【AdventCalendar】いなくなってしまったあの人たちのこと
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【AdventCalendar】いなくなってしまったあの人たちのこと

2016-12-05 00:05
    それはきっとどこにでもある話で、
    取りたてて書く話でもないかもしれません。
    だからこそ、このような機会に残しておきたいと思いました。

    いなくなってしまった
    あの人たちのプロデュース。

    ・・・

    ●ひとりめ。
    ニコニコ動画を中心とした
    アイマスのコミュニティには、
    動画を投稿した年月によって先輩・後輩が
    決まるという独特な慣習があります。
    彼と僕は同期でした。

    2010年。
    全盛期のSkype、流行り始めたTwitter、
    そして今はなきIRC(あるけど)
    公式からの情報量も多くなかった頃です。
    それでも、毎日なんとなしに集まっては、
    アイドルや動画について語り合いました。
    その人は少し粗野なところはあっても
    楽しい動画をつくる人でした。

    2010年9月。
    いわゆる「9.18ショック」
    彼が特に好いていたのは、
    おでこがチャーミングな女の子。
    その子との関係が変化してしまったことで
    あまりに分かりやすく彼は変わりました。
    これまで楽しく語っていたあらゆるものを
    口汚くののしるようになりました。
    なだめようとする人には牙を立てました。

    多くの人が彼のそばを離れてゆきました。
    しばらく経ったある日、
    騒ぎ立てるのにも疲れたのか、
    彼はいなくなりました。

    不幸なことに、その時は
    それが珍しいことではありませんでした。
    だからこそ「仕方のないこと」として
    みんな見て見ぬふりをしていました。

    彼の動画は、ひとつも残っていません。
    同期で集まって作った動画の片隅に、
    名前がぽつんと書いてあるだけです。

    発売されたベストアルバムの初回盤。
    やっと手に入ったと
    嬉しそうに話していたのにな。



    ●ふたりめ。
    今となっては本当に彼がいたのか
    それとも、
    僕の願望の果ての妄想だったのか
    それすら定かではありません。

    2010年、同じころ。
    僕は栗色ショートの女の子にお熱でした。
    その女の子の担当は、深い愛で
    知られる方が多く、彼もその一人でした。

    「現実に××××の人格を再現する。
    そのために人工知能の研究室に入る。」

    僕が彼について覚えているのは、
    その呟きひとつでした。
    (入るではなく「入った」かもしれませんし
    僕ではなく「私」かもしれません。)

    それは当時の僕にはとても魅力的で、
    刺激的な考えのように思えました。
    たまに彼のTwitterを覗くようになりました。
    研究に触れていたか定かではありませんが、
    彼は本当に××××のことを好きなようでした。

    それからあまり経たないうちに
    彼はアカウントを消しました。

    袖がふれたのかさえ分からない、
    あまりに小さな縁でした。
    彼の夢は結実したのでしょうか。
    今となっては知る由もありません。
    (現在、「×××× 人工知能」で検索すると、
    ある同人サークルさんがヒットします。
    これも定かではありませんが、
    彼とは別の方のように見えました。)



    ●さんにんめ。
    彼の担当は、目立つ金髪。
    とびきりキュートな女の子でした。

    2010年、これもまた同じ。
    誰もが彼の描くアイドルに魅了され、
    また、誰もが彼のように
    プロデュースしたいと思わされました。

    公式の設定、言葉、物語を尊重しながら
    彼だけが描ける世界が
    彼の動画には広がっていました。

    ある日突然、彼はいなくなりました。
    作りかけの動画の痕跡をいくつか残して。

    ある人は「しずかに壊れた」と言いました。
    ある人は「誰も手出しできない世界に
    行ってしまった」と言いました。

    その去り際すらも、憧れの対象でした。

    6年経って、彼は帰ってきました。
    あのときと同じくらい輝いた、いや、
    それ以上にまばゆい彼女を連れてです。
    あのときの僕らを魅了したみたいに、
    きっとこれからも
    多くの人を虜にすることでしょう。

    ・・・

    冬は思い出すのにちょうどいい季節です。
    楽しい思い出ばかりではないかもしれない。
    むしろ、
    楽しい思い出の方がつらいかもしれない。

    それでも、覚えていたい人たちがいます。
    そしてそれはきっと、
    あなたにもそうなのではないかと思うのです。



    ●さいごに。
    2つのリボンが特徴的な女の子。
    いつかその、パーフェクトな姿を
    形にしたいと語り合ったあなたへ。

    この秋、6年間使っていた名前を変えました。
    あなたと同じ、長音符を含む
    カタカナ4文字です。

    気が向いたら、いつでも帰ってきてください。
    僕はまだ、しばらくここにいると思うので。

    低燃費Pあらため低機能P
    あらためユーリカP



    ※正確でない内容が含まれるため、実在する人物名を伏字としています。

    ※Advent Calenderとは?
     12月に色々な人が日替わりで
     記事を書いていく企画らしいです。
     今回の記事は こちら に参加しています。



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