第三回ニコ生マザーシップRTAリレー BWのお話
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第三回ニコ生マザーシップRTAリレー BWのお話

2020-05-04 18:34
    今回、ポケモンBWを走りました。走っている時に説明しきれないくらい色々なことがあったので、ちょっとまとめておこうと思ってこんな記事を作ってみました。

    例によって結構長めなのでいきなりですが、要約を置いておきます。

    要約
    ・当初ポカブバスラオをやる予定だったが、「ニトロ残しチャート」を他走者が考案したのをきっかけに「瓦割りハーフカット」を思いつき、本番で披露することに
    ・本番用にチャート調整、記録狙いでは使わないN2前進化ルートを採用する、購入・回収するアイテムを調整するなどして大きくロスしない範囲で安定度を上げた
    ・本番の走りは多少の不運があったり、操作ミスが目立ったりはしたものの立ち回りに関しては概ね上手くいっていたと思う。コーン戦のチャート構築ミスと10番道路のチェレンで立ち回りミスしたのが少し残念。また、「瓦割りハーフカット」の良さはあまり出せなかったかなと感じている。

    チャート選択の経緯
    Twitterを見た方はご存じかもしれませんが、最初はホワイト版でポカブバスラオチャートを披露するつもりでした。
    このチャートの強みは高い素早さ+被ダメの小ささで、敵の行動に依存しにくいです。特にドリュウズを先制アクアテールで高乱数一発にできるのは大きく、対ヤーコンにおいて抜群の安定感を誇ります。タイムの方もそこそこに早く335切りくらいなら一発勝負でもかなり現実的に実現できるほどの性能があります。

    と、ここまでバスラオを褒めてきましたが、乱数豚が非常に強力なのもあって、わざわざバスラオを大会で採用する理由があるとすれば「魅せ」と言わざるを得ないでしょう。
    (個体値が固定なので乱数を使わないなら採用価値は高いです)
    それでもせいぜい数分程度のロスであり運次第で十分区間賞が狙えること、マザーシップという大会の雰囲気、はらはらRTAリレーのHGSSでいろいろなチャートを見た視聴者の楽しそうなリアクションなどを考えると、採用価値は十分あるだろう、とは考えていました。

    ではなぜ本番ポカブ単騎を採用したか、これには大きく分けて2つの理由があります。
    ・ポカブ単騎において新しい発見があり、見せたい戦法ができた。
     「ニトロ残しチャート」という新チャートが他走者から提案され、議論されました。詳細は後述しますが、利点と欠点両方を兼ね備えたルートで、僕は欠点の部分が好きになれないな、と感じてより良いルートを模索しました。その結果として今回採用した「瓦割ハーフカット」というルートを思いつき、これを見せたいと感じました。

    ・ずずずずずさんが340切りを達成した。
     この大会で、ずずずずずさんがBWで応募し、新しく始めてくださったのですが、上記の通り練習で非常に速いタイムを出していることを知りました。バスラオチャートでは比較的現実的な確率でこれに負けてしまうと考えられます。そういったことを考えた時に、バスラオチャートは本当に「魅せ」として機能するだろうか、という疑問が生まれました。
    最速ルートの難易度が高めなHGSSの時と違い、BWにおいてバスラオを採用する理由は「魅せ」くらいしかないというのは前述のとおりです。魅せプを使用とした上で、新しく始めた方に負けてしまう(流石にばすたぁさんについては仮に負けても仕方ないよね、で処理されるだろうと考えていました)、という状況はこのゲームに詳しくない人から見れば「舐めプをした上で負ける」という非常に見栄えの悪い構図で、こうなった時のリスクが高いと感じました。

    このような理由から、ポカブ単騎に急遽変更しました。

    新ルート「瓦割ハーフカット」について
    ニトロ残しチャート」というのは火炎放射を習得する際、岩砕きの代わりにニトロチャージを残して攻略するルートです。詳細は省略しますが、その欠点というのは以下の2点です。
    ・レンブ前に岩砕きを覚えさせなおす必要がある(約13.5秒のロス)
    ・四天王攻略において2回回復を行う必要がある(約8.5秒のロス)
    これらを加味しても従来のルートと比べて数秒早くなるというルートで、ロス要素が乱数に依存しないことが強みです。
    ですが、この2つのロス要素はかなり大きなロスです。特に岩砕きを習得しなおさなくて済む方法は何度も考えました。

    その結果として生まれたのが「瓦割ハーフカット」というルートです。
    どのようなルートかと言うと、岩砕きとニトロチャージの枠を確保するために、かわらわりを途中で忘れさせる、というルートです。具体的には以下のように技構成を変更します。
    ・ニトロ残し
     岩砕き    →火炎放射→火炎 →火炎     →岩砕き
     ニトロチャージ→ニトロ →ニトロ→ニトロ    →ニトロ
     ヒートスタンプ→スタンプ→瓦割 →瓦割     →瓦割
     恩返し    →恩返し →恩返し→フレアドライブ→フレドラ
    ・瓦割ハーフカット
     岩砕き    →岩砕き →岩砕き→岩砕き
     ニトロチャージ→ニトロ →ニトロ→ニトロ
     ヒートスタンプ→火炎放射→火炎 →火炎
     恩返し    →恩返し →瓦割 →フレアドライブ
    見ての通り、岩砕きを再度習得する必要がなくなっており、13.5秒短縮できます。

    ただ、これを単に行うとヒートスタンプ、恩返し、瓦割が早期になくなることになり、それによって問題が発生します。よって以下のように変更しました。

    ・ヒートスタンプをフウロ(=火炎放射習得)までに使い切る
     詳細は割愛しますが、こうしないと岩砕きを撃つ回数が増えてロスします
    ・8番道路のベル(5戦目)をスペア2火炎連打で倒す
     従来のルートではプラパを1回積むのですが、この場合、瓦割を2回打つ必要があります。従来のルートにおいて、リゾートデザートでピーピーマックスを使用してから10番道路のチェレン後にPP回復するまでで、瓦割を撃たないとターン数が変わってしまう敵は17体いて、従来通りやると途中でPPが枯渇してしまいます。そのため、スペシャルアップをあらかじめ購入し、ベルを火炎放射で突破することでロスを抑えつつ節約するようにしました。ピーピーエイドなどを拾い、使用するのと比べて、スペシャルアップを購入するロスは小さいため、総合的に得をします。副産物として、ムシャーナに行動させないためにHPを温存しやすく、メニューイングを減らしやすくなります。
    ・古代の城の一部の敵、およびモノズを岩砕きで倒す
     従来のルートでは古代の城の敵は全て火炎放射、モノズは恩返しで倒していました。しかし、恩返しがない場合にこれをやると火炎放射のPPが枯渇します。そのため、抜群テキストを表示させても岩砕きを使って火炎放射を節約する必要があります(ニトロチャージの素早さが上がるテキストは抜群テキストよりもロスが大きいです)。
    ・四天王の攻略順
     ニトロ残しの場合は、技構成の都合でギーマ→カトレア→シキミ→レンブ とせざるを得ないです。これによってシキミとレンブの前でメニューを開く必要が生まれ、ロスが発生します。対して瓦割ハーフカットの場合、ギーマ→カトレア→レンブ→シキミ と攻略することでメニューを開く回数を1回に抑えることができます(ニトロを残さない従来のチャートと同じ)。この場合、レンブでフレアドライブの反動と被ダメージを上手く利用して猛火に入れる戦術を使うことになります。個人的にBWで一番気に入っている戦術で、見せたかったものの一つです。
    ・N、ゲーチスの戦術変更
     従来のルートと違って瓦割がないため、以下のように変更します。
     ・アバゴーラ 竜の息吹+岩(超高乱数)
     ・アーケオス +1フレドラ(確定)
     ・バッフロン フレドラ(確定) +1岩だと50%の乱数(反動込みなら狙える)
     ・ガマゲロゲ +1フレドラ(15/16)
     ・サザンドラ +1岩(12/16)
     ・シビルドン 猛火火炎放射またはフレドラ(確定) +1ニトロは4/16

    このようなルートで、総合で見るとだいたい13秒くらいの短縮になるはずです。ただしそれは上手くいけばの話で、実際には以下のような事故要素が考えられます
    ・アバゴーラを削る前にレシラムが落ちる
    ・ガマゲロゲやサザンドラに耐えられる
    ・バッフロン、ガマゲロゲ、シビルドンをフレドラで倒せないHPになる(デスカーンを倒した際にミイラが発動するため、交代しないと猛火火炎は使えない)

    これらの事故はそこそこ高い確率で起こるため、割に合っているかは微妙です。しかし、これらの事故が起きても即負けにつながることはなく、(少しロスはするものの)高確率で突破可能であるため、「魅せ」も兼ねて攻めルートとして採用することにしました。攻めた結果が裏目に出て少しロスした、という程度であれば大きな問題にはならないでしょうからね。

    本番用のチャート調整

    一発勝負では記録狙いと異なる立ち回りを要求される場面が多々あります。特に序盤は主力であるポカブが瀕死になるとその時点でリセットまたは全滅が確定するため、最大限のケアをする必要があります。主な変更点は以下の通り

    ・強敵の前で事前セーブする
     ポケモンRTAの一発勝負における基本ですね。セーブが数秒で終わり、リスタートもスムーズなのに対し、全滅した場合賞金が減る上にポケモンセンターに戻され、リスタートが遅れます。今回は4番道路までのチェレン戦3回とコーン戦、アロエ戦でセーブするルートとしました。
    ・N2戦目の前に不思議な飴を使用し、レベルを上げて進化させ、奮い立てるを習得させる
     通常ポカブのまま挑む戦闘なのですが、その場合、マメパトの電光石火急所(特性により1/8の確率)で負けてしまいます。それに対し、レベルを上げて進化させれば耐久が上がる上に猛火に入れる必要がなくなるのでまず負けません。そのため、セーブをカットできます。
    また、副次的な効果として以下のようなものもあります。
     ・マメパトやドッコラーに火の粉を使える(奮い立てるは特攻も上がる)
     ・ジムトレのハーデリアがニトロつっぱりで高確率で2ターンキルできる
     ・プラスパワーの必要数が減るので傷薬、いい傷薬の購入数を増やせる
    対してロス要素は飴を1個余分に回収・使用することで、だいたい30秒程度ロスするのですが、これらの利点を考えれば実質的に20秒程度のロスで済みます。急所によるリセットや、猛火調整がうまくいかなくてぐだったりする可能性を考えればこちらの方が良いだろうと判断しました(また、ずずずずずさんやばすたぁさんがポカブのまま挑むのは読めていたので魅せとしても十分機能するなと考えました)。
    ・シッポウシティで元気の欠片を拾い、ホドモエシティでさらに補充する
     中盤以降、元気の欠片があって控えのポケモンがいれば、急所などで瀕死になっても蘇生することでリカバリーできるケースは非常に多いです。本来は買うとしてもヤーコン撃破後にホドモエシティで1個買う程度なのですが、ライモンシティのN戦(3戦目)、カミツレ戦、ヤーコン戦と欠片が欲しい場面はそれ以前にも多数あります(N戦以前にもありますが、単騎で進行する場面であるため、リカバリーできる状態にするのに時間がかかってしまい、割に合わないだろうと判断しました)。
    そこで、シッポウシティで元気の欠片を拾っておき、1回までならリカバリーが利くようにしました。特に直前にセーブできないN3戦目でリカバリーできるのは大きく、非常に高い確率で一発突破できます。また、欠片を持っていれば以降の全戦闘をノーセーブで強気に攻めることができ、立ち回りにおいて大きなアドバンテージを得られます。そのため、ヤーコン撃破後に欠片を4個購入し、かなり大きめの保険をかけておきました(ロスは非常に小さく、また金策の面でも問題は起こりません)

    本番の走りについて
    本番直前の走りで3時間半切りが狙えそうなタイムが出ていたため、それを目標にして走りました。結果、3:29:55ということでギリギリ3時間半を切ることができて非常に満足しています。
    私の走りで運で事故った個所は以下の点かなと思います。
    ・2番道路のベル(2戦目)で全滅する
     ヨーテリーの体当たりが急所にあたりました。直前のHPからここで事故る可能性自体は考慮していて、低確率事象なので切っていました。なので「マジか~」とは思いましたが、自分で切ると決めた事象で事故ったので仕方ないなという感じで、切り替え自体はあっさりできたかなと思っています。ロス自体は2分弱なので大きめではありました。
    ・A最低値のヤナップを引く
     コーン戦のヒヤップの立ち回りを変える必要が出てきて、ロスします。ムチ睨みムチ2 で倒す戦法(後述しますがこれはあまりよくなかったです)を組んでいたのですが、この流れで倒せない個体の場合、基本的に最初のムチの時点で明らかに低いダメージが出るようにできているため、ここで判別して睨みを1回増やしています。今回も判別できたため、立ち回りを変えて対応しました。ヒヤップの行動パターンによっては負けうるのですが、その点は優しかったです。
    ・ソウリュウシティジムトレーナーのクリムガンに乱数耐えされ、豚が落ちる
     ここに関しては5/16と無視できない確率で耐えられるのですが、ここを突破すればメニューイングが減らせること、仮に耐えられても欠片でリカバリーできることから強気に攻めました。結果裏目に出ましたが、乙った割にロスは大きくない場面ですし、メニューイングカットを見せられなかったな、という程度のものです。
    ・C最低値のレシラムを引く
     この場合、ゼクロムを竜の息吹2発で倒せる確率は約3%で、非常に絶望的です。そのため、途中で切りさくを挟んで対応しました。本来、C個体値を判別できるケースは非常に少ないのですが、今回は最初の竜の息吹が急所にあたり、余裕をもって耐えられたので明らかに低い値であることが分かりました。また、ゼクロムの行動もかなり優しく、特に光の壁を使ってこなかったのは大きかったです。不幸中の幸いと言えるでしょうか。
    ・デスカーンがサイコキネシスを撃ってくる
     この場合、エンブオーがバッフロン、ガマゲロゲ、シビルドンにフレアドライブを撃つと反動を耐えないHPになります。そのため、今回はプラパを2個積んでリカバリーしました。サザンドラを倒した後で交代し、シビルドンに猛火火炎放射を撃つという戦略もあるのですが、サザンドラやガマゲロゲが乱数なのもあって安定を取った形になります。プラパ1で見せられなかったのは残念ですが、そういう戦術なので仕方ないかなと思っています。

    と、こんな感じですが、大きくロスしたのはベル2戦目くらいで、それ以外はロスも小さめで、対処も適切にできたかなと思っています。とは言え、瓦割ハーフカットの利点をあまり見せられなかったのは残念だなと思っています。

    どちらかというと反省点は操作面で、タッチを誤爆する、自転車操作をミスするなどの事故が頻発していました。特に奮い立てるを習得するときに間違って火の粉を忘れさせてしまったのは大きく、ピーピーエイドを回収したり、突っ張りを多用したり、毒対策で急遽アーティ前セーブをすることになったりと、かなり大きな影響を及ぼしました。
    幸い、その後の対応は完璧だったので2次災害にはなりませんでした。特に「ベル3を奮い1積みで突破できそう」ということに気づいて(decsyさんにダメ計を頼み)、実践したのはかなりうまかったと思います。

    立ち回りは過剰に回復する、手順を間違えるなど、メニューイングが微妙でしたが、戦闘面は8割方完璧に立ち回ったと思っています。良くなかったのは以下の点くらいじゃないでしょうか。
    ・ヤナップの戦法
     これはチャート構築段階での問題だったのですが、ムチ睨みムチ と入れた際に高確率で回復されてしまう個体が相当数存在していました。検証段階で数回この戦法を試した際はA下降補正の性格が多かったこともあり、奇跡的にこの問題を回避し続けており、乱数の分布が高ダメージに偏っていることも見逃していたためにスルーしていたのですが、後々検証した際に効率の悪い戦法であることが分かりました。本番では上手く回避しましたが、睨みムチから入ってHPの減り具合を見てひっかくを撃つかムチを撃つか決めた方がスムーズに突破できたようです。
    ・ジムトレのガマガル相手にニトロが急所にあたった際、恩返しを撃ってしまったこと
     あの場面はチャート通りに恩返しを撃ちましたが、岩砕きを撃った方がPP管理上よかったと思います。反省すべきはこの事象を想定してチャートを組んでいなかった点で、もう少し丁寧に考察すべきでした。とは言え、誤差レベルの話なので、ちょっと甘かったな、という程度ではないかと思います。
    ・10番道路のチェレン戦でケンホロウに見切りを使われた際、ニトロを撃ったこと。
     ジムトレのクリムガンに乱数耐えされた都合で、見切りを使われた時点でレパルダスともう1体を岩砕きかニトロで処理しなければならないことが確定していました。ですが、バオッキーは岩砕きで低乱数1発なので、ケンホロウには瓦割を撃つべきでした。これについてはチャートにちゃんと書いてあったため、チャートを無視したのが反省点です。明確なプレミらしいプレミはここくらいだと思います。

    最後に
    考察内容や反省点を色々述べましたが、結果自体は目標だった3時間半を切れたので非常に満足いっています。「瓦割ハーフカット」も本番ではそこまで上手く機能しなかったとはいえ、解説にその片鱗(例えば瓦割を忘れさせる、レンブHP調整、Nやゲーチスの戦術など)を拾ってもらい、話題にしていただけたので、魅せとしての仕事はできたのかな、とは思います。
    約3日間にわたる企画の一環として走りましたが、期間中は非常に充実していました。
    企画や運営に携わった方々、走者の皆様、本当にありがとうございました!!!

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