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未来の世界では、みんながみんな忙しくなってしまい、人の話を聞いている暇など全くなくなってしまっていた。それどころか、「おはよう」だとか「おやすみ」だとか「うん」「いいや」「そうだね」程度の返事もできなくなってしまっていた。
そこで開発されたのが“自動返事マシーン”
このマシーンさえあれば、何でも返事をしてもらえる。最初は、妙なタイミングで頷いたり、「そこで、そういう返事の仕方はしないだろう!」とツッコミを入れたくなるようなデキであったが、次第に改良が加えられ、その精度も増していった。
そうして、最終的に人間と会話する必要はなくなってしまった。現代に住む人々にとってみると、奇妙な光景に見えるかも知れないが、人間はみんな機械に向かって話しかけ、それで満足したり納得したりしているのである。
いや、この現代においてさえ、似たような光景はまま見られるかも知れない…
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