【MtG】なぜリークは損害なのか【私的翻訳記事】
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

【MtG】なぜリークは損害なのか【私的翻訳記事】

2015-12-19 21:36
  • 2

 2015年12月16日。Magic: the Gathering(以下MtG)のアメリカ公式サイトに、"WHY LEAKS HURT"と題された記事が掲載されました。その内容は、リーク(情報漏洩のこと。MtGにおいては、新しい商品に含まれるカードの画像や写真が流出することを指す)に関するものです。

 今この記事を書いている段階では、MtGの日本公式ウェブサイトに、この記事の訳文は掲載されていません。しかし、だからといって、日本人プレイヤーが知らなくていい内容だとは、私には思えませんでした。そこで、拙いながらも私が翻訳しました。その全文を、ここに掲載します。

 少し英語が得意というだけで、翻訳そのものは素人です。不適当な訳も少なからずあるかと思いますが、もしよりよい訳し方をご存知であればコメントしてください。また、文中のリンク先はすべて英語です。ご了承ください。

(12月21日追記)

 日本公式ウェブサイトに、この記事の公式な日本語訳「なぜリークは困るのか」が掲載されました。よってこの記事もお役御免ではありますが、せっかく頂いたコメントを削除するのも忍びないので、このまま掲載し続けることにします。

(追記ここまで)



 はい。

 ここ数週間は興味深いものでした。『ゲートウォッチの誓い』はとんでもなく異常なリークを経験しました。このことについて、語らなければなりません。

 各セットの秘密をどう開示していくかについての計画を、社内の人々と協力して組み立てること。これが私の仕事の大きな部分を占めています。マジックのセットをコミュニティに提供できるよう、非常に複雑な計画の元、コンテンツを展開しています。だからもし、社外の人間が少々の楽しみのために、私達が意図していないものを漏洩させたなら、多くの人々は計画の変更を迫られることになります。

 ゲームの未来を知るという点では、プレイヤーとウィザーズの間に、自然と対立が生まれます。マジックの大前提は絶え間ない変化です。そしてこのじれったい前提のために、私達のストーリーテリングと、先を知りたいプレイヤーの間で、不変の緊張が生じるのです。

 時折リークを載せるファンサイトを運営していた人間として、私はそれがコンテンツ作成者にとって魅力的だということを知っています。リークは人を呼び寄せますし、新たな話題を提供します。しかし、ここではっきり言いましょう。リークはジャーナリズムではありません。漏洩されたものを発表するのは、あなたの利益とエゴにしか注目していない、ただの利己的な行動です。

 リークはジャーナリズムではありません、なぜならリークされた情報は、隠蔽されたものではないからです。ラヴニカのゴブリンの労働環境など、なんの素っ破抜きにもなりません。ゼンディカーの水質も、ミラディンの季節ごとの気候変動にも(こちらには何かあるかもしれませんが)。リークされたものは、どれもいずれは広く公開されます。何かしらの企みが解明されたわけでもありません。知的財産の盗難によって明らかにされたものでしかないのです。そうです、盗難です。私達が「これを公開してください」と渡したものでないなら、それはあなたがウィザーズやマジック・コミュニティから盗み出したものなのです。

 もしあなたが、友達の風呂場で妊娠検査薬を発見したとしましょう。結果は陽性です。その時、あなたは妊娠の報告を、その友達のフェイスブックで行いますか? いいえ。そんなことをすれば、あなたはとても酷い人間になってしまいます! それはあなたが広めるべき報せではありません。世間がその事実をいつ知るべきかは、当人と、その大切な人が決めることです。

 コジレックの公開に関して私達が立てていた計画と、プレビューが行われる状況の概要について、早期リークがされなかったものとしてお話しします。まず、海門におけるウラモグとその血統との戦いの物語を数週間に渡って語った後、12月9日にUncharted Realmsで掲載される小説でコジレックを正式にお披露目します、彼の悪行と共に。この日付とすることで、マジックのコミュニティは数日の間、彼について話し合ったり、彼のカードがするかもしれない事についての文脈的な手掛かりを物語から見つけ出したり、彼がどういう風になるのか予想したりすることができます。その後、週末のワールド・マジック・カップにて私達はカードの全貌を見せて、新しい無色マナ・シンボルの説明をする予定でした。そしてコジレックと新しい無色マナ・シンボルについて一度説明してから、私達は無色マナ・シンボルを際だった特色とする、新しいイラストが描かれたZendikar Expeditions版の《古えの墳墓/Ancient Tomb》を公開するつもりでした、実際にやったように。

 結果として、これは私達が実際にやったことでした。しかし、不幸なことに、多くのコミュニティでは既にコジレックを目撃していました。それで、海門における彼の覚醒は? そこまで興奮しません。私達がストリーム配信で公開したら? 退屈です。無色マナ・シンボルの存在は? 混乱を招きます。文脈と順序から外れていたがために、計画全体が損害を被り、ファンは私達が贈れる最高の経験を奪い取られたのです。

 何年も前にローズウォーターが記事で語った通り、セットをプレビューするのは、映画のトレイラーのようなものです。何が起きているか、登場人物が誰か、そして新セットの全てについて紹介するために、私達がすることのできる一番の方法です。

(《第三の道のフェルドン/Feldon of the Third Path》のイラスト)

 近日公開の映画について知る際に、あなたはどちらを望みますか……アーティストやディレクター、販売人によって用意された、映画への期待を大いに煽られるトレイラーか。それとも物語の重要な場面が含まれた脚本の初期原稿ですか? 文字を追うのも魅力的かもしれませんが、そこで見られるものは洗練も仕上げもされていません。そしてきっと、映画へと興奮させるには十分ではないでしょう。リークが起きると、マジック・コミュニティは順序外れの僅かな情報と引き替えに、私達が努力に努力を重ねて提供しようとしている体験を失うのです。

 私達はポリシーとして、単純に、リークの是非を語るつもりはありません。これまでも、これならも。前マジック・マーケティング・ディレクターのKyle Murrayの記事を読んで、彼の任期よりもさらに前、13年以上前から私達が面している問題について学んでください。リークを追認したり否定したりすることは、短期的に見れば解決になるかもしれません。しかしそれは、すべての流言にいちいち認証するよう私達に強いることができるという、より大きな問題を生みます。そうなってからコメントを差し控えるようになれば、問題はさらに悪くなるでしょう。

 私がウィザーズに入って以降、私達はほんの数回しかリークについてコメントしていません。そしてそれは、行動を起こさなければならなかったからです。

 間違えないでほしいのですが、私達はリークを真剣に受け止めています。いつも社内のチームから外部の協力者に至るまで調査し、どこで、どのようにして漏洩が起きたのかを解明します。単に漏洩者をDCIから追放したり、プレインズウォーカーポイントを失効させたりするだけの処置はしていませんし、これからもしません。しかし、マジックの知的財産とコミュニティを守るためならば、私達はどのようなものであれ犯罪を追いますし、必要であれば民事訴訟も辞しません。

 その理由は?

 ・誇張なしに、世界中の数百もの人々が、マジック・コミュニティに素晴らしいゲーム体験を提供するために努力しています。これが私達の情熱なのです。リークが起きると、私達の激務は台無しになり、マジック・コミュニティはその体験を盗み取られてしまいます。

 ・公式な経路を辿っていないので、それらは特権を持たないプレイヤーにはそこまで広く提供されません。よって一部のプレイヤーにとって、不公平な利益となります。

 ・リークはしばしば、悪い第一印象に結びつきます。いつもではありません。しかし、すべてのカードが文脈から外れて単体として見られた時でも100%興奮できるようデザインされるというのは現実的ではありませんし、ゲームにとっても不健康です。そうなればデザインは、段階的なパワーインフレを強いられるでしょう、ゲームを確実に荒廃させるほどの。

 さて、リークに耐えうるデザインができない以上、残された手はリークを防ぐことしかありません。私達がしているように。資産が建物の外に忍び出ないよう、厳しいセキュリティ手順に従っています。だから、あなたがネット上で見ているリークは盗品です。そして私達は、そういった活動に携わっている者を追跡し、罰する義務を負っています。

 『ゲートウォッチの誓い』で一連のリークがもたらされたことから、このセキュリティ手順による成果は忘れられがちです。まるで、本を読んでいる時に「ふむ、まだ誤字を見つけてないな」と自発的には気づかないように。もしくは、バスに乗っていて「わぁ、時間通りに着いた!」とは考えないように。配達で正常な状態とは、ありのままで、目立たないものです。(※この段落は最後まで上手く訳せませんでした。失敬)

 果たしてこの記事は、未来のリークすべてを防ぐことができるでしょうか? そうだと願うのはいつでもできますが、そうはならないと私は知っています。私の言葉はコミュニティに残るでしょうか? もしたしから残るでしょう、しかし私にも分かりません。

 さて、次は何が来るのでしょう?

 ただ待って、知る。それだけでいいのです。




広告
×
翻訳お疲れ様です。
リークが本来起こるべきだった興奮を奪うというのは、周知されるべきですよね。
事実、私もUncharted Realmsでのコジレックの復活は、リークで新コジレックを見てしまう前に読みたかったですし…
1メルヴィンとして、無色マナについてはちゃんとしたプレビューで見たかったです。(じゃあリーク見るなといわれればそれまでですが。)
54ヶ月前
×
>>1
ありがとうございます。ゲートウォッチのリークは少々度が過ぎていたということで、公式も動かざるを得なかったと考えるべきでしょうね。
リークについてはもう、ツイッターや他のソーシャルメディアに触れていれば、何かしらの形で見てしまうのが現実です(画像であれ、それについての話題であれ)。だからインターネットを使う以上、完全なシャットアウトは不可能と考えるべきでしょう。だからこそ一層、ネットに上げるのは厳に慎まれなければならないわけで。
根深い問題です、本当に。
54ヶ月前
コメントを書く
コメントをするには、
ログインして下さい。