わたしの大切な思い出
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わたしの大切な思い出

2016-03-16 09:44
    「ええっと、静香ちゃん?それで、待ち合わせ場所なんだけど」
    「うん、うん、どこがいいかな」
    「たしか、静香ちゃんの家の近くに山田うどんってなかったっけ?」
    「あっ、山田うどん、うん、おぼえてるよ、そこにする?」
    「えっ?おぼえてるって?いったことあったっけ?」
    「そう…あれは…ね、一年生のとき、わたしたち、クラス委員やってたでしょ」
    「ああ、そうか、静香ちゃんとは1年と3年で同じクラス、クラス委員も二人でやったね」
    「そうだよ、それで、1年生のときは学園祭の実行委員も兼任だったでしょ?」
    「あっ!思い出した、あれはいそがしかったよ?…でもそれと山田うどんって?」
    「ええとね…喫茶店の準備に時間がかかって、結局、二人で居残りで準備をして…」
    「ああ、みんな帰って、実行委員のおれたちが準備してたなあ、とほほ」
    「それで、帰りが遅くなって、恩田くんが家まで送ってくれたんだよ」
    「なるほど、あのときか、なつかしいね」
    「二人しておなかすいたーて!うふふ、そうなの…思い出した…?」
    「うん、おもいだした、おれは、そのあと、かえるまでにまだ時間がかかるから」
    「そうよ、二人で食事したの…山田うどんで」
    「高校1年の学生服の二人が店に入ったときは、入る店まちがえたかと思ったよ、はははっ」
    「でもね、わたし、お店の人達やお客さんがすごく親切で気さくで、いいなあって思った…」
    「それは、99%、静香ちゃんの人徳だな、かわいくてやさしくて素直で、誰にでも伝わるよ」
    「そんなことないよ、わたしを山田うどんにさそってくれた恩田くんのおかげだよ」
    「いや、あのときはおなかすいいて、とにかく、何か食べたくてさ」
    「わたしもね…お店からおうどんのお汁の匂いが漂ってきて、ますますおなかがすいて、食べたいなって思ってたの…」
    「そうだったのかあ!おれとしては、もう、夏森もさそっちまえってね、でもくすくす笑いながらOKしてくれてさ、よかった」
    「あのあともね、家族といって、あとお友だちとも、デザートや飲み物もあるでしょ」
    「そうかあ、場所がちかいだけじゃなくて、あのときのことを憶えてたのかな?」
    「うん!そうだよ、憶えてたんだよ、わたしは…そうおもうの」
    「じゃあ、時間は、いま12時半だけど」
    「うん、あのね…3時くらいでいいかな?」
    「ああ、おれはかまわないよ、なんか、すごく楽しみになってきた」
    「ありがとう!そ、それでね?」
    「うん、なにかな?」
    「今日の夕方、ちかくの巴川のかわらで…、ええっと…あの……巴川絶頂夏の花火大会というのがあるの…」
    「おおっ、それはすばらしい、おれも花火見にいきたいな!」
    「うん!そうなの!もし、よかったら…だけど?いっしょに…いきたいなって思って」
    「静香ちゃん、ありがとう!ぜひ、巴川絶頂夏の花火大会、いこうよ!」
    「あ、ありがとう!…うれしいな、わたし」
    「じゃあ、待ち合わせは3時で、場所は、あの、例の、思い出の?山田うどんということで」
    「お、思い出…うん、そうね、わかった!」
    「雨とか、夕立とかこないといいね」
    「だいじょうぶだよ、絶対だいじょうぶ、わたし、おいのりするもの」
    「なるほど、おれもそうするよ」

    「それにさ、雨がふろうが槍が降ろうが中止はないよ、巴川絶頂夏の花火大会なだけに」
    「うふふ、そうだね、じゃあ、わたし、楽しみにしてるよ」
    「おれも、もちろんだよ、じゃあ、よろしくね」
    「うん、恩田くん、ありがとう」


    ~つづく~

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