「ナポリで警察にとっつかまった話(中編)」(嘘か本当か日記)
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「ナポリで警察にとっつかまった話(中編)」(嘘か本当か日記)

2013-10-12 22:08
     モーターボートに乗り移るように指示してきたのは、軍服を着た男2人でした。おそらく、イタリア海軍の人なのでしょう。
     そこで、とっさに考えたのは、次のようなコトでした。
    “マズイ!時間内にボートを返却しないと、延滞料金取られる!”
     そこで、慣れない英語で必至にメッセージを伝えます。
    「あのボートを返さないといけないんだよ!時間が!ハゲオヤジが!ボート屋のハゲオヤジが!延滞料金!早く!ハリーアップ!ハリーアップ!」

     すると、軍服を着た海軍らしき人の1人が冷静に対応してきます。
    「わかったから。わかったから」
     イタリア語はわからなかったけど、ジェスチャーでそう言っているのが伝わってきました。そうして、もう1人の軍人に指示を出します。

    「オイ、お前、そいつに乗って後からついて来い」
    「はい!わかりました!」
     そう言って、指示された方の軍人(おそらく、こっちの人の方が階級が低い)が貸しボートに乗り移ります。モーターボートにロープを結んで引っ張っていくのかと思いきや、人力で漕いでついてくるようです。

     その後、モーターボートで陸まで運んでもらいます。手漕ぎで何十分もかけて移動した距離を、ものの5分程度で到着しました。はええ!!文明の利器の力の凄い!!
     手漕ぎで後から追いかけてきた人も、そんなに間を置かずに到着します。さすが軍人、鍛えてる!!

     陸に上がってから、立ったまま尋問を受けるのですが、言葉が全く通じません。なにしろ、向こうはイタリア語オンリー。こっちは日本語メインで、英語が少々話せる程度。友人にいたっては、日本語以外ほとんど全く何も話せません。この役立たず!!


     イタリア語にもありそうな英語の単語を並べ、向こうもわかりそうな単語を使ってくれて、どうにかこうにか解読した罪状は次のようなものでした。
    「お前ら、勝手に軍艦を撮影してただろう?ああいうコトされちゃ困るんだよね」
     そうして、デジカメで撮影した写真をチェックされましたが、どうやら大きな問題はないようでした。

     そこで、こう交渉してみました。
    「デジカメのデータ全部消去するから、許してくださいな」
     でも、あっさり断られました。
    「あ~、駄目駄目。そういうわけにはいかないんだよね」
     どうやら、解放してくれそうにはありません。それよりも、軍人は誰かを待っているようです。


     それからしばらくの間、我々4人は立ったままボ~ッと待ち続けました。すると、しばらくして、ガラの悪い男たちがゾロゾロと集まってきました。
    「じゃ、後は任せたから」
     そう言って、イタリア軍人2人はモーターボートに乗って水平線へと消えていきました。

     そうして、我々2人は、屈強な男たち4~5人に、周りを取り囲まれました。誰も制服など着ておらず、全員、私服です。そこで頭の回転の早いヘイヨーさんは、一瞬にして悟りました。
    「ああ、これが本場イタリアのマフィアというものか。イタリアは日本とは治安維持のシステムが違っていて、軍部と地元のマフィアが繋がり合ってるんだ。そういえば、聞いたコトがある。イタリアは汚職が進んでいて、実質的に住民を守っているのは警察ではなくマフィアなのだと…」

     そうして、次の瞬間、「ガンダムW」のトロワ・バートンのセリフが頭をよぎりました。
    「弾切れか。早かったな。オレの死も…」


     長くなったので、また明日に続きます。
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