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記事 5件
  • 夜ふけのなわとび 第1522回 林真理子「交流会」

    2017-09-14 05:00  
     初秋の会津は本当に綺麗だった。
     私がメンバーになっている3・11塾(3・11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構)は、年に二回交流の場をもうけている。
     七月は子どもたちと保護者が東京にやってきた。パーティーをして次の日はミュージカル「アラジン」をみんなで見た。
     今度は私たちが出かける番だ。今までは宮城県石巻や岩手へ集まったのであるが、今年は会津へ行くことになった。 
  • 夜ふけのなわとび 第1521回 林真理子「手紙と阿久さん」

    2017-09-07 05:00  
     誰でも言うことであるが、親が亡くなった後、実家の跡片づけをするというのは骨の折れる気ぶっせいな仕事である。
     初盆にしばらく実家に帰り、弟夫婦や姪たちとあれこれ整理をした。働き者の従姉たちも手伝ってくれる。
     幸いなことに、金目のものは何もないので、どんどん捨てることが出来た。どうしても捨てられないのが、古い写真と母のノートだ。びっしりと歌が書き込んである。長い推敲がいかにも母らしい。
     なぜだか紙袋いっぱいに古い書類や手紙が出てきた。 
  • 夜ふけのなわとび 第1520回 林真理子「読者は十四億!」

    2017-08-31 05:00  
     七年ぶりぐらいに上海へ行ってきた。
     ひと頃は建築ラッシュが続き、工事現場ばかりが目についた。やたら騒がしく埃っぽくて、
    「もう、いいや」
     とひとりごちた私。その分「台湾愛」が強くなり、友だちと毎年のように出かけていた。
     が、久しぶりの上海は、開発もいち段落してしっとりとした雰囲気に。嬉しいことには、ちゃんと昔の建物を残しておいてくれていた。そこが今、観光地として流行っている。おしゃれなレストランもいっぱい出来てどこもおいしい。たとえば北京ダックの店は……。
     いや、そんなことはどうでもいい。今回私はなんのために上海に出かけたか。
     それは中国進出のためである! 
  • 夜ふけのなわとび 第1519回 林真理子「なじみの店」

    2017-08-23 05:00  
     最近なじみのビルがどんどん消えて、本当にさみしい。
     南青山三丁目といったらベルコモンズ。かの黒川紀章先生が、「街の中に丘をつくる」というコンセプトでつくられたビル。昔はおしゃれなブティックが幾つも入っていて、入るのに緊張したものだ。私のコピーライター時代とベルコモンズとはぴったりと重なる。おしゃれを意識し始めた頃だ。
     そしてハナエ・モリビル。これは表参道のランドマークだった。一階のカフェは私の待ち合わせ場所だったっけ。何よりもこのビルの中で、森英恵先生にウェディングドレスを仮縫いしていただいた思い出がある。
     
  • 夜ふけのなわとび 第1518回 林真理子「下界に降りてくる」

    2017-08-09 05:00  
     先週、タカラジェンヌたちの修学旅行に遭遇したことを書いたところ、
    「なんて羨ましいの!」
    「本当に運がいいわね」
     というラインが殺到し、あらためて彼女たちの人気と希少性に驚かされた。
     引退した宝塚スターのことを、
    「下界に降りてくる」
     と表現したのは、今は亡き筑紫哲也さんである。その気持ちわかるなあ。雲の上にいたトップスターの方々が、ふつうにテレビに出演するし、パーティーや食事会にも顔を見せるようになってくるのだ。