• Void Omnia/Dying Light

    2017-03-01 00:30



    1. Remnance of a Ghost Haunt
    2. Fallowed Remembrance
    3. Singularity
    4. Of Time
    5. Emptied Heartless

    USはカリフォルニア州オークランド出身のアトモスフェリック/ブラックメタルバンドの1st。2013年に結成された5人組バンドで、メンバーには元TombsのJustin Ennis(本バンドではBa)が在籍している。音楽性としてはアトモスフェリック/カスカディアン系統のUSBMを軸としていますが、ふんわりとした幻想的な雰囲気はアートワークのような宇宙規模の壮大なスケールの広がりを補助的に演出するに留まっており、Krallice程ではないにせよ直情的で激しいトレモロリフやブラストの猛威が嵐のように吹き荒れる、それこそメロブラの延長上でも聴けるであろう高品質なブラックメタル作品に仕上がっています。ほんのりとメロウさを帯びた豪快なトレモロでスピーディに攻め立てるアグレッションの高い1. Remnance of a Ghost Hauntから始まり、哀愁フレーズを交えてちょっぴりデプレッシブ気味になるミドルパートを挟みつつも、爆発的なトレモロ地獄へスムーズに切り替えて猛然と突き進んでいく2. Fallowed Remembrance~あざとく感じないギリギリのラインをキープしながらメロデス~メロブラの中間地点くらいの路線で疾走を重ねる3. Singularityなど微妙に変化は付けつつも絶え間なく爆走し続けていきます。どんよりとダークな入りからアルバム前半とは別の印象を持たせてくれる4. Of Timeも、いざ爆走が始まってしまえば上記とほとんど同じような展開になってくるので、聴くに連れて一本調子に思えてしまう感もあり。ですが、34分ちょいという短めのトータルタイムのお陰で然程ダレずに聴き通せるので苦になるレベルではないです。攻撃性とメロディアスさとのバランスがマッチしていて、かつ壮大な広がりが感じられるような作風が好みなら聴いてみてほしい一枚。特に宇宙をテーマにしたと思われるアトモス系ブラックメタルという点で類似するUSのMare Congnitiumあたりがお好きなら尚オススメです。


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  • HIZAKI/Rosario

    2017-02-28 22:30



    1. Grace and Dignity
    2. Dark Classical
    3. SILENT KNIGHT
    4. Desert Apple
    5. fly through the air
    6. Eien no Tomoshibi
    7. Church Candle
    8. Race Wish
    9. Elizabeth
    10. Presto
    11. Beating the sky
    12. Rose Quartz
    13. A ray of light
    14. Rosario

    ヴィジュアル系シンフォニックメタルバンドVersaillesの女形ギタリストHIZAKIによるソロ1st。過去にはHIZAKI grace project名義で作品をリリースしていますが、全面インストゥルメンタルによる作品は初となります。現行のV系界屈指の実力派シンフォニックメタルバンドVersaillesのツインギターの片割れとして華麗なギターサウンドを弾き鳴らし、本家休止後は残ったメンバーでJupitarを立ち上げるなど精力的に音楽活動に邁進。本作はソロ/バンド両方で発表していた過去の楽曲を総ざらいしつつ、更に新曲を加えて一つの作品にまとめた云わばソロ活動の集大成とも言える作品である。それと同時にVersailles復活に先駆けたファンへのご褒美的な一枚でもあると思われる。ゲストにはJupitarの面子やレーベルメイトになった国産嬢メタルバンドCross Veinなどシンフォ系リスナーからしたらそれだけで惹かれるかもな面々が作品に彩りを加えます。私はギターインスト作品を好んで聴く方ではないので、V系バンドで最も好きなバンドであるVersaillesのギターのソロといえどそこまで過剰な期待はしていなかったのですが、本作のリードトラックである1. Grace and Dignityを先行して聴いたときは、全く出し惜しみせず、むしろ本家よりも生き生きとやりすぎなほどに琴線に触れるフレーズ弾きまくりじゃないですかと。それは大仰なイントロの入りから始まって、本家でも惜しみなく披露していた流麗なネオクラシカルギターによるスリリングな技巧プレイが炸裂、そのフレーズ一つ一つに悶絶しつつも、スピーディな曲進行と前に突き進むようなポジティブなメロディがグイグイと引っ張ってくれる非常に爽快度の高い楽曲で、いつ本家が復活しても問題なくいけますよとアピールしているのと思わせるほどにギターが冴えまくっています。続く2. Dark Classical~3. SILENT KNIGHTは冒頭曲以上にメタリックな演奏/疾走パートが前面に押し出されているので、ヴォーカルレスVerのVersaillesと捉えて聴くのは間違いではないはず。その後は疾走曲だけでなく、正統派メタル風やバラード、プログレメタルのような入り組んだものなど多様なタイプの楽曲を披露(特に慟哭メロデスライクなフレーズを絡めていく12. Rose Quartzやゴシカルな耽美性や荘厳な雰囲気を漂わせながらも、様式美を意識したような劇的な爆走パートが終始リードしてくれるラストのタイトルトラックRosarioはかなりの力の入り様でお見事としか)、しんみりとした泣きメロや聴き手の心を揺さぶるようなエモ―ショナルなギターなど表現方法も多彩で彼女(彼)のギタースキルの高さを改めて再確認させてくれるが、新境地を開拓するほどのものかと言われればそうではなく、あくまでファンが求める音の範囲内で伸び伸びと演っているかんじ。その上、計14曲/65分というやや長めのトータルタイムもあり、聴く人によってはダレてしまうのもしょうがないかなとは思ってしまいますが、彼女(彼)の持ち味である様式美/クラシカル調のギターフレーズに目がないなんて末裔の方々ならマストな一枚です。


  • Oracles/Miserycorde

    2017-02-28 19:30



    1. An Adagio For The Callous
    2. The Tribulation Of Man (Feat. Per Nilsson)
    3. Catabolic (I Am)
    4. Quandaries Obsolete (Feat. Ryan Knight)
    5. Scorn
    6. Body Of Ineptitude (Feat. Jeff Loomis)
    7. Remnants Echo
    8. Canvas Of Me
    9. S(k)in
    10. The Beautiful People
    11. We, The Indifferent

    ベルギー出身のインダストリアル/メロディックデスメタルバンドの1st。ギリシャのシンフォニック/ゴシックメタルバンドDimlightに在籍していたSanna Salou嬢とベルギーのブルータルデスメタルバンドAbortedのヴォーカリストSven de Caluwéがタッグを組んだ多国籍メタルバンドSystem Devideがフランスの新興レーベルDeadlight Entertainmentに移籍する際に改名したとされるバンドで、過去にはAborted共々今は亡き(近々復活するとかしないとか)B'n'F Productions招集による来日公演を取り行われました。本作はAbortedの演奏陣+Abigail Williamsの元ドラマーKen Bedeneもそのまま継続した上で制作された作品で、実質前身バンドの2ndといってもいいでしょう。当然、サウンドのアプローチもそのままでデジタル音を用いた未来型モダンメロデスをベースに、妖艶な女性ヴォーカルによるゴシック感、Fear Factoryに代表されるインダストリアル風、USグル―ヴメタルのような圧の強さなど様々な要素を程よく組み込んだ嬢メタル系エクストリームメタルを展開しており、その質の高さは折り紙つき。Svenのエグ味のある極悪グロウルとSannaの美声による絶妙なコンビネーションも健在。プロデューサーには元Anubis Gateのヴォーカルにして名エンジニアであるJacob Hansenを採用しており、きめ細かく現代的でモダンなサウンドプロダクションと本バンドの相性は抜群。Scar SymmetryのPer Nilsson(2.)/元The Black Dahlia MurderのRyan Knight(4.)/元Nevermoreにして現Arch EnemyのJeff Loomis(6.)といった有名バンドのギタリスト達による多彩なギターワークを楽しめるのも本作の魅力です。特にRyan参加の4. Quandaries Obsoleteは彼の縦横無尽に動き回るギターが大活躍しており、よりド派手なインダス風メロデスに仕上がっている強力なナンバー。劇的なシンフォパートから始まる7. Remnants Echoはゴシック系のパワーバラ―ドで、Sanna嬢の美声に泣きのフレーズが重なっていくあたりが個人的なハイライト。しかし、Marilyn Mansonのカバー(10.)はちと受け付けなかったというかボートラでよくねってかんじはした。前身バンドが好きだった、或いはモダンメロデス系が好きならオススメ出来る一枚。でもAbortedのメンバーが居るからといって本家のような激烈エクストリームなデスメタルを期待するとナニコレってなること間違いなしなので、ソコのところは注意で。