「キノの旅ⅩⅫ」(時雨沢恵一)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

「キノの旅ⅩⅫ」(時雨沢恵一)

2020-08-16 00:00

    キノの旅はいつのころからか変質した気がする。初期のころはこんな悪意を明確にむき出しにしている登場人物は多くはなかったように思う。どちらかというと、善意の行為が結果として悪い結末を迎えるケースが多く、それを指して寓話的であると評価していたような気がする。

    キノ以外の主要人物が増えてきたからか、事件やその町に主体的にかかわっていく話が増えてきている。初期の旅人ゆえの傍観者然とした雰囲気も好きだが、現在みたいな町で起こる事件に首を突っ込んでいくスタイルも面白いと思うのだ。

    だんだんと設定が増えていき、登場人物の経歴が肉付けされていく感じも良い。初めて読む人には戸惑うこともあるのかもしれないが、24巻も続いていれば、昔からの読者のほうが多いのだろう。

    短編集で話に繋がりはないので、どこから読んでも、どこでやめてしまっても自由なのだが、最初から読むと作者の変遷が辿れてそれはそれで趣深いものだ。


    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。