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第一次偶像戦争 【72】 [伊集院北斗]
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第一次偶像戦争 【72】 [伊集院北斗]

2017-03-16 22:00

    狙う部屋は城の離れ。
    しかし、この離れだけでも一つの城として見える程の大きさで
    お目当てのものが置いてある部屋は二階の中央部だった。
    保存を考えた場合、地下がスタンダードだとはおもうけれど
    ここは火山だから地熱の影響があるのかもしれない。
    実際、城の離れは一番低いであろう中央の湖から最も距離があり
    角度のついた山肌に沿うように立てられていた。
    小鳥さんと俺は、そんな山肌に茂る森から飛び出し
    そのままの勢いで城の壁を叩き壊した。
     「それじゃいってきます!
      すぐ戻りますね!」
    小鳥さんの声と同時に感じる魔力。
     「はい!また後で!」
    予定通り、俺は自分の魔力をベースに今魔力を展開した子達を縛る。
    プレインズウォーカー相手だと想定したのか
    直接的な戦闘に入るよりも前にかなりの量の魔力を展開してくれたのは助かった。
    まだ表に出していない魔力の方を優先的に縛ったから
    今展開している魔力を維持したいのなら、一気に距離を詰めるような事は出来ない筈。
    小鳥さんが居てくれている事も大きな手助けとなっている。
    互いに魔力を縛っているだけなら展開した魔力を戻しても大して問題じゃ無い。
    だけども拘束されていないプレインズウォーカーがもう一人居ると
    最低限戦える魔力量は跳ね上がる。
    小鳥さんのTeleportを使った奇襲や遠距離系スペルへの対応を考えると
    一時的に魔力を戻すという選択肢も取れない。
    追加でアメヒコ君にはバレているけれども、今回は俺も遠くから動ける。
    【Opposition】のスキャンで式神含め、全員の動きは察知できているから
    ウコンバサラを介して雷を付与したスペルを
    座標指定で飛ばせば、離れていようと十分な威力の攻撃が出来る。
    本当はこの力で牽制しつつ、城を半壊させて時間を稼ぐ予定だったけれど
    小鳥さんが来てくれた事で仕事がやりやすくなった。
    森から伸びる本物の蔓も空を覆い始めてるし
    舞さんの勘が働かなければ何とか間に合いそうだな。
    その勘が恐ろしい精度だから、律子さんと冬馬には頑張って貰いたい。
    現実は十中八九もう終わってて、間もなくその結果が分かるが
    出来る事なら舞さんの口から結果を聞きたくは無いな。
    次に会う時は本当に小鳥さんと俺を殺す気で来るだろうし。
    ……本当に危うい橋を渡ってるな。さっさと終わらせてここから出よう。
    空から光が消えどんどん暗くなる通路をウコンバサラを肩に引っかけ駆ける。
    普通に床が抜ける重さなのに何ともなさそうなのは
    土地のマナを城の全体にも循環させてるからだろう。
    もし舞さんがこの場に居たら、土地との繋がりを介して一発で場所がバレるな。
    場所を気にするよりも前に壁を壊した時点で吹っ飛ばされるんだろうけど。
    扉。
    中。
    確認しながら近づき、扉を開ける。鍵はかかっていなかった。
    まっ暗な部屋。けれども空調は生きているようだった。
    扉の横のスイッチを入れると、部屋全体に光が灯る。
    光を灯しても薄暗いのは劣化を気にしての事だろう。
    それにしても【Opposition】のスキャンで分かっては居たが、ライトも空調も電気か。
    通わせた魔力を抜くためにわざわざ置いているんだから
    当たり前と言えば当たり前だが
    これだけの量を一カ所にとなると魔力抜きの効率は落ちる筈。
    ……建っている場所が場所だけに纏めて置くしか無かったという感じだろうか。
    大きなデパートのワンフロア丸々お酒の保存に使ってる様なものだから
    もうちょっとサイズを小さくして別館を建てればとも思うけれど
    このフロアの上は巨大な図書館の様だし、利便性やらを考えての結果かもしれない。
    ……とにかく、纏まってくれてたのは助かった。
    上の図書館に置いてある分も含め、有り難く全部頂こう。


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