スプラトゥーンをプレイして得た実感.脳に汗かく奥深さと,それを包み込む問答無用の楽しさ
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スプラトゥーンをプレイして得た実感.脳に汗かく奥深さと,それを包み込む問答無用の楽しさ

2015-06-11 10:24
  • 30
前回の記事から一年.様々なイベントでの体験会や,
「試射会」と呼ばれる体験版の配信を経て,ついにスプラトゥーンが発売となった.

初報時点で記事を書かずにはいられないほどに私が熱をあげたこのタイトルであるが,
体験会や試射会でプレイしても,そして今製品版をプレイしていても,
熱は全く衰える事がない.
とにかく楽しくて,いくらでもやり続けてしまう.
事前に抱いていた大きな期待をはるかに上回る,想像以上の楽しさである.


発売してそれなりに時間が経ったこともあり,
既に多くの方がブログ等で自身の感想や考察などを書いている.
初報時点で惚れ込んだ身として,私が記事を書かないわけにはイカん!
というわけで,初報で受けた印象と実際のゲームを比べてどうだったかと,
実際にプレイしてみて初めて得た二つの実感を書いてみようと思う.


初報で受けた印象通りの手応え

まず,前回の記事では,
PVやゲームシステムから予想されるゲームデザインの面白さについて書いていたが,
この時感じた印象は製品版をプレイしても変わる事はなかった.
また,この時は書いていなかったが,「イカになってインクに潜る」という行為も,
「隠れる」「インク弾の補充」「高速移動」といった,複数の戦術的行動が集約されている.

「銃を撃つ」「イカになって潜る」という2つのシンプルな動作を覚えれば,
それだけでこのゲームに必要な戦術行動・戦闘行動は全て使えるようになる.
つまり,「自分のキャラを手足の如く扱えるようになる」ための敷居がものすごく低いのだ.
チュートリアルや最初の数試合でキャラの扱いを覚えたら,
後は自在に扱えるようになった手足でどのように動くか,を追求することに集中できる.

私の対戦型シューターのプレイ経験といえば64の007ゴールデンアイくらいのもので,
CoDやギアーズなどという最近のシューターには全く無縁だった.
そんな私でもスプラトゥーンはすんなりとルールに入り込む事ができたし,
プレイ経験を通じて戦術的な行動を取れるようにもなってきている(と自分では思っている).
これはやはり,覚えるべき基本行動の少なさが大きいと思っている.


脳に汗かくナワバリバトル

さて,ここからが本題.
私が実際にプレイしてはじめて得た実感について語ろうと思う.

まず一つ目の実感.
プレイしてみると,このゲームは予想以上に脳に汗をかくゲームだった.
とにかく戦闘中に様々な事を考える必要があるのだ.

スプラトゥーンのメインモードであるナワバリバトルは,
フィールドをインクで塗ってその面積の広さで勝敗を競うルールである.
プレイヤーは試合開始と同時にフィールドにインクを塗ってゆき,
その途中で相手チームのプレイヤーと遭遇すればインク銃を撃ち合って戦う事になる.
そして試合時間である3分間が経過した時点でのインクの面積で,勝敗が決まる.

ルールはシンプルだが,このルールの中で最終的な勝利を納めるために,
試合の中でプレイヤーは様々な判断をすることになる.
ここでは試合中に行う判断を,大きく「戦術判断」と「戦闘判断」に分ける.
「戦術判断」は,フィールドをインク塗っていく上で行う,
・まだ塗られてない場所を重点的に塗っていく
・敵の進軍を抑えるため,激戦区となるフィールド中央に向かう
・相手が味方と戦っている間に,裏道を通って敵陣を塗りに向かう
・敵が来た時に戦いやすいように,移動経路や補給地点となるインクを塗っておく
といった,「より勝利に近づくために自分はどう動くべきか」という判断を指す.
「戦闘判断」は,相手プレイヤーと遭遇した時に行う,
・敵の数,味方の数はどれくらいか
・相手の武器はなにか
・周囲のインクはどのように塗られているか(後ろに回る移動経路や逃走経路はあるか)
・正面から戦うか,後ろに下がりながら戦うか,素早く回りこむか,戦わずに逃げるか
といった,「戦うか逃げるか,戦うならどうやって勝つか,逃げるならどう逃げるか」という判断を指す.

「戦術判断」は状況を見てじっくり考えて決める行動方針の判断であり,
「戦闘判断」は考えると言うよりは反射神経やカンなどによるとっさの判断である.
実際のプレイに当てはめてみると,下記のような感じだ.

 試合開始時,プレイヤーは最初にどう動くかを判断する.
 自陣付近をしっかり塗ってポイントを確保してから攻め上がるか,
 それとも急いで進軍して中央広場で敵の進軍を阻むか,
 あるいは裏道から進軍して中央に突出してきた敵の脇腹を突くか・・・.
 最終的に「進軍して中央広場で敵を阻む」という戦術判断をしたら,
 その判断に従って中央広場まで進軍する.

 そうして中央広場に入ったところ,既に敵が来ていた.
 ここでプレイヤーは一旦戦術判断を中断し,戦闘判断をすることになる.
 広場にいる敵味方の数や武器や位置はどうか,
 敵がどう動いてくるか,自分はどう動くか.
 そのようなことを判断しながら,敵に照準を合わせ,撃ち合いを行う.

 しかし撃ち合いの腕は相手の方が上で,結局プレイヤーは倒されてしまう.
 敗北という形で銃撃戦を終えたプレイヤーは戦闘判断を終了し,
 自陣での復活を待つ間に再び戦術判断を行う.
 急いで中央広場に戻って味方に合流するか,
 裏道から回りこんで敵陣へこっそり進軍するか,
 中央広場を諦めて自陣付近の守りを固めて進軍してきた敵を迎え撃つか.
 中央広場では自分を欠いた状態でも敵の進軍を押しとどめられているようなので,
 ここでは裏道から回りこむという戦術判断をし,裏道を進軍する.

 するとちょうど敵の一人が裏道から自陣への進軍を試みている所に遭遇,
 戦術判断を中断してそのまま細い裏道で戦闘判断を行う事になる.


・・・とまぁこういう感じ.
戦術判断をしながらフィールドを塗っていき,敵と遭遇したら即座に戦闘判断に移行,
敵を全滅させるか自分がやられたら戦闘判断を終了して即座に戦術判断へ移行,
といった具合に,戦術判断と戦闘判断を,その時その時の状況に合わせて行う事になる.
自分がどう動くかを考えながら動き,
戦いが始まれば即座に頭を切り替えて敵の撃破や逃走に神経を集中し,
戦いが終われば即座に頭を切り替えてどう動くかを考えて・・・と,
1試合3分間ずっと,こういった判断を連続で行っていく事になる.

まとめると,

「『戦術判断』と『戦闘判断』を,短いスパンで交互に繰り返していく」
という事になる.

そして3分経った後,試合結果が出る.
ナワバリバトルには試合結果を左右するようなランダム要素が一切ないため,
試合結果は,試合中にプレイヤー達が行った全ての判断の帰結となる.
勝利した時は自身の判断が功を奏したという形になるし,
敗北した時は自身の判断の反省点を探し,次回につなげるという形になる.
そして,その結果を胸に,次の3分間のバトルに挑むわけだ.

この「短いスパンで交互に行う判断の連続」を,私は非常に心地よく感じている.
フィールド全体を見据えて,勝つためにどう動くかを考えて実行する戦術判断と,
その合間合間に発生する敵との銃撃戦における緊張感あふれる戦闘判断.
このメリハリの効いた思考の切り替えに,スカッとした楽しさがあるのだ.
自身の判断は全て試合結果という形で返ってくるので,
判断が上手く回って勝利を得た時の達成感も,
判断が上手く回らず敗北した時の悔しさも非常に大きいものとなる.

そして,ナワバリバトルは,
ステージ,使用武器,味方の構成,敵の構成,自分の腕前,敵の腕前・・・
などなど,様々な要因によって状況がいくらでも変化する.
そのため,常に今までと違う戦況での戦術判断・戦闘判断が求められる事になり,
プレイヤーは今までの経験・知識・技術を駆使して常に新しい状況に対応していく.
戦術判断・戦闘判断を極めようとすれば,底無しとも言える奥深さが顔を出すのである.
この極め甲斐のある奥深さも,脳に汗かく楽しさに一役買っていると言えるだろう.


ガンガン汚すのがひたすら楽しい

・・・さて,ここまでの文章を読んで下さった方の中には,
「スプラトゥーンって見た目に反して物凄い上級者向けのゲームなのでは・・・」
と思った方もいらっしゃると思う.
もちろん上級者がとことん楽しめるゲームではあると思っているが,
かといって決して初心者が楽しめないゲームではない,とも私は思っている.

ということで,二つ目の実感.
このゲームは,「核となる楽しさをどんなプレイヤーでも得る事ができる」ゲームだった.

ナワバリバトルの楽しさは,なんといっても
「フィールドをインクで思いっきり汚しまくる」という点に尽きると思っている.
地面を,壁を,置物を,インクをまき散らして思う存分汚していく・・・.
この行為自体に,問答無用の楽しさがある.
判断の緊張感が楽しいだの判断を極めるのが楽しいだの,
そんな小難しい事を話す以前に,とにかくインクをまき散らして汚しまくるのが楽しいのだ.

フィールドを汚し,壁を汚し,ついでにその辺にいた敵をインクまみれにして,
かと思えば自分も敵のインクまみれになったりして,
そんな調子で3分間思う存分インクをまき散らし続けたら,
汚しに汚したフィールドの様子が結果として表示される.

勝敗がどうであれ,フィールドは必ずぐちゃぐちゃに汚れてしまう.

この「汚す楽しさ」をプレイヤーが得るためには,戦術判断も戦闘判断も必要ない.
ただフィールドを歩き,銃をそこら中に撃ちまくるだけでいい.
ゲームを始めたばかりのプレイヤーが初めてバトルに参加して,
一番最初に,一番簡単に得ることができる楽しさが,
このゲームの核となる「汚す楽しさ」なのだ.

核となる楽しさを得る事が簡単に出来れば,
負けるにしても勝つにしてもプレイを続けるモチベーションは保てる.
そうして何度も汚していく中で,より多くの場所を自分のインクで汚す方法を考えたり,
相手を確実にインクまみれにするための方法を考えたりしていれば,
自然と先に述べたような戦術判断・戦闘判断も出来るようになっていくだろう.
そうしてより派手に汚せるようになっていけば,さらなる楽しさを得る事ができる.
そこまでくれば,もう初心者は卒業である.


君も仲間にならなイカ?

核となる楽しさをどんなプレイヤーでもプレイ開始直後に享受できる間口の広さと,
極めようとすれば底無しとも言える,脳に汗かく奥深さ.
まさにスプラトゥーンは「間口の広さと奥深さを両立したゲーム」と言えるだろう.

もし,私の記事を読んでスプラトゥーンに少しでも興味を持った方がいれば,
公式ホームページのPVや,ニコニコに上がっている沢山のプレイ動画を見てみるといいだろう.
そうした後で,あるいは私の記事を読んだ時点で「自分もプレイしてみたい!」と思ったのなら,
その時はぜひ購入して,心ゆくまでプレイして欲しい.
もしWiiUを持っておらず,本体とスプラトゥーンを同時購入することになったとしても,
きっと「本体ごと買うだけの価値はあった」と感じていただけると思う.

そして,いずれ私とナワバリバトルで対戦する機会があれば・・・
その時は,思う存分インクの塗り合いを楽しみたい.

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他20件のコメントを表示
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ガチは修羅の国
そのかわりナワバリバトルに帰るとすごい楽な気持ちでできる
66ヶ月前
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この記事の内容には概ね賛同できるねwiiu持ってないけど
66ヶ月前
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splatoonといい、スマブラといい任天堂ってシンプルなゲームが好きだよね
わちゃわちゃやっても勝てちゃうというか
そしてアンチは必ず「浅い」「すぐ飽きる」って言い出す
66ヶ月前
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最悪ガチャプレイでも勝機があるあたり皆で遊べるいいゲームかと
66ヶ月前
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「どうせすぐ飽きる」
バーチャファイターが流行り始めた頃にも周りから言われたことがあります。
そんな彼らも2が出る頃には自分以上のやり込みを見せるようになってましたが。(苦笑)
66ヶ月前
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実況見る専としては展開が単調でスプラトゥーン最大の特徴である塗り要素も面白さに直結してるかというとなんか微妙な感じ。
実際プレイしたことないし大して数も見てないけど今のところ劣化tf2みたいなイメージ。
一応キャラゲーとしてはいいと思うしロリスパッツ幼女のぶっかけ絵が流行るのは実に良い事
66ヶ月前
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見る専とか畑の肥やしにもならない存在がなにか言ってやすぜ
66ヶ月前
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派閥に拘ってやりたいゲームをやらないってしんどい話だな
絶賛イカ中毒の自分だって、以前はやりたいゲーム一本の為にVITA買ったりしたのに
66ヶ月前
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マリカーとかもそうだったよなー
任天堂ってこういうゲームバランス重要なゲーム作らすといいかんじよね
大手が質の良いゲームでひっぱっていくのって健全だとおもうわ
廃人課金厨相手の搾取ゲーばっかりもてはやされる時代だからこういうのはいいね
66ヶ月前
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>>33
同感だわ。
ちょっとでも調整間違えたら簡単にバランス崩壊するようなシンプルなゲームで
ゲームバランスに対する苦情が一切聞こえないってのは流石任天堂だと思う。
66ヶ月前
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