• 本当は大変な鉄道乗りつぶし 北日本旅行編

    2017-07-22 06:07
    旅や交通に関して言いたい放題やるこのブロマガ、今回は鉄道乗りつぶしの旅行で大変なところを挙げていきます。
    鉄道乗りつぶしのプランニングのノウハウみたいなものは前回の計画編で書きましたが、中には時刻表からでは窺い知れない終着駅連絡やT字駅の処理方法など、いろいろと面白いものがあるので、それらを全て網羅してしまおうということです。
    また、自分の動画では既に乗車済みだったり、廃線などで行わなかった方法も記述していきます。

    【北海道エリア】
    ○終着駅・稚内(宗谷本線)と 終着駅・留萌(留萌本線)
    この2つは深川・旭川を基点とした周回ルートが組めます。
    豊富ー稚内は普通にピストンとなりますが、豊富・幌延ー留萌間は日本海沿岸経由で沿岸バスの豊富留萌線という長距離路線バスが走っています。これを使うことで、効率的に2つの盲腸線を消化することができます。
    また、稚内には宗谷岬や稚内公園があるので観光でもかなりイケるところであるほか、利尻島や礼文島にも足を伸ばすことも可能です。
    (自分の攻略時は特急「はぼろ」号に乗りたかった、増毛ー留萌間が廃止前だったことによりこれ以外に札幌ー留萌ー増毛ー深川も追加)

    ○道東大周回&根室往復
    道東方面は滝川駅または旭川駅または新千歳空港駅を基点とした道東大周回ルートが組めます。
    滝川を基点とすると、滝川ー富良野ー新得ー釧路ー知床斜里ー網走ー遠軽ー旭川ー滝川という、普通列車が少ない1泊2日コースが組めます。そして、この途中で根室ー東釧路間を往復します。しかし、根室本線の末端区間と侮るなかれ。実は片道2時間の行程です(並行する国道44号線も124.1kmある)。
    沿線には納沙布岬、知床半島、摩周湖、屈斜路湖、釧路湿原など見所が多いので、ゆっくり観光し、特急も有効に利用していくことが大事です。
    ところが、2017年7月現在、新得ー東鹿越が不通となり、このルートが使えません。
    そこで、新得から先石勝線、旭川ー滝川間を函館本線で移動、滝川から後述する新十津川まで徒歩連絡、札幌まで出て新千歳空港まで千歳線を走ることでさらに拡張した大周回を組めます。

    ○石狩川周回・道央大周回&夕張往復
    このルートの基本パターンは、苫小牧を起点とし、室蘭本線、函館本線、富良野線、根室本線、石勝線、千歳線の周回ルート(苫小牧ー岩見沢ー旭川ー富良野ー新得ー新夕張ー南千歳ー苫小牧)と、千歳線往復(新千歳空港ー南千歳)、石勝線往復(新夕張ー夕張)、そして、札沼線と函館本線を利用して札幌ー新十津川・滝川をぐるっとまわるルートで構成されています。新十津川と滝川は2kmぐらいしか離れていないので、徒歩連絡もできます。
    現在は東鹿越ー新得が利用できないため、このルートを組み替えることが必要となってきます。
    具体的には、札沼線・根室本線・富良野線・函館本線・室蘭本線の順に乗るということです。
    札幌ー新十津川ー滝川ー東鹿越(富良野)ー旭川ー岩見沢ー苫小牧のルートです。
    また、石勝線は道東大周回のルートに組み込ませて攻略します。
    岩見沢ー札幌が唯一ピストンが必要な区間になりますが、ここは運行本数が多いため大して問題になりませんし、道東大周回・道北大周回からの脱出経路として適しています。
    また、このルート取りは将来も見据えていることが特徴で、廃線が濃厚といわれている根室本線の不通区間、札沼線の非電化区間、石勝線夕張方面がなくなっても組み換えが容易であることです。

    ○強引な徒歩連絡が有効?札幌市営地下鉄
    札幌の地下鉄は南北に走る路線が2本、東西に走る路線が1本あります。
    このうち東西線はほぼJRに平行し、新札幌ー発寒にほぼ相当します。
    南北線の南側終点・真駒内は正直拡張性に乏しく、そのまま戻るしかありません。あるとしたらその先の定山渓・札幌国際に行くぐらいか。
    しかし、それ以外の南北線麻生、東豊線福住、東豊線栄町はそれぞれ徒歩連絡ができます。
    麻生と栄町は2.4kmぐらい、福住は南北線南平岸まで2.9kmです。歩こうと思えば歩けますし、列車で動いても2路線が中途半端に離れているので乗換えで結局歩くので徒歩連絡は有効とも言えます。
    また、福住は札幌ドームに近いのでイベントに合わせるのが吉か。
    また、札幌市電は環状運転をしているので、藻岩山観光も兼ねて乗るのがよいでしょう。

    ○大局で見ればダブルトラック・札幌ー青森間
    この区間は一見すると難しいようで、実は1往復だけでほぼ一網打尽にできます。
    青森→札幌
    青森ー蟹田ー奥津軽いまべつー木古内ー函館ー(藤城支線経由)ー大沼公園ー長万部ー小樽ー札幌
    札幌→青森
    札幌ー苫小牧ー東室蘭ー長万部ー渡島砂原ー新函館北斗ー新青森
    (苫小牧ー様似(鵡川)、東室蘭ー室蘭、新函館北斗ー七飯、津軽二股ー三厩のみ往復乗車必要)
    ただし、途中停車駅がない藤城支線を考慮に入れない場合は新函館北斗ー七飯に乗る必要がなくなります。
    自分は「北斗星」「はまなす」で散々通りましたが、現在は1日3本の普通列車が走るのみで、あとはほとんど貨物列車が使うため、貨物線と見なすこともできるかも。

    ○どの終着駅も散策したい函館市電
    函館市電は十字街を中心としたY字型の線形。函館・五稜郭の駅が中途半端な位置にあるため、なかなか厄介・・・かと思うと、そうでもないのです。
    終点3駅である函館どつく前、谷地頭、湯の川はいずれも観光地の弁天岬台場跡(新撰組最後の地)、立待岬、湯の川温泉が近くにあります。

    【東北】
    ○大周回を組みやすいが、合流してからが問題の三陸
    東日本大震災で被災してBRT復旧区間が存在する三陸地方ですが、代行バス状態が続く釜石ー宮古間があるとないとでちょっとルートの組み方が変化します。
    ない場合は盛岡ー宮古ー久慈ー八戸ー野辺地ー大湊ー野辺地の北側周回、
    花巻ー釜石ー盛ー気仙沼ー柳津ー小牛田の南側周回となります。
    ある場合は盛岡ー宮古ー釜石ー花巻とした上で宮古以北と釜石以南を繋げるようにします。
    しかし、八戸駅が完全にT字型で、繋げられる先がないので大問題なのです。
    乗りつぶしたときは、東北新幹線の新青森ー八戸を往復してなんとか解決させました。
    どうせ大湊線があるので、野辺地ー新青森を往復するのが一番よさそうな落としどころか。
    時間が合えば、蟹田ー脇野沢ー大湊や函館ー大間ー下北をフェリーでつなぐこともできます。
    さらに、南側では一ノ関ー気仙沼ー前谷地ー女川ー石巻ーあおば通が使えます。


    ○本線のベーシック周回と支線の回収周回
    本線とは、東北本線、青い森鉄道、奥羽本線、羽越本線のこと。ただし、これらの線区だけに付随するJR男鹿線と由利高原鉄道だけはこのうちに乗っておく必要があります。
    一方支線の回収としては、かなり複雑となってしまいます。
    それは、T字駅の多さです。
    鷹巣、角館、好摩、北上、横手、大曲、秋田、余目、東能代、川部…
    どれを組み合わせるかという感じになります。
    モデルルートとしては、新潟県方面ー余目ー新庄ー大曲ー角館ー鷹巣ー東能代ー五所川原ー津軽中里ー五所川原ー川部…黒石ー弘前…中央弘前ー大鰐温泉ー大館ー盛岡ー秋田ー大曲ー横手ー北上ー一ノ関→三陸方面周回ルートといったところでしょうか。
    土日を利用して乗りつぶそうとするとほぼ無理なルートができてしまいました。
    途中の秋田新幹線などを使って出入りする感じのルートになりそうです。

    ○T字路線・盲腸線をかわせない東北南部、しかし近接する路線を組み合わせる
    東北南部も攻め方はほぼ同様です。近いT字駅を拾っていきます。
    まず新潟発着として新発田ー坂町、米沢ー赤湯を他のルートと重複、荒砥ー山形はバスで短絡、左沢線は往復、そのまま仙石線、仙台市営地下鉄に少し乗車してさらに常磐線・阿武隈急行・東北本線のいずれかに繋ぐルートが見えてきます。
    また、基本ルートとして東北本線ー陸羽東線ー山形新幹線で福島駅を起点とした基本周回が組めます。
    仙台市営地下鉄は全駅が盲腸線ですが、JRの太子堂駅と南北線終点の富沢駅は歩いて行けます。また八木山動物公園駅は周囲に観光スポットが多いことが特徴です。泉中央と荒井は…まあ周囲からかなり離れているので単純往復がよさそうです。
    なお、東北本線の利府支線もこの時点で忘れずに乗っておく必要があります。

    ○東北南部は交差が多い、組み合わせが重要
    東北南部は交差だらけ…とも言えます。
    まず、福島駅は東北新幹線、東北本線に加え、阿武隈急行ー奥羽本線のライン。
    槻木ー岩沼間(1駅だけ)を重複させると、常磐線ー阿武隈急行と東北本線のラインが見えてきます。
    郡山は東北新幹線、東北本線に、磐越東線・磐越西線・水郡線の3路線が乗り入れていますが、このうち磐越東線がいわきでT字になっているので、単純往復とした上で磐越西線ー水郡線のラインと見ることができます。
    さらに会津若松。磐越西線と会津鉄道ー只見線のラインが見えてきます。ただし西若松ー会津若松が重複となるため、磐越西線を東西に切ったほうがスムーズに動いているようにも見えます。磐越西線のみで見るとスイッチバックですし。
    一応、常磐線はそのまま通り抜ける前提で日程を組んでいますが、代行バスの便数があまりないので、もし不通区間を迂回するなら南相馬市ー福島間をバス、郡山に出て磐越東線を往復せずにいわきから不通区間端点まで行った上で常磐線を南下するのがよいでしょう。
    また、宇都宮を起点とした小規模周回も組めます。日光線、東武日光線、東武宇都宮線です。
    会津鉄道ー野岩鉄道ー東武鬼怒川線ー日光線はあとで乗ると仮定すると、これだけでも大きい意味を持ってきます。
    また、この段階で福島交通飯坂線も忘れず乗っておきましょう。終点が温泉地なので夕方あたりに乗って風呂でさっぱりしたり宿泊したりするのが良いと思われます。



    予想以上に長くなったので、北陸・関東方面は次回書きます。
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  • 本当はマジで大変な鉄道乗りつぶし 計画編

    2017-07-21 19:51
    旅や交通について言いたい放題やるこのブロマガ、今回は鉄道趣味にかかわる話です。

    アニメ「鉄子の旅」の冒頭において、「鉄道が好きな人にもいくつか種類がある」という趣旨の記述がありましたが、まさにその通りで、撮るのが好きな人、乗るのが好きな人、運用を調べるのが好きな人、歴史を紐解くのが好きな人などがいます。

    今回記事にするのは、そのうちの「乗るのが好きな人」の話です。
    自分は、2012年6月あたりからそれまで乗ったことがあった鉄道路線とあわせて鉄道路線を全線乗りつぶそうという思い立ち、2016年10月に皿倉山ケーブルカーに乗車したことで鉄道事業法に則って運営されている全国全線を乗車したことになりました。
    また、2016年12月に開通した仙台市営地下鉄東西線は開通当日に、2017年3月に開通した可部線復活区間は開通翌日に乗車しており、しっかりと乗りつぶしの更新も行っています。

    その各路線を乗りつぶすために、自分が何を考えてプランを作ったかを書いていきます。

    1.難関路線から組み立てよ
    全てのプランニングの原点は、いわゆる「難関路線」から始まりました。
    1日数本しかない路線(小野田線本山支線など)、特定期間にしか動かない観光路線(門司港レトロ観光線など)、1路線に対する拘束時間が長くなりやすい路線(立山黒部アルペンルートなど)、特定時間にまとまって動く路線(鶴見線など)など、類型はさまざまですが、それらを
    基軸に予定を組むことから始まっています。

    例えば、山口県内の場合。
    この時点では山口県内の乗車済み路線は岩徳線、山陽新幹線、山陽本線、山口線だけ。
    従って、コレに含まれていない宇部線、錦川鉄道、小野田線、美祢線、山陰本線をどうするかということだったのです。しかし、この中のうち小野田線の本山支線と山陰本線の仙崎支線および益田-長門市間が問題でした。
    このうち山陰本線の益田-長門市はそれ以前の行程で三江線からの時間調整(という名の石見銀山観光)をしたあとで乗ることが確定していたので気が楽でしたが、あとの各線が問題。
    仙崎支線は元々一気に乗るつもりだった山陰本線益田-下関をぶった切って長門市-仙崎を往復することで解決しました。
    しかし、小野田線系統は1日3往復という運行本数がネックとなりました。そこで、そのうち2往復が運行されている早朝に小野田線を攻略することで決定。宇部線はわりと夜でも攻め込める路線だったので仙崎から美祢線などを介して接続、宇部市内に宿泊して翌朝宇部駅から再スタートした上で小野田線を攻略するという方法で攻略しました。

    2.一筆書きの極意を忘れるな

    一筆書きといえば、T字になっている箇所が奇数あると、うまく描けないといわれていますが、鉄道乗りつぶしでも同じことが言えます。
    Y字に分岐している駅が多い福岡県筑豊地方では分岐がネックになっている場合もあり、平成筑豊鉄道糸田線・伊田線の分岐駅である金田や、日豊本線と平成筑豊鉄道の分岐駅である行橋のほか、桂川、原田、黒崎、新飯塚、企救丘/志井公園、吉塚などがあります。
    T字駅にさしかかった場合、異なるループを一部重複させるか、来た道を戻るかは場所にもよりますが…
    この場合、隣接するT字駅を探し、そこまで重複させる手法が多いです。
    福岡県筑豊地方の場合は…
    中津方面→城野→田川後藤寺→新飯塚→直方→黒崎→門司港
    門司港→行橋→田川伊田→直方→博多
    (城野~行橋が重複)
    豊後中村→日田→田川後藤寺→金田→直方→桂川→原田→基山→甘木→宮の陣→西鉄二日市→大宰府
    (豊後中村~日田・金田~直方~桂川・原田~基山が重複、後に宮の陣~西鉄二日市も重複)

    ※鹿児島本線、久大本線のみ乗車済

    うまく重複を最小限に抑えたようにも見えますが、それでもY字駅の数の影響でうまくいきませんでした。どこかが抜けているのです。それは…(若松~)折尾~直方でした。そのため、この区間だけは九州鉄道乗りつぶしでも最終盤まで残っていた路線です。
    しかし、このような路線をできるだけ運行頻度が高い路線に持たせることが実はかなり大事なのです。

    3.鉄路の先にも道はある

    そもそも鉄道乗りつぶしを思い立った理由が、「終着駅めぐりの旅」だったのです。
    以前の旅で稚内、増毛(現在は廃止)、根室、枕崎、志布志などといった各駅に行ったことをきっかけとし、線路の先に広がる景色や交通体系を体感したいという欲望があり、それを拡張した結果が鉄道乗りつぶしでした。
    実際、鉄道乗りつぶしでは多くの行き止まり路線があり、その中には終点で何も接続がない「盲腸線」も数多くありました。
    しかし、一見すると接続がない盲腸線も、案外組み合わせをいじると楽しいものだったりします。
    例えば先程出た錦川鉄道。これ単体ではただ乗って折り返すだけですが、その先に未成線があり、そこを走るアトラクションがあります。これに乗車し、本来鉄道が走るはずだった場所を訪ねることができます。
    指宿枕崎線でも、枕崎~鹿児島にはバスが経由地違いで存在し、これと組み合わせて効率的に乗りつぶしをすることができます。日南線終点の志布志なら、(乗りつぶしには使いませんでしたが)大阪行の長距離フェリーが発着しています。
    長崎県の島原半島を走る島原鉄道も、その先に熊本とつながるフェリーを使うことで有効に乗りつぶしが可能となります。

    また、終点どうしをつなぐものがあるとなおさら良いです。
    阿佐海岸鉄道甲浦と土佐くろしお鉄道奈半利の間には四国遍路のコースであるからかそれなりの本数でバスが走っており、終点駅どうしを効率よく繋ぎます。
    終点駅から盲腸線の途中駅に繋ぐ例もあり、えちぜん鉄道勝山永平寺線勝山から越美北線九頭竜湖にバスで繋ぐ、ということもあります。
    折り返し時間が短いなら仕方が無くそのまま戻ることもありますが、そうでない場合、接続が無いなら無いで楽しむ方法を探すことも大切で、津軽線三厩なら竜飛崎観光、大湊線大湊なら恐山観光、宗谷本線稚内なら宗谷岬…などなど、特にローカルな盲腸線には意外と観光がつきものであることが多いです。首都圏や京阪神地区では住宅街が終点の場合が多く、そういう場所は夜の帰宅時間帯を狙って乗りつぶしを行い、沿線にある入浴施設でひとっ風呂浴びることが多いです。

    4.都会では乗り換え回数を極力抑えよ

    つまり直通をうまく使うってことです。ただし都会での話。
    首都圏や京阪神では乗換えが田舎とは違って5分以上かかることもあるので、できるだけそうしたロスを抑えるためにも直通は上手に使いこなすことが大切なのです。
    逆に、直通がない路線は、他に直通がない路線へ乗り換えることが後々楽になったりします。
    メトロ銀座線なら、渋谷で京王井の頭線、浅草で東武伊勢崎線に…といった具合です。
    ただし駅の構造が簡素である場合が多いローカル線では当てはまらないことも多いようです。短い乗り換え時間で系統分割している場合もありますし。

    5.攻め込めるギリギリを突く

    主に19時を過ぎてからはいわゆる「追い込みタイム」です。
    終電車と翌日の始発電車、そして夜を明かせる施設(ビジネスホテルなど)の兼ね合いです。
    自分はよっぽどのことがない場合、18時を過ぎたあたりでプランニングを始めることが多いです。
    (よっぽどのことの例→北海道内など運行本数が少ない場所など)
    終列車付近では基本的にニュータウンに向かう通勤路線が攻略しやすくなり、閑散路線はやや攻めづらくなります。
    大阪府内ではこの通勤路線攻略が有効に働き、夜22時を過ぎてから新今宮→久宝寺→放出→京橋→大正→天王寺というルートで1週。このうち久宝寺~放出のJRおおさか東線、京橋~大正の長堀鶴見緑地線、大正~天王寺のJR大阪環状線がいずれも最終列車でリレーしています。

    また、乗客が比較的少なく、各駅停車などでも優等退避が少ない早朝も狙いどころです。
    しかも、早朝はローカル線も通学輸送のために列車が高確率で動いている…というシナリオも十分に考えられます。
    三次-江津の三江線、雀田-長門本山の小野田線本山支線、摩周-知床斜里の釧網本線など、枚挙に暇がありません。また、なぜかは不明ですが、こうした時間帯の列車は長距離を走破することが多いようにも感じます。
    これにより、乗り換えロスを低減したり、寝不足を補ったりできることもあります。

    6.時には予定を特に決めない、曖昧にしておくことも大切

    中国地方西部、四国地方、九州南部、北海道、東北北部といった運行頻度が低く閑散路線が攻めづらいことは先に書いたとおりですが、それらと比較して東海道・山陽本線などの沿線は比較的時間や運行本数に余裕があることが多いです。そういう場合、鉄道乗りつぶしといいながら、あまり予定をきっちり立てないことも大事です。
    難攻不落の路線を先に攻略し、あとの時間はフリーハンドにしておいて行くだけ行く、あるいはルートだけなんとなく決めておく程度の感覚でいると、結構気が楽になってきます。

    特に広島・鹿児島・長崎・富山などの路面電車網や東京の地下鉄の攻略では時間が読みづらいこともあって、これを多用しました。

    7.突発事象も含めて旅行、鉄道に乗ることを素直に楽しむ

    鉄道乗りつぶしも、結局は旅行です。ハプニングや遅延・運休も今となっては良い思い出となっていることが多いです。大型連休の特定路線の混雑、雪にまみれて動けなくなる、突然の集中豪雨など…類型はさまざまですが、それらを全て受け入れて旅を楽しむことが結局大事なのではないかと感じています。

    次回は、「旅行編」をお届けします。

  • 大予想!北陸新幹線敦賀開業後の北陸地方の交通

    2017-06-27 22:31

    旅や交通に関して言いたい放題やるこのブロマガ、今回は北陸新幹線敦賀開業にかかわる話題です。
    現在日本全国で整備新幹線計画は3計画が進行中です。
    ○九州新幹線長崎ルート(新鳥栖-長崎)
    ○北海道新幹線(新函館北斗-札幌)
    ○北陸新幹線(金沢-敦賀-新大阪?)

    以前から北陸新幹線は突っ込みどころがあるとたびたび記事にしていますが、今回は北陸新幹線が本当に開通した後にどうなるか、さまざまな旅行シーンなどを、今ある情報をもとに予想してみようというものです。


    1.停車駅

    まずは、現在の計画に挙がっている駅。

    停車駅:金沢-小松-加賀温泉-芦原温泉-福井-南越-敦賀
    このうち、速達タイプの「かがやき」が停車する駅は金沢-福井-敦賀と予想。

    続いて、現在の特急の停車駅。

    停車駅(しらさぎ):金沢-小松-加賀温泉-芦原温泉-福井-鯖江-武生-敦賀
    停車駅(最速達サンダーバード):金沢-福井-京都(敦賀通過)

    連続停車となる鯖江・武生をまとめて南越1駅にした以外は実は現行の体制を維持していることがよくわかると思います。鯖江・武生がやや不便になる以外は特に変化がないと見ていいでしょう。
    (隣接2駅をまとめた類似例として新幹線なら筑後船小屋、特急なら加賀温泉がある)
    小松・加賀温泉・芦原温泉・南越には「つるぎ」「はくたか」が停車しそうですが、もしかしたら南越などは「はくたか」が通過する可能性もありそうです。
    また、「ひかり」と同じ立ち位置とするため、「はくたか」は加賀温泉・芦原温泉通過便が設定される可能性も捨て切れません。

    2.所要時間

    新幹線整備の最大の理由、それはなんといっても所要時間です。
    東京方面の所要時間の予測は福井県のHPから知ることが出来ます。

    福井→東京 現行3:25 開通後2:50 (両者とも金沢経由/ただし現行米原経由も同タイム)
    南越→東京 開通後3:05 (金沢経由)
    武生→東京 現行3:11 (米原経由)
    敦賀→東京 現行2:51 開通後3:05 (現行は米原経由、開通後は金沢経由)

    ・・・待てよ?敦賀は対東京で恩恵があまりない・・・?
    しかも+14分(しかも「かがやき」のタイム)だと、上野すら米原経由のほうが有利。
    恩恵は大宮や長野などしかありません。

    そして南越と武生は場所に違いこそあれ、時間差は6分。
    品川や新橋が目的地なら簡単に吹っ飛ぶ時間差。これだと微妙感が半端ないのです。
    福井発着では時間差は30分程度。しかし、朝夕にしか走っていない全車指定席の「かがやき」でこのタイムですから、自由席がある「はくたか」に乗車すると簡単に3時間半ぐらいかかります。
    ・・・ちょっと待て、これじゃあ現行との違いは米原乗換えの有無だけじゃないか。

    しかしこんな悠長なことを言ってられるのは東京・新潟方面だけです。
    名古屋・大阪方面はかなり変なことになります。

    福井~大阪 5分短縮
    福井~名古屋 12分短縮(7分差は途中停車駅の敦賀・鯖江・武生の差か)
    南越~大阪・名古屋 2分短縮

    福井-敦賀間は所要時間15分、現在の33分から18分短縮されると見積もられています。
    ところが、この短縮を吹っ飛ばす要素・・・それが特急の乗り換えです。
    九州新幹線先行開業でも新八代での対面乗り換えがありましたが、それと同じことを敦賀でやろうというのです。しかし、特急「サンダーバード」が現在でも爆走している北陸本線では効果が薄くなりがちになってしまっています。

    しかも乗り換えは荷物の移動を伴うので面倒なことこの上ないのです。
    よく「北陸新幹線開通で福井から東京が乗り換えなしで!」という謳い文句を目にしますが、こう考えてはいけないのでしょうか。
    「じゃあ夜行急行「能登」はなんでなくなったのさ」
    「敦賀開業したら名古屋が乗り換えありになっちゃうじゃん」
    「敦賀開業したら大阪遠くなるやん」

    3.運賃

    これは現在の料金体系から予測料金を割り出すしかありません。
    しかし、私の過去のブロマガをお読みいただいた皆様はこのフレーズを覚えていますでしょうか?
    北陸新幹線が高い」と・・・。

    現行の福井-金沢-東京ですら米原経由に対して「高ぇ・・・」とぼやくぐらいですから、どのようになるでしょうか。
    まず福井・南越・敦賀~東京です。
    営業キロの計算は東京-高崎間で実キロと3.6kmずれていますが、高崎-金沢間は平行するJR在来線がないので実キロがそのまま営業キロとなっています。
    従って、運賃は以下の表と予測できます。
    東京-芦原温泉 515.6km 8210円
    東京-福井 533.6km 8420円
    東京-南越 552.6km 8750円
    東京-敦賀 582.8km 9290円

    指定席特急料金は予測がしづらいですが、ある程度はできます。
    ※以下の記述はすべて通常期を基準としています。

    まず、基本として押さえておくこととして上野~熊谷-上越妙高間が3990円であることです。
    なお、東京に乗り入れるときは一律210円が加算されています。
    上越妙高は東京から285.5km(営業キロ)です。
    この駅でJR会社どうしの境界であるためか、ここから料金が跳ね上がるのです。
    東京-糸魚川が5600円ですから、隣駅にしては上がりすぎなのです。
    なお、上越妙高-富山・金沢間は3110円です。金沢-東京は6780円なので、単純合算から530円引いた価格ということになります(東京-富山の場合は1080円引かれた価格)。ほかの区間でも単純合算から幾分か引かれた額が特急料金になっているようです。
    この3110円という価格は高崎-上越妙高(176.9km)でも適用されていることからわかるように、会社単独区間で100-200kmの区間に適用されています。

    そして、上越妙高-芦原温泉~敦賀はいずれも上越妙高から200-300kmの範囲に入ります。
    敦賀もギリギリ入っています。
    従って、上越妙高-芦原温泉~敦賀は特急料金として3990円になる可能性が高いです。
    金沢と同じ料金体系の場合、金沢まで+880円となる・・・
    そう考えた場合は、東京まで7660円、上野まで7450円です。
    ただし、単純合算で引かれる額が区間によって変動しててよくわからないので、
    引かれる額がゼロであるという最悪(?)のパターンも考えておきましょう。
    つまり、考えうる最高値ってことです。

    東京-芦原温泉~敦賀・・・8190円
    上野-芦原温泉~敦賀・・・7980円

    こうなります。さて、これらを現行と比較してみましょう。

    東京-福井の場合(普通車指定席利用)
    新幹線敦賀開業後[特急料金+乗車券]・・・16080-16610円
    新幹線金沢乗換[特急料金+乗車券]・・・16050円
    新幹線米原乗換[特急料金+乗車券]・・・14660円

    金沢経由どうしで比較するとほぼ同じ価格か、時間分ちょっと高くなるかな?って程度です。
    実は、指定席の場合、繁忙期なら現在+300円(乗継割引で半額になった特急料金分+100円と新幹線特急料金分+200円の合算)ですが、1本で行くと+200円なので実は現行より安くなる可能性すらあります。かなり微妙な違いですが・・・つまり今の価格と大差なさそうだと言えます。
    グリーン車利用の場合は1列車にまとまるので大幅に安くなる可能性があります。
    米原経由と比較すると・・・乗り換えロスを1500~2000円で買ったと言えばいいのかな?って感じになります。なにせタイムはイーブンですからね・・・。
    ただ、個人的には「思ったよりド高くならなかったな」という印象です。
    なお、ここでひとつの比較をしてみましょう。

    全日本空輸日本航空(特割運賃) 羽田-小松便 12690-13190円

    あれ、意外と航空便が便利・・・というか安い。
    敦賀で特急が分断されるため、航空便が巻き返す余地があるかもしれません。
    しかも、米原方面は今までどおりにいかなくなるかもしれない(後述)ので、小松空港が意外と便利になるのかも。

    新潟-福井の場合(普通車指定席利用)

    新幹線敦賀開業後[特急料金+乗車券]・・・12090円
    新幹線金沢乗換[特急料金+乗車券]・・・12910円

    せっかく上越妙高-芦原温泉~敦賀の特急料金を出したので、この区間でも比較しましょう。
    新潟~上越妙高で特急、金沢~福井でも特急を使うのでダブル特急体制だと片方に乗継割引が効かず高くなりがちですが、新幹線ができるとある程度のコストダウンが見込めます。
    なお自由席で比較してもコストは下がっているようです。

    大阪-新潟でも比較しましたが、やはりほぼイーブンで出るようです(開通後が800円高い?)。

    さて、問題の区間のシミュレートもしましょう。
    福井-敦賀は実キロ・営業キロとも49.2kmです。
    新幹線は隣駅だと自由席に特定料金が発生し、北陸新幹線の場合860円ですが、そうでない福井-敦賀(南越が間に挟まる)は、普通の新幹線の特急料金(100km以下)である2360円(指定席)・1840円(自由席)が適用されると推測されます。実はこの料金がネックになる可能性があります。

    敦賀-大阪で特急を使い、その区間に乗継割引が効く前提で計算します。
    大阪~福井・・・運賃3350円(←これは変わりません)
    (開通後)大阪~敦賀・・・特急料金1170円(指定席)910円(自由席)
    (開通後)敦賀~福井・・・特急料金2360円(指定席)1840円(自由席)
    (開通前)大阪~福井・・・特急料金2350円(指定席)1830円(自由席)

    なんと、今まで大阪に行けた料金で敦賀までしか行けないのです。これは地味に重大案件か。
    なお、同様の事態は金沢開業時でも富山で起きたようなので今更感はありますが。
    そして、最速どうしの比較では5分しか短縮できないのに自由席で900円の増額・・・こりゃ大問題です。

    金沢-大阪でも比較しましょう。敦賀-金沢は125.1kmで、推定3110円(指定席)です。
    現行の特急の指定席特急料金が2900円なのでまあ事情はほぼ同じという結果になります。
    これじゃヤバイぞ・・・。

    そして、もっと大問題の区間があります。
    名古屋~福井です。名古屋直通の「しらさぎ」で比較すると大阪と同様な結果になると思われますが、問題は次に掲げる「運行体系」の問題なのです。

    4.敦賀以南の運行体系

    そして、福井県の資料の前提となっている特急の運行体系、これがそもそも今までどおり行われるのか。これも論じておかなければなりません。
    私が考える結論ですが・・・大阪・京都方面は安泰とみていいでしょう。そのための湖西線です。
    ただし、特急列車名は「サンダーバード」でいくのかどうかは微妙です。
    しかし問題は米原方面です。米原-敦賀はかなり短く、50kmもありません。特急なら35分程度で着きます。しかも50kmしかないということは、特急料金がちょっとしか取れません。
    ただし場所によってはこのような特急も珍しくないようで、長崎-諫早(24.9km)を走る「かもめ」、阿南-徳島(24.5km)を走る「ホームエクスプレス阿南」、熊本-三角(36.5km)を走る「A列車で行こう」などがあります。
    しかしこれらと違うのは、通勤用列車ではなく新幹線連絡列車であることです。
    同区間には既に新快速が(区間内各駅停車ながら)走っていることから、途中停車駅を長浜だけとした快速列車として走らせるのが適当であるような気がどうもしています。下手すると新快速を8両のまま乗り入れて、8両に対応していない駅を通過させればよいようにも感じます。
    こうすると、あまり車両の増備やらなんやらやらなくてもいいように感じます。
    そして、余剰となった683系は交流機器を止めた289系として「やくも」の381系の置き換えのために転属・・・というシナリオも十分考慮できます。

    ただし、この快速案にも弱点があります。名古屋直通が消えるのです。
    しかし、直通を敦賀開業で敦賀以北の特急を消してしまった以上、こっち側も切る可能性が高いと見ています。せいぜい連絡列車の一部を米原の7番線に入れて対面乗り換え程度か。

    そして、特に動きがなさそうな小浜線。ある意味安定。観光列車の投入はちょっとありえますが。

    5.敦賀以北の運行体系

    北陸本線敦賀~金沢は平行在来線として経営分離がなされる予定です。
    同区間の特急は全廃(一部「あいの風ライナー」みたいな優等種別が残るかも?)するはずです。
    そして石川県内の「IRいしかわ鉄道」が牛ノ谷駅(推定)以北を、福井県が出資する会社が牛ノ谷駅以南をそれぞれ経営すると見られます。
    ※3セク分離は妙高高原駅以外、だいたい変なところで切るのが定番です。

    その中で注目されるのが、「早朝・夜間アクセスは確保されるのか?」ということです。
    現在、福井を4:48に出る快速列車があり、敦賀で新快速に接続し、サンダーバードの始発よりも早く大阪駅に着くダイヤが組まれています。
    現在の「サンダーバード2号」が福井6:20発ですが、新幹線は法律で6:00以前/0:00以降の運行が出来ないので、この時間帯にかかる輸送をどうするのかが見ものです。
    逆もそうです。「しらさぎ65号」が福井を23:50に出て、金沢に0:39に着いています。
    このような早朝・深夜特急の存在は北陸のお家芸でもあり、かつては「サンダーバード2号」が富山を4:55に出ていました。しかし、現在は富山をそんな時間に出る手段が失われてしまったようです。

    しかし早朝が3セク化で必ずしも弱くなるかというとそうでもなく、長野-妙高高原間の始発列車は北陸新幹線開通で1時間早くなった(長野発6:31→5:14)こともあるのでなんともいえないのです。
    そして普通列車の所要時間ですが、特急がいなくなったせいでかなり短縮が入ると考えて良いと思います。北越急行がこの例だったようですが、特急がいっぱい走るとそのしわ寄せは普通列車に行くのです。そして運賃も3セク化すると運賃もかなり高くなります。現行では福井-金沢は1320円ですが、大まかに考えて1500円は超えてくると思います。

    そしてこのしわ寄せは意外なところに行きます。
    それは、越美北線(九頭竜湖線)です。
    越美北線は、御存知の方も多いと思いますが、列車そのものの始発は福井ですが、路線の起点は越前花堂という、福井の隣の駅なのです。
    そして、福井と六条以東の間は強制的に第3セクターの初乗り運賃を取られると考えられるのです。
    現在でも七尾線が似た状況です。

    さて、こんな感じで北陸新幹線開通後に起こることを考えてみました。
    北陸新幹線はもしかしたら、福井を相当不便にしてしまう余地もあり、そうでもない余地もあります。
    果たして今後、先に挙げた課題を解決できるか、見ものです。