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古本屋
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古本屋

2021-04-13 10:27
    「こんにちは。」
    「今日は風が強く吹いてますね。」
    そう私は電子海であいさつした。よくわからない人と。
    私はそうわからない人、ミナトさんと話した。
    ミナトさんは言った。
    「こっちは青空ですよ。そっちは強風なんですか?」
    私は言えなかった。風で大変な目にあったこと、怪我したこと。でも笑いながら、伝わらなくても笑いながら言った。
    「ええ、あたたかい風は涼しくなりますね。春風は気持ちがいい。」
    果たしてそうなのか。優しい嘘と本当のこと、どちらが良いのか。いつも本当のことを伝えることがポリシーであった。
    「こっちは暖かい。」
    本当か、まぁ楽しい会話だ。嘘や本当だって会話は気持ちがいい。はて、会話とは良いばかりか。
    「ええ。」
    暫く私の相槌ばかりが続いた。
    その後私は、ゆっくりとこう伝えた。
    「では、そろそろ失礼します。」
    「ありがとうございます。」
    私は去った。彼の中には「良い人」として記憶され、彼は気分が良いであろう。
    私はどうか。特にミナトさんについて詮索せず、そのまま私は彼から私が消えても私は覚えている。
    彼は将来を担うらしい。この会話も気にはしないだろう。
    まぁ忘れられても私は気にしない。こっちの商売は古本を仕入れては売ることだから。
    私の古本以外は。
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