「陳平」(風野真知雄)
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「陳平」(風野真知雄)

2020-08-09 00:00

    佳作である。陳平について、きれいにまとまっているし、様々なエピソードが陳平を中心としながらきれいに収まっている。変に独創的に解釈しないところが、陳平という人物の入門書として最適の一冊に仕立て上げている。

    こうしてみると、秦末漢初というのは、日本にも伝わってきている故事成語がかなりあるのだな。四面楚歌とか鴻門之会とか。良くも悪くも劉邦の人物像がアジアの理想の君主像の一つになるのだから、エピソードが多く伝わっていても当然というところか。

    この種の本人は無能だが人徳があり有能な部下が次々と集まるのが理想の君主像というのは、劉邦がその始まりなのであろうが、後半生の大粛清が見過ごされがちなのは呂后の大粛清が覆い隠している面も否定はできないだろう。とはいえ、当時の情勢や封土の比率を見れば、劉邦の粛清もやむを得ぬところであったとは思うが。

    そこら辺を客観的に描くという意味でも、陳平は理想的な人物なのだ。


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