• #俺からの虹色レター に寄せて。

    2020-10-06 23:00
    どうも、59です。
    俺からの虹色レターDay3のご視聴ありがとうございました。



    みくもさんからお話が降りてきた時は少し不安があったものの軽い気持ちでOKを出し、Day2終了時点で自分の音源がまだという状況、これで一週間待つのか……と感情ぐるぐるになっていました。ただDay3の音源をすべて聴かせていただいた時にあっ、これは早く聴いてほしい!ってなって、それからは当日までずっと楽しみでした。好きの気持ちってやっぱりすごいパワーがありますね。

    改めまして、Day3出演を快諾してくださったトキワさん・じゃじーずさん・夢芽さん、主催運営そしてDay3を任せてくださったみくもさん、音源を聴いてくださった皆様、反応をくださった皆様、改めてありがとうございました。



    ……



    さて、ここからはわたしの音源の話をしていきます。すごく長いので念のため。





    前回の虹色レターで喜多日菜子に対する贖罪の話をしたわけですが、正直わたしは大なり小なりいろんなアイドルに似たような感情を抱いていて、今回の橘も「最初めっちゃ嫌いだった」っていう点において同じでした。

    ただ、前回派手に贖罪をしてからの夢ソン生でたくさんの御仁に温かな感情を頂いて、今回もあの贖罪モードに戻るという選択肢はありませんでした。それをやったらただのかまってちゃんですからね。人と付き合うの超苦手なくせに結構な寂しがり屋なので構ってちゃんではあるのですが、人に合わせることも苦手という気難し屋さんです。

    実際に今回も「好きって言え!」っていう流れに反したので、流れと違うものを出したという意味では前回の二の轍を踏んでいます。そこに関してはなんの弁護もできません。ただ前回と違って、俺やっちゃったかなぁ……と悩むようなことがなかったのは、内容がプラスに転化しているからでしょうか。

    以前、某夢ソン生で十年後な曲を送った人から「59さんは博愛」と言われたことがあって、結構嬉しかったんですよ。わたしはアイドルたちを「フィフティーナイナーズ」というチームにして遊んでいますが、わたしは一人の人を好きになるという感情を昔に置いてきてしまったので、誰かひとりを特別に好きになるってどういうことなのかわからないんです。


    ……


    その人は中学入学のときに一目惚れしました。3年間同じクラスで、クラスカースト最下位か下手すれば枠外だったわたしとなんやかんやおしゃべりしてくれて、わたしより一枚頭がよくて、同じ高校に合格したら告白しようとして、落ちました。その後もメールのやりとりは続いていて、結局諦めきれなくて高校2年の冬に告白しました。当時のわたしはクラスカースト最下(以下略)のクズ野郎だったので告白の時に気取りまして彼女を困らせました。結局その場はそのまま別れまして、それ以来一度も会っていません。

    それから十年の時を経て「その人が運命の人だったんだよ」って占い師に言われた時はまあまあキました。だからといってあの頃に戻りたいとも思わなくて、でも前を向いて進むにはまあまあ重い鎖でもあって、もしアイマスと出会う前にそれを断ち切れていたらわたしの主担当はきっと藤原肇になっていたことでしょう。陶器要素以外そっくりなんだよw


    ……





    まあそんなことがあって、わたしはモバマスが始まった頃にアイマス(ニコマス)を知り、アイマス10thで初めてライブを観て、前回の日菜子音源で語った出来事が起こって、デレステが始まった頃にモバマスを始めて今に至ります。

    その初期に出会ったレアがマーチングバンド橘ありすでした。フォルムは好きだけど口を開けば……というのが初期の印象。ただ始めたての無課金にとってフリトレに出しても値が付かず、2枚揃えないと特訓できないモバマスにおいて戦力拡充はそうやすやすとできることではなかったため、長いこと前線を張っていました。

    そうして前線を張っているうちに、橘に対する印象が変わっていることに気づきました。それがいつだったかは覚えていませんが、フィフティーナイナーズの初期メンバー選定でわりとスルッとメンバー入りしているので、たぶんそのころには好きになっていたんだと思います。背番号8もこの頃から不動ですからね。意味は……気付く人は気づくと思います。





    ただその「好き」は、決して一人だけに向ける特別なものではなくて。わたしはみりあと日菜子からモバマスの世界に入りましたし、当時は柚や成宮が世界の中心でした。

    当時を知る人にとって、わたしはきっと由愛Pだろうと思います。俺達の少女Aにも成宮で二回送っていますし、Pascoさんのゆめちから小麦にかこつけて「ゆめちからじお」という主催放送をやったりしましたし、少女A派生企画「僕たちのポエム帳」とか「LMBGセトリ生」とかいろいろやっていました。今よりもあの頃の方が精力的だったと思いますw

    そんな感じで、橘は担当枠にこそいたものの、橘が主戦に上がってくることはしばらくなくて、フィフティーナイナーズの人数が20人を越えて収拾つかなくなってきた頃にはむしろ放出候補になっていました。





    そんな橘ありすに対する気持ちを引き戻したのは、第十回俺達の少女Aで初めて味わった落選でした。正直なぜ橘で作ろうと思ったかも覚えていません。この頃は本当に橘に対する気持ちが切れかかっていて、恐らく誰で作るか自販機感覚で悩んでいたと思うのですが、ここで橘で作っていなければ今の59橘の関係はありませんでした。

    落選した時「もう一度橘でやるぞ」って決意するまでもなく身体が動いたのを覚えています。ありがたいことに3月開催の少女Aだったので、翌月に総選挙併せの少女Aが来ることが半ば確約されていて、あの手この手を使ってあの音源を作りました。落選音源とはテーマを変えずにブラッシュアップ、ロリコン押しの強い音源となりました。そしてこの音源がありがたいことに採用&おかわり選出という栄誉を頂き、視聴者やフォロワーさんからのたくさんの反応が身に沁みました。

    わたしと橘の関係は、むしろここから始まったと言ってもいいと思います。ありすのPとして認識されるところはありましたし、そうして周囲からの後押しを受けるうちに、いつの間にか橘は主戦にまで押し上げられていました。





    ……


    そして、今回の虹色音源もう一人の登場人物。わたしの連れについて。
    初見の印象はお世辞にもよくはなくて、ふたりでご飯に行きたいと言われた時にはマジかよと思っていました。恥ずかしい話、この時点でまだ初恋の鎖を引きずっていて、それを解いてくれた恩人となりました。当時人間関係でトラブっていて精神的に参っていた時期でもあり、今にして思えば幸運の女神だったのですが、当時は……

    そうして付き合い始めたのが2018年の春。少女Aに日野茜の音源を出す少し前のことです。好きで付き合ったわけではなかったので、当時はよくわからないまま付き合っていました。ただ何度かお出かけやら旅行やらを重ねるうちに、わたしのほうがよろしくないことに気づくようになりました。

    ここまで読んでくださった方は「今更かよ!」と思われるかもしれませんが、わたしがここまで気づかなかったのは事実としてあって。そしてそこに気づいたら、今度は彼女のいいところがたくさん見えてきて。そして何より、わたし自身がかなり物事に耐えられるようになっていて、これも彼女の力。当初のなあなあな気持ちはいつの間にか消え去っていました。

    ただ先述した通り、わたしは「誰かを特別に好きになる」ことを中学時代に置いてきてしまったので、「好き」という感情の正体にはかなり苦しみました。音源で言った通り「どの好きが一番なのかがわからなくなる」ことが今でも多々あって、そのせいで彼女にもきっと迷惑をかけていて。浮気とかそういう話がもし我々で起こるとしたら、起こすのは間違いなくわたしだって断言できるくらいには迷っています。


    ……


    そんな状況で一歩前進できたのは、橘の音源が流れてから。橘に深く触れるようになってからようやく、なんでわたしが連れを好きなのかが理解できるようになりました。そしてそれは同時に、わたしが橘を好きになったのかをも示してくれていて。どの好きが一番かは未だにわからなくなることがあるけど、この子がいなかったら今のわたしは確実にいなかった。今一番好きな人が誰かはわからないけど、わたしの大切な人は確実にそこにいる。

    そしてそれに気づかせてくれた橘も、シンデレラの世界で一番大切なアイドルに今なっています。”子は鎹”ってやつですかね、連れとの距離感を作るにあたっておおいに助けられました。付き合って少し経った頃、連れにどのアイドルが好きか聞かれて橘ありすって答えたら、返す刀で「えっロリコン!?」って言われてまあまあ癇に障ったりもしたのですがw 逆にこれで癇に障るくらいには好きなんですよね橘。それは連れに対しても同じで。

    なんというか、ことあるごとに似てるなって思ったんですよ。指図されるの嫌いで、でも反省する能力は持っていて、なおかつ凹みやすくて、かっこつけるし寂しがり屋で、想いを伝えるのは苦手で、それ以前に好きという感情がよくわからなくて。わたしは橘や連れに対してこう思うし、こう思うってことはわたしもきっとこうなんです。

    そこに気づけたことはわたしにとって幸運だったと思っています。確か矢口美羽を探す生だったでしょうか、「人から言われて、なおかつ自分で経験して実感しないと気付けない」という話が出て、わたしはまさにこの道を歩んでいるタイプなんだなって。時間はかかってしまいました。初恋のあの子に会った最後の日から考えると、干支一回りに近い時間を棒に振ったといっていいでしょう。

    もっと早くに自分に気づく目と勇気と行動力があればもっと幸せな未来が歩めたかもしれません。夢を叶えていたかもしれません。ですが今こうして見つけた小さな幸せは大切にしたいのです。”好き”って何なのかすらよくわからないですけど、自分で見つけたその気持ちは大切にしたい。

    そんな思いを詰め込んだ結果が、あの虹色レターでした。



    ……



    思うんです。わたしは人の”好き”が見たい。人の”好き”が聴きたい。

    虹色レターのDay3が始まって、トキワさん・じゃじーずさん・夢芽さんとお話をしつつ音源を聴いていて、わたしはなんやかんや人の話を聞くのが好きなんだなって思ったんです。音源もさることながら、あの放送で誰よりもボロボロだったじゃじーずさんがわたしは嬉しかったんです。

    でもその見たい/聴きたい”好き”は言葉じゃなくて、言動の端々から染み出るもの。言うなれば夢中になっている横顔が見たい。わたしはライブに行ってた頃にステージと同じくらい周りの観客を見渡していましたし、好きなものについて悩んでいる人には首を突っ込まずにはいられない。わたしにできることなんて聞くことしかできないのに、それでもTLで苦しんでいる人を見るとほっとけない。

    わたしはその人の好きという気持ちに動かされる横顔を見たいんだと思っています。好きであれば笑顔でも苦しみでも気にしませんが、こちらに対する邪気を感じると途端に拒絶するんです。

    わたしはね、わたしの顔をまっすぐ見られると引くんです。……正確に言うと、わたしの世界に入ってくると拒絶するんです。昔のトラブルでそこに気づけたから、わたしも極力他者の世界に踏み込まないようにしていますが、皆様どうでしょうか。

    自分じゃないどこかを見つつ、でもずっと近くにいる人。今の連れはそんな人。ライブも横顔や後ろ姿のほうが好きです。居酒屋はカウンターが好きです。目の前のものに一生懸命な横顔が好きです。遊園地や博物館では後ろを歩きたいです。思い悩んで泣いてる人の横に居たいです、そして悩みから解放されたらそのまま飛び立ってほしいです。子供の自転車から手を離して、転ばずに自転車をこいで行くような、そんな感じ。ありがとうの一言だけ残して、あとは自由にどこかへ行って欲しい。

    放送後に某3なんとか氏が「59さんは感情喰いの才能ある」って仰ったのは多分こういうところなのかなって思うんです。ええええ好きだとも。



    ……



    以上、わたしの虹色レターもとい自分語りでした。人生解放芸なんて言われてましたけど、まんざらでもないかもしれませんw

    ものすごく長くなりましたが、改めて俺からの虹色レター主催のみくもさん、パーソナリティーの皆さん、Day3に付き合ってくれたトキワさん・じゃじーずさん・夢芽さん、放送を聴いてくださった皆様、反応をくださった皆様。素敵なひとときをありがとうございました。

    皆様それぞれの世界で、皆様が幸せでありますように。



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  • 憧れのセリフを「 」に入れてみよう。(CD『Sing the Prologue♪』感想)

    2020-08-20 18:40
    どうも。59と書いて「ごきゅう」です。
    しょうでもガ○ダムでもパン○ライオンでもありません。佐○男子でもありません。



    前回、世界滅亡 or KISSの先行公開を聴いてあれこれブロマガに書きました。なんというか、想定外の片付けられ方はしましたが、思いのほか自分の考えは間違ってなかったように思ってとてもほっこりしています。

    今回は衝撃が強かった春恋フレームについてあれこれ書こうとしたのですが、色々考えていたら「あれっ、このCD実はちゃんとひとつの物語だな?」というところに至ったので、CD全体での話をしていきたいと思います。したがってネタバレになりますので、まだ聴いてない方はご注意くださいね。



    ……



    ネタバレ防止の間尺稼ぎのあいだ、わたしと各アイドルの距離感をまず先にお話しておきましょう。わたしは現在、いわゆる「担当」を28人抱えていて、サッカーになぞらえたアイドルチーム「フィフティーナイナーズ」を結成しています。恋愛も移籍も自由自在なわがチームは今のメンバー含めこれまで49人のアイドルが所属してきまして、おかげさまで創設5年目を迎えました。
    喜多日菜子は初期の頃からうちのエースです。
    上条春菜は守護神として中期の1年間を支えてくれました。
    遊佐こずえはごく短い期間ですがチームに名を連ねました。
    久川凪、堀裕子、関裕美は番号持ちですがチームに入ったことはありません、強化指定選手みたいな?要するにずっとそれなりに興味があって、そこから進められていない子たちです。
    三村かな子、水本ゆかりは現状わたしからは少し遠い子たちです。

    以上を踏まえた上で(いや知らんけど)、今回のCDの4曲についてわたしなりに感じたことを書いてみたいと思います。ここからはネタバレよ~



    ……



    1.言ってみたい言葉はありますか?「Sing the Prologue♪」

     ”憧れのセリフを「 」に入れてみよう”

    今回のCDのテーマはここに集約されると思っています(結論から入るスタイル)。言いたいことがあって、出したい想いがあって、でも恥ずかしかったり、言い方がわからなかったりして言えなかったことを思いきって言ってみよう!というわけです。

    そして、その想いが誰かに受け止めてもらえた時、その人の物語は動き出していきます。シンデレラガールズのアイドルは、アイドルにスカウトされて、あるいはアイドル活動の中で、想いを受け止めてもらえる機会ができました。憧れが現実になりました。自分の考えていたことが間違いじゃなかったことが証明されたわけです。

     三村かな子・関裕美・久川凪・遊佐こずえ・堀裕子

    この曲がこのメンバーで歌われたことは偶然ではないでしょう。
    少し冷静に考えればわかることですけど、自分にしか理解できない事を思いつくなんて普通できないんですよ。ただ周囲に理解者がいなかっただけ。その「ただ」がとても重かった子もいるでしょう。この5人はそういう要素を持った子だと思っています。このメンバーに遊佐こずえが放り込まれて好き放題やってる姿は他のメンバー……特に凪や裕美には大きな救いなんじゃないかと思っています。

     ””はじまり”じゃなくて ”はじめる”が肝心なんだ”

    「あなたはあなたのままでいい」って言われるのは一見すると冷たく見捨ててるようにも見えますが、結局は好き嫌いの世界でしかない以上、自分らしく生きるのが一番であって。だったら一歩踏み出しちゃえ!っていうのはきっとひとつの道。時を重ねれば重ねるほどアイドルたちが生き生きとしていくのはアイマスを長くやっている人ならわかるでしょう。みんないい子になっていく~って嘆く人もいますが、変わっていくことも含めて「あなたはあなたのままでいい」って受け止めてくれる人がいれば十分だとわたしは思っています。

     ”なんでもできる 真っ白なミライだから”

    だって、毎日絵をかいていたら、たまには新しい色使ってみたいじゃないですか。


    ……


    2.純度100%の恋のうた「春恋フレーム」

     ”あなたが笑うと 初めて眼鏡をかけた日みたいに 世界がパッて見えます”

    もうこの一文で恋の歌だ!ってなりました。上条春菜はメガネをかけたことで世界が明るくなった子です。その眼鏡と同じくらい”あなたの笑顔”にやられているんです。そんなあなたに対して向けた言葉が、

     ”えっと…眼鏡、好きですか?”

    いかにも上条構文! さすがメガネ推しは強いですね。でも、好きになって、好きになった気持ちを伝えたい。それって恋と同じじゃないですか! 上条はメガネをかけて明るくなりました。恋する女の子は好きな人の笑顔を見て世界が明るくなりました。このふたつを掛け算すると、このフレーズにもう一つの意味が生まれてきます。

     ”えっと…眼鏡(の女の子は)、好きですか?”

    これあれでしょ、好きな異性に好みのタイプをきくやつでしょ。髪はロング?ショート?服装は?スタイルは?……みたいな。上条は注目点がメガネだっただけ。メガネを好きになった私があなたを好きになったのなら、”あなた”にはメガネを好きになってほしいじゃないですか。というかですね、

     ”春色ワンピのティアード ひらりふわり ひるがえしたら 思い切って 踏み出し”

    て聞いてる時点で察しろや!!! ……って、ちょっと思いません? 上条は私服が結構かわいいですし、実はちゃんとばっちり意識してるんですよね。第一メガネだってファッションの一部だし、顔の一部なわけで。メガネの女の子がメガネ好きですか?って聞いたら、男の子は女の子の顔を見るでしょ。女の子が男の子にメガネかけさせて「似合うね!」ってやるとき顔を見るでしょう。つまりはそういうことです。ずっと見ていたい!っていう乙女心の表れなのかもしれませんよ。

     ”オーバルにウェリントン…うつむかずに見せたい”

    誰彼構わずメガネかけさせようとするから油断していましたが、メガネを好きになってほしい=自分を好きになってほしい、というのは間違いなくあるでしょう。好きな人に自分の好きなものを好きになってもらいたい気持ち、これを読んでる皆様なら理解できるでしょう?

     ”ドキドキしちゃってるその理由は たぶん 全部 全部あなたです”

    上条春菜と恋する女の子を掛け算した結果、純度100%の恋の歌ができた。この曲を聴いた時に真っ先に連想したのが菊地真の『自転車』でした。自分の想いをぶつけたいけどなかなか言えなくて言いよどんじゃう。それが上条語だと”眼鏡、好きですか?”なんだと思ってて、ようやく最後で好きな気持ちをオーバーキルでぶつけちゃうのはそんな気恥しさの表れじゃないかなって。そしてこの曲はアイドルソングとして歌われているわけですが、上条自身もわりとこう思ってるでしょう。変なやつって思われてるけど、人並みに恋もするんだぞ!ってね。

    この曲ラストのフレーズにやられてる人が結構たくさんいますが、これフレーズ自体はゲーム版でも入ってはいて、そこからパワーアップしてたんですね。ゲームの時は気づかなかったけど……この勢いでゲームに入ってたらひっくり返っちゃうよなあw


    ……


    3.私らしく、カワイくなあれ「私色のプレリュード」

     ”カワイくなあれ”

    自分らしく振舞った結果、かわいいって言われたら嬉しいんですよ。水本ゆかりは自由になりたいとちょこちょこ口にするそうですが、自由になりたいというのは今までを否定することではなくて、もっと世界を広げたいということ。ヤドカリが成長に合わせて貝殻を交換するように、水本ゆかりの世界もまたどんどんバージョンアップして大きくなっていく。

     ”心にふっと、浮かんだ音符は 今までとこれからをつないだメロディー”

    そうした「これから」始まるアイドル水本ゆかりにとって、アイドル生活の日々は刺激に満ちたものでしょう。あちこちから音が集まってきてひとつの音楽を奏でていて、そんな音にあふれた世界に思いついた音を乗せる。ありのままに歩む水本ゆかりらしいフレーズじゃないですか。そうして音を乗せることでアイドル水本ゆかりはここにいるという証明をするんですね。これから始まるプレリュード=前奏曲を聴いて、と。揺れる光の波、タクトに揺られて、程よい速さで歌う彼女は、流されているように見えて実は揺るがないマイペースな部分が出てる気がします。

     ”五線譜の中から 溢れ出す気持ち”

    現状、水本ゆかりの言語が音楽に偏るのは致し方ないことで、音楽方面の学がないわたしでは理解が及ばず辛いところではあります。ただ、彼女が新しい言葉を得るのはこれからであって、その第一歩が「カワイイ」だったのだと思っています。五線譜では表せない気持ちを表現する仕方を身につけるのはこれからだし、いろいろ身につけた結果音楽で答えを出したとしてもそれも水本ゆかりであって。

     ”私らしく、カワイく あなたに届けたいな 私色のプレリュード”

    このフレーズを学のないわたしが必死に翻訳した結果、「私に新しい世界をくれたあなたに届けたい気持ちがあるから、届くまで伝え続けます。私なりのやり方で」って変換されたのですが、もしかして水本ゆかりさん結構なパワープレイヤーだったりしますか? 言語が音楽なのも、自分らしさを崩していない表れでしょうし、これが今後音楽要素が薄まったとしても「今までの全部」で表現するということにきっと変わりはないでしょう。いくら15歳で年月が浅いとはいえ、今までの全部を尊重するって、なかなかできることじゃないですよ?

    水本ゆかりさんは話を誤解されることが多いとちらちら聞きます。これは上条春菜にも、後述する喜多日菜子にも言えることですが、本人はずっと発信し続けていて、でもその発信がうまくいかなかったんですよね。普段日菜子を見ているから思うのですが、この子も日菜子並み、もしかしたらそれ以上に解読の難しい子な気がします。上手く伝えられなかった子たちにアイドルという機会を与えてくれたPにはわたしとしても感謝したいところです。あとがっつりお友達になってるしーなと有香にも。

    そして、この曲はプレリュード。前奏曲。まだ始まりです。これからどんな音楽を奏でていくのか、何部構成のどんな曲になるのか。かのモーツァルトは下書きをせずに曲を書き上げたと言いますが、水本ゆかりは身体を張って曲を作っていくのかな、なんて。


    ……


    4.ただのやりたい放題!?「世界滅亡 or KISS」

    ”憧れのセリフを「 」に入れてみよう” って最初に引用しましたが、
    いっちばん長い「 」がきました。だってこの曲の歌詞全部だもん。日菜子は妄想が趣味で、でも歌詞に妄想という単語はひとつも入っていません。それもそのはず、あの歌詞カードに書かれているすべてが日菜子の妄想なのです。妄想に夢中になっている日菜子は何度か見たことあると思います。それを言語化するとこんな感じになるんですね。でもこれはほんの一例で、こういうことを延々と繰り返しているのが喜多日菜子という女なのです。

     ”運命の王子様と愛のキスができれば 呪いは解けることになりました \ヤッター/

    ヤッターじゃねえんだよなあ。ここだけ毎回引っ叩きたくなります。日菜子そういうとこやぞ。
    でもこういう夢中になってはじけ飛んでる姿こそ喜多日菜子だし、自分がそうありたいからこそみんなが夢中になることにとても寛容だったりします。

    以前個人放送「喜多日菜子の王子様の理想を語る生」で盛り上がったのですが、日菜子は当初妄想している姿に周囲がついていけないことが多く、それがボイス実装前後から受け入れられるようになり、佐久間まゆが初めて妄想の中身まで受け止めてくれました。厳密に言うと、Pが日菜子をお姫様(アイドル)にしたことで妄想を具現化できるようになって、それをまゆが拾ってくれたんです。性別が違っていたら日菜子の王子様はまゆだったでしょう。

     ”(運命の王子様は)そもそも最初からそんな人、どこにもいなかったの”

    王子様=魔法使い説は原作シンデレラでも言われていることですが、これは翻せば「誰でも王子様である可能性がある」ということであって、またそこからいろんな妄想を膨らませていくことでしょう。

     ”一つだけ確かなことは今も世界は続いてて、私は元気に夢を見ています”

    ここポイントだと思ってて、元気に妄想しています、じゃないんですよね。つまり、続く

     ”いつか未来に、王子様とのハッピーエンドを”

    は、日菜子が本当に願っていること。あれこれと妄想が捗る毎日ですけど、それはそれとして王子様とのハッピーエンドは夢見てますからね、一緒にいるあなた♪ というわけです。日菜子はPを王子様に見立ててあれこれ妄想を捗らせてきました。日菜子にとってPは「日菜子がお姫様になる前に出会った人」ですので王子様カウントからは外れてきたわけですが、今回「魔法使いさん」に言及したことにより、がっちりストライクゾーンに入れてきました。まあこんだけとりとめのない妄想を捗らせる日菜子が、王子様=魔法使い説を知らないわけもないですよね。

    まあそんなわけで、「はいここまで全部妄想でした~♪」というオチだったわけですが、この曲が4曲目にあるということは、その4曲まとめて「ここまで妄想♪」って言ってるとも捉えられるのかなって気がしてて、それを踏まえた上で「目を開けると~」からをもう一度読み返すと、また違った感情が湧いてきてよいと思います。全部妄想だよ♪妄想だけど、それはそれとしてあなたのハッピーエンドは願ってます、なんてね。

     ”とっぴんむふふのふ♪”

    そして最後の最後に秋田要素。とっぴんぱらりのぷー、知らなかったけど歌詞見た瞬間に方言だな?ってわかる代物。ほんと徹頭徹尾やりたい放題です。水本ゆかりの時に「自分らしく」という歌詞がありましたが、それを日菜子なりに実践した結果がこの7分オーバーの曲なわけです。日菜子に好き放題やらせるとこうなる……否、1曲に納めたからこの時間で済んだだけで、好き放題やらせたら際限なくなります。喜多日菜子と付き合うということはコレと付き合うということですよ王子様候補の皆様。

    翻って、わたしの暴走したアレコレに付き合ってくれるフォロワー・リスナー・読者の皆様にはほんと感謝しかないです。わたしにとっての日菜子が、皆様にとってのわたしなんですからね。やってることは同じだし、自分もこうありたいと思うし、それを気持ちよくやってくれる喜多日菜子がわたしは大好きなんだと思います。


    ……


    5.憧れのセリフを「 」に入れてみよう

    今回の8人は「上手く自分を表現することができなかった」という根っこはきっと共通。そこからの伸ばし方というか、着目点というか、手段が違うだけ。雑に投げるなら、この子たちは俺らとまるで変わらないってことなんですよね。まあそれはこの8人だけじゃないでしょうけども。
    わたしの頭で考えた結果、今回の4曲はそれぞれ、

    Sing the Prologue♪は好きにあふれる「毎日」に、
    春恋フレームは好きという「気持ち」に、
    私色のプレリュードはこれから新しい好きを知っていく「道程」に、
    世界滅亡 or KISSは自分の好きを「形にすること」に、

    それぞれ軸足があるように感じました。その微妙な方向性の違いで誰を好きになるかがきっと分かれてくるのでしょう。美しい音色も不協和音も、バラしていけばひとつの音であって、そうしたいろんな音が集まった結果綺麗になるかならないかでしかありません。それに、どの音色を美しいと感じるかも人それぞれですから。

    「あなたはあなたのままでいい」っていうのもまさにここに通じる話であって、それは変わるなって意味ではなく、変わっていくことも含めてあなたはあなただって意味。それを受け止めてくれる人の方へ歩いて行きましょう。

     ”憧れのセリフを「 」に入れてみよう”

    あなたは、何を入れますか? アイドルたちは、何を入れるんでしょうね。

    たった一言?
    それとも超大スペクタクル?
    愛の言葉?
    かっこいい言葉?
    何気ない日常で使う言葉?
    普段あなたが使う言葉?
    気取った言葉?
    油断した時の言葉?



     


    ここまで読んでくださり、ありがとうございました。


  • 「世界滅亡 or KISS」 世界を救うのか、喜多日菜子を救うのか。

    2020-08-05 00:02


    「世界を救うのか、日菜子を救うのか」



    ファンタジーものに限らず、創作世界においてよくある究極の二択。
    あなたなら、どちらを選びますか。



     



    どうも、59(ごきゅう)でございます。
    日菜子の新曲「世界滅亡 or KISS」が登場したわけですが、この曲とんでもないですね。

     ――(日菜子の妄想)世界を救うか。

     ――日菜子を救うか。

    今回の新曲はこの二択を問うているようにわたしには見えました。
    そして、この二択で問題なのが、



    「どちらも彼女にとって大切で、幸せなもの」だということ。



    世界滅亡 or キス。つまり日菜子にキスをするということは、どちらかの世界が滅びるということ。妄想の王子様がキスをすれば現実が、現実の誰かがキスをすれば妄想の世界が。この曲は日菜子の夢うつつならぬ夢むふふな可愛らしい姿を現していると同時に、

    日菜子にキスをする男に覚悟を問うてる曲だったのです!!!



    (……という話を延々としていくのでよろしく☆)


    ……




    1.日菜子とPの出会い

    ここ最近ずっと仲良しな日菜子とまゆ。「ギュッとmilky way」でもずっとイチャイチャしていたこのふたりの共通点がどこにあるか、今まで正直よくわかっていなかったのですが、新曲登場後にあれこれ喋っていたら「構造は一緒、でも立場が違う」という結論に至りました。

     

    コミュ1。日菜子は妄想に抱かれながら街をふらついていた時にスカウトされてアイドルになりました。このときアイドル=お姫様~なんて浮かれポンチだったわけですが、その幻想はすぐさまコミュ2で破壊されることになります。

     

    この一言で。

    日菜子の妄想の世界では日菜子はお姫様だったはずです。そんな彼女にPは「お姫様になれない」と言い放つ。つまりこれは「現実の世界では(今のままでは)お姫様になれない」ということであって。

    当然ですが、Pはここで日菜子を現実のお姫様にしようとするわけです。



    つまり構造上、日菜子は妄想の世界からPによって連れ出されたという格好。妄想の世界にいる限りお姫様でいられるし、いずれは王子様が手を取って幸せにしてくれる。そんな幸せ空間にいたはずなのに、突如現れた魔法使いによって手を引っ張られて現実世界に連れてこられたのです。

    そこにPの罪の重さがあるし、初のソロ曲タイトルが「世界滅亡 or キス」だったことに繋がっていきます。その話に行く前に、まゆですよぉ。


    ……



    2.まゆとPの出会い

    ではそんな日菜子と仲良しなまゆは、Pとどんな出会い方をしたのでしょう。

     

    コミュ1。運命の出会い。

     

    そしてPのもとに転がり込んで「手を取って♪」とせがんできます。Pはタジタジ、その手を取ってプロデュースしていくことになります。まゆは自らPのいる世界に飛び込んだ。

    つまりまゆの世界にPを連れてきたという構図なんです。




    ……そう、このふたり、

    Pによって異世界に引き込まれた日菜子

    Pを異世界に引き込んだまゆ


    という関係なんです。構図は同じ、ですが立場が違う。同じ構図の被害者と加害者。

    そして、先に物語を進めたのはまゆでした。まゆのソロ曲「エヴリデイドリーム」は、まさにそんな”運命の人”との夢のような日々を描いています。もちろんその先を望んではいるのですが、それはそれとしてPを連れてきたまゆは幸せなんです。



     

    ですが、まゆは壁にぶち当たりました。

    Pに恋い焦がれてアイドルになったはいいものの、アイドルである以上Pとの関係がそれ以上進まないのです。かといってアイドルとPというつながりで出会っている以上、アイドルの世界を容易に切り離せない。

     ――Pの世界を(アイドルとして)救うのか。

     ――Pを(女の子として)救うのか。

    この二択を迫られました。そして、アイドルとして側にいることを誓ったのです。
    もちろんいずれはふたりきりの世界になることも諦めてはいないでしょう。ですが現状迫られた二択では青を取ったのです。


    ……



    3.世界を救うのか、キスをするか。

    まゆからは遅れて物語が進んだ日菜子。まゆが直面した二択を迫られることになります。
    ただし、選択を迫られるのは日菜子ではありません。Pです。

    ……もうおわかりでしょう。
    佐久間まゆの物語は、まゆがPのもとに転がり込んできた、つまりまゆの世界にPを連れてきたことから始まりました。

    連れてきたのはまゆ。だから選ぶのはまゆなんです。



    喜多日菜子の物語は、Pが日菜子をアイドルにスカウトした。つまりPが日菜子を妄想の世界から現実へ連れてきたことから始まりました。

    連れてきたのはP。だから選ぶのはPなんです。



     


    えっ、日菜子に一目惚れしたから連れてきたわけじゃない……なんて、言わないですよね? アイドルの世界に連れてきたのは誰でしょうね、幸せな世界に浸っていた彼女の手を引いて、広い世界に連れ出したのは誰でしょうね。

    その責任は果たさねばなりません。日菜子は「王子様は誰だろう」的な発言を時々しますが、つまりそれってそういうことだと思うんですよね。まさか連れてくるだけ連れてきて……なんてことはないですよね?

     ……ねぇ?

    あ、ちなみにここら辺の話を踏まえて「ギュッとmilky way」の歌詞を見ると面白いですよ。同じ歌詞でも全然意図が違って聞こえますから。主題ではないので割愛しますが。


    ……




    4.世界滅亡 or KISS

    ということで、話は新曲に帰ってきます。
    夢から醒めてしまうことを「世界滅亡」と表現するの、いいですよね。

    夢から醒める前にキスをしてほしい。そんな思春期少女の純粋な願いを歌った曲。確かにそうでしょう。そっちが本線だとわたしは思っています。いますが!!!

    古来から、お姫様の目を覚ますために王子様のキスが必要、という物語がありまして。夢が終わっちゃうからその前にキスしてほしい。でも、キスをしたらお姫様は目覚めるんです。夢の世界にはいられなくなるんです。



    今、日菜子は並行世界に生きています。

    王子様妄想が捗る幸せな妄想世界と、
    Pに連れてこられた、アイドル喜多日菜子としての現実世界。

    どちらも日菜子にとって大切で、幸せなものです。



    Pに連れてこられた成果でしょうか、日菜子は妄想を”妄想のこと”として人に話せるようになりました。妄想の世界と現実世界の切り分けができるようになってきました。それはつまり、妄想のお姫様と、現実の日菜子お姫様の切り分けができるようになってきたということ。であるならば、王子様だって、きっと。



     



    王子様はPじゃないって考えが多数派だとは思います。ですが、Pじゃない可能性はゼロではありません。それに、日菜子にキスをするということは、ただ王子様の夢から覚めるだけではないのです。現実の日菜子にキスをして王子様の夢から覚めるということは、

    日菜子が妄想の王子様の手を取らない

    ということなんです。これは、昔の日菜子では決してあり得ない事でした。むしろ王子様の手を、キスを、今か今かと待っていたはずです。その日菜子が、妄想の王子様の手を取らない日が来るかもしれない。そのきっかけを作るのは、現実の王子様……の有力候補であるPかもしれません。

    日菜子にキスをするからには、お覚悟があるということでよろしいですよね、王子様?



    まゆが、自分の気持ちを一旦抑えて、Pの望みを叶えることを選んだように。

    Pは、自分の気持ちを抑えて、日菜子の望みを叶えることを選ぶのだって選択肢です。



    ……



    「世界滅亡 or KISS」


     ――Pとして、日菜子の世界を救うのか。

     ――男として、日菜子を救うのか。






    さあ、選びましょう?