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第一次偶像戦争 【43】 [キラリ コウメ クラリス]
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第一次偶像戦争 【43】 [キラリ コウメ クラリス]

2017-01-14 21:44


     【キラリ】



    燃えて
    黒に
    焼けて
    焦げて
    ふわっと
    白が消えて
    熱が取れて
    体が軽くなって。
    あっ
    キラリ落ちてる。

    痛み

    無いや




     【コウメ】

    落ちる…!落ちる…!天使が…!それも悪斬の…!
    一気に海面近くまで高度を下げて、落ちてくる場所へと急ぐ。
    まだ魂は抜けてない?
    まだ死体になってない?
    茨異種に悪斬の天使に、今日は本当にツイてる……。
    これからの事を考えるだけでもう…。もう…。もう…!

    目的の黒。その後ろ。その上。
    新たに別の黒が生まれる。
    私は思わず立ち止まって。
    同時に、目指していた黒から魂が抜けていくのが分かった。
     「キラリー!!!!」
    声。
    大きな。
    スズホちゃんの。
    私の目指す黒から抜けた魂を抱いて。
    キラリちゃんは大丈夫そう……かな?
    なら、捨てた体は貰っていっちゃおう……。もう用はない筈だし……。
    抜けた魂が輝き重さを得る。落ち続ける黒を無視して。
    手。
    伸ばして。
    両腕にかかる重さ。暖かさ。
    私の腕が抱きかかえる体。もういらなくなったもの。
    翼が焼け落ちて、皮膚はめくりあがり
    肉と血の焦げた匂いを放つ。キラリちゃんだったもの。
    震え。快感の。
    指先。
    肌。
    胸だった部分に埋める顔。
    触れる唇。
    舌。
    苦み。
    温度。
    【黒】
    キラリちゃんの体だったものに、私の【黒】が溶け込んでいく。
    ……よかった。残っていた魔力とも上手く混ざってくれた。
    肌や翼も綺麗に戻したいけれど、それは後にとっておこうかな。
    腕の中。重さが消える。
    ……やっぱり飛ばすには重い……。
    かなりダメージを負っていたし、欠損もしているのにこの重さ……。
    さすがキラリちゃん……。
    遠く
    爆発する音。
    あっ、そうだった。何か黒いの出てたんだ…。
    キラリちゃんも大丈夫そうだし、私も戻っとこう…。
    ……流石にこの戦いが終わるまでは、二人の体は弄れない…よね…。
    慌ててやるのもよくないし…ね…・。




     【クラリス】

    展開する領域と浮かぶ魔法陣。
    ヘレンさんを除くここに居る者全員がしている事。
     「……やはりキラリさんのプロテクションは
      火竜がメインなのですね。」
    あのクラスの【Wrath of God】だろうとプロテクションが働いていたのなら
    肉体を失うレベルまでのダメージを負う事は無い筈。
    地竜であるワームや風竜の色が強いドレイクは
    レジスト率が落ちてしまうのでしょうか……。
     「キラリのはかなり特化したプロテクションだから
      汎用性みたいなのは厳しいね。無くても十分強いんだけど。」
    十分……確かに、防御が間に合えば……。
    ……それ程目の前の事だけしかみえなくなっていたのか
    舞様の攻撃が何らかの影響を与えていたか。
    後者の場合、イージスを失っている冬馬様は……。
     「ヘレンさん、二人は……。」
     「加護は働いてるから心配しな


    【Wrath of God】の白い光を妨げる黒
    全員の意識がそこへ集中する。
    二人。居る場所。
     「……あれ【Fireball】ですね。
      キラリさんは範囲に入ってないみたいですが……。」
    カウンターを構えているキヨミさん。
    全てを打ち消すのは難しいと考えてか
    強いカウンターを数個領域に浮かべて。
     「【Mask of Law and Grace】が働いてるのなら
      さっきの【Wrath of God】よりかは安心できるかな。」
    アンズさんの冷静な分析。
    ……アンズさんの言うことは最もなのですが
    冬馬様の今が分からない以上、私の不安をぬぐい去る事は出来ず。

    黒の隣から。
     「スズホちゃんも間に合っ

    雷の形をした
    それが白い翼を隠す。二人が見えなくなる。
     「ッ!」
    キヨミさんの声。
    助けたいという気持ちと、出来る事の限界という現実と。
     「ヘレンさん。マスカレイドは?」
     「既にキラリにも入ってる。
      多少ダメージはあるかもしれないけど、墜ちる事は無いわ。」
    なら、やはり今一番問題で、一番重要なのは。
     「……ヘレンさんの加護が入ってるのに
      キラリ妙に動きが悪くない?」
    アンズさんの疑問。
     「……あれは精神的なものだと思うわ。」
     「あ~……やっぱりか。」
    心……。
    ……今回は致し方なしでしょうか。相手が悪すぎました。
    相手に関わらず立ち向かえる心はとても素晴らしく思いますが
    そこに考えが無ければただの蛮勇となってしまいます。
    そしてただの蛮勇は自己満足の域を出ず……。
     「……アンズさん。
      戦いが終わるまでキラリさんの事お願いします。」
    もう一度……いや、何度でも、冬馬様に死の影がかかれば…・・。
     「……まぁ、何とかやってみる。
      キラリもバカじゃないし、そこまで心配はしてないけど。
      本当の問題は終わった後だよね。
      冬馬が気の利いた言葉でもかけてくれれば楽なんだけ

    動く
     「……今は目の前の事に集中しましょう。」
    キヨミさんの言葉に全員が頷く。
    発射される黒。【Fireball】
    私達にとって重要なのはその次。
    冬馬様……とうかご無事で……。


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