「ある少女の生放送」(ニコニコ小説)
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「ある少女の生放送」(ニコニコ小説)

2013-10-04 23:00

     ある所に1人の少女が住んでいました。少女は何不自由なく暮らし、幸せなままスクスクと成長していきました。けれども、高校生になった頃から学校でいじめられるようになり、家から1歩も出なくなってしまいました。

     そんなある日、インターネットで個人で生放送をしている人に出会ったのです。
    「あ、私も、これやってみたい」
     そんな気軽な気持ちで始めた放送でした。でも、来る日も来る日も人はやって来ません。来場者数0の日が続き、たまに誰かがやってきても、コメント1つ、つきませんでした。

     ところが、ある時から1人の熱心なリスナーが来てくれるようになりました。しばらくの間、その人と1対1の対話が続きました。少女が何かを喋ると、必ず的確なコメントを打ってくれます。
     それにひかれるようにして、徐々にリスナーは増えていきました。そうして、「もう、充分なくらい人は増えただろう」と察したかのように、その人はフッと姿を消し、2度と現れるコトはありませんでした。

     その後、少女は社会復帰を果たし、生放送もやめてしまいました。
     それから、何年かが過ぎ、父親が亡くなり遺品を整理していた時のことです。「悪いかな?」と思いながらも、父親のパソコンの電源を入れ、インターネットに接続してみると…そこに表示されたのは、少女が生放送を始めた時に頻繁に訪れ、コメントしてくれた人のアカウントでした。

    ※この物語は、あくまでフィクションであり、実在の人物などには一切関係ありません。

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