〈群像劇〉としてのSTU48第2期生
STU48の1期生は、最初から 瀧野由美子 を絶対的センターとし、周囲のメンバーたちも瀧野が掲げる旗を目印にスタートを切った。無名で未熟な後続グループが戦場で生き抜いていくための、それが暗黙の戦術だったのかもしれない。名画「民衆を導く自由の女神」のイメージが脳裏によぎる。
もちろん各メンバーは絶対的センターにただ追従していたわけではない。 それぞれの役割を最大化 することで、活躍の場やファンを拡大していった。
最大の目玉である船上劇場がいつ就航するかも分からず、 〈陸上〉 ツアーなどという一般的には当たり前なタイトルを冠した巡業を地味に続けることにやや疲れてきた頃、 ドラフト3期生という救援隊 がやってきた。その 「いい意味で垢抜けない軽妙さ」 は、瀬戸内グループのカラーにナチュラルに溶け込み、肉料理に添えられたスイーツのように、STUというテーブルに彩りを与えた。
そんなフルコースが完成したSTUに、あらたな料理が並べられた。それはオーダーした(投票した)客が想像もしていなかった、 中華料理のアラカルト だった。しかもたいへん厄介なことに、ターンテーブルに一気に運ばれて来た24種の料理は、 アラカルト...