Let's Valentine or what's Valentine ?
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Let's Valentine or what's Valentine ?

2016-02-15 20:07
    2月14日の早朝、ひとりの男がJR上野駅発の東北新幹線の列車に乗り込んだ、かれは、その世界では名の知らぬものはいない、超A級スナイパー、おそらく世界最高、いや最悪の悪人である、なにしろ、かれにねらわれたら大国の大統領でも100%命を落とすからである…

    かれは依頼主から引き受けた仕事はかならず成し遂げる、そのターゲットになった人間は、もはや、打つ手はない、居場所を隠し、一師団の完全装備の兵士に守られ、鉄条網と分厚い鉄壁に覆われた、まるでなにかのシェルターの奥の奥に身を潜めていようと、必ずや、スナイパーの決行の日には、あえなく、落命する、

    これを防げるものは、誰もいないのだ、一国の国主に助けを求めてもむだであろう、かれに仕事を中止するように説得を試みて、逆に命をねらわれたら、最悪ではないか

    そんな危険をだれが好き好んでおこなうだろう

    たかが、ひとりの人間がいなくなるだけで、世界は安泰そのものなのだから…

    しかも、今回のターゲットがごく平凡なひとりの市民であることは、関係機関も把握していた、政府関係者は、おそらく、だれもが、状況を知っていたとしても、最後まで知らぬ存ぜぬ、知らぬ顔の半兵衛を決め込むのは明白だった

    それにしても、そんな悪人をのさばらせて、超A級スナイパーとなづけ、あるときは仕事すら依頼するとは、よほど、ターゲットが極悪非道の人間で怨恨を背負ったものが、やむにやまれずおこなったのであれば、仕方ないと言えなくもないが、

    それ以外にも、むしろ、利害関係、政敵、単なる邪魔者を葬ろうと仕事を依頼することもあるのだ、そんな悪人をのさばらせてやりたい放題の事をさせていいのだろうか

    この超A級スナイパーというのは、とんでもない頭の悪い変態なやつだ、でなけりゃ、なんで好き好んでそんな悪事を働く人間がいる?ハァ、ここまで落ちぶれたくないね、とだれもが思っているだろう

    そうこうしているうちに列車は群馬県の高崎駅につき、かれはそこで下車した、どうやら今回のターゲットは群馬県に住んでいるようだ彼は駅でタクシーに乗り込み、運転手に行き先を告げた

    「…伊香保温泉までたのむ…」、数分後にかれは運転手にむかい、おもむろに、「ずいぶん、遠回りだな…」と、重苦しく、無機質で、うっとうしい声をあげた、運転手は彼を地元の人間でないと見て、遠回りして料金を稼ごうとしてたのだ

    「いや、すんません、ちょっと、いつもの道が工事中だったもんで…チッ…」、運転手は、煮えくり返る怒りをおぼえながら、客に、言い訳した、

    男は、無言だった、運転手は、ミラー越しにちらっと男のほうを見たのだが、男は凶悪な野獣の眼光で運転手をにらんでいた

    運転手は、あわててスロットルをひらいて車をスピードにのせ、伊香保温泉を目指した、もはや一刻も早く目的地までたどり着いて、さっさとおろして高崎駅にもどろうと、必死になっていた

    一時間後にタクシーは、伊香保温泉に通ずる道沿いにある入り口の歓迎ゲートのまえで止まった、ゲートの向こうでは、おそらく、ホテルや旅館への案内をするはっぴ姿の案内人やコンパニオンが笑顔を振りまき、温泉街に来た客たちを迎えていた

    男は、車のドアが開かれると、凶悪な目つきのまま車を降り、無言のまま、温泉街に向かって歩き出した

    「お、お客さん、りょ、料金が、まだなんですけど…」、運転手が声をかけても、何も答えず、去っていってしまった、これは、いわゆる、無賃乗車、乗り逃げ、踏み倒しというやつだろう、さすが悪人である

    運転手も、あんな凶悪な目つきの人間に、これ以上かかわるのはごめんだというきがして、しかたなく、車にもどった、ドアをあけ、運転席をみると、座席に金色の棒、ミサイルとでもいえばいいのだろうか?そういうかたちの棒が10本(この場合は10発というべきだろうか)置いてあることに気がついた、

    高崎にもどった運転手が、貴金属店に確認したところ、それは純金で、運転手の給料のゆうに30年分にあたる金額だという

    運転手は、あの人(なにやら、運転手のなかでは、かれの呼び名がかわっていた)は、空高い光の国からやってきたえらいひとにちがいないと、信じることになる

    ところで、超A級スナイパーであるが、温泉街の建物の屋上で、依頼主から引き受けた狙撃のターゲットが、現れるのをまっていた、

    しかしてそのターゲットは、コンパニオンの女性をすくなくとも10人は引き連れ、温泉に入るためか浴衣姿で、ある宿の玄関から石畳の歩道に歩み出てきたのである

    かれは、すかさず、ターゲットの眉間に照準をあわせ、引き金を引いた、"ドゥッ"という銃弾の発射音がきこえた

    ”ビシッ”という音ともに銃弾はターゲットの眉間を打ち抜く……はずだが、なぜかターゲットの眉間をねらった銃弾は、たしかに当たったのだが、弾を跳ね返した、

    ターゲットは、弾があたっことにも気ずかず、コンパニオンと温泉の方に歩いていく、超A級スナイパーのつぎの銃弾もターゲットの眉間に命中したが、結果は、同じだった、かれは、全ての銃弾をターゲットの急所という急所をすべてに命中させたのだが、それらは、体を貫通せず、跳ね返えされてしまった、

    おかしい?かれは、ためしに手榴弾を投げつけ、爆発させたが、どういうわけか、ターゲット以外の一行も無傷だったのである

    ターゲットと一行は、狙撃、攻撃にあったことにも気がつかず、スナイパーが屋上にいる建物の前を通り過ぎ、温泉の入り口にはいっていった

    仕事は失敗した、

    たまには、こういうこともある、人間、なにもかもがうまくいくわけでもないじゃないか?かれは、その仕事はなかったことと考えることにした、また、最善をつくして、なお、上手くいかなかったのだから、かれにとっては、絶対的に不可能なことだったと信ずることにしたのである

    かれは、建物の屋上の非常階段をおり、温泉に入って、暖まったのちに、タクシーを呼びとめ、高崎駅に向かっていった


    ~完~

    昨日は、バレンタインデーでしたね

    みなさんは、チョコレートはいくつもらいましたか?いえ、数の問題ではなく、恋人や彼女からでも、なにかプレゼントがあるとうれしいものですね

    ところで、チョコレートをもらって、そのお礼は、3月14日のホワイトデーということになっていますが、わたしは、いつも、おそくとも3日以内には、お礼の品物を渡してしまいます、これをわたしは、「先手必勝の原則」と名づけています

    わたしが、はじめて、好きな女の子からバレンタインのチョコレートをもらったのは、中学一年生のときです、それまでにも義理チョコくらいはもらったことはありましたが

    バレンタインデーにクラス委員の女の子が、クラスでの朝礼のときに、担任の先生に許可をもらって、今日はバレンタインデーなので、女子から男子にチョコレートをプレゼントするといったのです、そして、今回は、くじ引きで渡す男子をきめましたとも付け加えていました

    偶然にも、彼女は、笑顔のなかにも、なにかを決心したような様子で、わたしのところにきて、「はーい!あたりだよ!いつもありがとー」といいながら、チョコレートをプレゼントしてくれたのです、なにやら、クラスの女子がみなこちらをみていたような気もしましたが、まあ、偶然でも、ラッキーと思いました、

    でも、そのあと、彼女と付き合いだして知ったのは、「あれは半分うそ」、つまり、女の子たちの中で、好きな男の子がいる子は、そいつに渡していたのだそうで、すきな男の子がいない女子だけが、くじ引きだったということだったのです

    わたしも、なんとなく、バレンタインのチョコレートプレゼントは別として、彼女も、わたしのことが好き、という気はしていました、でも、チョコレートをもらったのが彼女との付き合いの始まりだったのは、確かです



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