• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 1件
  • 春日太一の木曜邦画劇場 第256回「成瀬の世界を見事に体現 仲代、静の芝居も素敵!」『女が階段を上る時』

    2017-09-14 05:00  
     その役者人生をインタビューさせていただいた最新刊『仲代達矢が語る日本映画黄金時代 完全版』(文春文庫)の執筆に当たり、改めて仲代のフィルモグラフィを俯瞰して驚かされたことがある。
     それは、役柄の幅の広さだ。たとえば黒澤明作品だけをとっても、『用心棒』では蛇のような冷酷なやくざを演じたかと思えば、翌年の『椿三十郎』では剛直な侍を演じた。五社英雄作品のやくざ役でも、『出所祝い』ではストイックな男を演じる一方で『鬼龍院花子の生涯』では粗野な男を演じる――といった具合に、一人の役者とは思えないほど千変万化の様を見せているのだ。