閉じる
閉じる
×
池袋の駅前で、私の体は宙に舞った。
一ヶ月前のこと、お芝居を観に行った帰りである。
私はスニーカーを履いていた。この頃は、猫背気味になるのもよしとして、足元をちゃんと見る。ヒールのあるものはほとんど履かない。かなり用心していたのであるが、ついあたりを見わたした。一緒にいた人に、
「私、学生の頃、池袋に住んでいたことがあるの」
と話しかけた。
東京芸術劇場がある西口にはしょっちゅう来ているのであるが、西武がある東口は何年かぶりだろう。
私が大学生の頃、西武の前はごちゃごちゃした商店街であった。その路地を入ったところにあんみつ屋があり、私はそこでアルバイトをしていたのである。
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
入会して購読
チャンネルに入会して、購読者になればこのチャンネルの全記事が読めます。
入会者特典:当月に発行された記事はチャンネル月額会員限定です。
週刊文春デジタル
更新頻度:
毎週水,木曜日
最終更新日:2024-04-19 18:00
チャンネル月額:
¥880
(税込)
ニコニコポイントで購入
この記事は月額会員限定の記事です。都度購入はできません。