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記事 18件
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第18回「仕事と結婚生活 どっちも手に入れたい」

    2024-04-25 05:00 6時間前 
     誰にでも「ああ、この姿は他人様には見せられないな」という瞬間がありますよね。
     私の場合、それはアイスを食べているときです。なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、我ながら独特の食べ方をしています。
     まずアイスの蓋を開けます。おもむろに舌で直接アイスを舐めます。スプーンは使いません。なぜかこうやって直接舐めた方がスプーンで食べるよりもはるかに美味しいんですよ。そうやって夢中で舐めていって、底の方まで舌が届かなくなったときに、しぶしぶスプーンを使うんですが、もっと長い舌が欲しい。
     その姿はまるで妖怪「アイス舐め」です。だからアイスを食べるときは、私は一人部屋に籠ります。
     この原稿もそうやってアイスを舐めながら、唸りながら書いてます。
     み~た~な~。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第17回「幼稚園のボスママ どう対処すべき?」

    2024-04-18 05:00  
     皆さん、お花見はされましたか。
     三週前の号で「私は桜より梅が好き」と書いたばかりですが、いざ満開になると、やっぱり染井吉野はなかなかのもんですね。悔しいけどピンクに品があります。
     レギュラー番組のある読売テレビの楽屋から、大阪城公園の桜並木が見えるんですが、今年はとくに見事でした。みんな、お弁当を広げてはりましたね。そして満開の桜の背景にドーンと大阪城!
     あれは百点満点の景色でした。
     正直、この年になると、散りゆく桜に己を重ねる部分もあります。
     そういえば、十年ぐらい前に番組で「私も桜と同じで美人薄命で……」と言ったら、桂南光さんに「あのねぇ、それ言うなら二十一ぐらいで死なんとあきませんわ」と言われました。
     気持ちは永遠の二十一です。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第16回「披露宴をしたくない僕と盛大な式を望む彼女」

    2024-04-11 05:00  
     この間、私のやっているYouTube(「上沼恵美子ちゃんねる」)で、〈上沼恵美子に98個の質問〉という企画をやったんです。
    「子どもの頃の夢は?」「歌手になりたかったです」「好きな果物は?」「すいかとみかん」「肉と魚はどっち派?」「やっぱり魚かな。フグあるし、ヒラメもあるし」という具合に質問にポンポン答えていったんですが、もっとも悩んだ質問がこれでした。
    「イカとタコ、どっちが好き?」
     ……皆さん、これ選べます? 私は思わず「それだけは聞かないで~」と頭を抱えてしまいました。
     私はイカもタコも本当に大好きですし、どっちを食べたいか、日によっても違いますしね。結局、食べ方のバリエーションが多いということで、「僅差でイカ」と答えさせていただいたんですけど、本当にこれは究極の質問やと思います。
     イカで思い出しましたが、八代亜紀さんの「舟唄」に有名な一節がありますよね。
     ♪肴はあぶった イカでいい
     私も大好きな歌で、八代さんとも個人的に親しくさせていただきましたが、ここだけはちょっとだけモノ申したいんです。
    「イカで」じゃなくて「イカが」いいんですよ! 阿久悠先生!
     イカにも取り乱してしまいましたが、今週は、こんなところでイカがでしょう? 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第15回「夫の会社の役員なのに働かない義兄にイライラ」

    2024-04-04 05:00  
     私の自宅に「楽屋」と呼んでいる部屋があるんです。服を選んだり、お化粧したりする部屋なんですが、実はこの原稿は、いつもこの楽屋に籠って自分で書いています。
     毎週編集部から送られてくる皆さまからの人生相談を「お題」に見立てて、コタツでウンウン唸りながら頭を捻っております。
     何時間もそうやってると頭に変な汗かきますね。部屋が暑いわけじゃないんですよ。まるで脳みそから汗が出るみたいで、タイ料理のトムヤムクン食べたときと似ています。
     そうやって汗をかきながらも、何とか面白い回答が絞り出せたときが今、生きていて一番嬉しい瞬間ですね。
     決して莫大な原稿料をいただいているわけではありませんが(笑)、今の私にとっては大事な仕事になってます。ボケ防止になりますしね。
     では今週のトムヤム汗と莫大でない原稿料の結晶、ぜひお愉しみください。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第14回「人生の師匠はどこにいる?」

    2024-03-28 05:00  
    ♪梅は咲いたか、桜はまだかいな
     早いもので、もうそんな季節になってきましたね。
     そういえば先日、滋賀県の長浜に「盆梅展」を見に行きました。盆梅というのは梅の盆栽のことで、この長浜の盆梅展は昭和二十七年から続いているそうで、私は以前にも行ったことがあったんです。
     明治時代に迎賓館だった建物の広い座敷に鉢植えの梅が並び、梅のかぐわしい香りが漂ってきて……今年も愉しませていただきました。
     やっぱり私は桜よりも梅の方が好きですね。なんか賢そうですやん、梅の方が(笑)。
     桜って、咲くときは葉もなくて、花もみんな下向きに咲くでしょ。
     何となく「さぁ、咲き誇る私を見なさい!」という“圧”が強くて、ちょっと疲れるんですよね。
     それに比べると梅の方は枝にポンポンと咲いて、いかにも可憐で、惹かれるものがありますよね。
     さて今週のご相談は……えっ、この話のオチですか? ありませんよ、そんなもの。
     東京の噺家さんじゃあるまいし、そう毎週毎週、ウメぇマクラを期待されても困ります――。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第13回「社内の女性に恋してしまう」

    2024-03-21 05:00  
     この頃、いろんなものがすごく値上がりしてますね。
     この間、デパ地下でシャケの切り身を一切れ、買ったんです。例によって値段は見なかったんですけど、ちょうど主人が家にいてる日だったんで、朝食用にいいな、と思って。
     翌朝、いざ焼こうとパックから取り出したときに、何気なくパッと値段を見て仰天しました。
     いくらやったと思います?
     千六百二十円ですよ! ごく普通のシャケが! 一切れで!
     半ば呆然としながら焼いて、主人に出したんですが、なかなかシャケに手をつけないんですね。たまりかねて「シャケ、食べへんの?」と訊いたら「いや、他のおかずでお腹脹れたから……」とぬかしよるんで、言ってやりました。
    「これ、千六百二十円やで!」
     急に食べ出しましたね(笑)。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第12回「ゴミ袋の中身をチェックする夫」

    2024-03-14 05:00  
     この間、私のラジオで「カップヌードル」の話になりまして。
     一九七一年に発売されたそうですが、楽屋で師匠に勧められて初めて口にしたときの衝撃は忘れられません。「この世にこんな美味しいものがあるのか」と驚愕しました。プラスチックのフォークがついているのがまたオシャレでね。
     これが成功の味や、これをいつでも食べれるように頑張ろうと誓ったものです。
     あれから五十三年。おかげさまで好きなだけ食べれるようになりました。今ではいろんな味が出てますけど、私はやっぱりあの白地に赤い文字のオリジナルが好きですね。それもちょっと小さいサイズ(「カップヌードル ミニ」)のがよくて、私はあれを一度に三つ食べるんです。
     セレブでしょ?
     ご麺あそばせ。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第11回「ちょっとした手土産の選び方」

    2024-03-07 05:00  
     皆さんご存じかわかりませんが、私は今、YouTubeで「上沼恵美子ちゃんねる」という番組をやってるんです。お姉ちゃんと温泉に行ってお喋りする企画とか、おいしいポテトサラダの作り方とか、他愛ない内容なんですけど、結構多くの人に見ていただいているんです。
     そうしたらこの間、〈被災地から見ています〉という方がいて、〈家族全員上沼さんのことが好きで被災する前から動画を見ていたので、安心した気持ちになれる〉というようなコメントをいただいたんです。
     こんな有難い、こっちが励まされる言葉ないです。YouTubeやっててよかったな、と思いました。
     励まされるといえば、先日、久しぶりに東京に行きました。「婦人公論」の表紙の撮影があったんです。
     そこで撮っていただいた写真が、自分で言うのもなんですが、ものすごくよかったんです。もう、遺影にしたいぐらいで(笑)。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第10回「『霊感がある』妻と家探しで大げんか」

    2024-02-29 05:00  
     この連載も含めて、いろんなところで主人の悪口を言ってますけども、ちょっとだけいいところもあるんです。
     それは映画とかコンサートとかお芝居とか、そういう場所には必ず付き合ってくれることです。年配の男性だと億劫がる人も多いんですけど、これは有難いなと思ってます。
     ただね、もはや夫婦の会話もないので、劇場についてから開演するまでの時間が長い! 主人はというと、席に着くなり目を瞑って、「目を閉じて何も見えず」作戦ですわ。
     仕方なく周囲を見ると、皆さんよく喋ってはります。とくによく喋るのは、中年の男性と若い女性のカップル。男性の方が女性の方に身を乗り出すようにしてしきりに話しかけて、女性の方が受け流して……まあ、不倫でしょうね(笑)。
     そうやって手持ち無沙汰な時間を過ごしているうちに、時間潰しのいい方法を見つけました。
     劇場の天井に電球がたくさんありますでしょ? あれをひとつずつ数えていくんです。そうですね、六十四ぐらいまで数えたところで、だいたい開演時間になります。
     ワットいう間ですよ。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第9回「関西弁、標準語か どちらを話すべき?」

    2024-02-22 05:00  
    「暦の上では春」ということもあってか、この頃、本当に皆さんよく旅行されてますね。
     大阪の街でも海外からのお客さんをたくさん見かけるようになりましたし、私の周りでも「あそこ行った」「ここ行きたい」という話をよく聞くようになりました。
     私もこれまで国内外いろんなところに行かせてもらいましたが、「じゃあ今、どこに行きたいですか?」と訊かれると返事に窮するんです。
     旅先でたくさん素晴らしい景色を見て、美味しいものも食べているはずなんですけど、この年になりますと、そういうものは意外と忘れちゃうんですね。
     逆に旅先での妙なハプニングばかり覚えていたりします。
     以前、主人と冬の青森に行ったことがあるんです。しんしんと雪が降る中、温泉旅館で雪見風呂なんていいなあ、と思ってね。