• 【The Crown / Crowned in Terror】世界に一つだけの激怒と悲哀と感動の高次元融合アルバム

    2017-05-06 19:00
    今回もKreatorを軸にして語るのですが、だから何でThe Crownなの? と思う諸氏も多いかと思います。でも前回のPretty Maidsよりは近い方向性ですよね。
     で、今回の共通点ですがそもそもスラッシュメタルの範疇で語ってよいと思いますし、結構どちらもベテラン、活動低迷または停滞、休止時期がある、だけど今回は再開後のアルバムがどうもいまひとつ宜しくないのが、私がThe Crownに持つ印象です。それもこれもこのアルバム、Crowned in Terrorの所為かもしれないです。




                               (2002年リリース)


     正直このアルバムはすごいと思います。端的に言って傑作の類ではないかと思うほどです。
    ジャンルとして言うなればスラッシュメタルにデスメタルでロックンロールも加えてるけど北欧的な哀愁美もある感じです。なにそれ? ですけど、これらを全てひっくるめてThe Crownで煮詰めることが可能と言う時点で、このバンドのすごさがあると思います。
     ベースはスラッシュメタルでもデスメタルでもあるようで、ロックンロールもあるんで、デスラッシュ’n・ロールとか言われてた気もします。くどいですね、すみません。だけどこんなバンド、アーティストは他にいない気がしますので。

     デスメタリックなデスやスラッシュ、メロディ主軸のメロデスなら他でも有るでしょう。しかしこのアルバムは単純なようでいながら割り切れない、有機的に結合したものを感じます。
     滾々湧き出る悲哀を基調とする北欧の流麗な哀愁美(メロディ)、それに慟哭とともに叩き付ける狂気(デス、スラッシュ)、そして戦車のごとき踏み潰しては進む重厚さ(メタル)、最後に高トルク超スピードで唸りを上げ回転し全てを巻き込む力(ロックンロール)、それら全てが非常に高いレベルで融合し実を結んだのが、このCrowed in Terrorだと思います。

     この前作Deathrace Kingもとても良い作品で、この盤に至っては更に完成度を誇れるほどの出来と来て、もう何も心配はないと思ってたのですが……。次回作は少し首を捻る出来でその後は活動休止?(分裂?)状態が続き、合流して再起動後の二枚は、個人的にはあまり宜しくない出来と思ってます。あくまで個人的には、ですが。
     正直私は、前回語ったKreatorPretty Maidsのように(復活、再開後は)出せば良作の域に達してくれてると思ってたので、何だか残念でなりません。普通にありふれたアーティストならそれほど悔やむ事は無かったと思いますが、このCrowed in Terrorの燦然と輝く充実作っぶりに当てられた今は、残念無念の一言です。

     しかし、活動を続けることが肝要なのは言うまでもありません。これからもアルバムを発表し、ライブを重ね、いつかまた、今のThe Crownが最高と言える日を楽しみに待ってます。そしてそれを影ながら応援いたす所存です。

     ではでは。

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  • 【Pretty Maids / Kingmaker】円熟味あふれるメロディ、意気軒昂なアグレッション

    2017-05-02 19:00
    もう四月が終わる、終わった今、今年は二ヶ月に一枚書いていこうかな、とか思ってたのがさっそく破られてますが、皆さんお元気でしょうか。

     最近何を聴いてるかと言うと、KreatorDark TranquillitySerenity in Murder の新譜を聴いてます。聴きまくってます。ぶっちゃけ、どれも素晴らしすぎて全然飽きません。ここまで素晴らしい作品が連発で出されるってすごいと思います。そんなこんなしてたらあれもこれも発表されてるじゃん、とか知ってても追いかける必要を感じないくらい、この三作は素晴らしい。
     そしてこのお三方、皆前作から良い。特にKreatorは色んな意味で驚いたので、今回と次回の軸としてピックアップしたいと思います。



     (2016年11月頃リリース)



     と言うわけで今回のお題のPretty MaidsKingmakerです。これも上に記した三バンドに食い込むほど聴いてます。
     何でこの前置きでPretty Maids? と思った方は多いと思いますが、
    Kreatorと共通点が多いと思います。デビュー時期が近くてベテランの域、活動低迷時期または休止期間がある、その後の特に近三作の出来が良い。すごくゆるい共通点ですね!!)  

     最後はとても重要だと思いませんか? 私は重要だと思います。
    安定感が抜群なのですが、だからと言って勢いは衰えを知らず。いえ、ますます盛んと言って良い。作品自体は己の手法を確立した確固たるものが有りながら、そこに胡坐をかくこと無く立派に進歩した新たな一枚一枚を生み続ける姿には少々感動を覚えました。
     
    言葉を飾って見ましたが、単純に言って新作の出来栄えが見事の一言に尽きる。
    最新作が最高作、これが、この域が、歴史有るバンドでありながら昨今の三作で成される意義はとても大きいと思います。

     そう考えつつ思い出したのが、村上春樹氏が小説家として自分の中で鉱脈のようなものを見つけたという風にエッセイか何かで述懐してた気がします。(文脈の前後は忘れましたが)
     分野は違えど、彼らももはやそういう境地に近いのではないでしょうか。それこそがベテランの強みでしょうが、作風の安定感とクオリティの安定感はまた別物だからこそ、ここは称賛、降参、大絶賛です。

     作品についての言及がまだでしたが、メロディックなメタル、ハードロックです。メタル度はそれほど強くありません。情緒あるメロディに上乗せされるロックの勢いもしっかりしたもので、力の入れ所と抜き所が分かってる感があります。やはり曲作りが熟練かつ秀逸、だけど変に老成してないのはすごいなあと思います。例えば8曲目のHeavens Little Devilなんて感動しましたが、こういうメロディ、リズム、ボーカル、ギターの波状とリフレインは素晴らしいし、これを後半戦始まりに置くアルバム構成が上手いなあとも。それ以外でもパワーもメロディもある良い曲目白押しで捨て曲無し。デンマークと言うお国柄なのか、北欧と南欧ともドイツにUKとも違う味わい深いセンスがまた面白いところ。いやあ感服。

     あと結構ギターがスラッシーだと思いますが、多分そんな風に思ってるのは私だけです。

     今回はいつもの趣旨とは違い、結構最近のアルバムを選びましたが、Pandemonium(2010年)、Motherland(2013年)と続けて良作という意味も込めてのものですので、よろしくお願いします。

     ではでは。


  • 【第4回】あなたが選ぶ東方Best⑨・2016【東方動画BGM支援】

    2017-01-08 19:00
    はじめましての方ははじめまして。
     今年もこの季節が参りました。企画、あなたが選ぶ東方Best⑨・2016という事で、私は例年と変わらず、2016年に投稿されました東方動画BGM支援タグからピックアップさせてもらいました。
       リンク ⇒ 東方動画BGM支援タグ(2016年1月1日~12月31日)
    余談ですが、こういう期間を限定して動画検索する時、β版検索は結構便利です。

     一応前置きになりますが、あくまで私が好きなものや唸らされたものなどをご紹介させてもらってます。私の他のブロマガ記事を見ると分かりますが、趣向が結構偏ってると思いますので、そこはご愛嬌でお願いいたします。では――


    【東方自作アレンジ】WELCOME / 妖怪寺へようこそ
     明朗快活な一曲。
    原曲の勢い三割り増しに、丁寧な装飾を施した感じで安心して聴けます。勢いや押しだけでなく、引くところはしっかり引いて味が出てるのが良いです。ギターソロも二重丸で、実に安定感の有る作品だと思います。
     上手く言えませんが、下地と言うか土台がしかっりしてるんですよね。だから色々と引き立つ。そんな良作だと思います。


    【東方自作アレンジ】"The Abyss Nova"/霊知の太陽信仰

     壮大な一曲。
    迫り来る危機が感じられるような迫力がすごいです。メロディとリズムが音響のすごさも伴い聴く人を圧倒します。音作り上手さ曲調へと遺憾なく発揮し、雰囲気を盛り上げてくれます。
     雰囲気で少し考えましたが、思い返すと私の動画で彡旁イツキ様の楽曲は何度か使用させてもらってますが、何と言うか使いやすい、場面に合う曲という意味で使いやすい気がします。この場を借りてお礼申し上げます。


    【東方アレンジ】ハルトマンの妖怪少女【テクノ】

     創意工夫の光るアレンジ。
    やはりポイントとして上がるのはボカロが入ってることですが、それだけなら兎も角、とてもマッチするのには驚きました。テクノ調とこいしの(私の)イメージにある、やや無機質無感情な中にもある優しげな響きのボーカルは腑に落ちるものがあり、また曲を良くする自然なパートとしてぴたりと当てはまるものがあります。
     ポップですが陽気一辺倒ではなく、哀愁や湿気のバランスも取れていて、そこも好みのポイントです。


    【東方自作アレンジ】上海紅茶館 ~ Chinese Tea -band arrange-

     軽妙洒脱な一曲。
    軽やかなアコースティックギターの響きが心地よいです。それにも増してバンドの一体感ある絶妙なアンサンブルの香りが感じられ、とても清々しい気分にさせられます。
     軽快感の中でも単に走り去るだけでなく、しっかり落ち着いて聴かせるアレンジも実にお洒落です。


    [東方自作アレンジ] Nuke [原曲:霊知の太陽信仰]


     最高に格好良い一曲。
    毎年まりつみ様の楽曲を選んでますね。そもそも選ぶ時に自分のマイリストから見るんですが、多いんですよね、占める割合が。多分一作者一曲で選ばなかったらこの欄も結構な割合占めてそうです。多作のみならず安定して高いクオリティ、素晴らしいの一言。
     楽曲の話に移ります。格好良く緊迫感のあるメロディの中でも、途中伸びやかに飛翔するような開放感のパートが堪りません。何回も言うようですが、最高に格好良いチューンです。


    【東方自作アレンジ】 Sulky Wednesday 【原曲:信仰は儚き人間の為に】


     雨が似合う一曲。
    聴いた瞬間、一発で気に入りました。何が良いって、陰のあるメロディにひそむ嘆きや悲哀を感じるからです。
     メロディのアレンジ具合も私好みで堪りません。パート毎のコントラストがはっきりしてますが散漫さは感じず、はっきりとしたピアノによる主旋律がバックと共にぐいぐい曲と聴く者を引っ張っていきます。そう、この主旋律のアレンジといい響きといいすごく良いんですよ、はまると涙腺に来ますね。


    【東方アレンジ】Moonlight Night【原曲:神社から見える月】

     テンポの良いアレンジ。
    弾むリズムの中でも浮き足立たない落ち着きが感じられます。でも心は浮き足立つんですよね! などと前後矛盾なことを言っておりますが、スタートのワクワク感は堪らないですし、流麗なメロディとリズムの組み立てが実に見事。


    【第8回東方ニコ童祭Ex】APC4_デスメタルVocal ver(feat.Voice of Rage)

     異色の一曲。
    告白します。ぶっちゃけ大して期待しないで聴き始めたら、とても良くて驚きました。
    そこで何故、期待してなかったのか、あえて書いてみようと思います。
    ①デス系でボーカル入り? どーせ弱っちい声で迫力ゼロだろ。
    →はいすみません。結構迫力あってブルータルな感じありました。すみません。
     音源? でもここまで表現できるんですねえ。
    ②デスったって単にメロディを重低音ギター重ねたデス風味程度だろ。
    →はいすみません。しっかりリフを練られてて驚きました。
     ちゃんと格好良いのが素晴らしいです。すみません。
     出だしから心を捉えるチューンも最高ですし、1分50秒以降の小技に唸らされたり構成が しっかりしてます。
     素晴らしいです。すみません。ごめんなさい。
    ③だいたい東方のメロディにデス系は似合わないと思うけどなあ。
    →はいすみませn。だいたいアレンジした事の無い奴が何を思ったんでしょうかねえ……。
     とにかくアレンジに曲構成の上手さもあって、まったく違和感無く聴けます。
     引っ掛かりや不自然さ無く聴けるのは、完成度の高さの表れだと思います。

     全然東方を知らない人に、日本から有望株のデスメタル系バンド出たとか言って聴かせたら信じそうです。つまりそれくらい素晴らしいです。ごめんなさい。
     動画が結構面白くて好きです。あ、あと再生数の20分の1はおそらく私です。これで許してください。この項目やたら長い......


    東方自作アレンジ 鳥籠(原曲:蓬莱人形より、桜花之恋塚)

     情緒溢れるピアノソロな一曲。
    やっぱりピアノアレンジは情緒、情感が大切ですよねえと思える秀逸なアレンジだと思います。何となくですけど、ピアノアレンジの場合は原曲に沿うところ崩すところの塩梅が重要な気がするんですが、崩す中でも即興的な小技が上手く決まってる感じがあって好きです。飽きも無くしっかり一曲に耳を傾けられる良作だと思います。

     以上になります。紹介させてもらった方は勿論、そうでない方も含め、全てのアレンジ作者様に感謝を申し上げます。
     ではでは。