• プロ野球12球団親会社の経営状況

    2016-09-22 22:16
    どこかのまとめで親会社の経営状況について語られていたので、
    2016年3月期の営業利益を調べてみました。

    ソフバン9994億
    -------------ほぼ一兆の壁-------------
    オリックス2877億円>広島(マツダ)2267億>阪神1102億
    -------------1000億の壁-------------
    楽天946億>西武659億
    -------------500億の壁-------------
    日ハム463億>ヤクルト400億
    -------------200億の壁-------------
    DeNA198億>ロッテ96億
    -------------斜陽産業の壁-------------
    中日43億>巨人-7.5億

    単位は円。中日は2015年、ロッテは2014年のロッテ製菓単体データ。
    中日はブンナビから拾ってきましたが中日新聞って業績開示してましたっけ?

    以下、印象。
    中日や巨人なんかはまとめ記事やコメントを見ると
    「不動産産業が好調」という謎の記述を見ましたが、
    とても本業の斜陽っぷりを支える規模ではなさそうです。
    なるほど確かに読売新聞グループ本社の2016年3月期の営業損失は7.5億円、
    それに対して当期利益は12億円ですから、
    営業損失を埋め合わせた利益の一部に不動産がある…かもしれません。
    しかしながら、阪急阪神HDや西武グループの「不動産事業」とは
    あまりにも規模が違います。
    例えるなら、トヨタグループにおける東和不動産とか、
    サンシャインシティ、世界貿易センタービル、東京流通センター程度。
    良立地にいいビルをちょっと持っていた程度では
    球団を所持するメリットも所持できるほどの利益もないでしょう。

    ちなみに日本テレビHDの営業利益は531億円、当期利益は368億円。
    ただ、日本テレビが巨人の地上波をやらなくなったことを考えると…

    あと、日本ロッテの立ち位置も見えてきました。
    日本における主力事業であるロッテ製菓だけで見ると、
    2014年3月期の営業利益は96億円、当期利益は25億円。(1ウォン=0.090864円換算)
    ロッテそのものは営業利益2300億円の韓国5大財閥ですが、
    その利益は製菓以外から(特にロッテ百貨店、ロッテケミカル)の寄与が大きい。
    製菓の数字は日韓連結なので日本ロッテ製菓はこれより規模が小さく、
    重光オーナーの立場が危うい今、ロッテが球団を売却する可能性は意外と高いと言えます。
    同じ食品と言えど、ヤクルトや日ハムとは事業規模にかなり開きがありますねー。

    ちなみにオリックス何をやっている会社かというと、
    自らを「多角的金融サービス業」と名乗る通り多角的なサービスを行っており
    一言では言い表せません。
    国内リース業最大手。他に不動産と金融業が柱。
    不動産業は用地取得から、建築、維持管理、運営、リース、投資顧問と
    「不動産」と名の付くことはすべて行えます。
    金融業も生保、銀行、クレジット、融資、債権回収等損保以外の一通りの金融業が傘下です。
    最近では弥生会計等のIT事業、オリックス電力による電力事業にも参入。
    2016年3月期の営業利益は2877億円、当期利益は2601億円で盤石。
    業績より宮内オーナー以外球団所有派が少ないことの方が問題。

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  • AppleがApple TVで据え置きゲーム機参入と聞いたのでスペック予想してみる

    2015-03-24 21:56
    完全に噂の段階ですが、AppleがApple TVを刷新して
    据え置きゲーム機としても扱えるようにするらしいです。
    http://jp.mobilenapps.com/articles/8847/20150323/apple.htm

    さて、据え置きゲーム機になるならコンシューマ機で出てるような
    本格的なソフトを遊びたいところです。
    今現在Appleでどんなゲームができるか見てみましょう(リンク先に画像あり)。

    えっ?ハメコミ合成でしょ?
    いえいえそんなことはありません。
    この記事はiPhoneで使えるゲームコントローラの比較記事の画像です。

    【特別企画】5機種が出揃ったiOS用ゲームコントローラーはどれがオススメ?
    http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20141227_682151.html

    AppleはiOS7の時点で、ゲームパッドに関する仕様を定めています。

    つまりiOS(iPhone)は、現時点
    「コンシューマ機のビッグタイトル・モンスターハンターポータブルP2Gを」
    「ゲームコントローラで遊べて」
    「さらにその画面をTVやモニタに出力できて」
    「しかも、オンライン協力プレイもできる」

    のです。これを知っている人はあまりいません。宣伝されていませんからね。
    もし、冒頭の推測記事の通りA8を流用するなら、
    最低でもこれだけのクオリティのゲームが遊べる、というわけです。

    「でも所詮ポータブルの画質でしょ?」と言いたげなあなた。
    あなたがもしiPhone5s以上、もしくはiPad mini2以上をお持ちなら
    ここからゲームエンジン制作会社が作ったデモアプリをDLしてください。
    お持ちでないなら、ここからデモ映像をYoutbeでどうぞ。

    …どうですか?枯山水に熊手で模様が描けたでしょ?
    プリレンダではありません。リアルタイムに描画しています。

    Appleは最近までOpenGL ES3.0という分厚いAPIを使用していましたが、
    「よくよく考えたらCPUもGPUも長年同じIP使ってんじゃん」という考えに至ったのか、
    AMDのMantleに対抗したのか知りませんが、
    Metalというコンシューマ機並に薄いAPIを用意しました。
    もう「ゲーム向けに最適化されてない」とは言わせません。

    Apple,次期iOS「iOS 8」で新しいゲーム開発用技術「Metal」を導入。A7プロセッサに最適化して性能を引き出す
    http://www.4gamer.net/games/990/G999013/20140603065/

    そして、Metalに早々に対応したのが超美麗な枯山水デモでも使われている、
    Unreal Engine 4というわけです。
    Submergedのデモとか、Warhammer 40,000: Deathwatch: Tyranid Invasionのデモ
    を見ればわかる通り、iOSでも急速に表現可能なグラフィクスのレベルが上がっています。

    さて、ここでは記事の憶測通り、今採用されているApple A8が
    そのまま転用された場合にできること、を挙げていきました。
    しかしながら、これ以上の表現力をAppleが投入してくる可能性もあります。
    それが長年AppleのGPUを支えてきた、Imaginationの発表です。

    PowerVR GT7900: redefining performance efficiency in graphics
    http://blog.imgtec.com/powervr/powervr-gt7900-redefining-performance-efficiency

    注目すべきは、このスライドです。

    スライドのタイトルが「手ごろな値段のゲームコンソールチップの構成例」とか、
    超思わせぶりなものです。
    もし噂通りのA8流用ではなく、Appleと付き合いが長いImaginationの構成例の通り
    になったらどのようなスペックになるでしょうか?
    (まあ実際はCPUをARMにするでしょうが)
    スライドから引用してみます。

    "At a target frequency of 800 MHz for 16nm FinFET+, PowerVR GT7900 delivers 800 GFLOPS in FP32 mode and 1.6 TFLOPS in FP16 mode."

    800MHz動作時に単精度浮動小数点演算が800GFlopsだそうです。
    半精度浮動小数点の場合は倍の1.6TFlops出るとのこと。
    そんなこと言われてもなにがなんやらなのでPS4とXBox OneのGPUの値を持って来ましょう。

    PS4:1840GFlops
    XBox One:1152GFlops

    ※出典…GPU GFLOPS

    つまり、半精度浮動小数点演算を開発者が上手いこと使えば、
    XBox Oneに迫れる、としています。それも「手ごろな値段」で。
    開発者は半精度浮動小数点を使うことになれているか?という疑問ですが、
    可能なかぎり最も小さい浮動小数点の形式を選択することは
    パフォーマンスに大きな影響を与えることをすでに開発者は知っています。

    Unityマニュアル グラフィックスパフォーマンスの最適化
    http://docs.unity3d.com/ja/current/Manual/OptimizingGraphicsPerformance.html

    というか、単体GPUでも半精度小数点演算に力を入れたGPUが出てきたので、
    適当にfloat宣言していた開発者も半精度小数点演算に本腰を入れることになります。

    NVIDIA、7TFlopsの演算性能を実現したハイエンドGPU「Titan X」を発表
    http://news.mynavi.jp/articles/2015/03/18/nvidia_titanx/

    さらに、GT7900には「レイ・トレーシング・ユニット」なる
    固定機能ユニットを搭載可能です。
    これがグラフィックスにどう影響するかと言うと、超簡単に言えば
    「そのピクセルが影か否かを判定するだけならGPUの44倍の演算効率を持つユニット」
    と言ってしまってよいようです。

    PowerVRがついにリアルタイムレイトレーシングエンジンを統合。ゲームグラフィックスはハイブリッド時代へ
    http://www.4gamer.net/games/144/G014402/20140324062/
    Imaginationがレイトレ対応GPU「PowerVR Wizard」の特徴や性能を明らかに。PowerVRのVulkan対応も宣言
    http://www.4gamer.net/games/144/G014402/20150304116/

    レイ・トレーシング・ユニット対応の製品が出て、
    主要ゲームエンジンが対応すればXBox Oneに追いつくというのは
    あながち夢物語ではなくなってきました。

    もし本当にGT7900を採用したApple TVが出たらどうなるか。
    PS4やXBox Oneとマルチできるような本格的なゲーム機を、
    「手ごろな値段」で発売できることになります。
    2013年に発売されたPS4が、もうスペックだけでは勝負できなくなるのです。

    $99でUnreal Engine 4のデモのようなゲームが出ると予想するのもよいですが、
    「手ごろな値段」で本格的なゲーム機を出してくると予想するのも
    十分アリだと思いますが、どうでしょうか?
    実際には、利益率の観点からGT7900ではなく
    レイ・トレーシング・ユニットとテッセレーションユニットを搭載した
    下のカテゴリのGPUを採用する可能性のほうが高いでしょうが…

    ※余談ですが、iOSで開発する以上、新ゲーム機にもiPhoneにもiPadにも
    簡単にマルチできるという未来が見えます。
    したがって、任天堂のNX発表に対して結構な勢力を誇っていた
    「タブレット機で、出先では携帯ゲーム機として・家では据え置きになる。
    据え置きと携帯の統合が実現される」という予想は多分ハズレです。
    任天堂は今の時点で冒頭のようにゲーム機としてのポテンシャルも十分ある
    今のiOSのことを知らないはずがありません。
    きっとまた私たちをワクワクさせてくれるようなギミックを搭載していると予想します。
    というか、ギミックなしだとAppleとまともに勝負することになります。
    Appleが2015年に発売予想されるようなものを、
    2016年に発表するほど、任天堂はバカじゃない…と思いたい。

    ※追記
    レイ・トレーシング・ユニットはUnity5で採用されました。
    GT7900でなくともレイ・トレーシング・ユニットは搭載可能です。
    テッセレーションを行うユニットもPowerVR 7シリーズで搭載可能になりました。

    もう、iOSでリッチなゲームを行う障害はなにもありません。
    あとはこれらの技術をAppleが採用するだけです。
    UnityかIMGの上級役員がkeynoteに登壇すれば、それが革命の合図になります。
  • DeNAは任天堂と協業したかったのではなく、協業せざるを得なかったのではないか

    2015-03-23 23:52

    DeNAと任天堂の協業会見において、DeNAは「黒衣でもいい」と言っています。

    これは2010年6月の「IPだけ使わせて!」からするとかなり考え方が変わっています。

    そして、いろいろ考えていくうちにDeNAは協業したかったのではなく、
    協業せざるを得ない状況になったのではないかと推測します。
    なぜか。

    DeNAの状況を知るにはDeNAのブログを見るのが一番です。
    http://developers.mobage.jp/blog/2015/global-app-trend

    ここでは、2014年モバイルゲーム米国売上ランキングが載っています。
    上位のうち、「クラッシュ・オブ・クラン」「ヘイ・デイ」あたりが
    わかりやすいのでご紹介しましょう。

    クラッシュ・オブ・クラン初心者攻略!
    http://matome.naver.jp/odai/2140344506357302301
    時間短縮、資源、大工小屋の拡張が課金要素です。

    ヘイ・デイ (Hay Day) 課金について #ヘイデイ
    http://blog.livedoor.jp/pipskoll/archives/1757933.html
    オーソドックスな農園箱庭ゲーで、
    サイロ・納屋拡張、生産待機枠拡張、時間短縮が課金要素です。

    どちらも、萌え絵をつければ日本でも流行りそうですね。
    …日本でも既にそういうゲームありましたよね。

    そうです。艦隊これくしょんです。
    バケツが時間短縮、タンカーが資源、母港や入渠ドックが大工小屋なり納屋です。
    ダイナミックに言い換えれば、北米では艦これのスマホ版(絵柄は北米ナイズ)が
    大流行しているのです。

    さて、艦隊これくしょんが日本で流行った時に何が起こったか。
    DeNAの稼ぎの柱、シンデレラガールズとターゲットが合致してしまったのです。
    幸いにも「PCのブラウザゲー」というスマホしか持たない主義の人から見れば
    超高いハードルのおかげで両者とも生きながらえていますが、
    (それでもMSが水面下で艦これとコラボを企画するぐらいには
    各地で負け続きだったWindowsタブレットが売れています)
    もし艦これが最初からスマホで出されていたらどうだったでしょうか?
    同人作家が乗り換える程度の騒ぎで本当に済んだのでしょうか?
    クラッシュ・オブ・クランもヘイ・デイも、艦これも
    シンデレラガールズと比べて圧倒的に課金額が低くなるけど、時間は潰れるゲームです。

    そして、任天堂が「ガチャは日本以外では嫌われるから出せないけど、
    艦これみたいな課金モデルなら北米でも受け入れられてるから、
    艦これ方式でスマホにネイティブアプリ出したいなぁ」
    と言い出したらどうなるでしょうか?

    DeNAは、自身のブログで「市場の大きさが際立つ日本市場」と評した戦場で
    まともに任天堂と戦うか、協業するか、撤退して他の事業を探すしかありません。
    他の事業は散々探しましたが、うまくいっていません。
    まともに戦ったら、未だにオリジナルのネイティブアプリで
    大した成功を収めていないDeNAは負けます。
    そして、DeNAは2014年度第三四半期で純利益半減となるほどに、後がありません。

    もはや、なりふり構わず…たとえ任天堂の下請けになったとしても…
    企業が存続するには、協業以外の方法がない、と判断しても仕方ないように思います。
    少なくとも、艦これが大流行りした時点で、
    DeNAはガチャビジネスの終わりを予見していたように思います。