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  • 新作投稿しました。

    2019-08-27 00:00
    今年2月にKAKU-tail THE@TERに参加した際、ED用のコメントに「シアター組の人力はまた別の機会に何かやりたい」と書きました。


    書いてました。

    そんな訳で、可憐の誕生日に合わせて新作を投稿しました。


    当初はMSCに参加しようと思って冒頭の15秒を作成しましたが、〆切も考えるとその先の展開が釣り以外まったく浮かばなかったので参加を断念(自重)しました。無事完成させた今にして思えば、雑なネタで消化しなくて本当に良かったです。

    シアター組の素材はミリシタの全体曲があるのでデレMシャニよりは確保しやすいとはいえ、決して豊富という訳ではないので必要な文字が揃わず、結構な文字数を合成や子音削り(前回ブロマガ記事を参照)で対応しました。

    ちなみに「UNION!!」と「Flyers!!!」のアカペラはエコーが効いていて馴染ませづらいので、可能な限りBNT~Dreamingの4曲で組み立てたいところですが、4曲の間にも約5年の開きがあるので、アイドルの演技の差で馴染まなかったり個性が出なかったりと色々課題が出てきます。その辺は全て気合と妥協でカバーします。

    選曲は100%完全に趣味オンリーです。世知辛い話をすると、もう最近の人力ボカロ界隈はガチ動画で10,000再生なんてそうそう見込めないので、視聴者受けとか考えずに好きなものを好きなように楽しんで作るのが一番です。ネタ動画は視聴者受け大事。
    ちなみにこの曲はフルで聴くと工藤忍ちゃんにピッタリだなぁと思ってます。是非ボイス実装した暁にはカバーしていただきたい。

    なんだかんだで2009年4月にニコマスデビューしてから10年が経ちました。アイマスを取り巻く環境もだいぶ様変わりしておりますが、これからも色々な形で楽しんでいけたらいいなと思います。
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  • (子音を)Cut. Cut. Cut.

    2019-05-25 16:50
    不定期更新のブロマガもついに3回目。果たして次はあるのでしょうか。

    今回は、人力ボーカロイドを作る上で常に直面する問題「その文字の素材が1つもない」「あるにはあるけど素材としては使い物にならない」をクリアするための(半ば苦し紛れの)技術のお話です。わずかな素材で遊び倒している音MAD界隈の皆さんにとってはお馴染みの技術かもしれませんが、改めて記録として残しておきます。



    まず前提として、人間が文字を話すときに口から発せられた音は、いわゆる「子音」「母音」の組み合わせで表現されます。日本語は母音は「アイウエオ」の5音であり、この前に子音をくっつけることで五十音(実際は50音以上あるけど)の文字として区別される訳ですが、主に歌声を素材として用いる人力ボーカロイドでは、「歌詞によく出てくる文字」と「そうでない文字」の差がクオリティにダイレクトに影響します。

    素材の選択肢が少ないときはもちろん、そもそもその文字の素材が全く無い場合どうするか。「諦める」のも手ですが、その前にまず考えるのが「音の合成」です。たとえば「タ」が無い場合、別のサ行から取ってきた t と ア段の a の素材をくっつけて「ta」を作り出す、という考え方です。

    これが上手くいけば何の問題もありませんが、子音と母音の境界が曖昧だったりすると、「それっぽいけどなんか不自然」「子音と母音がうまく融合していない」という状態になったりします。

    そんなときに重宝する(こともある)のが、「子音を削ってみる」という技術です。たとえば、「サ」の「s」部分の摩擦音の波形を削ると、「タ」に聞こえます。t」はどこから出てきたんだよ、と言いたいところですが、そういうものなので気にしてはいけません。
    (口の形や舌の動きなど理屈としては色々考えられますが、あくまで結果が重要です)


    「サ」の波形(如月千早)。ラインの辺りから前の波形をバッサリ削る

    ということで、そんな「子音の波形を削ることで代用可能な文字」についてこの記事でまとめてみようと思います。ほぼ完全互換のものもあれば、「聞こえなくもない」レベルもあります。そのときそのときの発声によって異なる結果が出るケースが多いので、あくまで参考程度でお願いします。
    なお、子音に破裂音、摩擦音、破擦音が含まれる文字のみ取り上げます。それ以外の文字は子音を削ったら大体「アイウエオ」かせいぜい「ヤユヨ」です。



    ・サ、ス、セ、ソ → タ、トゥ、テ、ト
    上で挙げたように、摩擦音部分を根っこからバッサリいくと、サ行はタ行にコンバートできます。非常に互換性が高く、「セ」が足りない場合に逆に「テ」の頭に摩擦音を加えるなど、合成加工の基礎知識としても役立ちます。「ス」は「ツ」ではなく「トゥ」になります。

    ・シ → リ、ディ
    サ行でも「シ」だけは他と発音の仕方が違うため、違う結果になります。上のケースと比べると互換性はやや低めで、「代用品として使えるケースもある」程度で押さえておくとよいでしょう。

    ・カ → タ
    カは頭の破裂音を削ると大体「タ」になります。

    ・キ → リ、ギ、ティ、ヒ、ピ
    キは破裂音をほぼ全部削ると「リ」に聞こえるケースが多いですが、人によって「ティ」だったり「ヒ」や「ピ」に聞こえなくもなかったりさまざまです。ちょっと長めに(2~3割くらい)残すと「ギ」に聞こえるケースが割とあります。その辺りの文字に困ったら、試してみる価値はあります。

    ・ク → グ、フ、プ、トゥ
    クもケースバイケースで色々な文字に聞こえます。「トゥ」の代用品としては「ス」のほうが圧倒的に優秀なので、それ以外の用途で掘ってみると金脈があるかもしれません。

    ・ケ → ゲ、ヘ
    キやクと比べて、代用品としては使い勝手がイマイチです。「ヘ」に聞こえなくもない、というケースは割とレアなので、根気よく探すか、子音を削ったうえで更に「吐いているように聞こえなくもないブレス音をちょいと重ねてそれっぽい感じにする」という手法もあるっちゃあります。問題は、「吐いているように聞こえなくもないブレス音」自体がそこそこレアだということです。

    ・コ → ホ、ゴ
    ケと同様ですが、意外と「ホ」に聞こえるケースも多く、ケより利便性高めです。

    ・チ → リ、ジ
    チはタ行ですが、発声はシに近いので、結果も似ています。「ジ」を作るならこちらが優秀です。

    ・ツ → トゥ、ドゥ
    「ツ」は発音全体に摩擦音が含まれるケースも多々あるのですごく使い勝手が良いとは言えませんが、場合によっては「ス」「ズ」から削るよりもハマることもあるので、試してみるのも良いでしょう。

    ・ハ、ヒ、フ、ヘ、ホ → パ、ピ、プ、ペ、ポ
    ハ行は摩擦音の頭の部分を削る(全部ではなく後半は残す)と、大半のケースでパ行に近くなります。これは意外と使えるので(パ行の素材はかなり少ないので)、覚えておくと役に立つかもしれません。

    ・ヒ → キ
    ヒに関しては、「ピ」よりも「キ」に寄っているケースも多いです。ケースバイケース。

    ※ここから濁音・半濁音コーナーですが、ザ行(ジ以外)とバ行を除いてほぼ全滅です(子音を削るとほぼ母音しか残らない)ので、それらは割愛します。

    ・ザ、ズ、ゼ、ゾ → ダ、ドゥ、デ、ド
    サ行とほぼ同じ要領でダ行にコンバート可能です。ズ→ドゥがやや精度低めで、「ブ」に近い変な音になるケースも多いです。「ゾ」は結構なレア素材なので、「ド」に摩擦音を合成するのがよい、と覚えておくと良いでしょう。使う機会があればですが。

    ・バ、ビ、ブ、ベ、ボ → ワ、ウィ、ウ、ウェ、ウォ

    バ行は破裂音を削ると大体ワ行(ワウィウウェウォ)に近い発音になります。発音時の口を想像するとなんとなくわかると思います。「ワ」自体が「ウァ」みたいなものなので、合成で作るか削って作るかはお好みで。(組み合わせも可)



    以上です。
    あくまで一例なので、実際に試して「使えねー」となっても苦情は一切受け付けません。共感、同情はします。
    なお、子音を削って作った音は子音部分が弱めになることが多いので、アタック強めにするなり合成で補強するなり工夫すると良いでしょう。

    また、サスセソのところでも書いてありますが、削ってこう聞こえるということは、結果のほうの文字を合成のベースとして子音をくっつければ「アイウエオ」に子音をくっつけるよりは自然になるはずです。その場合、ベースの子音部分は少し音量を弱めておいたほうがより自然に聞こえることが多いでしょう。たぶん。

    とりあえず、実際はぜんぜん違う音でも聴く人の耳を騙せればそれでいい!世界を騙せ!のオカリン精神で創意工夫を凝らしましょう。では次があればまた。
  • KAKU-tailに参加しました。(+ちょっとした技術的なお話)

    2019-02-10 03:25
    さて、人力ボカロのノウハウなどを書き記すべく開設した当ブロマガももうすぐ2周年。
    記念すべき第2回の配信となりました。

     今回は、ファミエリP主催の「KAKU-tail THE@TER」に参加させていただいた際の諸々について書きたいと思います。2年近く放置した上に当初のブロマガの開設目的から大分逸れてますが、得てして世の中とはそういうものです。(技術的なことも多少書きます)



    アイドル「如月千早」テーマ「

     今回応募するにあたり、シアター組に割り当たった場合まともなクオリティの作品が提出できるのか非常に悩み、2週間以上悩みに悩みぬいて「きっと制作期間中に『Dreaming!』も来るしなんとかなるだろう、いやなんとかしよう」と応募を決心しました。結果千早担当になりズッコケましたが、テーマの「斬」がなかなかに難題でした。
     なにぶん前回やよいの「術」でトリッキーな動画を提出したので、「斬」もそれこそ“斬”新な仕掛けを用意すべきか?そもそもPVの人に当たったらもっと面白くなるテーマだったのでは?自分で斬新とか言う?と色々考えましたが、1週間ほど特にこれといったアイディアが浮かばなかったのでもう曲消化でいいや、となりました。

     今回選曲した「Skyreach」は北沢志保役でもお馴染みの雨宮天さんの楽曲で、アニメ「アカメがる!」のOP曲です。「キルラキル」との二択で悩みましたが、中の人補正でこちらにしました。
     映像については一見正統派アニメOPを目指しているように見えるかもしれませんが、今回制作した『チハヤが斬る』のコンセプトは「アドリブ満載の15分コメディアニメのOP」であり、言わないと伝わらないであろうネタをそこそこ仕込んであります。
     まず、イントロでチハヤこと千早さんが刀を抱えてかっこよくキメてますが、全編通して千早が刀を持っているシーンはここだけです。「斬」ですが、「斬らない」です。

    ナマクラソード

     次に、Bメロでは歌詞に合わせたシーンを選択しています。「どんな未来でも」で未来、「受け止める」でアズサイズの鎌を受け止めるシーンはわかりやすいと思いますが、「私で」でボートのシーン(「渡し」で)、「いたくて」でビンタのシーン(「痛くて」)は流石に視聴者は誰も気づいていませんでした。「今はもう振り向かない」で振り向かないと見せかけてちょっと振り向くのはベタなお約束として入れました。あと小ネタですが、Aメロでも「迷い無い」にあずささんのカットを合わせてあります。

    ボートのシーンを「渡し」と言い張るパワープレイ

     サビでもカッコイイバトルシーンが続きますが、千早は出ません。元ネタ映像には千早と貴音の大迫力の殺陣のシーンもありますが、当然使いません。終盤に魔法少女ヒロイン然とした千早をちょっとだけ出してOPが終了し、アニメ本編開始。本編のサブタイトルは「とにかく斬らない如月」でした。恐らく「とにかく明るい安村」のパロディでしょう。過去71回すべてにおいてサブタイトルは全てパロネタ、千早は一度も斬らなかったものと思われます。

    「さよなら絶○先生」と同じフォント(昭和モダン体)

     ちなみにこの「ねぇ、知ってる?」のコーナーは、765プロのアイドル(千早は寝ているので除外)が持ち回りで豆知識をアドリブで披露していくというものですが、雪歩担当回は美希をいじってビンタされるのがお約束の流れとなっており、雪歩だけ何故か月1ペースで担当が回ってくるという設定です。それこそ知らねーの。

    2番Pって人も一緒なんだって
     
    ということでコーナー終了し、「ぐだぽよ~」のカットインで次のコーナーへ。というところでKAKU-tail内では放送終了です。ぶったりエンド。

    「くっ」ではなく「ぐ」

     映像については以上です。続いて人力ボカロのほうについてですが、まずは数年ぶりにアイドルマスターワンフォーオール!(以下「OFA」)を起動し、OFA追加曲の千早のアカペラを抽出するところから始めました。せっかくなので、アカペラの抽出手順を簡単に説明します。

     まず、OFAのオプションで「ボーカル」の音量を100にします。他の数値は何でもいいですが、とりあえず1にしておきます。

    ちなみにDLCのソロ専用曲はボーカル音量の設定が反映されないので抜けません

     次にプロデュースを開始し、抽出したい楽曲を選択してから、「オーディション」にソロ編成で参加します。OFAの良いところとして、通常のライブではボーカルにステージ効果のエフェクト(エコーとかリバーブとかそういうの)が掛かってしまいますが、オーディション会場ではエフェクトが全く掛からないため、素のボーカル音源を抽出することができます。いわゆる箱○時代の無印、L4Uに匹敵する使い勝手の良い音源が確保できるのです。

    全アイドルやり込んでないのがバレバレのスクショ

     あとはオーディションの様子をキャプチャ(音声を直接デジタル録音するか、動画でキャプチャしてから音声を分離)します。アピールは一切しません。

    千早は全力で頑張ってるのに審査員には何が見えているのか0ポイント

     オーディションが終わったらタイトル画面に戻り、ボーカルの音量を1にして再度同じ流れでオーディションをキャプチャします。これでボーカル音量だけが違う2種類の音源が確保できました。
     音源が確保できたら、ボーカルが大きいほうの音源にボーカルが小さいほうの音源の逆位相をぶつけて音量が同じオケの部分を相殺し、ボーカルだけを抽出します。
     複数トラックで逆位相化できるソフトなら何でもいいですが、Audacityが定番です。ボーカルが小さいほうのトラックを選択し、「上下を反転」を選択します。(バージョン、言語によって表記は異なります)

    文字通り波形が上下反転する(逆位相になる)

     スケールを拡大し、波形を見て2トラックの曲の開始位置をピッタリ合わせます。
     なお、第1回のブロマガ記事に「音は見える」と書きましたが、この「波形を見る」という行為が、人力ボカロや音MADなどを作成する上で一番重要なポイントと言っても(恐らく)過言ではありません。耳だけでなく、目で音を確認しながら作り上げていきます。特に人の声の波形は文字によってかなり特徴的なので、慣れてくると波形から音が読めるようになってきます。

    わかりづらいけど上下のトラックで位置が一致している

     この状態で再生してボーカルだけが聞こえることを確認し、waveファイルとして保存します。これで完了です。キャプチャ環境さえあれば意外と簡単です。
     今回はこの調子で25曲くらいアカペラを抽出し、あとはいつもどおりにアカペラから必要な文字を一音ずつ切り出して組み合わせて加工して歌わせて完成です。その「いつもどおり」の部分は、また別の機会に記事にまとめたいと思います。未来の自分を信じていきたい。

     ちなみに、KAKU-tailで人力ボカロをやる上で難しいのが、「大っぴらに人に相談できない」という点です。
     自分一人で音源を作っては直し作っては直しを何百回何千回と繰り返していくと、その未完成状態の音に慣れてきて、違和感に気付くのが難しくなってきます。(この現象を「耳慣れ」と呼んでいます)
     そんなとき一番手っ取り早いのは「他の人に聴いてもらって意見を貰う」ことですが、KAKU-tailのコンセプト上、人に聞くということはすなわち内緒のはずのネタを他人にバラすことになります。リアルに知り合いでもいればいいですが、根っからのぼっちコミュ障気質の自分にはそんなお相手もございません。
     そういった訳で、制作中は「これは公開できるクオリティになっているんだろうか」と常に自問自答、疑心暗鬼になりながら、何度も一進一退を繰り返していきました。締め切りもあるので早々に「ここで完成でいいか」と妥協しましたが、それなりのクオリティになっていると感じていただけたなら幸いです。なお、単品は千早誕の2/25に公開予定です。

     正直なところ、自分の上位互換とは言わないまでも、互換性のあるアイマス人力ボカロ制作者が現れたら引退しても全然悔いは無いレベルなんですが、「声を極力壊さない」という、チョコを溶かさずに固形のまま加工して「手作りチョコ」として成立させる、みたいな無茶な方針で制作する人間なんて自分以外いないので、引退宣言はしないままこれからも続いていきそうです。