• 大予想!北陸新幹線敦賀開業後の北陸地方の交通

    2017-06-27 22:31

    旅や交通に関して言いたい放題やるこのブロマガ、今回は北陸新幹線敦賀開業にかかわる話題です。
    現在日本全国で整備新幹線計画は3計画が進行中です。
    ○九州新幹線長崎ルート(新鳥栖-長崎)
    ○北海道新幹線(新函館北斗-札幌)
    ○北陸新幹線(金沢-敦賀-新大阪?)

    以前から北陸新幹線は突っ込みどころがあるとたびたび記事にしていますが、今回は北陸新幹線が本当に開通した後にどうなるか、さまざまな旅行シーンなどを、今ある情報をもとに予想してみようというものです。


    1.停車駅

    まずは、現在の計画に挙がっている駅。

    停車駅:金沢-小松-加賀温泉-芦原温泉-福井-南越-敦賀
    このうち、速達タイプの「かがやき」が停車する駅は金沢-福井-敦賀と予想。

    続いて、現在の特急の停車駅。

    停車駅(しらさぎ):金沢-小松-加賀温泉-芦原温泉-福井-鯖江-武生-敦賀
    停車駅(最速達サンダーバード):金沢-福井-京都(敦賀通過)

    連続停車となる鯖江・武生をまとめて南越1駅にした以外は実は現行の体制を維持していることがよくわかると思います。鯖江・武生がやや不便になる以外は特に変化がないと見ていいでしょう。
    (隣接2駅をまとめた類似例として新幹線なら筑後船小屋、特急なら加賀温泉がある)
    小松・加賀温泉・芦原温泉・南越には「つるぎ」「はくたか」が停車しそうですが、もしかしたら南越などは「はくたか」が通過する可能性もありそうです。
    また、「ひかり」と同じ立ち位置とするため、「はくたか」は加賀温泉・芦原温泉通過便が設定される可能性も捨て切れません。

    2.所要時間

    新幹線整備の最大の理由、それはなんといっても所要時間です。
    東京方面の所要時間の予測は福井県のHPから知ることが出来ます。

    福井→東京 現行3:25 開通後2:50 (両者とも金沢経由/ただし現行米原経由も同タイム)
    南越→東京 開通後3:05 (金沢経由)
    武生→東京 現行3:11 (米原経由)
    敦賀→東京 現行2:51 開通後3:05 (現行は米原経由、開通後は金沢経由)

    ・・・待てよ?敦賀は対東京で恩恵があまりない・・・?
    しかも+14分(しかも「かがやき」のタイム)だと、上野すら米原経由のほうが有利。
    恩恵は大宮や長野などしかありません。

    そして南越と武生は場所に違いこそあれ、時間差は6分。
    品川や新橋が目的地なら簡単に吹っ飛ぶ時間差。これだと微妙感が半端ないのです。
    福井発着では時間差は30分程度。しかし、朝夕にしか走っていない全車指定席の「かがやき」でこのタイムですから、自由席がある「はくたか」に乗車すると簡単に3時間半ぐらいかかります。
    ・・・ちょっと待て、これじゃあ現行との違いは米原乗換えの有無だけじゃないか。

    しかしこんな悠長なことを言ってられるのは東京・新潟方面だけです。
    名古屋・大阪方面はかなり変なことになります。

    福井~大阪 5分短縮
    福井~名古屋 12分短縮(7分差は途中停車駅の敦賀・鯖江・武生の差か)
    南越~大阪・名古屋 2分短縮

    福井-敦賀間は所要時間15分、現在の33分から18分短縮されると見積もられています。
    ところが、この短縮を吹っ飛ばす要素・・・それが特急の乗り換えです。
    九州新幹線先行開業でも新八代での対面乗り換えがありましたが、それと同じことを敦賀でやろうというのです。しかし、特急「サンダーバード」が現在でも爆走している北陸本線では効果が薄くなりがちになってしまっています。

    しかも乗り換えは荷物の移動を伴うので面倒なことこの上ないのです。
    よく「北陸新幹線開通で福井から東京が乗り換えなしで!」という謳い文句を目にしますが、こう考えてはいけないのでしょうか。
    「じゃあ夜行急行「能登」はなんでなくなったのさ」
    「敦賀開業したら名古屋が乗り換えありになっちゃうじゃん」
    「敦賀開業したら大阪遠くなるやん」

    3.運賃

    これは現在の料金体系から予測料金を割り出すしかありません。
    しかし、私の過去のブロマガをお読みいただいた皆様はこのフレーズを覚えていますでしょうか?
    北陸新幹線が高い」と・・・。

    現行の福井-金沢-東京ですら米原経由に対して「高ぇ・・・」とぼやくぐらいですから、どのようになるでしょうか。
    まず福井・南越・敦賀~東京です。
    営業キロの計算は東京-高崎間で実キロと3.6kmずれていますが、高崎-金沢間は平行するJR在来線がないので実キロがそのまま営業キロとなっています。
    従って、運賃は以下の表と予測できます。
    東京-芦原温泉 515.6km 8210円
    東京-福井 533.6km 8420円
    東京-南越 552.6km 8750円
    東京-敦賀 582.8km 9290円

    指定席特急料金は予測がしづらいですが、ある程度はできます。
    ※以下の記述はすべて通常期を基準としています。

    まず、基本として押さえておくこととして上野~熊谷-上越妙高間が3990円であることです。
    なお、東京に乗り入れるときは一律210円が加算されています。
    上越妙高は東京から285.5km(営業キロ)です。
    この駅でJR会社どうしの境界であるためか、ここから料金が跳ね上がるのです。
    東京-糸魚川が5600円ですから、隣駅にしては上がりすぎなのです。
    なお、上越妙高-富山・金沢間は3110円です。金沢-東京は6780円なので、単純合算から530円引いた価格ということになります(東京-富山の場合は1080円引かれた価格)。ほかの区間でも単純合算から幾分か引かれた額が特急料金になっているようです。
    この3110円という価格は高崎-上越妙高(176.9km)でも適用されていることからわかるように、会社単独区間で100-200kmの区間に適用されています。

    そして、上越妙高-芦原温泉~敦賀はいずれも上越妙高から200-300kmの範囲に入ります。
    敦賀もギリギリ入っています。
    従って、上越妙高-芦原温泉~敦賀は特急料金として3990円になる可能性が高いです。
    金沢と同じ料金体系の場合、金沢まで+880円となる・・・
    そう考えた場合は、東京まで7660円、上野まで7450円です。
    ただし、単純合算で引かれる額が区間によって変動しててよくわからないので、
    引かれる額がゼロであるという最悪(?)のパターンも考えておきましょう。
    つまり、考えうる最高値ってことです。

    東京-芦原温泉~敦賀・・・8190円
    上野-芦原温泉~敦賀・・・7980円

    こうなります。さて、これらを現行と比較してみましょう。

    東京-福井の場合(普通車指定席利用)
    新幹線敦賀開業後[特急料金+乗車券]・・・16080-16610円
    新幹線金沢乗換[特急料金+乗車券]・・・16050円
    新幹線米原乗換[特急料金+乗車券]・・・14660円

    金沢経由どうしで比較するとほぼ同じ価格か、時間分ちょっと高くなるかな?って程度です。
    実は、指定席の場合、繁忙期なら現在+300円(乗継割引で半額になった特急料金分+100円と新幹線特急料金分+200円の合算)ですが、1本で行くと+200円なので実は現行より安くなる可能性すらあります。かなり微妙な違いですが・・・つまり今の価格と大差なさそうだと言えます。
    グリーン車利用の場合は1列車にまとまるので大幅に安くなる可能性があります。
    米原経由と比較すると・・・乗り換えロスを1500~2000円で買ったと言えばいいのかな?って感じになります。なにせタイムはイーブンですからね・・・。
    ただ、個人的には「思ったよりド高くならなかったな」という印象です。
    なお、ここでひとつの比較をしてみましょう。

    全日本空輸日本航空(特割運賃) 羽田-小松便 12690-13190円

    あれ、意外と航空便が便利・・・というか安い。
    敦賀で特急が分断されるため、航空便が巻き返す余地があるかもしれません。
    しかも、米原方面は今までどおりにいかなくなるかもしれない(後述)ので、小松空港が意外と便利になるのかも。

    新潟-福井の場合(普通車指定席利用)

    新幹線敦賀開業後[特急料金+乗車券]・・・12090円
    新幹線金沢乗換[特急料金+乗車券]・・・12910円

    せっかく上越妙高-芦原温泉~敦賀の特急料金を出したので、この区間でも比較しましょう。
    新潟~上越妙高で特急、金沢~福井でも特急を使うのでダブル特急体制だと片方に乗継割引が効かず高くなりがちですが、新幹線ができるとある程度のコストダウンが見込めます。
    なお自由席で比較してもコストは下がっているようです。

    大阪-新潟でも比較しましたが、やはりほぼイーブンで出るようです(開通後が800円高い?)。

    さて、問題の区間のシミュレートもしましょう。
    福井-敦賀は実キロ・営業キロとも49.2kmです。
    新幹線は隣駅だと自由席に特定料金が発生し、北陸新幹線の場合860円ですが、そうでない福井-敦賀(南越が間に挟まる)は、普通の新幹線の特急料金(100km以下)である2360円(指定席)・1840円(自由席)が適用されると推測されます。実はこの料金がネックになる可能性があります。

    敦賀-大阪で特急を使い、その区間に乗継割引が効く前提で計算します。
    大阪~福井・・・運賃3350円(←これは変わりません)
    (開通後)大阪~敦賀・・・特急料金1170円(指定席)910円(自由席)
    (開通後)敦賀~福井・・・特急料金2360円(指定席)1840円(自由席)
    (開通前)大阪~福井・・・特急料金2350円(指定席)1830円(自由席)

    なんと、今まで大阪に行けた料金で敦賀までしか行けないのです。これは地味に重大案件か。
    なお、同様の事態は金沢開業時でも富山で起きたようなので今更感はありますが。
    そして、最速どうしの比較では5分しか短縮できないのに自由席で900円の増額・・・こりゃ大問題です。

    金沢-大阪でも比較しましょう。敦賀-金沢は125.1kmで、推定3110円(指定席)です。
    現行の特急の指定席特急料金が2900円なのでまあ事情はほぼ同じという結果になります。
    これじゃヤバイぞ・・・。

    そして、もっと大問題の区間があります。
    名古屋~福井です。名古屋直通の「しらさぎ」で比較すると大阪と同様な結果になると思われますが、問題は次に掲げる「運行体系」の問題なのです。

    4.敦賀以南の運行体系

    そして、福井県の資料の前提となっている特急の運行体系、これがそもそも今までどおり行われるのか。これも論じておかなければなりません。
    私が考える結論ですが・・・大阪・京都方面は安泰とみていいでしょう。そのための湖西線です。
    ただし、特急列車名は「サンダーバード」でいくのかどうかは微妙です。
    しかし問題は米原方面です。米原-敦賀はかなり短く、50kmもありません。特急なら35分程度で着きます。しかも50kmしかないということは、特急料金がちょっとしか取れません。
    ただし場所によってはこのような特急も珍しくないようで、長崎-諫早(24.9km)を走る「かもめ」、阿南-徳島(24.5km)を走る「ホームエクスプレス阿南」、熊本-三角(36.5km)を走る「A列車で行こう」などがあります。
    しかしこれらと違うのは、通勤用列車ではなく新幹線連絡列車であることです。
    同区間には既に新快速が(区間内各駅停車ながら)走っていることから、途中停車駅を長浜だけとした快速列車として走らせるのが適当であるような気がどうもしています。下手すると新快速を8両のまま乗り入れて、8両に対応していない駅を通過させればよいようにも感じます。
    こうすると、あまり車両の増備やらなんやらやらなくてもいいように感じます。
    そして、余剰となった683系は交流機器を止めた289系として「やくも」の381系の置き換えのために転属・・・というシナリオも十分考慮できます。

    ただし、この快速案にも弱点があります。名古屋直通が消えるのです。
    しかし、直通を敦賀開業で敦賀以北の特急を消してしまった以上、こっち側も切る可能性が高いと見ています。せいぜい連絡列車の一部を米原の7番線に入れて対面乗り換え程度か。

    そして、特に動きがなさそうな小浜線。ある意味安定。観光列車の投入はちょっとありえますが。

    5.敦賀以北の運行体系

    北陸本線敦賀~金沢は平行在来線として経営分離がなされる予定です。
    同区間の特急は全廃(一部「あいの風ライナー」みたいな優等種別が残るかも?)するはずです。
    そして石川県内の「IRいしかわ鉄道」が牛ノ谷駅(推定)以北を、福井県が出資する会社が牛ノ谷駅以南をそれぞれ経営すると見られます。
    ※3セク分離は妙高高原駅以外、だいたい変なところで切るのが定番です。

    その中で注目されるのが、「早朝・夜間アクセスは確保されるのか?」ということです。
    現在、福井を4:48に出る快速列車があり、敦賀で新快速に接続し、サンダーバードの始発よりも早く大阪駅に着くダイヤが組まれています。
    現在の「サンダーバード2号」が福井6:20発ですが、新幹線は法律で6:00以前/0:00以降の運行が出来ないので、この時間帯にかかる輸送をどうするのかが見ものです。
    逆もそうです。「しらさぎ65号」が福井を23:50に出て、金沢に0:39に着いています。
    このような早朝・深夜特急の存在は北陸のお家芸でもあり、かつては「サンダーバード2号」が富山を4:55に出ていました。しかし、現在は富山をそんな時間に出る手段が失われてしまったようです。

    しかし早朝が3セク化で必ずしも弱くなるかというとそうでもなく、長野-妙高高原間の始発列車は北陸新幹線開通で1時間早くなった(長野発6:31→5:14)こともあるのでなんともいえないのです。
    そして普通列車の所要時間ですが、特急がいなくなったせいでかなり短縮が入ると考えて良いと思います。北越急行がこの例だったようですが、特急がいっぱい走るとそのしわ寄せは普通列車に行くのです。そして運賃も3セク化すると運賃もかなり高くなります。現行では福井-金沢は1320円ですが、大まかに考えて1500円は超えてくると思います。

    そしてこのしわ寄せは意外なところに行きます。
    それは、越美北線(九頭竜湖線)です。
    越美北線は、御存知の方も多いと思いますが、列車そのものの始発は福井ですが、路線の起点は越前花堂という、福井の隣の駅なのです。
    そして、福井と六条以東の間は強制的に第3セクターの初乗り運賃を取られると考えられるのです。
    現在でも七尾線が似た状況です。

    さて、こんな感じで北陸新幹線開通後に起こることを考えてみました。
    北陸新幹線はもしかしたら、福井を相当不便にしてしまう余地もあり、そうでもない余地もあります。
    果たして今後、先に挙げた課題を解決できるか、見ものです。


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  • 計画を立てるとき、ちゃんと調べた!?

    2017-06-13 22:34

    旅や交通に関して言いたい放題やるこのブロマガ、今回はちょっと笑えるお話。

    これは、概ね実話であり、私の記憶に基づいて構成しています。(「メーデー!航空事故の真実と真相」冒頭の定型文風に)

    私が小学生だったころ、修学旅行に行くことになりました。
    旅行会社やバス会社と学校が打ち合わせて、日程を組んでいました。行先は東京。ただしディズニーランドが行程にあったので一部千葉県も含まれています。
    東京の見学地はあまりバラすと出身がばれてしまいそうですが、今から考えても名だたる著名スポットが並んでいました。
    特に初日に関しては普通の観光じゃ行けないエリア(領域)だらけだったので、かなり有意義だったと言っていいでしょう。
    2日目はディズニー→お台場だったので、普通の観光コースなんですがね…(テーマパークの混雑が嫌だったため、葛西臨海水族館などにしてほしかった)。

    しかし、旅行数週間前、「旅のしおり」なるものを受け取りました。そして、違和感があった部分について私は担任の先生に指摘しました。

    1.中央道上り線で、石川PAに停車してから八王子ICで降りることになっている。順序がおかしい。国立府中ICの誤植か?
    (出発地)-[行程省略]-双葉SA(休憩)-石川PA(休憩)-八王子IC-第1見学地
    (見学後、国立府中から乗り直し、初台だか外苑だかで出たがこのへんの表記はどうなってたか不明)

    2.復路、環八通りから高井戸ICで乗りたいような表記になっているが、高井戸ICは八王子・甲府方面の入口がない。永福か調布から乗るのか、それとも高速道路区間に入るICだけを書いた?
    (最終見学地)-高井戸IC-談合坂SA(休憩)-[行程省略]-帰着

    という突っ込みどころがあったのです。なんでこんなことを当時小学生だった私が知っていたか…。
    それは、つまるところ経験則です。小学生といえども頻度が高かった親のドライブで外を見ていて、いつの間にか中央道のIC/SA/PAの相関関係ぐらいは頭に入っていました。なお、このころには中央本線の駅名も頭に入っていたのでほぼ同じノリだったと思います。
    そして高井戸ICや国立府中ICなどは利用頻度が比較的高いこともあって、「しおり」記載の内容には強烈な違和感があったのです。まあ、高井戸はもしかしたら首都高区間を省略したらああなったかもしれない…と思いました(実際には結構手前から首都高に乗ったままだった)が、石川と八王子の矛盾はどうしようもありません。

    さて、ほかにもいろいろ微調整があったらしく、改訂版が配布されてきました。今度は「修学旅行の持ち物リスト」なるものもついていました。今となってはたかだか1泊2日なのに要らない(ただの荷物になる)ものも内容物に含まれていた気がします。現在の私の旅行では機動性を上げて満足でストレスなき観光ができるように荷物は極力減らし(下手するとリュック1個)ますが、それは一応気にしない方向で行きましょう。

    しかしこの改訂版には、私の指摘を反映した改変がありました…改善とは到底言えないのですがね。
    (出発地)-[行程省略]-双葉SA(休憩)-藤野PA(休憩)-八王子IC-第1見学地

    これ見た瞬間、「バカやりやがった…」と思いました。実は指摘の際、藤野はやめて復路と同じ談合坂にしてほしいと言った覚えがあったのです。しかしその前の双葉SAとの距離が近いとかで蹴られたようです。
    何故ここで正規のPAである藤野を嫌がったか。

    これは藤野PAの構造を見れば理由がわかると思います。
    実は教員はPA/SAの区別があまりわかっていなかったのか、それとも規模が石川PAと同程度だと思ったのか、藤野PAに特に違和感を感じていなかったようですが、あそこは
    小 型 用 の 駐 車 場 し か な い
    のです。あるのもモスバーガー、売店、自販機、トイレだけとかなり質素なところです。
    そしてWikipedia曰くその小型ですら34台。どう考えてもほぼ満員の貸切バスが何台も入るところじゃありません。
    これも一応指摘しましたが、うるさい奴だと思われたか、はたまたただの小学生の戯言と思われたか、結局直されませんでした。
    実は藤野は中央道が大雪になったときに足止めを食らった場所だったのでよく知っていたのですが…。

    そして当日。
    バスの車列のうち最後の1台が入るかヒヤヒヤする場面がありました。ある程度空きがあったからよかったものの、サービスエリア内はうちの学校のバスとそこから降りてくる児童)で結構な割合を潰されてしまいました。
    さすがにまずいと思ったらしく、教員もトイレに行きたい人以外はほぼ降りないようにしていました。
    だから最初にちゃんと調べておけよ…と思った一幕でした。

    他にも旅に関する変なエピソードはあります。

    広島県で車を走らせていたときのこと。
    日帰り温泉に向けてカーナビをセットして走っていたところ、それまで順調に案内をしていて、ちゃんと良いルートを出していたカーナビが突然変な指示を出しました。

    県道どうしのT字路。直進は険道となる。温泉へは左。
    しかし、カーナビは何故か「右方向」と言い張る。
    右方向には建物が数件あるだけ。なんだこりゃ?
    画面を見ると、このT字路は実は十字路となっていて、もう1本は直進方向の県道の旧道で、20-30m先で現道に合流する。

    このときはカーナビを無視して温泉方向に向かったものの、あとで同乗者と議論した結果、あの交差点はカーナビ上では「立体交差」として誤認識あるいは誤登録されていて、20-30m先の現道旧道合流点から曲がって立体交差を通り温泉に向かえという指示であったようだと結論付けました。

    立体交差と普通の交差点の区別ミスだったようです。備北のド田舎でよかったものの、東京でこれやられたならハマる。
    このほか、カーナビの到着時間はメーカーにもよりますがだいたい当てになりません。なるのは残り距離表示ぐらいです。
    下手すると、カーナビよりも自分で地図を読んで調べたほうが良いルートを割り出すことさえあります。結構とんでもない道を指定してくるパターンもありますし。

    そしてこれをカーナビじゃなくて研修旅行のバスでもやられたこともあります。
    あまり詳しく言うと出身がばれてしまいそうなので言いませんが、何故か高規格道路(対面通行の自動車専用道路)と高規格国道の組み合わせを避けて、100km以上遠回りの高速道路経由で行った上に、その高速の降りるICからして間違っていることがありました。地図をよく見なかったか、誰かに投げたか、道路が進化しているのを考慮できていないのか…(確かに20年前は酷い道だった)。
    せめて私みたいな素人にバレるような行程組んじゃいけないでしょ…とは思いますが、意外と「行程がザルで使い物にならない」ことは多く、私がツアーバス(高速ツアーバスではなく、本来の意味)をほとんど使わない(地元のバス会社が運行する定期観光バスはそこそこ使う)理由でもあります。
    例えば、宿に入る時間が早すぎて観光のメニューが薄い…とか、食事の時間が不自然に長くて絶対ヒマになる…とか。

    そして、旅行が好きなはずなのに個人旅行で旅行会社(特に店舗を構えるタイプ)をほとんど使わない理由。
    単純です。
    「分かりにくくて使いにくい」
    それだけです。

    一例として挙げるなら、パッケージツアーを申し込もうとするときに、宿を選んで、往復鉄道or航空機を選んで、さてお値段は…という段になって、「基本料金はどこよ!?計算方法はどこよ!?モデル宿泊代金ってなんだよ!?」となることがしばしばあるのです。チラシでも基本料金が宿と一緒に書かれていたり最後に近いページにまとめて書かれていたりまちまちで、とにかくわかりにくいのです。ちゃんとレイアウトとユーザーインターフェースが考えて書かれていないので、使おうとしてもその旅行商品の解読から始めないといけないのです。

    予約サイトなどでは自分に合う条件を入れるとすぐに概算料金が出て、航空便をずらすとこんだけ増減しますよ、ぐらいの表記があるので使いやすいとは思います。
    (ただし問題がないわけではなく、自分好みでカスタムしようとするとなかなか面倒だし、エリアが細分化されすぎてるせいでホテル探しがやりにくいことがある)

    そして旅行会社を利用する最大の強み…それは、航空便の座席をまとめて仕入れるために1席あたりが安いことが多かったのですが…最近これが弱くなってきました。
    理由は、新しい交通モードの台頭とそれに対抗する大手航空会社の割引運賃です。
    北陸~首都圏なら、北陸新幹線開通もあって前日までに予約すれば買える割引運賃があり、その運賃が新幹線と真っ向勝負できるのです。普通にこの運賃で往復購入してホテルを自前で予約しても旅行商品より安くなることがザラにあったりするのです。LCCとの競合が激しい九州~関西間は前泊の需要をフェリーが満たしていることもあり、さらにLCCのPeachが関空-九州各地に便を飛ばし…まぁ旅行会社はほとんど出る幕がありません。

    そんな旅行会社ですが、旅行会社だからこそできることといえば、個人ではできない貸切運行を行うことです。
    特別な団体臨時列車を運行したり、特典をつける…など。
    しかし、行程の自由度が低くて躊躇するなんていう例もあるので、もっと自由度が高い旅行商品開発をしてほしいと思います。

    …結局思うのは、旅行を計画するときには、まず自分が旅行しているときの立場を思い描いて計画することが大事だということです。


  • 都市近郊輸送と高速輸送について考える

    2017-06-07 10:52
    旅や交通について言いたい放題やるこのブロマガ、今回は輸送体系の話です。

    みなさんは、「近郊」「郊外」という単語を、どのように捉えていますか?
    首都圏JR各線の場合、大体E231/E233系/E531系などが走るところ=近郊区間と捉えて差し支えないと考えてよいでしょう。
    (運賃の「近郊区間」に関してはSuicaの関係からか松本が東京近郊エリアに入るなど違和感がある)
    だいたいの括りとしては、「都市の中心部に対して日帰り・お出掛けできる範囲」と考えられるでしょう。まぁこの定義だと東京に大して静岡ぐらいも入ってしまうので、「都市の中心部に対して通勤できる範囲」と言えばある程度しっくり来ます。
    今回はこの近郊区間の輸送について考えていきます。

    東京の近郊区間はものすごく広いように捉えられていることが多く、西は小田原・熱海・大月、南は君津どころか富津・三浦半島、東は成田・土浦ぐらい、北は高崎・宇都宮ぐらいが範囲に入ってきます。概ね、関東平野=首都圏と言ってもある程度差し支えはないでしょう。
    これほど広い都市圏を持ち、都市圏人口は世界一と言われています。
    そして、首都圏の凄いところは、都市圏内の旅客流動が激しいことにあります。
    平日夕方に走る下り「湘南ライナー」が何本もあることから分かるように、専用列車を何本も仕立ててもちゃんと需要があるのです。
    そして平日朝の中央快速線上り。並行私鉄・並行各駅停車・オールモノクラス10両編成がありながら2分に1本走っても満員電車だらけ。

    田舎の人間からすれば、「混雑ひでぇ」と思う一方、「この人たちどこ行くんだろう?」という疑問さえ持ってしまいます。
    日本の近郊輸送の特異さはこれだけではなく、それに特化した私鉄がいっぱいあるのにその私鉄ですら輸送人員数で世界有数レベルがたくさんいるのです(京王・小田急・東急など)。

    日本の、特に首都圏の近郊輸送は「変」と言われても仕方が無いところがあるようにも感じられますが、実は世界的に見たら意外とそういう都市は多いと考えてよいかもしれません。
    よく乗車率がおかしい値になっていることがあるインドのデリー、インドネシアのジャカルタなどです。これらの都市は東京に次いで都市圏人口が多く、京阪神よりも多いとさえ言われます。
    しかし鉄道網の整備がそこまで進んでいなかったので、現在もものすごい乗車率が発生しています。デリー・ジャカルタ版「通勤五方面作戦」の出番だと言えそうです。
    (実際、デリーはデリーメトロの整備が進んでいますが、都市圏人口からしてまだ足りない)

    現在、この両国をはじめ、高速鉄道を売り込もうとしていることが取り沙汰されていますが、高速鉄道よりもこうした国が欲しがっているのは、近郊輸送なのではないかと考えています。
    高速鉄道はまだ航空機で代替が可能な上に損益分岐点がかなり高いことが挙げられますし、日本の東京-大阪や東京-名古屋、東京-仙台のような旅客流動が多すぎて困るような区間は世界的にも希少であることを認識しなればならないと思います。
    それこそ、せっかく作った高速鉄道が大赤字・・・なんてなったら目も当てられませんし。

    しかし、近郊輸送鉄道はそうではありません。理由は「代えが利かない」からです。鉄道の強みは、以前のブロマガでも紹介したとおり、大量に輸送が出来ることにあります。特に、鉄道がないと大渋滞が起きる区間にはとても有効といえます。もし、京王のような運転体系を導入して、2~3分程度間隔運行などとし、車両も冷房完備のしっかりしたものを売り込めば、かなり評判も上がると考えて良いと思います。路線の導入コストや需要予測からいってもこちらのほうが、ハードルが低く、日本の運行技術が生きてくると言ってもよいかもしれません。
    また、大都市圏の渋滞対策の抜本的解決手段に使えるため、地方行政支援としても有効な手立てと言えます。
    実際、台湾には日本製の車両が都市間鉄道・近郊輸送どちらにも大量に導入され(一部は現地生産)、その威力を発揮しているようです。
    しかも一部の自強号(日本でいう特急列車)が北陸特急並みに速かったりしますが・・・。

    一方、都市間高速輸送もいろいろ考え物です。東京-大阪は飛行機だけでは足りないほどの流動があるため新幹線が欠かせませんが、それほど旅客流動がないと高規格在来新線を作って代替としてしまうほうが有効なパターンが多いように感じます。
    実際に、鳥取~姫路・岡山の高速ルートとして建設された智頭急行がこれに該当します。特急列車の速度は130km/hに留まっていますが、姫路で新幹線に接続し、乗換ロスタイムなしで大阪・京都・岡山に行けてしまいます。乗換によるロスタイムの考慮は大事な要素で、多少遅くても直通したほうが結果的には速くなる区間もあります。
    特に新幹線が新大阪に行ってしまう大阪の場合は「スーパーはくと」が直接大阪に乗り入れる恩恵がなかなか大きいでしょう。「はまかぜ」が大阪発着なのも、新幹線接続は姫路で済ませれば良いということの裏返しととれます。
    実は北陸新幹線の敦賀開業も、私は消極的です。富山が金沢開業で微妙になったのも、直通特急がなくなって金沢乗換となり、その乗換が面倒だったりしたためです。敦賀開業すると、福井~大阪で必ず乗換が必要となり、結果的に時間短縮せずただ手間と料金が高くなるだけではないかと危惧しているのです。しかも敦賀開業のアカンところは、福井~名古屋でもこれが成立してしまうところ。
    意外と乗換の手間や時間というものを考えると、直通特急のほうが効果が大きかったりする気がします。実際、金沢・富山-新潟・長岡は流動が切れてしまいましたし。
    そもそも、敦賀開業後はどうするのでしょう?
    米原~敦賀だけでは特急が走るには短すぎます(現行でも46km、特急30分前後、各駅停車50分前後)。リレー快速でも走らせるのでしょうか?それとも新快速が通過運転し途中停車駅が長浜だけのものができたり?
    湖西線も近江舞子-敦賀間に通過駅がある列車はどうするのやら。こっちは特急残りそうですが・・・よくわからない状況となっています。

    山形・新庄・秋田~東京の「こまち」「つばさ」もこの例に該当します。在来線の拡張だけで済ませましたが、新規に新幹線を建設するよりも費用は抑えられましたが、直通することによって、乗換にかかる時間を短縮したところは大きいと思ってよいでしょう。

    そして、どれだけ努力しても乗換にかかる時間を短縮しづらいもの・・・それが飛行機なのです。どうしても空港と都市が離れています(伊丹や福岡など一部除く)し、保安検査場や荷物預けの手順などに手間が多く、空港間の移動時間以上に余計に時間がかかりやすいのです。
    これを、私は「総合移動時間」と呼んでいます。
    鉄道は一部(北陸新幹線富山や東海道新幹線新大阪など)を除き、多くは街の中心部に駅があります。繁華街まで徒歩圏内のパターンも多いです。しかし、航空交通はそうもいかず、大手町・丸の内・八重洲・日本橋から直接出発する新幹線や高速バスに対し、わざわざリムジンバスなどで羽田空港に移動し、そこから航空機で移動し、目的地の空港からまたリムジンバスか何かを使わなければなりません。福井や鳥取、高知のように鉄道側にも乗換がある場合はまだいいですが、山形や広島、秋田などは航空機にとってあまり条件が良いとは言えません。
    一方、航空便搭乗にかかる手間があったとしても、鉄道が乗換をたくさん要したり、単線で速度が遅かったり、遠回りしたり、物理的に路線がなかったりする路線は航空便が絶対優位に立ちます。
    羽田-釧路(遠回り)、羽田-那覇(ない)、羽田-出雲(単線)、伊丹-宮崎(乗換)などが該当します。
    特に羽田-那覇は航空会社どうしで競い合っている感じの区間ともいえます。
    高速鉄道整備に効果があるのは、一定区間ごとに大都市があり、その各区間で旅客流動がある区間ともいえそうです。2地点間輸送に特化した航空機には出来ない、各地点間輸送ができるところも鉄道の強みです。
    北陸新幹線なら、富山-金沢は代替手段が多いですが、大宮-金沢、大宮-富山、大宮-長野、長野-金沢、長野-富山が全て1本整備で効果あり・・・というところもポイントです。

    それから、航空便には意外な特技があります。
    一定距離以上になると、一見大回りなルートが突然経済的になることです。
    これは、羽田空港や新千歳空港、那覇空港などがハブ空港となっており、乗り継ぎに適した構造となっているためです。一部の航空会社(JAL、ANAなど)では手荷物を預ける二度手間がないパターンもあり、単なる2区間の移動だけでは測れないメリットを孕んでいることがあります。
    例えば、小松-羽田-新千歳がこれに該当します。直行便も飛んでいますが、1日1往復しかなく機材が小さいのでこのルートをよく使います。
    もっと言えば、手前の三沢や青森、秋田も航空羽田乗り継ぎの選択肢に十分入ります。
    北に行くのに、わざわざ南の空港に行く・・・という、へんな話ですが、これが航空便の特徴でもあります。
    実際、羽田空港はそうした利用を前提に設計されている側面が強く、乗換専用改札もあり、また小松-羽田-新千歳を利用したときは同じ行程の利用者がひとりだけではなく数人いたことがそれを証明しているといえます。

    ただし、その正反対を行ったサウスウエスト航空みたいな会社もあるので、どれがビジネスとして成功なのかはわかりません。しかし、利用者の立場から実際にどれを使おうか考えるときに、航空便と鉄道、高速バス、船舶それぞれの一長一短を比較して旅行日程を組むことによって、旅行がより楽しく面白くなると思います。

    まずはいろいろ試してみると面白いかもしれませんよ。