• トップダウンとボトムアップどちらが理想的か?

    2019-01-04 01:30
    今回の記事は「トップダウン方式とボトムアップ方式のどちらが経営的に理想的か?」という内容になります。

    トップダウン方式というのは「一番上に会社の社長がいて、そこから部長→課長→係長→平社員といった感じで、上の人から順番に指示を伝えていく」といった方法。
    逆にボトムアップ方式というのは「下の人(現場で働いている人)から提案して、その意見を会社全体に取り入れていく」という経営のやり方です。

    前回お話させてもらった通り、会社がうまく回っていない場合、現場で働いている人たちの意見を取り入れた方がスムーズに仕事ができるようになります。
    これがボトムアップのメリット。

    それに対してトップダウン方式の場合、経営者が優秀であり、なおかつ軍隊のように統制が取れていればうまくいくことが多いという性質があります。これがトップダウンのメリットです。
    デメリットとしては「働いている人たちが窮屈な思いをしやすい」とか「伝言ゲームになってしまい、最初の意図と別の解釈で伝わってしまいやすい」というものがあります。

    また、どんなに優秀な経営者でも1人の力には限界があります。どうしても視野が狭くなりがちですし、解決できない問題にブチ当たった時、対処できなくなってしまいます。
    けれども、みんなで知恵を出し合えば、自然と解決策が見えてくるもの。さらに言えば、コンピューターの技術的な進歩により、全員で話し合いをするのが容易な時代となりました。
    そういう意味では、ボトムアップ方式の方が今の時代には合っているのかなと思います。

    ただし、現場の人たちの力を借りるということは、働いている人たち1人1人が意識を持っていかなければなりません。
    「上の人の指示通り動いているだけの方が楽でいいや」という人が多い会社では、成り立ちません。

    「兵士は命令に従うだけ。その方が何も考えなくて楽だから」という言葉もあります。
    自分で考えて動ける人が少ないのであれば、指示を出してもらう方式の方がスムーズに会社が維持できるでしょう。

    逆に「自分で考えて動ける社員ばかりが大勢いるのに、トップに立っている人が無理やり命令に従わせようとする」といったようなチグハグな事態になっていると、会社はうまく回らなくなってしまいます。

             *

    実際の会社の事情を見てみないと、どちらがよいかは断定できませんが、ボトムアップ方式の方が、より未来的な経営のあり方なのではと思います。

    たとえば「お給料を上げて欲しい」「労働時間を短くして欲しい」という要望が働いている人たちから出たとしましょう。

    この時に、経営者や直属の上司の人が「君たちがこういうことをすれば、会社の利益が上がりますよ。そうすれば自然とお給料もアップします」といったようなことを説明。
         ↓
    それに対して、現場の人たちが頭をひねり、新しいアイデアを出す。
         ↓
    アイデアが採用されれば、あとは行動に移すだけ。その結果、会社の利益が増えればお給料も上がる。

    このようなプロセスを自然に行うことができる会社なら、ボトムアップ方式を採用した方が良いということになります。

    次回は、全く同じ話題を、より具体的な例を見ながら説明していく予定です。

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  • 社長が新入社員の話を聞くだけで会社は劇的に変わる!

    2019-01-02 23:35
    前回までの記事で、いろいろと過酷な条件下で働いている人たちの例を紹介してきましたが…
    では、この問題の解決策というのはあるのでしょうか?

    あります!
    それも、実に簡単な方法で、しかも効果的な方法が!


    その解決方法とは…
    「社長が現場に降りていって、働いている人の話を聞く」
    です。

    「え?それだけ?」と思われるかもしれません。
    それだけです。でも、たったそれだけのことができていない企業の多いこと多いこと!

    考えてみてください。
    社長と会話したことがある人って、どのくらいいますか?
    入社してから退職するまで、ただの一度もまともに社長と会話したことがないという人も少なくないのでは?
    企業が大きくなればなるほど、この傾向も顕著になっていきます。

    だって、当然でしょ?
    会社の人数が多くなれば、それだけ会話できる人の数は減っていくのですから。

    トップに立っている人も、そんなに暇じゃありません。
    自分の会社の人間と話をするくらいなら、外に出ていって他の企業の人たちと話をする方がよっぽど有意義だと考えるはず。
    でも、実はそこに落とし穴があるのです。

    トップにいる人が外にばかり目を向けていると、知らず知らずの内に会社はボロボロになっていきます。
    まるで巨大な建物が時と共にシロアリに侵食されていくように。

    しかも会社で働いている人たちは、自分の上司に話を聞いてもらうだけでも安心します。
    それだけで、その日1日ルンルン気分。作業もはかどるというもの。
    まして、話を聞いてくれる相手が社長だとしたら?

             *

    ここで重要なのは、話をするのは社長の方ではないということ。
    せっかく末端のスタッフと顔を合わせても、口を開くのが上司の方ばかりというのでは何の意味もありません。
    むしろ、逆効果とさえ言えます。
    あくまで話をするのは、現場で働いている人の方です!

    多くの企業では、話をするのは立場が上の人ばかり。
    しかも役職が上がるごとに話す時間が長くなっていきます。
    反対に会社に入ったばかりの人たちは話を聞くばかりで、自分の意見を言うチャンスなんてそうそう与えてはもらえません。

    このシステムを逆にするんですよ!
    立場が上になればなるほど口数を減らし、話を聞く機会を増やす。
    逆に新人に近いほど発言権を増やしてあげる。

    たったこれだけのことで会社は劇的に良くなります。
    試しにやってみてください。必ず気づくことがあるはずです。
    「スタッフがどれほど大変な思いをして働いてくれているのか?」
    「細かい不満点」も山ほどあるはず。

    代表的な例をあげるなら…
    「労働時間が長すぎる」
    「作業量の割にもらえるお金が少ない」
    「福利厚生をしっかりして欲しい」
    といったようなものです。

    当然、ただ話を聞くだけで問題を解決しなければ、いずれ不満が爆発して会社を去っていくことになりかねません。
    なので、お給料や労働時間のような大きな問題も、数年以内には解決することが望ましいです。

    さしあたっては、なるべくお金のかからないことから解決していくのが良いと思います。
    たとえば…
    「会社で使用しているパソコンが古かったり、使用しているソフトが古すぎて使い物にならない」とか。
    「ディスプレイが1枚しかないので不便な思いをしている」とか。
    「隣の人との席が近すぎるし、常に顔を見られて仕事をするのは息苦しい」といったものです。

    この場合、最新のパソコンやソフト(最新が無理なら、せめて1世代前のもの)を購入したり、ディスプレイをデュアルディスプレイに増やしてあげたり、パーティションを使って職場の大部屋を区切るといった対策が考えられます。

    どれもそんなにお金がかかることではありません。
    少なくとも、お給料をベースアップするのに比べれば随分と安上がりな方法です。
    この程度の出費で作業が効率化し、スタッフがルンルン気分で働いてくれるようになれば、会社としても儲けもの!
    労働時間は減り、業績は必ず伸びます。

    あるいは、働いている人たちから出される要望はトイレが汚い」かもしれませんし、「もっとオシャレなオフィスで働きたい」かもしれません。
    逆に、「職場なんてどこでもいいから、もっと家賃の低い所に引っ越してその分お給料を上げて欲しい」かもしれません。

    いずれにしても社長が働いている人たちの話を聞くことで、何かしら感じることや考えることが出てくるはず。そこから効果的な対策も思い浮かぶことでしょう。
    もしかしたら、新人スタッフの方から良いアイデアを提供してくれるかもしれません。

    会社にはいろんな人たちがいるんです!
    上層部の人たちだけで話し合っている時には思いもよらなかったようなアイデアも、会社で働いている人たち全員で知恵を出し合えば出てくるはず!
    解決不能と思えたような大問題も、意外とあっさり解決できたりするものなのです。
    大切なのは、全員が一致団結して敵に立ち向かうこと!そして、そのためにまずは話を聞いてあげることが大切です。

             *

    「油の臭いのする職場で働け!」という名言もあります。
    これは自動車やオートバイなどを作っているホンダの創設者、本田宗一郎さんの言葉です。
    いくつになっても社長自ら現場に降りていって働き続けていたから本田宗一郎さんだからこそ口にできたセリフと言えます。
    だからこそ、いつまでも現場の空気を察し、サッと実用的な対応策が取れたのではないでしょうか?

    前回の記事で紹介した社長さんだって、ただ単に上から「何とかしろ!」と命令をくだすだけでなく、自分が直接現場におもむいて作業している人たちの姿見て話を聞いてあげれば、いかに自分の会社が大変なことになっているのか即座にわかるはず。

    そうすれば、あとは簡単です。自ら事態を収拾するだけ。
    もしも、それだけの能力や時間がないというのであれば、情報分析と整理ができる人を置けばいいのです。
    社内に適当な人材が見つからないならば、社外から呼んでくるべきです。

    「自ら問題を解決するか、それができないならば問題を解決できる人を指名する」
    これが優秀な社長の取るべき行動。
    たったこれだけのことで、社長の株は劇的に上がります。
    大きな問題というのは、逆にとんでもないチャンスでもあるのです。

    そのためにも、まずは話を聞いてみることから始めてはいかがでしょうか?
  • 対外交渉は上手いのに社内がボロボロになっている社長の話

    2019-01-01 23:19
    今回の一連の記事を書くにあたり、アニメ業界やゲーム業界のいろいろな企業に関する評判を集めて回ったのですが…
    労働環境的に結構酷いことになってる会社が多いようです。

    いくつかピックアップしてみると、こんな感じになります。
    ・残業代が出ることになっているのだけど、一定の時刻になると強制的にタイムカードを押すように指示される(実質、残りの時間はサービス残業)
    ・かといって、早めに帰ろうにも、作業量が多すぎてとてもじゃないけど定時までには作業が終わらない(最初に渡された仕事の量が明らかに多すぎる)
    ・休日出勤した分は、あとから代休を取ることができる制度になっているのだけど、忙しすぎて現実的には代休が取れない。
    ・制度上は有休を取ってもよいことになっているのだけど、1日でも休むと仕事が終わらなくなり別の日に残業するはめになる(実質、有休が取れない)
    ・男女ともに育児休暇が取れるのだけど、休暇を取った人の仕事を他の人たちが肩代わりしている(独身の人が不利)
    ・退職を決めた途端、給料やボーナスを劇的に減らされた。

    まだまだいくらでもありますが、きりがないので今回紹介するのはこのくらいにしておきます。
    該当する企業の経営者のみなさんは耳が痛いことかと思いますが、労働基準法に触れるものもあるので改善した方が良いと思います。

             *

    で、今あげたのは序の口な方で…
    特に酷いなと感じたのは、会社がまともに回ってないところなんですよね。

    さすがに名前はひかえさせてもらいますけど、結構有名な企業で超有名なマンガ原作をゲーム化しているところとしておきましょう。

    そこの社長さんはかなりのやり手で、仕事を取ってくるのが超上手い!
    キャラクター的にも個性があって、社外でも人気が高い人です。
    能力的にも優秀で、性格も良いといっていいでしょう。

    ところが、取ってきた仕事をどうするかというとですね…
    スタッフに丸投げなんです。
    「オレが仕事を用意してやったんだから、あとはおまえらがどうにかしろ!」というわけです。
    決してこれ自体は悪いことではありません。これは1つの企業のあり方です。
    役割分担の問題であり、社長は営業マンとして大きな仕事を取ってくる。働いている人たちは、納期までに商品を完成させて納品する。そういうやり方です。

    ただし、実際にはこの会社は上手く回っていません。
    なぜかというと「どの作業を誰が担当するか?」が明確になっていないからです。
    そもそも、このゲームが完成するまでに「どんな作業が必要か?」すら整理されていません。
    仕方がないので、現場のスタッフがその作業をやることになります。本来ならアニメーターとしてモーションをつけたり、モデラーとしてモデルを作るといった実作業を担当するはずのスタッフです。

    当然、自分たちだけで全ての作業を終わらせることはできないので、外注することになります。
    たとえば「このキャラクターのモデリングは、海外に発注する」といった形で。
    で、海外の企業とのやり取りでも問題が発生するので、またその対応に追われることになります。
    気づけば、自分たちが担当するはずの実務は手つかずで、データの整理や発注のやり取りばかりに時間を取られてしまっていることに。
    それでも作業が終わらないので、仕方がなく毎日残業の嵐。休日も出社して仕事に追われる毎日。
    「こんな作業をやるために、この会社に入ったわけじゃないんだけどなぁ」
    「一体、何のために働いているのかわからなくなってきた」
    などと疑問を感じながら働く日々が続きます。

    明らかにラインディレクターや制作進行の役割の人がいません(あるいは、いたとしてもまともに機能していないか)

    で、ここで本来なら社長が指示を出すべきなんです。
    自分でできないなら、そういう担当者を用意するべきでしょう。
    営業や企業のイメージアップなどの外交は社長が担当し、内政は別の人に任せるといった形です。
    ところが社長は、この事態に気づいていない。あるいは、気づいてはいるのかもしれませんが「そこは現場で何とかしろ」の一点張り。

    これではいくら対外交渉が上手く会社の外ではイメージが良いとしても、社長としては失格ということになります。

    このお話は少し極端な例かもしれませんが、目を会社の外ばかりに向けて足元がお留守になっている社長さんは多いのではないでしょうか?

    ちょっと長くなってしまったので、今回はここまで。
    次回は、この問題も含めて「お金をかけずに簡単に会社の問題を解決する方法」について話していきます。