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  • 来年6月以降、日本で洋酒を最安値で買う方法。<2016年内に触れておきたいこと。その3>

    その3 日本国内の正規流通においては、代理店や、業界標準ともいえる大規模並行輸入業者がつける「卸売価格」以下に値付けをすると、「ほぼほぼ」(独自の輸入ルートがあるなどなければ)、赤字販売となり、酒販免許取り上げになるので、これ以下にはできないということになります。 来年6月からです。 ところで、世界の洋酒辞典と「ほぼほぼ」同内容、ネタ元である、酒販店向けのカタログがあることを、皆さんご存知でしょうか? これら酒販小売業者向け仕入れ価格を示す冊子が送られてきたのは、12月20日ごろ。 そして、今回の酒税法改正内容が示されたのが10月21日で、価格〆日は10月31日現在。 仕入れ価格は、例年にないほどの横並び。 例えば、マッカラン12年 700ML。 業界標準的仕入れ値は、4258円。 執筆、今日現在でネット価格を見てみると、 https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%B312%E5%B9%B4+%E6%9C%80%E5%AE%89%E5%80%A4&rlz=1C1ASUM_enJP482JP482&oq=%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%B312%E5%B9%B4&aqs=chrome.2.69i57j0l5.7986j0j7&sourceid=chrome...

    2016-12-29

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  • 2016年内に触れておきたいこと。その2

    その2 最初に、国内ウイスキー業界の「値付け」について触れなくてはなりません。 簡単に言うと、スコッチウイスキーを題材にすれば、 1 スコットランドの蒸留所発100円の商品 ↓ +30% 2 日本国内の代理店、洋酒卸売免許所持業者の130円商品に化ける ↓ +30% 3 日本国内の大規模小売酒販店の169円商品に化ける または ↓ +40% 3’日本国内の小規模小売酒販店の182円商品に化ける これは典型例で、私自身、洋酒卸売免許と小売免許の双方を持っていることと、樽買いしてよくよく分かったことなのですが、基本、土台がこの法則に従っているわけです。 そこで今回の改正酒税法によれば、 2段階目の卸売価格に、販売、宅配、その他「大小それぞれの酒販業者が”支払う経費(販売管理費”)を上乗せ」したうえで、 赤字を出さずに売れ 。 これが至上命題になったわけです。 従わずに 赤字を出せば、酒販免許取り上げ です。 すると、繰り返しになりますが、上記表における2段階目、 代理店なり並行輸入業者なりの、小売り酒販店への卸売価格以下では、日本国内業者は、酒を売れ...

    2016-12-29

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  • 2016年内に触れておきたいこと。その1

    2016年内に触れておきたいことといえば、来年(2017年)6月に施行される、「改正酒税法」についてです。 昨年からあれこれ言われて、「小規模酒販店を救うため」という理由を前面に、与野党合同で、反対者は山本太郎議員(生活)だけという状態で議決された法案。 参考までに列記するだけで、何を目的にしているのか、さっぱりわからないこと請け合いなのですが、まずは挙げておきましょう。 改正酒税法成立 過度な酒の安売り規制 消費者に不利益の恐れ http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201605/CK2016053102000110.html 酒類の安売り規制強化、厳しい罰則 改正酒税法など成立 http://www.asahi.com/articles/ASJ5W55CBJ5WULFA01N.html 酒の安売り「原価+販管費」下回ると罰則  http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS14H0T_Q6A021C1EE8000/ 酒税横並びでビール市場はさらに縮小?  中村直文・日経MJ編集長に聞く http://www.nikkei.com/article/DGXZZO05368000Y6A720C1000000/ たばこ・タクシー・酒の安売り…自民、規制強化へ動く  http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS24H3K_U5A420C1PP8000/ ...

    2016-12-29

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  • 【トマーチン】蒸留所まとめ 20161129

    【トマーチン】蒸留所まとめ <1897年> インヴァネスのビジネスマン(投資家)グループが、トマーチンに、Tomatin Spey Distillery Company を設立 <1906年> 生産減少 <1909年> (創業者とは別資本である)Tomatin Distillery Co.Ltd の手によって、生産再開 <1956年> スティル数が2基から4基へ <1958年> スティル数が4基から6基へ <1964年> スティル数が6基から10基へ 増設期(詳細増設数不明) *またこの時期 スコッチウイスキー蒸留所としては初めて、ドイツ式の半濾過式糖化層を装備 <1974年> スティル数が23基となり、モルティング設備が閉鎖 <1985年>  Tomatin Distillery Co.Ltdが倒産。会社清算へ。 <1986年> 宝酒造、大倉商事が、Tomatin蒸留所(Tomatin Distillery Co.Ltd )を買収。(日本法人による初めてのスコットランド蒸留所獲得) <1997年> Tomatin Distillery Co.Ltdが、The Antiquary(ブレンデッド・ブランド)を持つ、J. W. Hardieを買収。 <1998年> Tomatin蒸留所(Tomatin Distillery Co.Ltd )株の20%を握っていた、大倉商事が会社清算。その...

    2016-11-29

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  • トマーチン Tomatin 21yo 1968/1990 (40%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Collection no.1, Btl no.976)

    このトマーチンは凄いです。 最初から言えば マイナス点は度数のみ 。 ただこの度数だからこそ分かりやすく感覚出来たのかもしれません。 長所は、 (私個人的に判断するところの)ヨーロピアンオークかつフィノシェリーで、サマローリのハンドライティングギリーや、ロングロウを思わせ 、なおかつ、 ・バリバリ濃厚な「香木感」 ・青肉メロン ・10年OBを思わせる「花」、なんとも例えようのない「白い花」 ・ミルクチョコレート ・生クリーム比率の高い、(カスタード)クリーム ・奥から68ボウモア程度のマンゴー、トロピカルフルーツ ・しかしボディは染み込んでくる、けれども喉の奥でとても熱くなる印象。 しかもその展開が、 10度程度に冷やしてゆっくり飲み進めると、最初にミルクチョコレートが来て、次第に香木感が出てくること。 これは同セスタンテの バルメナックやプルトニーとは真逆 で、これらはまず香木が来て、そのあと持ち前の香味がありましたが、このトマーチンは全く逆。 あとから香木がくるのです。。。 こういう変...

    2016-10-31

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  • 【2】グレンロッシー Glenlossie 17yo 1973/1990 (40%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Collection no.1, Btl no.29)

    【2】グレンロッシー Glenlossie 17yo 1973/1990 (40%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Collection no.1, Btl no.29) 【考察】 グレンロッシー蒸留所には、その生産物の ほとんど「すべて」が、ブレンデッドウイスキーへ供給され、オフィシャルボトルはなく、ボトラーから稀にリリースされるだけだ という説明文がいつもついてまわります。 輸出好調、変形ボトルでも(中身でも)人気を博した、ヘイグやディンプルの原酒ですからそれもうなづけます。 ただ実は、G&M系列においては、 グレンロッシーというのは、マッカランやグレンリべット、ロングモーンと並ぶ扱い(リリース)がなされてきた大銘柄であった ことを知る人は多くないかもしれません。   ブラウンコニチョで43年熟成、1938年蒸留が出てくるわ、クリスタルデキャンタもあります。 加えて中身で言えば、ケイデンヘッド黒ダンピー1957年蒸留21年熟成、1966年蒸留の18年が忘れられません。 当時のボトリングでは度数高めな46%。 極めて香木香高いボトル で、(どちらもそうですが、特に1966年蒸留、)後半はハウススタイルでもあると...

    2016-09-30

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  • グレンロッシー Glenlossie 17yo 1973/1990 (40%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Collection no.1, Btl no.29)

    グレンロッシー Glenlossie 17yo 1973/1990 (40%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Collection no.1, Btl no.29) 【オールド】【10万円以上クラス】 グレンロッシー Glenlossie 17yo 1973/1990 (40%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Collection no.1, Btl no.29) 【(現在)実売価格】10万円前後 【(購入時)実売価格】10万円前後 【蒸留年】1973年 【熟成年数】17年 【瓶詰/流通年】1990年 【瓶内変化/経年変化】+26年程度 【香りの魅力】10 【味の魅力】8 【テクスチャの魅力】8 【果実強度】7 【(果実)色イメージ】濃い褐色~赤褐色~青紫~黄色~濃い褐色 【ピーテッド強度】7 【コストパフォーマンス】7 (原価比較) 【飲用前期待度(飲む前のワクワク感強度)】9 【ウイスキーとしての満足度(コスパ他要素抜き)】92 pts 【総合評価(コスパ他要素込み)】90 pts  【寸評】 香りの時点で背筋が伸びる。加水ではあるが、それでも全くへたれたところのない濃厚シェリー樽由来要素の中から、ロッシーのハウススタイルでもある、豊富な麦感と、やや青みを感...

    2016-09-26

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  • 【マッカラン~1930年代】【マッカラン~1940年代】ハウススタイル 20160831

    【マッカラン~1930年代】 もうどうしようにも飲めない時代になった今、この話をしてどうするのかという意見は丁重に拝聴したいですが。。。 でも述べておきたいのは、 ・少なくとも1930年代後期マッカランは、ボウモアの60年代に勝るとも劣らず南国感(パパイア・マンゴー・白黄桃・パッションフルーツ)全開であることこそがハウススタイル。 そしてあまり知られていないのは、1800年代後半(一説に~1920年代蒸留まで)のマッカランは、 そのほとんどが「フィノシェリー樽」熟成だったことです 。代名詞ともなるへレスの(ドライ)オロロソではなかったのです。 私も数回、1800年代マッカランというものを飲ませてもらいましたが、南国感は見る影はなくとも、濃いオロロソ熟成ではなかったことは間違いありません。 自分が1本で抱えたものは1938年蒸留33年熟成ではありましたが、開栓直後こそその片鱗は埋もれていましたが、ボトル半分から下は、 ボウモアもびっくりの南国フレーバー。 オロロソシェリーとの対比でいくと、ちょうど 1970年ごろの南国持ちなグレンドロナックに近い 印象があります。せっかくのトロピカルフレーバー...

    2016-08-31

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  • 【マッカラン-1】マッカランの凄さ【1996年のマッカランミスト】 20160826

    【マッカラン-1】マッカランの凄さ 遂にマッカランについて書かせてもらおうと思います。 間違いなく私がウイスキーに人生を良し悪し問わずに「転換」させられるきっかけとなった蒸留所であり、残念ながら、今やその評価が激変してしまった銘柄でもあります。 時代ごとのハウススタイルを纏めるにあたって、あれやこれや思い出してみると、 とてもあっさり書けるものでもなく。 思いの丈を出してから取かかりたいと、そう思いました。 【ミストスタイル・マッカラン】 BARを名乗るのに、マッカランがない。いえ、BARを名乗るのに60年代マッカランが飲めない店はBARでない。 そこそこのホテルであっても60年代マッカランが、フルショット5000円で飲めた、いやそれでもめちゃくちゃ高いと言われた時代。 私個人的には1996年はそういう時代でした。 仙台に今もある、FORUSというパルコのようなビルがあり、その最上階の7階に「プールバー(!)」があって、近隣にライブハウスが3軒あり、打ち上げ最後に午前2,3時にわざわざ顔を出すのがカッコいい、など大層な誤解をしていたその時期の話です。 既に地元のウイスキー関...

    2016-08-26

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  • ジャパニーズ・ウイスキーの立ち位置。20160813

    ジャパニーズ・ウイスキーの立ち位置。 折からのスコッチウイスキー衰退、ジャパニーズウイスキーの人気と、軽井沢に端を発した世界市場における(ジャパニーズウイスキーの)価格高騰。 そして松井酒造のコメント http://www.matsui-shuzo.co.jp/whiskey.php が、日本人ウイスキードリンカーの琴線に触れ、くりりんさんの記事だったり、FB、twitterなりで話題になっています。 簡単に、自分の立場を表明しておくと、ジャパニーズウイスキーで突き抜けたボトルというものに出会ったこともなく、美味しいものを突き詰めたいという気持ちで接したことがないために、さほど興味もない。 けれども日本人として、日本人がリリースしたウイスキーが、海外の人にとっては誤解を招く表記だったり、内容だったりしてしまうということは、 自国の恥だな とも思います。 日本のウイスキーは、現在に至るまで、スコッチウイスキーのルールに照らし合わせれば、偽物が混じり続けています。 角やダルマ、ブラックニッカ。 中性アルコール(必ずしも穀物に由来せず製造された、95%以上エタノールを加水したもの)や、その他調味添加物を混ぜら...

    2016-08-13

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