第一次偶像戦争 【714】 [ミカ]
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第一次偶像戦争 【714】 [ミカ]

2020-10-26 22:11

    黒と白、銀と灰。
    まっすぐに引かれた線達の組み合わせ。
    森の緑の中に何の脈絡も無く存在するそれは
    画像を編集するときに間違えた場所にペーストしてしまった様な
    遠くからでも分かる異質さを持っていた。
     「もう気が付いてるかな?」
     「多分ね。
      今頃色々準備してるかも。」
    襲ってこないって事は、そういう事でいいんだよね。
    ……まさかとは思うけど。
     「伊織ちゃんが倒れても、ああいう施設って動くのかな?」
    何気ないリカの疑問。でも、確かにどうなんだろ?
     「動く……のかなぁ……。
      ただ、兵器とか置ける場所の問題もあるし
      細かく命令出してそうだから、伊織ちゃんが倒れたら命令が無くなって
      そのまま停止っていう流れかもね。」
    そういや、伊織ちゃんの兵器類は別にこの星での戦いに限定する必要は無いのか。
    他にも基地は沢山ありそうだけど、戦争が終わっても活用出来るっていうのは便利。
    ていうか、そっか。別に戦争が終わったらこの星ともお別れって訳でも無いじゃん。
    あーでも、この星マナ濃いし、家の維持をするんなら、頻繁に来ないといけなくなるよね。
    あっちの世界の時間の流れを考えると、それこそ毎日こっちに飛んで魔力通わせて
    そんで帰ってみたいになっちゃいそう。
    まぁ、こっち来て休むなり遊ぶなりすりゃいい訳だから、やる気さえあれば
    そこらへんどうとでも出来ると思うけど、アタシ達は拠点らしい拠点も構えてないからな~。
    貴音ちゃんがそういうの作るとなると、ラーメン屋になりそうだわ。
    ……てことは、アタシずっとラーメン作らされるの?
    「明日は魚介系ベースでお願いします。」とか言われながら。
    …………
    ……はぁ……。
     「お姉ちゃん、どうしたの?」
    心配の声。
     「ごめんごめん。そんなんじゃないの。
      ただ、貴音ちゃんと伊織ちゃんが組んでたら
      自動ラーメン製造マシーンみたいなの作ってたんだろうなぁって思って。」
    なんで自動ラーメン製造マシーンから、あんなため息が出るのよ。
    ホントこういう時の嘘、下手くそすぎる。
    自分の将来ラーメン屋に対して、どうすべきか憂いでたって事でいいじゃない。
    いや、別にラーメン屋でもいいんだけどさ。
    いいけど、貴音ちゃんに振り回され過ぎてるのがちょっとアレなんだよね。
     「アタシは絶対お姉ちゃんのラーメンの方が好き。」
    屈託のない笑顔でそう言ってくれるわが妹。
     「リカにも手伝ってもらってるけどさ、あれ面倒だとは思ってない?」
    具材のチャーシューとかは勿論、もうスープとかもリカ独りで作れるんじゃないかな。
     「全然!お姉ちゃんと作るの楽しいし
      美味しい言ってくれるの嬉しい!」
     「そっか、なら良かった。」
    戦争終わったら皆にも食べて貰って意見聞きたいな。
    この星での戦争もそうだけど、プレインズウォークした先じゃ
    あるもので出汁を取ってラーメンにしないといけないし
    そこら辺のコツを調理組の皆に聞いておきたいんだよね。
    あとあれだわ。アーティファクトベースかつ、魔力を小麦に混ぜない様な
    麺打ちのマシーン作れないか、伊織ちゃんに聞いておかないと。
    魔力を通わせてでわざわざ身体強化とかしなくても、素で腰のある麺打ち出来るけど
    量を求められた時とか大変なんだよね。ただでさえ時間かかるし。
     「伊織ちゃん達ってどこで住んでるのかな?
      基地は沢山あるし、上には船も飛んでるんでしょ?」
     「う~ん……動きやすさを考えると空の上……なのかな……。
      どこに住んでるかもそうだけど、ご飯とかたべてるのかすら分かんないわね。」
     「じゃあ、合流できたとしても、お姉ちゃんと二人だけで
      基地のどこかにテント張ってみたいな生活になるかもしれないの?」
    …………
     「……あり得るわね。
      まぁ、それもいいでしょ。」
     「うん!アタシは全然おっけーだよ☆」
    笑うリカに笑顔を返す。
    ……けど、そうか……衣食住が違いすぎるっていうのを理由に断られる可能性も……。
    ……伊織ちゃんが断るのなら、わざわざそこに理由つける必要も無いか。
    とにかく、アタシ達の方は情報が少なすぎる。
    伊織ちゃんの所に居られるかは分かんないけど、ダメなら次どこへ行けばいいか
    指標になる程度の情報は引き出したい。
    一体誰が残っているのか……

    灰色の基地を黒い点が動く
    あれは……車かな?
     「お姉ちゃん……。」
     「……大丈夫。きっと迎えに来てくれたのよ。」
    圧倒的にそっちの可能性が高い。でも否が応でも緊張は跳ね上がる。
    交渉か~……アタシに出来るかな。やんなきゃなんないから、やるだけだけどさ。

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