• Inverloch/Distance | Collapsed

    2016-11-15 00:30



    1. Distance Collapsed (In Rubble)
    2. From The Eventide Pool
    3. Lucid Delirium
    4. The Empyrean Torment
    5. Cataclysm Of Lacuna

    オーストラリアはビクトリア州メルボルン出身のデスドゥーム/フューネラルドゥーム/デスメタルバンドの1st。1989~1993年までの4年間でEP3枚とフルアルバム1枚を残して解散したデスドゥームメタルの名バンドDisembowelmentに在籍していたPaul Mazziotta(Dr)とMatthew Skarajew(Ba)→(Gt)が新たに結成したバンドで、それ以前にはTrial of the Bowというバンドでアンビエントをやっていたらしい。結成後暫くしてリリースされたEP「Dusk | Subside」では、前バンドでの仄暗いアンビエント要素に地下を蠢くおどろおどろしいデス/ドゥームが絡み合う負の塊のような音源でありましたが、バンド初となる1stフル「Distance | Collapsed」では、Incantationのように粗暴なデスメタルパートと激重ドゥームの各パートの浮き沈みがよりメリハリを持って表現されるようになったことに加えて、EvokenやWorshipに代表される死というワードを連想させる破滅的な暗黒叙情要素もしっかりと楽曲に組み込まれるようになり、最近のEarthみたいな酩酊感すらふと覚えてしまう有様です。1. Distance Collapsed (In Rubble)や3. Lucid Deliriumでは、どっしりと深みのあるデスドゥームの中で突如として蠢き暴れ始めるデスメタルパートが混沌とした様相を見せつけ、深淵へと沈み込んでいく悲しみの埋葬歌である2. From The Eventide Pool/5. Cataclysm Of Lacunaにおいても退廃的な負のオーラ、そして儚く散ってしまう滅びの美学が貫かれている。陰鬱でありながら内省的な叙情フレーズにふと黄昏れてしまう芸術的な暗黒世界。


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  • Artillery/Penalty By Perception

    2016-11-14 18:30



    1. In Defiance Of Conformity
    3. Penalty By Perception
    4. Mercy Of Ignorance
    5. Rites Of War
    6. Sin Of Innocence
    7. When The Magic Is Gone
    8. Cosmic Brain
    9. Deity Machine
    10. Path Of The Atheist
    11. Welcome To The Mindfactory
    12. Liberty Of Defeat (Bonus Track)

    デンマークはトストルプ出身のメロディックパワー/スラッシュメタルバンドの8th。ドイツのParadoxと並びパワー系スラッシュメタルとして名を馳せる重鎮バンドでありますが、傑作「When Death Comes」を引っ提げて復活した後もコンスタントに作品をリリースし続けています。その後は多少なりともモダンな質感が強まり、質は高くともスラッシュメタルらしい勢いが抑えめになっている印象(特に6th)でした。しかし、前作「Legions」でMichael Bastholm Dahl(Vo)とJosua Madsen(Dr)が加わった新体制となってからは感触こそ似れど勢いはむしろ若返ったかのようにエネルギッシュな楽曲が多く、個人的にはかなり好意的に捉える事の出来た良作でありました。それに続く約3年ぶりの本作「Penalty By Perception」も前作の陣営/作風を引き継いだブレのない安心安全のArtillery節といったかんじで、既存のリスナーであれば十分楽しめる作品に仕上がっている。その反面、アップテンポと疾走を繰り返しながらメロディアスなギターフレーズを挟んでいく楽曲の展開や中東風のイントロなんかもほとんど前作まんまで、マンネリしてると言われればその通りなんだけど、ジャリジャリと切れ味の良いリフの刻みやあくまでキャッチーさに重点を置いたピュアメタル的なサウンドは専らファンの求めるものだし、私としてもその路線を貫いてくれれば文句ないです。お気に入りとしてはリードトラックの1. In Defiance Of Conformityや3. Penalty By Perceptionなどの勢いのあるパワースラッシュナンバーが並ぶアルバム前半。後半はより正統派へヴィメタルっぽくなります。


  • Alex Carpani/So Close. So Far.

    2016-11-14 02:30



    1. The Eve (instrumental)
    2. I Tried And Tried
    3. Man On The Wire
    4. Stay With Me
    5. In Your Absence
    6. Let My Drop Of Sweat Fall Down
    7. Crystal Falls
    8. One Face One Lie
    9. Next Time
    10. The Last Sign

    スイスはヴォー州モントルー出身、現在はイタリアのボローニャにて活動するシンフォニック/プログレッシブロックバンドの4th。以前来日公演も行ったこともあるらしいコンポーザー兼キーボード奏者のAlex Carpaniの最新作。1st「Waterline」から聴いてきてはいますが、緩やかな叙情メロディでたおやかに心地よく聴かせる70'sシンフォプログレの後追いのような一貫したサウンドは聴き流すには良くても起伏に乏しいためかあまり印象には残りませんでした。本作も過度な期待はせずに聴いてみるわけですが、今までの作品とは明らかに方向性が異なっており、キャッチーなメロディを擁したプログレハード調の歌モノ路線へと転向していてコレが思っていた以上にいい内容でした。今作のメンバーにはJoe Sal(Vo/Gt)/The WatchのEttore Salati(Gt)/Barock ProjectのGiambattista Giorgi(Ba)/Not A Good SignのMartino Malacrida(Dr)などイタリアのプログレシーンで活躍する旬なプレイヤーが揃ったことも影響しているかもしれませんね。2. I Tried And Tried/3. Man On The WireのようなFreddeGreddeを彷彿とさせる少年のように純粋無垢でポップなメロディと抜けの良い伸びやかなハイトーンによるエネルギッシュなメロディアスハードロックを基本に、テクニカルかつソリッドなギタープレイやドラミング、緩急に富んだスリリングな展開は「Deadwing」以降のPorcupine Treeを思い出す5. In Your Absence、It Bitesのような哀愁性の高いメロディを擁したミドルナンバー6. Let My Drop Of Sweat Fall Down、そして7. Crystal FallsのようにAnathemaの最新作でのエレクトロアレンジを汲み入れた楽曲や8. One Face One Lieのモダン/ポストプログレのようなアットホームな雰囲気作り等からしてネオプログレ~Kscope周辺のリスナーに引っ掛かりそうなフレーズが目白押しです。ラストの10. The Last Signも胸に刺さるような泣きのギターフレーズもとにかくドラマティックで、所謂メロディ派のリスナーなら聴いて損はないであろう良作です。