「ソーラーシティの市長」(連載小説 ~第57話~)
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「ソーラーシティの市長」(連載小説 ~第57話~)

2014-02-25 22:14

     ある日、レユレユは、巨大シェアハウスの食堂で、食堂に設置してあるテレビをボンヤリと眺めていた。すると、そこには見覚えのある顔が映っていた。
    「アレ?あの人は、確か…」
     そう。それは、かつてレユレユが1人で旅をしていた頃に出会ったソーラーシティの市長であった。

    「で、市長さん。自然エネルギーは、まだまだ高価格な発電だと言われていますが、どのようにしてコストダウンを実現させたのですか?」
     アナウンサーの質問に、ソーラーシティの市長はテキパキと答える。
    「はい。実は、その辺はボランティアの力を借りました。太陽光発電はコストが高いと言われていますが、そのほとんどは人件費なのです。それさえなければ、充分に効率の良い発電方法だと言えるのです」

    「しかし、それはちょっと理不尽ではありませんか?全くの無給で働いてもらっているというコトですよね?」
     アナウンサーの鋭いツッコミにも、市長の自信は微塵も揺るがない。
    「確かに。でも、これは最初だけなんです。軌道に乗り、大量生産が可能になれば、充分に給料が払えるようになると踏んでいます。それまでは、宿泊場所と食事だけで我慢してもらっています」

    「そこまで何年かかるんでしょうか?」
    「そうですね。遅くとも10年以内には。できれば、3~5年程度で小額でもいくらかはお支払いできるようにと考えています」
    「なるほど。これからの技術の発展に期待ですね。以上、現地からお送りいたしました」

     あの人も、相変わらずがんばっているのだな。あの時は、あまり関心を抱けなかったけど、実はこれは偉大な行為なのかも知れない。もしかしたら、将来的に、あの市長が言っていたような未来が実現されるのかも知れないな。
     ソフィアが言っていた“偉大な人物”には、ああいう人がなるべきなのではないだろうか?レユレユは、そう思った。


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