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  • 《ブーム白熱!「松本清張の世界」》連載陣イチオシ!「清張 私の一冊」

    2017-10-26 05:00  

    『点と線』の簡潔なる名文
    作家 黒川博行

    『点と線』は私が初めて読んだ清張作品であり、手にしたのは四十六年も前、文庫化の直後だった。
     この作品は有名な「四分間の空白」がクローズアップされることが多く、実際斬新なアイデアだと思う。しかし、清張がそれまでのミステリー作家と決定的に違っていたのは、トリックの質ではなく、圧倒的な文章力に裏打ちされたディテール(最初に情死ではないのではと疑わせる要因になった一人分の列車食堂の受取証)や、推理の進め方の上手さと、その的確さだったのではないか。