兎も角も、13日の将棋は本当に素晴らしかった。2日経った今、タイピングしながら思い出しても胸が熱くなるのを感じます。彼の名誉が一日でも早く回復する事を心から願っていますし、只の一将棋ファンにも出来る事があれば何でもしようと思います。
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外国人初の女流プロ棋士誕生したそうですね
大航海時代オンラインにもミニゲームで将棋実装して欲しいですね
5ヶ月前
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>あやきちさん
カロリーナさんのことですね<外国人初

将棋は素人同士の早指しでも15分くらいは掛かるだろうからDOL内だとちょっとどうかなー(笑)。
将棋アプリとかでやってみようかなとも思いますが、ガチ勢にボコられそうで恐いです。
5ヶ月前
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15分だと厳しいんですね
今日は、Aで南蛮渡来さおり、Eで大感謝祭と
お祭り状態です
5ヶ月前
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>あやきちさん
一手10秒くらいでずっと指しても15分で90手だから厳しいかな。
狭織買いましたよ!今日も石拾いやってますよ!
5ヶ月前
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