「パラサイト・クリーチャー エヴォゴルブ」(連載小説 ~第56話~)
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「パラサイト・クリーチャー エヴォゴルブ」(連載小説 ~第56話~)

2014-02-24 22:57
     ある日、レユレユとソフィアは、映画館に映画を見に行った。その名も「パラサイト・クリーチャー エヴォゴルブ」

     ストーリーは、こんな感じ。
     突然、宇宙から飛来した隕石。地上に落下した隕石は、何事もなく消滅した…かに見えた。だが、実は、隕石には動物に寄生する生物が付着しており、人間に寄生して人々を襲い始めた。それは、“エヴォゴルブ”と名づけられる。一見した所、普通の人間にしか見えない彼らとどう戦うのか?人類の存亡を賭けて、人間対人間の戦いの火ぶたが切って落とされる!!

     映画終了後、喫茶店にて。
    「前半の人間同士の戦いは良かったけど、後半になってエヴォゴルブが正体を現してからは、途端につまらなくなったわね」と、紅茶をすすりながらソフィア。

    「確かに。相手の正体がわからないから、観客の恐怖をあおるコトができたけど、明らかに人間と違う姿で戦うんじゃ、単なるモンスターモノに過ぎないからね。でも、エヴォゴルブの造形は良かったと思うよ」と、レユレユ。
    「え~!?ほんとに?あんな気持ち悪いのが?」
    「人に気持ち悪いと思わせるにも能力が必要なんだよ。醜さの中にも美しさがある。あるいは、それらは同じモノなのかも知れない。シズクさんも言ってただろう?」

     シズクさんというのは、福葉内雫(ふくはうちしずく)人々に恐怖を与えるコトを夢見ている女性画家だ。
    「あの人は、ちょっとどうかしてるわ。でも、人の感情を揺さぶるのが芸術だっていう意見にはちょっと賛成ね」

    「だろ?だから、エヴォゴルブのデザインも、なかなかのものだと思うんだよ。確か、アレは有名なアーティストがデザインしたんだよ。名前は何ていったかな…」
     こうして、何でもない1日が過ぎていく。実は、この日々が、貴重なものであるというコトを、レユレユもソフィアも、まだ知らない。


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