第一次偶像戦争 【384】 [水瀬伊織]
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第一次偶像戦争 【384】 [水瀬伊織]

2018-12-26 22:22

    律子の言葉でサキとルミがこの場から居なくなる。
    同時に律子と冬馬の魔力が集う
    ふたりの手元に
    来る?
    それなら動かなきゃ
    それなら対応しなきゃ
    でも
    貴音は?
    どうして固まったまま?
    どうして動いてない?
    そう見えてる?
    そう騙されてる?
    私はもう貴音に
    マナ
    浮遊城の
    強いマナ
    冬馬の魔力を伴った
    ッ!そっちから!?
    開放する魔力
    貴音も一緒に
    貴音の魔力
    実感
    騙されてはない?
    でも何で一緒のタイミング?
    私はアンタに襲われる可能性も考えないといけないから遅れた
    アンタもそうなの?
    じゃあなんで
    アンタの口元は笑みを浮かべてるの?
    ピアスに模したサイドカメラは間違いなく貴音の笑みを映し出してる
    マナ
    領域が圧縮される程の
    浮遊城のものじゃない
    このマナは
    このマナに混ざる魔力は
    感知
    重く濃いマナの向こう
    動きが
    繋がりが
    城に流れていた筈のマナが
    止まって
    外に溢

    私達を囲う全ての場所から
    無機質な割れ砕ける音が
     「アンタ!」
    まさか本気でこの城を!?
    ていうか、それならヤバい!外の船に!
    発する
    電波でも
    魔力を介したテレパスでも
    城が纏っていた各種妨害はまだ残ってる!
    でも、さっきみたいに完璧じゃない!
    それにもう戦闘状態だから強く繋げても問題無い!
    外の船との連絡はここからでも出来る!
     「ん?戦闘開始の合図でもすると思った?」
    嫌みったらしい言葉に思わず心が反発し、意識が向く
    外の船へ出した命令が実行されているかの確認と
    船に積んだミサイルが着弾するまでの時間の計算よりも
    私を嘲笑するような笑み律子の笑みが、私の心を支配する
    さっきの貴音とは全く違う笑み
    でも、どうして似た様な感じを
    変わる
    隔てられる
    魔力が通う膜に、壁に
    律子が、冬馬が
    ッ!イージ

    消える世界の全て
    感覚
    体から魂が引きはがされる
    【Wrath of God】じゃなくて【Damnation】!?
    マシナリーの体に魂を乗せてる今は!
    魂に直接干渉する様な攻撃は!
    体に魔力を、そしてスペルを

    黒が熱を帯びる
    マナを焼く光が、黒の中を駆け巡る
    Damnation】で魂の動きを制限し魔力のコントロールに妨害かけながら
    外に出た魔力そのものを焼きに来た!
    でも、魔力を、周囲のマナを焼いてくれるのなら
    私の移動を阻害するものは
    衝撃
    落ちてくる魔力を持つ物質
    くうう!
    あと少しッ!
    あと少しな筈!
    【Armageddon】のせいで魔力を介した通信が出来ない
    電波の方もかなり厳しい
    船とミサイルの現状が把握できない
    けど!あと少しな筈!
    Damnation】も【Armageddon】も物質への干渉能力は高くない!
    船が無事なら、ミサイルが発射されたのなら
    ちゃんとここに届く
    この場所を綺麗に掃除して


    衝撃
    黒が消える
    世界の全てが燃える
    体と魔力、その両方を焼く感覚
    爆発
    衝撃は後ろからも
    これは【Damnation】でも【Armageddon】でもない!
    そもそも冬馬の魔力じゃ!
    律子アンタ!
    Damnation】に耐える為に体に強く魔力を流していた事が徒になる
    全身にかかる衝撃で吹っ飛べずに、私の体は焼かれ始める
    物理的な攻撃も伴ってる!恐らく【赤】の【Obliterate】!
    ミサイルと船は
    いや、それよりも!
    足下の感覚が無い!
    体に流している魔力が強いから、下に落ちきってはいないけどこのままじゃマズい!
    私はダメージ覚悟で体に流している魔力の大半を引っ込め
    常時維持だけはしている【Flight】に魔力を流す
    逃げないと
    離れないと
    とにかくこの場から
    あらゆる感覚が燃やされ焦げ付く中、私は必死でその場から飛び去ろうとする
    後ろへ
    遠くへ
    行こうとした直後感じるマナと魔力
    炎の向こうに僅かに見えるもの
    瓦礫がまだ残ってる
    空間のマナは消し飛んだのに
    コイツらまだ中に抱えてるから吹き飛んでない!
    くう!
    急激な方向転換
    上から落ちてくるどろりとした不快な物質
    割れ、砕けたあと、炎と熱で更に溶けだしてる
    溶けた部分は魔力的な重みはもう無くなってるけど、中央部はッ!
    ああもう!鬱陶しい!
    この距離ならミサイルは発射直後から魔力展開させておけばよかった!
    いや、最初から船ごと爆破すれば!
    次に何が起こるか分からない恐怖と
    ありとあらゆる選択をミスっている自分への腹立たしさで叫びそうになりながら
    私はこの炎と熱と不快感に満ちた地獄の外へと出ようともがく
    【赤】
    後ろで
    炎の向こうで
    確かに感じる【赤】
    ッ!
    体から更に抜く魔力
    体に纏わり付く溶けた建材の重みがのし掛かる
    それでも
    やるしか
    加速による衝撃が全身を伝う
    空気の壁を無理矢理こじ開ける
    私の体が、私の行いで壊れていく
    すぐ後ろに律子の魔力が走った

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