• 第一次偶像戦争 【529】 [東豪寺麗華]

    2019-10-16 22:4414時間前

    爆発
    よりも
    目の前の脅威の方が大きい
    四条貴音の目は全く死んでない
    いや
    それどころか
    両腕を打ち砕き、胸を陥没させた手を体ごと引き抜く
    幸いに防御系スペルは残ってる
    残らせたことで私を引き留めてるかもしれないけれども
    もうそんな事は考えてられない
    考えても無駄
    だってもう動いてる
    だってもう構えてる
    引き抜いた右腕は勿論
    手首から先が無い左腕も、右拳を打ち出すために四条貴音を遮るように前に出ている
    構えた右腕にいきわたらせる魔力
    更に拳の外にも魔力を纏わせ、捩り、回す
    四条貴音の黒が、血が、ウゾウゾと這う様に動き始めてる
    それごと潰す
    それごと打ち抜く
    後ろの馬鹿まで
    貫け!
    螺旋状の魔力を纏った拳を体ごと四条貴音の心臓に向けて叩きつける
    拳が纏う魔力の反発を超えた先、触れ、砕き、壊す四条貴音の骨と肉を越えて
    その向こうまで貫き、弾き飛ばす魔力
    噴き出す
    打ち抜いた心臓の上。先の一撃で陥没していた胸の中央部がはじけ飛ぶ
    血が舞う
    四条貴音の黒を宿した血が、肉が、骨が散り、踊る
    重い
    伊織の銃弾のように、魔力単体で弾けない
    けれども干渉は
    私に触れる前に、溶け込んだ魔力を減らす事は

    四条貴音の体から伸びて
    散った血を、肉を、骨を繋げて
    蜘蛛の巣の様に
    【黒】使いにとって血肉はリソース
    やっぱりそういう事してくるわよね
    知ってる
    知ってた
    抱えている【白】で描かれた魔方陣が輝く
    Swords to Plowshares】で飛び散った血肉を強制的に癒す力に変える
    失った血肉の再生ではなく、血を塞ぐ方向に使われたのなら更に好都合
    全てを変換することは難しくても




    【黒】
    四条貴音の領域が魔方陣を描き
    その白い肌を吹き出した血が走る
    これは
    【Costly Plunder】
    向こうも手を打ってたか
    まぁ、こっちは魔法陣浮かべてたわけだし、よく見たり感じたりすれば分かる状態ね

    どうする?
    Swords to Plowshares】の魔方陣から生まれた白は
    赤黒い蜘蛛の巣を輝く光に分解していってる
    ただ、この速度じゃ相当な量を四条貴音のスペルの贄に使われると見ていい
    領域拡大系スペルで作られた領域は一瞬で大きく濃く広がる上に
    その領域を紡いで描かれた魔方陣はカウンター耐性が高い
    血肉の贄が必要な【黒】系の領域拡大系スペルは
    調整次第で血肉に結び付いた魔力を残せるから、耐性はより高くも出来る
    私のカウンター系スペルじゃ恐らく大きなスペルを一つか二つ打ち消せるか
    現状、四条貴音の能力に耐えられてはいるけれども、どこまで持つかは不透明
    スペルの強さによっては一気に飲み込まれてもおかしくない
    引く
    のが一番安全な道
    でも、ここで引くと後ろの馬鹿を取り逃がす
    あと少し
    拳は四条貴音の体で止められたけれども
    空鳴拳の衝撃と魔力は後ろにいる馬鹿まで届いてる
    肉体も、魂も、本当にあと一押しで終わる
    終わらせられる
    だから
    ここで引くわけにはいかない
    空鳴拳の魔力をトリガーに馬鹿の体に埋め込んでおいた【Funeral Charm】が発動する
    それと同時に私の領域内に新たな魔方陣が高速で描かれていく
    カウンターで切り落とせないのなら魔方陣を描かれる前に領域を破壊すればいい
    これも全部喰らいつくす事は無理でしょうけど
    今もまだ描き終えていない【Mind Twist】が完成するまでの繋ぎになれば
    そして
    心臓を潰した所で止まった右拳
    殴りつけた部分の四条貴音の魔力は壊せたけれども
    その周囲に残る肉や、そこから滴る新たな血に残った魔力は
    空鳴拳を放った時に纏わせた私の魔力を浸食し
    かかっている防御スペルにまで手を伸ばそうとしていて
    【黒】
    【緑】
    紡ぎ、描く
    この体
    四条貴音の体を潰す
    【Putrefy】で細胞を壊死させてリソースとしても使えない様にしながら
    めり込んでる右腕を上に払って胴体と首とを引きちぎる
    【黒】
    四条貴音の描いていた【Costly Plunder】が発動する
    瞬間的に広がる領域
    それに付随する黒。四条貴音の能力
    そこまで
    じゃない
    やっぱりスペルとして放った方が強いんだ
    そして私の魔力自身が四条貴音の魔力を強く弾いてる
    斥力は働いている。たとえ能力を持った魔力だとしても
    いける
    間に合う
    間に
    魔力
    向こう
    これは
    伊織の?
    いお

    鋭い
    魔力
    遠くから
    一瞬で
    いくつも
    右腕に
    右腕が
     (麗華!そのまま貴音を焼くわ!
      アンタ何とかして耐えなさい!)
    感じる伊織
    その傍に光が生まれる
    熱持つ光
    炎の光
    動く
    炎も
    四条貴音も
    いや
    待て
    マテ
    逃がさない
    後ろの奴も
    絶対に
    逃がさない
    逃が
    魔力
    鋭い一閃
    再び

    足に
    体に
    星井美希の魔力を伴って
    逃げる
    離れる
    四条貴音の体が
    【黒】
    去り際に放たれる【Extirpate】
    描いていた【Funeral Charm】が白い稲妻に焼き尽くされる
    私のスペルは
    伊織の炎は
    また逃がすの?
    まだ続くの?
    どうして、こんな奴と
    どうして、こんな奴に
    くそう
    なんで
    どうして
    理不尽、不条理
    怒り、悔しさ、苦しさ
    私の中に渦巻くもの
    私の中から外へ出ようとしているもの
     「こんにちは。
      何やら大変な様ですね。」
    聞こえる声
    感じる魔力
    迫っていた炎も
    再び私を弾こうとしていた銃弾も
    私の中の感情も思考も
    全てを消し飛ばす声
    全てを飲み込む魔力

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  • 第一次偶像戦争 【528】 [水瀬伊織]

    2019-10-14 20:02

    情報
    更新
    来た!
    それも!
    両方!?
     「よりによって!」
    コックピットに反響する叫び。
    私はミサイルの発射許可と
    ミヤコとゲンブに美希の銃弾の軌道を洗わせる命令を出しながら
    Masticore】のコックピットから外へ出る。
    対応としてはやはり貴音の方が優先。
    美希はこれ以上干渉してこない可能性が高いし
    銃弾の最初のTeleport位置以前はデータを読む限り引っかかってない。
    隠れてる場所を予測してそこに『目』を飛ばせば見つかるかもしれないけれど
    下手に刺激するよりはこのまま逃げてくれた方が楽と言えば楽ね。
    神出鬼没の存在が同時に現れたのは相当に貴重なタイミングなのは分かってる。
    でも、欲張って両方取り逃がす様な事になれば本末転倒だわ。
    麗華を失う事だってそう。だったらやるべき事は一つよね。
    とりあえずブーストしなくてもテレパスが通じる距離までいかないと。
    魔力を隠し、森の中を飛びながらリアルタイムで得る情報。
    麗華の行動。貴音が接敵するまでの時間の幅。
    能力を解放した場合のシミュレート。眷属の子たちの動きも。
    コハルとヒョウも動いてる。空気を読んだか、麗華の所の誰かが伝えたか。
    範囲は狭いけれども、貴音にも通じるレベルのミサイルだから
    コハルとヒョウが盾になったとしても全てを防ぐことは出来なかったでしょうけど
    自ら引いてくれるに越した事は無いわね。
    けど、それならやっぱりコハルは響に……
    魔力が動く。貴音の黒が広がっていく。
    能力を開放してきた!
    麗華の方も対策は取ってる様だけど、どこまで通じるかは……。
    ……やっぱり貴音が麗華の心に侵入している所を叩くのが正解かしら?
    ただ、あの感じだと接近戦は難しいでしょうね。
    接敵して麗華の精神に入り込んだ時点で、自分の能力を発動させている領域を
    麗華の領域も全部巻き込む様に広げて、外部からの侵入を防ぐ方向に動くと思う。
    【白】系の防御スペルがどこまで通じるか分からない以上
    私も突入して両方掴まるリスクを負うのはマズい。
    ……ここはもう麗華を巻き込む覚悟を持つべき。
    ミサイルに時点で麗華も計算に入れてくれる筈。
    とにかく、強引にでも2対1の構造に持って行く。
    麗華も私も戦い方を選べるタイプ。貴音の攻撃を受けてどうだったかの情報を共有すれば
    最適解は出せるし、行える。
    最初のミサイルの着弾まであと14秒。
    麗華、それまで耐えられる!?
    事前に魔方陣を描いて、即座にスペルを放てる状態にしておきたいけど
    下手に今、私が魔力を解放すると、貴音をとり逃す可能性がある。
    私と麗華の共闘レベルでの繋がりがバレた上に、逃げられたじゃ話にならない。
    マキノや他の連中も居るでしょうから、ミサイルを発射してこちらの手を見せた以上
    それを越える成果を持ち帰る必要がある。
    だから麗華

    響の魔力
    ッ!何かやった!?
    事前の動きだと、麗華は響の肩をつかんでいた様だけど
    貴音
    速度
    上げてきた!
    て事は、響を助ける気!?
    ならミサイルはマズい!?
    貴音の優先度が響の救出なら


    未だ放出される魔力と炎に揺れる向こう
    麗華の手が響の首を掴み、そのまま持ち上げて
    魔力
    麗華の魔力が拳に集う
    ッ!そうきたか!
    離され、崩れ落ちようとしている響の体に振り下ろされる拳
    その直後、貴音の魔力が引っ込み、一気に速度が上がって
    一撃
    入る?
    入った!?
    貴音は
    麗華は無事!?

    情報
    魔力の軌跡
    これは弾道!?
    頭の上で起こる爆発
    対象に向けて集い始めていたミサイルが上空で撃ち落され雑に私の魔力がばらまかれる
    いや
    そこじゃない
    重要なのは
     「美希の奴!」
    麗華の城の上、領空ギリギリの位置
    万が一バレたとしても私が動きにくい場所
    候補に上がってたけど、あまりにも麗華の領土に近すぎるから
    私の方から動いて監視警戒なんて出来ない所
    攻撃なんてもっての外
    そこに
    くぅ!
    どうする!?
    もう雑に私の魔力はばらまかれてるし、異常事態だから
    誰がテレパスでの連絡を入れても、不自然じゃ無い
    いや、麗華に連絡は無理、今、麗華の邪魔は出来ない
    じゃあ私は美希に!?
    それもアウト、弾道を隠さなかったという事は、あえて目立つという意味でもある
    じゃあ、判断を鈍らせる事自体が
     (ゲンブ!麗華の城周辺まで『目』を飛ばせる!?)
    瞬間的なものでしかないけど、領域感知なら隠れていようと!
     (可能ですが、時間的な問題が!)
     (一応でいいわ!あと、打ち落とした銃弾の斜線上と
      私の周囲、それに麗華達のいる所も全部カバーする様に投げておいて!)
    『目』の要請をしつつ周囲の戦闘用【Masticore】に
    マイクロミサイルの射出の命令を出す
    弾道以上の情報は無い。隠れて移動してる可能性もある
    ていうか、本気で助ける気があるのならこっちに来る
    ミサイルの射出は、つきっきりでやる必要がある作業じゃない
    迎撃を続けるのであれば、美希はそっちに集中しないといけないし
    それなら私と麗華の二人で貴音に対応出来る状況に変わりは無い
    だから今私がするべき事は、できるだけ早く麗華と合流し
    できるだけ美希の合流を遅らせること
    麗華の方は今の所何とかなってそうだけど、完全に響と分断されたから
    これから先の貴音の動き如何では面倒な事になる

    そのすぐ上で起こる爆発
    上からの映像とデータが見せるもの
    美希!
    飛ぶ速度を落とさせるのと、感知妨害を引き剥がす目的で
    上空で爆発させる筈だったマイクロミサイルが、木々の頭を出た所で撃ち落とされてる
    これはもう、本気で介入する気
    つぅ!
    私は領域を展開し、【赤】の魔法陣を描きながら更に速度を上げる
    もう貴音の動き云々言ってる場合じゃ無い
    逃げを打とうと、なんだろうと、今、ここで、終わらせる!
    広がる視界
    抜ける森
    そのまま飛び出すと地面が消え、崖の下に荒れ地が広がっていた
    その中央に居る者
    輝く【赤】の魔法陣
    貴音の黒が蠢く

    一閃
    私に向けて
    美希の魔力が

  • 第一次偶像戦争 【527】 [東豪寺麗華]

    2019-10-12 21:12

    既に傍らまで来ていた小さく弱い魔力の固まりが弾ける
    瞬間、強い同じ魔力の塊が周囲から高速で集い、顕現する
    左手
    感触
    感覚
    新たに宿した【Doom Blade】ごと消えて
    この魔力。星井美希が動いてきたか
    で、もう片方は、この感じは
    こちらに近づいてくる大きな魔力
    それに意識を割きつつ、描いていた【緑】と【白】の魔方陣を発動させる
    輝く魔方陣が生み出す黄金色の粒子や新たな魔方陣は
    感覚の失われた私の左手に取り付いて
    干渉があるとするならば遠距離からの狙撃だと思っていた
    そういう戦い方だと知っていたし、能力も分かっていたから対策も事前に準備していた
    ただ、やっぱり強いし、硬い
    生粋のエンチャント使いが放ったスペルを解呪するには時間がかかる
    【白】と【緑】の両方からのアプローチをかけていても
    十中八九、四条貴音の接近には間に合わない
    よくて伊織の攻撃が終わるであろうタイミング
    能力を開放して皆の力を借りれば何とかなるかもしれないけど
    たとえ左手が戻ったとしても四条貴音相手にどこまで有効か
    もう皆動いてる。今更動きを変えるのは悪手
    だから耐える
    伊織の攻撃が始まるまで耐えないといけない
    領域
    スペルの使用は元より、完全な不意打ちを嫌って展開していた領域だけど
    四条貴音相手でもやはり閉じる訳にはいかないわね
    ただ【色】は減らしましょう。私の魔力の持つ斥力がうまく働くかもしれないし
    減らす
    【色】
    私の周囲を彩っていた【五色】から【赤】が消える
    これも決めていた事。中途半端な火力は感知の妨害になるだけ。そこは伊織に任せる
    急激に上がる圧力と、それに伴って広がる領域
    大丈夫。コントロール出来てる。【四色】はもう完全にコントロール下におけてる
    律子との戦いが役に立ってる
    残った【四色】の領域に描いていた魔方陣が輝く
    私の体に防御系スペルが宿ると同時に
    馬鹿の体が離れようとしている右手に新たな黒い刃が生まれる
    新たに生まれた実体のある【Doomblade】の黒い刃は
    左脇の肋骨を肺ごと潰した右手から伸び
    殴り飛ばされるままに動くバカの体の右側からその切っ先を大きく突き出す
    胴体を横から貫いた刃少し遅れて、馬鹿の胸と背中からも棘が飛び出した
    心臓に刃を入れるだけじゃ足りない
    更に入れた刃から棘を伸ばし、完全に動きを止める
    無理矢理肉体と魂を引き剥がして、再生する魔力を与えず
    血を肉体に行き渡らせる事も許さない
    それだけじゃないわよ
    刃から滲む黒が馬鹿の魂に根を張っていく
    【Doom Blade】から【Funeral Charm】へ
    体と魂を引き剥がしつつ、逃げられないように精神に負荷をかける
    これでこの馬鹿はいい
    問題は別
    星井美希からの二発目は来てない
    伊織が動いたか、やはり一発だけの干渉か
    とにかく今は

    固まり
    疼く
    動く
    感じていた四条貴音の魔力が一気に広がる
    更に、その黒の向こうで空間の揺れも
    来た
    能力に得物の召喚
    四条貴音の本気
    新たに描く防御系スペルと、こちらに迫る黒に放つカウンター
    更に私の方からも【Funeral Charm】や【Haunting Hymn】といった
    【黒】の領域破壊系のスペルを放って牽制する
    本当は【Mind Twist】みたいな相手との接続が必要無いタイプの
    精神干渉系スペルも放っておきたいけれども、あれは魔法陣を描くのに時間がかかる
    貴音の接近に合わせては無理
    ただ、後々使えるだろうから今描いているものは
    引き続き紡ぎ、描いて完成させておくとして、今は
    今を凌ぐには

    右手
    その先にある【Doom blade】
    それが貫き、支えるもの
    馬鹿の体、そこに宿る魂
    使う?
    いや
    使うにしても盾は無いわね
    むしろこの馬鹿の奪還が目的かもしれないから盾にしちゃいけない
    今の四条貴音にも通用するレベルの攻撃となると
    視界と魔力感知を遮る壁として使うのも無理
    それなら
    【Doom blade】を伴った右腕を引く
    僅かに抜ける刃と、ひっついてくる馬鹿の体
    【Doom blade】を離し、広げた右手が馬鹿の肩を掴む
    魔力

    肌に指が、爪が食い込み、肉の下にあった肩が外れ骨が圧力で砕ける
    馬鹿の魂が震える。魔力が迸り、炎が生まれる
    死にかけの体から逃げる事も出来ず、意識も朦朧としてる中
    反射的に抵抗を試みてる様ね
    でも無駄
    指の間から溢れる魔力も、迸る炎も何の意味も無い
    私の右手は馬鹿の肩を完全に握りつぶす
    向こう
    四条貴音の速度が上がる
    あぁやっぱり
    まだ利用価値はある様ね。
    裂けた肌から血と共に骨が飛び出る
    私の魔力が入り込んでいる傷口に【黒】く小さな魔法陣を描きつつ
    右手は肩から背中にぶらんと伸びる首へとかかる
    さっきのは調整と、罠
    右手

    掴む
    そのまま私は馬鹿の体を無理矢理立たせた
    次は完全に叩き潰す
    防御系スペルは何重にも
    万が一それを全て一瞬で浸食し精神に接続してきても
    動き出した巨大な魔力を止めるには私の意思で魔力を引っ込めるか
    相応の魔力で無理矢理止めるしか方法はない
    意思を操るには時間が必要だし、それはむしろ【青】の領域に近い
    アンタの黒じゃ、アンタの能力じゃ、これは止められない!
    首に掛かっていた右手の指が離れる
    振り上げる手
    そこに込められる強大な魔力
    私はそれを握りしめ、馬鹿の体に向けて振り下ろす
    ゴッ……
    感触
    硬く細く長いものが砕ける
    柔らかいものが変形する
    めり込み私の右手を包み込む
    白銀の髪が揺れる

    四条貴音の黒
    動く
    来る!?
    私と四条貴音両方が次の動きに移行しようとしたその時
    大きな魔力の炸裂が空に起こった