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第一次偶像戦争 【323】 [秋月律子]
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第一次偶像戦争 【323】 [秋月律子]

2018-08-24 22:55


    実戦で【黒】を使うのは初めてと言っていいぐらい。
    だから、コントロールとかほぼ必要が無い距離で
    精神への浸食にのみ集中するつもりでいて。
    ……なるほど【Dark Ritual】のペナルティは
    それに使用した空間のコントロールを一時的に失うだけだと思ってたけど
    コントロールを失うというより
    高密度のマナに近い【黒】い魔力を生成するスペルなのね。
    だから直接【黒】マナに魔力を溶かし込む事に慣れや適性が無いと
    こんな風に他者のスペルで散らされちゃう。
    ……領域の持つ空間支配やコントロールに振っていた分を
    全てエネルギーに変えちゃう感じか。
    スペルの特性的には【黒】っていうより【赤】に近い感じ。
    でも、コントロール能力には間違いなく【黒】に関するのものが必要。
    【赤】だったらもうちょっと楽だったかも。結構適正あるのよね私【赤】に。
    【赤】にも似た様なスペルがあるけど
    あれは最初にそこそこの密度の【赤】の魔力やマナが必要なのがちょっと面倒。
    ……しかし、そっか……簡単には扱わせてくれないか……。
    ……慣れでどこまでいけるかも試していきましょ。
    この戦いが終わった後も、この戦いの最中も。
    僅かに紡ぎ、回収出来ていた【黒】で魔法陣を描く
    今現在も麗華の生み出した炎のダメージをモロに喰らって
    魔力がガリガリ削られてるけど、まぁ大丈夫でしょ
    魔力どころか、ギリギリまで魂を傷つけられ、壊された時
    どんな私が最後に残るのかも興味があるし
    練習どころか、この戦争じゃガチだろうとそこまでやんないのが残念
    【黒】で描かれていた魔方陣が完成する
    私は基礎部分が描かれた魔方陣に触れ、そこにある魔力の流れを確かめて
    ……大丈夫。ゆっくりだけど、間違いない流れがある
    基礎部分に純粋な【黒】しか使えないスペルだから
    いつもと違う筆先の感じに戸惑いと
    周囲にある炎が悪い影響が心配だったけど、出来てはいるみたい
    戸惑いとか心配以上に、楽しんで描けたから
    更に動く所までこぎ着けられて喜びもひとしお
    基礎部分に【黒】以外の魔力を使えるスペルじゃなくてこっちを選んでよかった
    シンプルだけど、脆くて、美しい魔方陣
    そこに追加で私の魔力が流れ込む
    基礎部分の【黒】も流れ込んだ魔力に反応し、一気に動き始める
    心を覗いてロックをかけるタイプのスペルではなく
    精神に負荷をかけて領域への接続を切るタイプにしたのは
    使える【黒】が少なかったのが半分で、残り半分は何となく
    とりあえず一回、場をリセットしたいとうのもあるから、間違っては無いかな
    心を覗いてロックをかけるのはまだやったことが無いし
    麗華も私を倒そうと色々やってくれてるみたいだから、私の方でまた想定外の失敗をして
    せっかくの実践形式の練習に水を差すのも良くないのよね
    そう思いつつ、描く段階でリスキーな方を取ったのは、単純に描いてみたかったから
    舞さんが好んで使うスペルを、私の手で
    心を覗くタイプはまた後で試しましょ


    私の領域にかかる麗華の領域の圧力が上がる
    触れた感じも
    さっきと違う
    何かやった
    何かやる気だ
    やる?
    私も動く?
    いや
    先に
    集う魔力
    形を成す
    この世界に再び
    私の体が現れる


    領域にかかる
    気付いた
    来る
    来る
    私の中にある恐怖
    私の中にある興奮
    麗華の中にもそれはある?
    まっ、今から全部塗りつぶすんだけど
    【黒】で描いた魔法陣から、血が噴き出す
    地面にこびりつき時間が経ったような、ドチャッっとした汚れ黒ずんだ血の赤が
    何もかもを押し流す奔流の様に魔方陣から現れる
    光と熱を持つ、鮮やかで明るい炎の赤の中
    汚れ黒ずんだ血の赤は、私の服へと、肌へと手を伸ばし
    愛撫するように全身を嘗めた後、両腕、そして背中から生える翼の様な形に落ち着く
    麗華の炎よりも熱くて濃い吐息が口から漏れる
    自分の手。その上、肌の上を脈打つ色は、黒い赤ではなく、赤い黒。死んだ血の色
    感覚
    両手に、背中の翼、更にその後ろにある、血を噴き出すのを止めた魔方陣まで
    それを確かめ、私は炎の向こうに居るであろう麗華に思考を合わせる
    麗華の纏ってる【Blossoming Defense】の効果がいつまであるか分からないから
    確実に入れるのであれば、直接叩き込むのが一番よね
    麗華も距離を取る気は無い様だし
    私もそれに付き合えるようにしないと
    【青】
    【白】は……いいや。今はそういう気分じゃない
    今欲しいのは、守る力じゃ無い
    今欲しいのは
    私の魔力が【緑】へと変換される
    多分、間に合わないけど
    領域同士がぶつかることで出来る圧力
    高まり続け
    変わり続ける
    だから
    だから
    私は炎の向こうの麗華の位置を予測し、こちらから飛び込む


    その向こう
    人影
    感じる魔力
    その手に宿すもの
    考える事は一緒ね
    でも
    【青】の魔法陣が輝く
    加速
    もっと速く
    もっと前に
    先に当てられれば
    先に触れられれば
    カウンター系スペルを放ち、同時に拳へも纏わせる
    発動した【Blossoming Defense】を完全に消せるとは思えないけれども
    一瞬でも速く、拳が触れるよりも前に【Mind Twist】を当てる事が出来れば
    魔力の流れを止める青と、精神を汚す黒を纏った拳が動く
    圧縮された領域が、弱くなった炎を消し潰す
    私と麗華、双方の姿がハッキリと現れる
    旗のように靡く赤い麗華の髪。炎に照らされて燃え上がっている様で
    位置
    タイミング
    いける
    先に当てられる
    カウンター系スペルも放ってる
    いけるッ
    麗華の領域に食い込む拳
    そこにかかる

    抵抗
    なんか


    急激に
    私の手を跳ね返そうと
    私の腕を押し潰そうと
    麗華の体に近づけば近づくほど
    その力が大きくなる
    拳に纏った青が歪む
    強風で張り付く服のように
    僅かに私の拳の速度が落ちる
    同時に麗華の体が動く
    構えていた拳が動く
    私に向けて
    打ち合いにきた
    避けたりいなしたりせず
    真っ正面から潰しに来た
    麗華の拳
    速い
    でも
    いける
    やる
    右手に流れる魔力が強くなる
    触れる
    感触
    触れられる
    感触
    視界がはじけ飛ぶ
    意識が現世から切り離される


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