第一次偶像戦争 【674】 [日高舞]
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第一次偶像戦争 【674】 [日高舞]

2020-08-06 22:44

    風の感じが変わる。
    竜巻の中にいくつもの魔力の固まりが入り込み、急激に気温が下がる。
    新たに追加された魔力の塊は、見た感じ氷柱の様だし
    氷と冷気で来たって事は、やっぱ氷遁?
    ん~、そっか。やっぱそうだったか。
    何となくの予想が当たった事は、喜びよりも残念な気持ちの方が大きかった。
    冷気から伝わる魔力の感じからすると、ベースにしてるスペルは
    今も残る竜巻と同じ拘束系でしょうし
    そこに単純に重ねてきただけっていうのは、ちょっと芸が無いわね。
    ただ、ダメージよりも拘束っていうのは、一考の余地がある。
    そろそろサイネリアちゃんのエンジンがかかってきたって事かしら。
    上手く隠れてるから、私が動きを止めた所を一撃って感じ?
    そうだとすると、また真っ直ぐな戦い方ね~。
    私を舐めてる訳じゃないとは思うけど
    騙し合いを放棄して勝てる相手と思われるのもなんか癪ね。
    ……とまぁ、ここまでがワンセット。
    そう思い込まそうとしているっていう線が一番強そうかな。
    まぁ、私としては真っ正面からやってこようと、不意打ち狙いだろうとどっちでもいい。
    私を殺す気で、私を殺せる手段を持っているのなら、それ以上は何も言うまい。
    期待はするけど。あと勝手に想像して、勝手に落胆も。
    光。瞬くような煌めき。
    渦巻く風の中をチラチラと見えていたそれが、一気に輝いて見えた。
    瞬間、輝きは私の全身に叩きつけられ、凍える冷気が私の全てを取り囲む。
    お~、コレは中々強いわ。完全に止められなくても、かなり魔力の流れと反応が遅れてる。
    近接戦闘だと、かなりイラつ

    ろ!
    領域で感じる存在
    振り返ろうとする肉体の動きを、絶えず打ち付けてくる氷と風が邪魔をし
    魔力の流れを淀ませてくる
    こっ!
    のっ!
    私を押さえつける全てを振り切る力
    そのまま私は背後の魔力に黒い炎を纏った拳を打ち付ける
    やっ
    あれ?
    感触
    無い
    黒い炎が揺れる。拳で両断されたサイネリアちゃんを燃やしていく
    幻影!?でも確かにサイネリアちゃんの魔力と
    あとあの能力《Wake Me Up》っぽい妙な空間の歪

    後ろ
    領域に入り込む鋭い何か
    こっちが!

    切り裂いたサイネリアちゃんの幻影
    その腰の辺り
    ていうか、そこって
    ていうか、そこから
    後ろと同じ、鋭い切っ先が
    だぁ!もう面倒くさい!
    広げる領域。全身に回す黒い炎
    感じられるもの
    存在
    サイネリアちゃんの幻の後ろは何もいない
    後ろは
    後ろの刃には
    こん!
    の!
    左足
    後ろの律君らしき存在に向けて
    今の私は全身に《Little Goodbye》の炎を纏ってる
    打ち合いなら、私の方に分がある
    殴りつけた勢いのまま、後ろ回し蹴

    私に向かっていた切っ先
    そこから魔力が迸る
    前と後ろ、その両方共に、クナイの形を感じ取れなくなる
    えっ?
    どうなったのか、目を動かす間もなく
    私の体を衝撃波が襲い、私の視界は光と熱に支配される
    近接じゃない!まだスペル!それも純粋な火力で来た!
    肌を焼く炎の熱が皮膚を超えてくる
    直前まで干渉してきていた氷に、今も炎に混ざって残る風が
    肌への魔力の供給を阻害してる
    ちぃ!
    拘束を振り解くぐらいには魔力を流していたけれども
    このレベルの火力だと間に合わないか
    耐えるより壊す方が何倍も楽だから仕方がないとはいえ、一杯食わされたわね。
    この炎で領域外の感知も鈍ってるから、まだ暫くスペル戦で来る感じかし

    領域
    感覚が鈍り、直後、消える
    球だったものに、真っ直ぐな面が出来る
    僅かだった面が、加速度的に広がっていく
    早ッ!
    そんで、次が流れ的に水遁で、この感じだとすると!
    黒い炎の端が触れる
    上から迫る何かに入り込もうとする魔力が、一気に減らされる
    やっぱ【Jokulhaups】私が広げた領域を溶かしに来た!
    昂る
    ダメージとか色んな事を無視して、私の中を興奮が支配する
    体を動かす
    無理矢理加速させる
    もう囲まれてるかもしれないけど【Jokulhaups】を回避しようと試みる
    流れ的にはありえると思っていた。
    でも、接近戦への移行を匂わせて
    領域を無理矢理広げさせて来るとは。
    いや、そこも予想は出来てた。一番驚くべきはあの幻影。
    確かに領域弾いていたし、サイネリアちゃんの魔力を直接感じたのに。
    発動して肌で感じるまで、何か全く分からない忍術を織り交ぜたスペル達もやべーし
    常に私を惑わせてくる。
    いいわね。らしいわ。律君らしい。
    領域の端
    溶けて消える
    やっぱり囲まれてるか。
    Jokulhaups】の水をコントロールしている様なら
    水と律君は繋がりがある訳だし、ガチの《Little Goodbye》の炎と
    Jokulhaups】の溶解力との力比べをやってもいいけど、どうかしらね。
    いやあ、それにしても楽しくなってきたわ。
    まだこれにサイネリアちゃんも居るんだものね。
    うんうん。いい感じに盛り上がってきてる。

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