第一次偶像戦争 【578】 [三浦梓]
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

第一次偶像戦争 【578】 [三浦梓]

2020-01-24 22:44

    引かれたトリガーと、放たれる銃弾。手から腕に伝う衝撃
    急ぎ荒く創った体に急に通わせた魔力のせいで
    トリガーを引く前から痺れていた手の感覚が、反動の衝撃で全て無くなる

    大丈夫だよな
    指先まで通わせている魔力の流れを確かめながら
    俺は放たれた銃弾と、その先の存在に焦点を合わせる
    ミチル君とユカちゃんも含め、麗華ちゃんの眷属の子達に全員に
    魔力的なつながりがあるという事は、ノノちゃんの能力も発現している筈
    攻撃範囲の狭いスペルに対する干渉がノノちゃんの能力だと聞いているけれども
    銃撃による攻撃はどうなるのか、まずはそこから
    狙い、放たれた銃弾はミチル君とユカちゃんに真っ直ぐ飛んでいく
    銃口から二人までの間を渡りきるのに必要は時間はほんの一瞬
    それなのに、その一瞬が遠い
    遠いというか、たどり着けそうにない程、一瞬一瞬がどんどん引き延ばされてる
    どうなる?
    どうする?
    結果さえわかれば次の手に移れる
    結果
    次の手
    さぁ
    俺は
    二人は
    どうする?
    どうなる?
    動き
    ミチル君とユカちゃんの体が動く

    銃弾の方向に向かってミチル君とユカちゃんが飛ぶ
    避けない?
    拳で弾きつつ、俺も叩く?
    それとも、未だにノノちゃんの能力の影響範囲に入ってない?
    干渉して歪めるのではなく、固いバリアの様なもので跳ね返す?
    観察は続けないと
    でも、それを見て次の手というのも間に合いそうにない
    だから次の手を
    俺の両方の手がそれぞれ握るコフィンメーカーとグレイブディガー
    その銃口の前に魔力が集い、空間が揺れる

    ミチル君とユカちゃんの前
    銃弾の真横
    そこに急に現れる魔力
    こちらに飛びかかろうとしている二人とは違う魔力
    瞬間、ミチル君とユカちゃんを捕らえていた銃弾が、大きく横にズレる
    魔力っていうか、魔力を伴った衝撃か
    だとしたら、この能力はユッコちゃんの
    弾いた魔力は、マキオ君とホノカちゃんのもの


    こちらへ飛んできているミチル君とユカちゃんの姿が増える
    鏡を向かい合わせた様に、横にも上にも、斜めにも、手前と奥にも
    一気にその姿を増やす
    なるほど、こっちがノノちゃんの能力
    空間にがっつり干渉してる様だから、これはアレだ、自分の領域の外の情報は
    全く信用出来なくなるタイプだ
    うん
    こりゃ
    ヤバいな
    だから
    コフィンメーカーとグレイブディガーの銃口の前に現れる、輝くカード
    撃てる

    どこを?
    どれを?
    いや、こりゃもう、どこ狙おうと関係無いな
    俺は銃口の向く方向は変えずにそのまま両方の銃のトリガーを引いた
    銃弾の体全体が銃口から飛び出すやいなや、銃弾は輝くカードを打ち抜く
    その瞬間、クラッカーが破裂して中の紙が噴き出したかの様に
    カードから幾重もの光の帯が走り、所狭しと並ぶミチル君とユカちゃんに向けて
    銃弾の倍以上の速度でその触手を伸ばす
    さぁ
    どうなる?
    光の帯
    ミチル君とユカちゃんに
    当たら
    ないッ
    曲がる
    上に
    曲げられる
    そっちもアリなのか
    しかも全部上に捻じ曲げるとか
    あわよくばコハルちゃんとヒョウ君に当てる気だったの完全に読まれてたみたいだな
    これは遠距離戦はちょっと厳しい?
    ただ、散弾型のライトショットまで読まれてたという事は
    接近戦への移行も読んで、ちゃんと対策してきてると見るべき
    ていうか、現在分かっている情報だけでも、このままバフ無しで接近戦をすると
    ゴリゴリに強化されたミチル君とユカちゃん相手に力負けする可能性が高い
    それに加え、魔力的な拘束だとジロウさん
    精神的な攻撃だとヨリコちゃんの能力もある訳で
    そこに更にダメ押しとばかりに
    俺の後ろには伊織ちゃんも控えてるという、まさに前門の虎後門の狼状態
    今の所、伊織ちゃんの攻撃は無いけれども、俺が動きを止める様な事があれば
    間違い無く攻撃を加えてくるだろう
    こりゃもう、マトモな手段じゃ切り抜けられんな
    そう思って、決めた時、口から浅い息が漏れた
    肉体

    意識
    認識
    それがズレる
    体から領域に、魂が移動する
    今日はこればっかりやってる気がする
    ただ、今回は逃げではなく、攻めで使う
    逃げるために、ここで攻めに出る
    広げる領域。紡ぎ、魔法陣を描く
    右手に握られていたコフィンメーカーが輝く

    動き
    こちらに迫ってきているミチル君とユカちゃんの速度が上がる
    俺はグレイブディガーのトリガーを引き、二人に向けて銃弾を放った

    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。