【リーディングノート】脚本/演出:AIR『牧場世代Ⅰ 草原の牛たちは家畜であることを知らない』オリジナルシナリオ全文・歌詞完全掲載/あとがき
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【リーディングノート】脚本/演出:AIR『牧場世代Ⅰ 草原の牛たちは家畜であることを知らない』オリジナルシナリオ全文・歌詞完全掲載/あとがき

2017-10-27 20:30
    AIR です。

    『牧場世代Ⅰ 草原の牛たちは家畜であることを知らない』は、ノートに記した創作ポエムと音楽を一つに融合した朗読劇「リーディングノート」形式の最新作となるオリジナル文芸作品です。
     チャプター1.牧場世代Ⅰ 草原の牛たちは家畜であることを知らない
     チャプター2.この声が届くのなら
    かわいらしくも儚い発声でお話を読み上げてくれたのは「VOICEROID」と同じ「AITalk」の音声合成技術で作られた「音街ウナTalk Ex(声優:田中あいみ)」さんです。主題歌を歌ってくれたのは「VOCALOID4 初音ミク V4X」さんです。本作は電子の人工声帯を使うことで、企画から制作までを個人で担えてしまえる時代ならではのコンテンツです。

     オリジナルの音源⇒ http://www.nicovideo.jp/watch/sm32160317
     シングルカット版⇒ http://www.nicovideo.jp/watch/sm32160359

    「創作とは何か?」という作家の命題に真摯に向き合えば自分がやりたい表現と技術の折り合える地点が見えてきます。お話を作った経験がある人なら「読んで聞かせる」が「正しい発表の仕方」であることに考えが至ります。それは小説の起源が文字に依らず、口頭でお話を語り継いでいく口承文学にあるからです。文芸作品の流通方法は紙という媒体に印刷して出版するかデータのままの電子書籍の二つに大別できますが、インターネットとその利用可能デバイスの普及によって第三の方法である「聴く小説」すなわち動画再生による「お話の読み聞かせ」も身近になりました。「reading Note(ノートを読む)」は私の造語でありますが、お話と音を軸にアーキテクチャを組み立てました。眠り付く前の暗く静かな部屋でお楽しみいただけましたら幸いです。少しのお時間をいただきありがとうございます。またお会いできますよう、がんばります。では。


    【 あとがき 】
    高校在学中の女子が十六歳で嫁入りできた設定はかつての日本女性が早熟だったことを国家が認めていた時代の証左です。昭和生まれの三十代の私の感覚からは割とある話として違和を感じませんが、法改正が行われて常識の基準が変われば「未亡人の女子高生」はファンタジーの存在になりますから、本作はディストピアの物語と読めます。国家間の三角関係のお話と個人間の三角関係のお話が同時進行する本作の構造は、創作物も私達の暮らしている世界と地続きにあるという認識に基づき採ったものです。二〇一八年の四月から七月までという直近の近未来を舞台に設定したのも同様の理由からです。クラスメイトの女子が義理の母親であるとも知らず関係を持ってしまいますが、主人公は亡き夫の代用品だからこそ尽くしてもらえていた真相に気付くまでには時間がかかり過ぎました。彼女の一番目になろうとしても、ヒロインの心は死者に取り込まれています。つまり恋の行方はバッドエンドです。しかしながら苦い体験と複雑な環境を経験した二人なら、理不尽に満ちた社会でも生き延びることができます。それは「青春ラブストーリー」の主役を務めた「僕」と「雫」が「若者」だからですが、当事者には言うまでもないことです。



    【 リーディング用脚本全文/歌詞完全掲載 】

    チャプター1.牧場世代Ⅰ 草原の牛たちは家畜であることを知らない

     クラスメイトたちは雫に同情的だ。天野雫が同姓のせいで、僕は「男子の方」という呼ばれ方をするようになった。雫は両親が原発の技術者だったせいで父と母と二つ下の妹を事故で失った。中学生のころは親戚中をたらい回しにされていたらしい。それなのに成績も落とさずにがんばっているから健気な良い子という見られ方をしている。失われた二〇年と言われても不況しか知らない世代では実感を持てないが、急な事情で転がり込んできたとはいえ、子供一人の扶養もできないくらいに生活の余裕がないのはどこの家庭でも同じことだ。北朝鮮が核兵器の六度目の実験と完全なる実用化の成功を収めたとするニュース以降の世界では家族をテロで失う事故も珍しくなくなった。孤児を押し付けられた親戚の生活苦は新聞の社説欄で問われる程度には社会問題になっている。自身がアルバイトを掛け持ちして生活に窮した独身者に甥や姪を養える余裕はないから、生活費の他に学費も必要な子供の受け入れを断る親戚筋を責めるのは酷な話という論説だ。しかし僕が雫を気に入らないのは一人称が「ボク」である以外にも、教員も含めて男が冷静に異性を査定できない性質にある。仕事の都合で父親が家を空けっぱなしの離婚家庭と見れば事実上の両親不在は僕も同じだ。しかし女の子なら「かわいそう」、男子なら「早く自立しなさい」と言われる。要は「かわいい子は得をする」社会の風潮が学校の教室にも蔓延している。だから僕は街で珍しく泣いて立っていた女子が雫だと気づいて声をかけた。隙あらばひどい目に遭わせて懲らしめてやろうという気持ちがあったから、大人しく家にまで着いてきた雫と一度限りの男女になる。
     核の脅威に対する政策が見守られる中でアメリカ政府は先代の大統領が民意を汲んで進めていた軍縮の一環として核の放棄を行った。国際世論には反対意見が多数あったが、国家にも軍隊にも帰属しない民間企業の一つに核兵器を渡して「核保有PMC」を作り上げることで新しい抑止力を形成する。アメリカ合衆国憲法には政府に対抗する暴力装置の保有が国民の権利であることが武器保有権として記されている。民間軍事企業と訳されるプライベートミリタリーカンパニーを「核持ち」にしてしまう発想は実業家出身の大統領ならではの奇策だった。「それは核の持ち替えにすぎない」との指摘もあり「茶番劇」という過激な見出しの記事が週刊誌の表紙を飾るが、現実主義者との見方もあった。しかし日本の与党代表が賛同を示して契約を結んでからは「日米安保条約を人質にした強攻策」との批判が出ても「核の共有化は、最終的に世界に一つだけの核に集約される」は鶴の一言と評される。要は「世界で唯一の被爆国だから、米国の核の傘から抜けて、核廃絶プロセスの参加国の一番目になりたかった」と理解できる。それを良しとしない北朝鮮は日本の政治スタンスに反発して「通商破壊運動」と呼ぶテロ行為を加速させた。水面下の工作活動からステージが上がったことで太平洋戦争以来の国家危機に日本は直面するが、学生は学生らしく高校生活を続けるだけである。
     そのような中で父の死が知らされた。戦死だった。僕が小学校を卒業するころ自衛隊を辞めて渡米した父は、後に核持ちになる「エターナルセキュリティ」の契約社員をしていた。傭兵にならなかったのは人殺しをするためでなく、自衛隊の枠を超えて自警活動を行うためであり、勤務地を日本国内から選択できる内容の求人をもらったからだ。日本政府が米国のPMCと契約する裏には「戦死者」としてカウントしなくて済むという好都合な事情があったためだ。自衛隊員が国防のために殉職すれば社会を動揺させて世論が反戦に傾くリスクを負うが、体の良いレンタル方式の軍人であれば使い捨ての便利な駒になる。自警団を設立する場合は国会で野党ともめなければならないが、現職の隊員にPMCを斡旋して帰国させる方式の国防に法改正の手続きはいらない。軍事費の節約という意味もあったのだろう。PMC社員であれば業務上の事故死扱いになるため、本社から肉親の僕宛てに届いた文書に国から遺族補償が行われないことが記されている。報告書によると民間人を装った少年兵の発砲がフェイントで同じく民間人を装ったテロリストの男女二人組による暴動を鎮圧する際に下校中の小学生をかばって背後から頭を撃たれたのが死因になる。軍人の肩書きがあっても国内では殺傷の類いの武器の携行は認められていない。父は専門的な訓練を受けた警備員として犬死にをしたが、新聞にはテロ被害の部分しか載らなかった。ノーカウントは暗黙の了解に従った報道姿勢である。しかし問題は相続にあった。同じ内容の報告書を天野雫も受け取っていたからだ。

     都心ではないが都会化を進めて学園都市として発展を続けた街のため、カルチャー教室だけでなく商業施設も集まっていて不便さを感じない。卒業後の進路もバスで通える範囲内から選ぶのが一般的だ。駅前の看板が紹介している名前を数えるだけでも大学が二つに情報系と介護と医療関係の大きな専門学校が八つある。父が渡米する際に親代わりとして同居するようになった叔父さんは、大学卒業年がいざなみ景気に当たった幸運で名が知られる会社から望まれて正社員として採用された。僕が父と会話を交わした思い出を持たないのは職業上の転勤の多さもあったが、PMCに入り帰国してからも家に寄らず彼女の元で暮らしていたからだ。叔父さんは僕の母から「彼氏の間は良い人、結婚したら赤の他人」と離婚の原因になる愚痴を聞いていた。父はヒーローである自分とその自分を必要とする彼女との共依存の関係性に拘泥するため、嫁に昇格させると興味を失って別の依存先を探し始めた。そういえば幼い日の記憶に「新人発掘の旅に出る」と出かけて母が泣いている場面がある。親の同世代の落伍者たちはオレオレ詐欺で知られる特殊詐欺の手口を開発して生き延びたが、学位を取った若者に定職を与えず世に野放しにしていれば巧みに駅員や警察官を演じ分けて高齢者を狙った詐欺を働いてみせもする。叔父さんは今でも一〇〇社以上からお祈りされた父の就職活動を度々バカにするが、超就職氷河期世代でありながら父は正義感が強くて体格が良かったから国防装置として勤める道が開かれた。他方でその職業がヒーローの性質を与え育ててしまったのも事実で、声をかけた就職難民の女の子が自立して暮らせるまで同居して支える生活を始めてしまう。その割を食うのはいつだって家族だった。叔父さんが名前を挙げられるだけでも一〇人以上の彼女がいて、人数と同じ回数の結婚を経験している。天野雫の親戚筋が父に届け出を急がせたのは邪魔者の孤児を処分する目的もあったが、テロ被害者に対する行政のケアが不十分であることに恨みに近い不満を抱いていたからだ。それは虐待の痕に見られた。
     楽に片付く相続であれば叔父さんも雫を家に住まわせたりしない。兄弟の共同名義で購入した家の所有権の半分が父にあるため、配偶者の雫に半分と実子である僕に半分の取り分で分割された。雫は十六歳で結婚してからマンション暮らしだったらしい。雫は家事を覚えて少しでも恩返しできるように努めていたが、父の興味は外の彼女にあった。結婚したら赤の他人という母の言葉に偽りはない。ゴールデンウィーク中に引越を済ませた未亡人のクラスメイトとの同居は気まずさを伴うと思われたが取り越し苦労だった。二人暮らしのころは押し付け合いだった掃除と洗濯は自動的に済まされているし、当番制の食事の支度も自動的にできている。しかし家事が自動的に終わるはずはなく、割を食っているのは雫なのに愚痴の一つも言わないから僕も叔父さんも好意に甘えて便利に使っていた。しかし快適な生活も長くは続かなかった。今日日は彼女を探すのにもインターネットのレビューや口コミのチェックが欠かせないらしい。叔父さんは出会い系サイトと見合い系サイトの返信に忙しく、小説や映画を選ぶ感覚で人間を見ているから目の前の家族の異変に気が付かない。そしてそれは僕も同じだった。同じ学校の同じ教室で同じように授業やテストを受けていれば同じ程度に疲労して下校する。雫は学校帰りに買い物を済ませて帰宅後は家事に取り掛かり決まった時間に三人が食卓に着けるようにしてくれる。僕と叔父さんがテレビを見ている間に後片付けを行って翌日の朝食の仕込みを始めた。父が彼女を見つけるのが上手だったのもあるが、高校二年生の女子が学生と主婦を兼業するのは負担が大きかった。雫は過労で学校を休みがちになってきて叔父さんはそれを僕に隠していたが「高い年会費の甲斐があった」と公開状態になった女性の写真を僕に自慢すると「俺はハイツでの同棲を決めた。所有権は三人にあるから、ここは売却して、三等分して、二人は寮に入ればいい。担任教師とは話をつけたしな」と会社の名前で勝ち得た婚活の戦績に舞い上がる。それは曲がりなりにも二人の高校生の保護者を買って出た者とは思えない台詞だった。しかし夏休みには雫とお別れをしなければならない。
     学期末テストを休んでいたことが気になっていた。昨晩の夕食が以前のように総菜屋さんのお弁当の買い置きに戻っていたからだ。雫が緊急入院したことをホームルームで知るが、叔父さんに話しかけても初めてできた恋人に浮かれて向き合ってくれない。退院に必要な手続きや支払いを済ませたのは確かに叔父さんだし、生活コストを負担しているのも叔父さんだから、言い分が身勝手だろうと子供は大人に従わなければならないのか。病み上がりでなくても雫は言い返すタイプではない。「これまで通りの生活ってどういうもの?」と言われれば、全面的に雫に負担を強いた日々を反省するしかなかった。だいたい僕は雫のメールアドレスすら知らず、この三ヶ月間を振り返っても無関心に基づく痛みしか出てこない。「俺はまだいい、金を出した。二人して肩身が狭い子に家事を押し付けて、胸を張って家族です、と言えるか?」と責められれば雫の慎ましさが際立つばかりだ。見方によれば叔父さんは現実主義者だ。クラス替えで同じ班になり雫の存在が気に障ったのは、気になってしょうがないという感情を僕が正直に受け止められなかったからだ。男子の方の天野と呼ばれて気が悪かったのは人気者への嫉妬だ。クラスメイトが境遇に同情して、健気でかわいらしい子と評判を流しているなら、付き合えるように思案を巡らせて告白する勇気を出せば良かった。都合良く同居できるようになってからも素直にお母さんと呼べなかった愚か者だ。終業式を終えて引越業者のトラックを見送り、叔父さんの銀色のセダンの後部座席に収まった僕は雫が何かをつぶやいたのを見落とせない。彼女が僕を通して亡き父の面影を見ていたのに気づいてしまったからだ。
    「覚えてる? 初めて話した春の陽が射す街のことを」
    運転には性格が表れるというが、叔父さんの意地悪で乱暴な運転に悪態を付くより先に、彼女の性の捌け口にすらなれなかった僕はあの経験の表情を思い出すことさえできない。赤信号の停車で訪れた沈黙は永遠に変わらないものに思えて車内を息苦しく感じさせる。街で泣いていたあの日と同じ表情の彼女と指を絡め合って、親子として暮らした日々を懐かしく思う。これは奢りだ。
    「僕なら、居場所になれるよ」
    「暑いな」と窓を開けながらバックミラー越しに軽蔑の視線をよこして叔父さんは嗤う。
    「その父親譲りの幼稚なヒーロー願望、血は争えないか」
    僕は彼女に出逢えない――。
    「行こう」
    カーラジオが速報を捉えた。北朝鮮が『勝利の大運動会』の宣戦布告を行った、核ミサイルを多方面に向けて同時発射した、アナウンサーの発表を受けて信号待ちをする人々の携帯電話が続けざまにJアラートを受信する。時間差を付けて鳴り止む気配を見せない不穏なサイレン音は僕たちの戦争を告げる合図だった。



    チャプター2.この声が届くのなら

    今 離れて 気づいたこと それは好きだって気持ち
    新しい彼女との暮らし 幸せだって

    別の時間 過ごしてても いつまでも切なくて
    孤独のなか感じる気持ち 埋められなくて

    街に出かけよう 晴れた日射しの
    あの日の優しさは もう戻らない

    立ち止まる勇気を 今 ボクにください、ねえ
    あなたの腕の中で 朝まで眠りたいの
    それでも 本当の 気持ちを 言えなくて
    この声が届くのなら 力強く抱きしめて



    【 特典:メイキング・制作資料 】
    制作開始前にノートに記していた覚書を寄せ集めた資料です。最終形を「小説/脚本」にしたことで本編はかえって難解になり、わかりづらくなったかも知れません。予めプロットであらすじを把握した後に本編を聴くことで、理解が容易になるかと存じます。これは作者である私自身の筆力の至らなさに全責任がある部分ですから反省しかありません。
    本来は「秘文書」カテゴリーの制作資料を公開しています。内容には不適切と思われる表現も含まれていますが、資料的価値を鑑みて「原文ママ」収録ですのでご了承ください。「創作の裏側」に興味がある方や、これから創作を始めたい方には、完成に至るまでの制作プロセスをお楽しみいただけましたら幸いです。


    < 企画・テーマ >
    ・青春ラブストーリー
    ・主役は公立に通う高校生の男子と女子
    ・直近の近未来を舞台にしたディストピア小説
    ・タイトル候補「開戦前夜(仮)」「僕たちは結婚できない Vol.1(仮)」
    ・現実と地続きの社会のなかで発生する恋愛と身近なテロ被害
    ・制作上の課題:バッドエンドの物語を描き切ること!!

    < プロット >
    ・僕、高校二年の男子。クラスメイトに気になる女子がいる
    ・噂話だと北朝鮮のテロで親兄弟を失って親戚に引き取られてる
    ・街であの女子ナンパしたらついてきた→部屋でHしちゃった
    ・オヤジが死んだ(戦死)
    ・なんで相続で、あの女子が参加してるんですか叔父さん!
    ・あの女子オヤジの嫁って=義理のお母さんってマジすか…
    ・ヒロインが同姓なのは父親の再婚相手=苗字が変わったからって納得
    ・「好き」と言えない根性無しの主人公が叔父さんと三人暮らし開始
    ・さすが女子マジ便利な家政婦だわぁ~。だが過労で学校を休みがち
    ・出会い系サイト使って婚活中の叔父さんが彼女見つける
    ・叔父さんから重大発表「家を売って、みんな別々に暮らそう!解散!」
    ・主人公とヒロインと叔父さんの三人暮らし終了。引越終了
    ・叔父さんの車で、男子寮と女子寮に向かう
    ・主人公は最後まで告白できない。しても「親子」だからバッドエンド!
    ・北朝鮮が核ミサイルを連続発射→Jアラートが鳴り止まない

    < 全体の流れ >
    ・同棲開始の理由(序)
    ・同棲終了の原因(破)
    ・同棲終了後の話(急)

    < おもしろいポイント >
    ・かわいいクラスの女子とHした。イャッッホォォォオオォオウ!
     ⇒裸にしたら、体に虐待の痕ありますやん。ドン引きだわー。
    ・相続にて。「クラスメイト=父の嫁=お母さん」だった!
     ⇒告白して彼女にしたい子なのに「親子の関係」だった。ナンテコッター。
    ・ラノベ風タイトルにすると、
     ⇒『僕が同棲したクラスメイトの女子がお母さんだった件』
    (例:僕のクラスメイトはお母さんでした。言っている意味が自分でもわから…)

    < 物語の構造 >
    国家間の三角関係と個人間の三角関係が密接に交錯して物語が進行する。
     三角関係A:日本・アメリカ・北朝鮮
     三角関係B:主人公・ヒロイン・父親
    ヒロインの体にある虐待の痕は、第二次世界大戦で被爆した日本の傷痕を象徴する。だから「日本はアメリカの核兵器を契約の形で保有するというイニシエーション」が必要になる。

    < プロットの補足 >
    今どき16歳で嫁に出されることが既におかしい話。生活環境に問題を抱えている子と感じさせる伏線。そしてヒロインの両親は原発のエンジニア。だから貯金がないはずがない。本来はテロで親兄弟を失っても路頭に迷うことはないのに、親戚をたらい回しにされるのはヒロインが保護者を必要とする「子供」だからだ。
    ヒロインをたらい回しにしていた親戚ってのが「家も資産も奪い取って虐待していた連中」。もともと夫婦で公共事業に従事していて子供が二人いるヒロイン家庭に嫉妬していた。だから家族を失ったヒロインに暴力をふるう。孤児を引き取っているのに、行政から金銭面のケアがないことへの不満も重なった。だから事件に関わった元自衛隊員で軍人のような人(主人公の父親)に邪魔な厄介者を押し付けるため16歳で結婚させた。
    しかしヒロインの夫(主人公の父親)は浮気性で、家に帰ってこない。ヒロインは自分を救ってくれた人に恩返ししたくて家事を覚えて支度して待つが、いつも食事は一人きり。賃貸マンションは夫が戦死したから解約になり、再び行く場所がなくなる。しかし相続の場で、主人公の叔父さんに三人で同居しようと提案してもらう。さらに保護者にまでなってもらう。だから主人公の叔父さんに恩返しをしようと家事をがんばるが、学生と主婦の兼業は体力的に無理があり学校を休みがちになる。
    そのような生活も婚活中だった主人公の叔父さんが彼女を見つけたことで終わりを迎える。だが今度は行く場所を失いはしなかった。主人公の叔父さんの計らいから女子寮に入れることになって、ヒロインはようやく普通の高校生らしい高校生活をスタートできる。他方で主人公は最後までヒロインに「好きだ」と告白できず、できたところで「親子」だから結婚できないという絶望の心中で空襲警報として作動したジェイアラート(全国瞬時警報システム)のサイレン音を立て続けに聞くなかで「喪失の痛み」を感じ取る。



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    最後まで見てくれて、ありがとうございます。

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