• 悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon 全モードクリア感想

    2019-12-09 00:055時間前



    そのときには、また俺達がいる。
    ……安心して消えるがいい。


    昔WiiUで配信されてVAMPIREKILLERモード(要するに通常モード)だけクリアしてあった『月輪』こと『悪魔城ドラキュラ サークルオブザムーン』。
    ニコ生ではMAGICIANしかやりませんでしたが、その後も風花雪月の裏でちまちまとやり続けておりました。

    探索ACTのジレンマ

    『悪魔城』にしろ、『メトロイド』にしろ、探索型ACTには装備やアイテムが足りず強化幅も少ない序盤ほど難易度が高く、それらが揃ってくる終盤ほど簡単になるという難易度曲線のジレンマがあります。
    『月下の夜想曲』や『白夜の協奏曲』が完全にこのジレンマにハマっており、序盤は月輪より難しいですが終盤はかなり難易度が低くなります。

    で、この月輪はどうなっているかというと、かなりこのジレンマに対処できている方だと思います。
    一番わかりやすいのが敵の配置の更新。1度通ったところでも再度通る必要がある場合、敵の配置が変わって時期相応の難易度になるようになっています。
    敵のパラメータもかなり緻密に設定されており、極端に簡単にならないようになっていますね。
    また終盤になると過去のマップの特定の部屋に隠しモンスターのような存在がいて、強力な装備品やDSSカードが手に入るように。
    一部のDSSは極端に強力ですが、この入手の困難さと合わせてバランスは崩しにくくなっています。
    マップ構成も広い悪魔城を概ね一筆書きにできるように作られており、極端に迷うことがほとんどないのもポイント高いです。

    総じて、ゲームバランスに関しては探索型悪魔城でもトップの完成度だと思っております。楽しい。

    素晴らしすぎる音響面

    本作はGBAのローンチタイトルです(ちなみにKONAMIはGBAローンチに8作も揃えてきています。当時の開発ライン数はおかしい)。
    にも関わらずGBAのサウンドスペックをフル活用し、とんでもないクオリティのBGMが多数収録されています。
    約半数は過去作のアレンジですがそれも素晴らしい出来。特に『THE SINKING OF OLD SANCUARY』(MD『バンパイアキラー』より)は聞く機会が多いこともあって印象に残りました。
    そしてオリジナル曲が非常に素晴らしく、『スマブラSP』に採用された『Awake』、中盤の難所礼拝堂を象徴する『Fate to Despair』、最終決戦を彩る『Proof of Blood』、エンディングシーン『Circle of the Moon』。
    どうやってGBAでこんな音を鳴らしているのかと疑問に思ってしまうほどですが、どうやらPCM音源の音色データで容量の約半分を使っているらしいです。なんたる無茶を……。

    周回プレイを促す職業モード

    このゲーム、通常のVAMPIREKILLERモードで1周するとネイサンの能力が変化する職業モードが開放されます。
    単なる高難易度モードというわけではなく、極端な能力変化によって攻略法そのものが激変するのが面白いです。このゲームにはこういう遊び方もあるんです、という作り手側の提案を感じます。
    せっかくなので各モードの紹介を。上のモードをクリアすると順次解禁されます。
    VAMPIREKILLER
    補正はすべて×1.0。
    全てにおいて標準のモード。あえて他モードとの比較を語るなら、DSSを使えるモードの中では最も攻撃力が高いモード。よって最強のネイサンを目指すなら当然このモードとなる。
    MAGICIAN
    HP×0.5 MP×4.0 HEART×1.0 STR×0.71(DMG×0.5) DEF×0.5 INT×4.0 LCK×1.0

    DSSカード全所持」で始まるモード。
    序盤から強力なDSSを使用できるかわり、HPは半分、被ダメは2倍と耐久力が実質4分の1となってしまう上、与ダメも実質半分となるのがネック(本作のダメージ計算は「STRの2乗÷DEF」)。
    有り余るMPでDSSネプチューン+αで敵の属性攻撃を無力化したり、DSSウラヌス+αの召喚魔法を連打してゴリ押ししたりなんて暴挙が可能。ウラヌス+ユニコーンで緊急回復したりもできる。
    とにかくDSSを理解していてこそのモード。DSSを使いこなせれば多分全モードで一番簡単。
    FIGHTER
    HP×2.0 MP×0.5 HEART×1.0 STR×1.41(DMG×2.0) DEF×2.0 INT×0.5 LCK×1.0

    DSSカードを一切入手できない」モード。つまり頼れるのは通常攻撃とサブウェポンだけ。
    代わりにステータス自体は高く、実質耐久力が4倍、与ダメが2倍と文句なしの強さ。MPやINTが低いけどDSSが使えない以上死にステータスなので関係ない。
    通常攻撃主体でもガンガン進んでいけるが、その強さの根源をレベルに強く依存しているためレベルが不足してくると途端に厳しくなるのが特徴。ゴリ押しが強いモードなので低レベルになりがち。
    道中でHPが減りすぎた場合のリカバリを回復アイテムに頼るしかないのもネック。
    ちなみにこのモードをプレイするためのキーワードは「GRADIUS」。ニヤリ。
    SHOOTER
    HP×0.5 MP×1.0 HEART×5.0 STR×0.71(DMG×0.5) DEF×0.5 INT×1.0 LCK×1.0

    サブウェポンのハート消費が半分になり、威力補正が大幅に強化される」モード。
    素のハート最大値も5倍であり、つまりサブウェポンのコストは実質10分の1ということになる。
    サブウェポンのダメージ補正も凄まじく、ただのナイフですら鞭とは比較にならないダメージを叩き出す。更にこのモードに限りナイフの重ね取りが可能で、2段階目のナイフは威力補正がやや下がる代わりに地形貫通・敵追尾能力がつく
    もともと威力補正が高い十字架などは激烈な破壊力を誇り、ボスですら適当にポイポイ投げているだけで沈んでいく。
    代わりに耐久力はMAGICIANモード同様低く、更にDSS使い放題というわけにも行かないので急場の回復もままならない。まさに「SHOOTER」の名の通り遠距離攻撃で敵の攻撃を寄せ付けずに倒すことこそが肝となるモードである。
    THIEF
    HP×0.5 MP×0.5 HEART×1.0 STR×0.71(DMG×0.5) DEF×0.5 INT×1.0 LCK×16.0

    MAGICIANとFIGHTERの悪いところ取りのような絶望的に低いステータスと、極端すぎるほど高いLCKが特徴。他モードでは1つ入手するのですら一苦労なレアアイテムですら、容易かつ大量に入手できるほど。
    このモードに関しては終盤になるほどアイテム面が非常に充実するため簡単になる、普通の探索ゲーに近いゲームバランスになる。
    DSSカードも簡単に揃えることができるため(闘技場必須のユニコーンとブラックドッグはともかく)、山程集めたマインドアップ(MP回復)とDSSウラヌス+αで召喚ゴリ押しなんていうMAGICIANモードの再現も可能。
    ただアイテムが集まりやすいだけではあるため、そのアイテム使用を縛れば普通のハードモードといった風情(装備品集めは楽だが)。アイテム集めが基本ドロップ頼みの今作で、それを最大限楽しむためのモード。



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  • かつて、サトシがテレビで見ていた世界。 ―― 『ポケットモンスター シールド』 クリア感想

    2019-11-27 04:04


    かがくの ちからって すげー!

    ということで『ポケットモンスター シールド』、クリア後ストーリーまで完了しました。
    今回はまだポケモン図鑑達成までは出来てないですが感想記事書くにはいいタイミングかなぁと思ったので書いてしまうことにします。
    ちなみに、ネタバレ等には一切配慮しておりませんのでご了承を。

    アニポケ1話でサトシが見ていた世界

    今回はジムバッジを8個集めてポケモンリーグに挑む、至っていつもの『ポケモン』でした。
    以前Twitterで知り合いと「新ハードのポケモンは開発で手一杯で奇をてらったことは出来ない」と話していたのですが、予想通りになったかなと思います。
    で、今回大きく進化したなと思ったのはそのジムバトル。


    ↑この大迫力! BGMも盛り上がり興奮は最高潮。

    多くの観客が集うスタジアムで、挑戦者としてジムリーダーに挑む。
    これまでのポケモンのジムバトルでは決して見られなかった光景です。しかし、アニメ版『ポケットモンスター』第1話では主人公サトシが観客が集うポケモンバトルの試合をテレビで見ており、後に成長したサトシが観客が集うポケモンリーグの舞台に立つことになるなど、極めて初期の頃からその設定は語られてきました(最近ニコ生で配信されていたので見た方も多いでしょう)。
    ついに本家のゲーム版でその場に自らが立つことができるようになったわけです。幼少期にアニポケを観て育ってきた身としては非常に感動的でした。
    BGMの演出も素晴らしいもので、まさにスポーツの試合の応援のようなBGMで、更にバトルの展開に応じてシームレスにBGMが切り替わるという気合の入りっぷり。
    ポケモンシリーズは毎作サウンドへの気合の入りっぷりは素晴らしいものがありますが、今作は本当に歴代でも指折りの完成度だと思っています。
    おなじみのポケモンリーグも従来の四天王戦からトーナメント制に。主人公たちが挑むジムチャレンジはそのトーナメントの出場者を決めるものと再定義され、ジムリーダーたちもチャンピオンに挑む最終トーナメントへのシード権所持者となりました。
    歴代の設定をアニメに寄せる形で再定義しており、ポケモンにおけるバトルという設定をより説得力のある形に作り変えたなぁと思いました。
    ダイマックスにしても広いスタジアムをフルに活用した演出として非常に秀逸であり、使わなくても勝てそうな場面でもつい最後の1体のときには使ってしまう魅力に溢れていました。

    この点に関しては文句なしの完成度でした。本当にプレイしていて楽しかったです。

    ワイルドエリア――シンボルエンカウント化の賜物

    本作最大の目玉、ワイルドエリア
    主に過去作のモンスターが多数登場し、パワースポットを探索することでマックスレイドバトルに挑めるなどやりこみ色が強いエリアです。
    驚くべきは登場するポケモンのレベルが非常に幅広いことであり、到達時点では絶対に勝てないようなレベルのポケモンも多数登場することです。



    ↑奥地まで脚を踏み入れると存在そのものを目を疑うようなポケモンが野生で生息している。
     カビゴン以外は全員Lv50以上

    シンボルエンカウント化したことによって可能になった表現であり、「(バトル面では)強いポケモン・弱いポケモンが共存している」という今までになかった光景が繰り広げられます。
    これに伴い今作はバッジ数による捕獲レベルの制限が導入されていますが、ちょっとこの制限が厳しすぎたかなという印象。ゲームバランス的にはやむを得なかったのだと思いますが。
    かといって時期外れのエリアに踏み込むメリットがないのかというとそんなことはなく、あちこちに落ちているアイテムで金策が出来たり、格上のポケモンを倒すことで経験値稼ぎが出来たりと探索欲を煽る要素も多数ありました。
    広大なエリアで移動制限も非常に少ないものの、変なところに行くと高レベルの敵が待ち構えている、という形を取っているゲームといえば『ゼノブレイド』を思い出すものがありました。古くは『ドラゴンクエスト』もこの形式であり、RPG好きとしてはニヤリとする要素でありました(「橋を渡ると敵が一気に強くなるぞ!」という警告なんてまんま『DQ1』でしたね)。
    1エリアだけとはいえポケモンでこういうエリアが導入されたのは衝撃的であり、Switchというハードだからこそ可能になった要素といえるでしょう。

    マックスレイドバトル
    に関しても久々の消費制わざマシンこと「わざレコード」やEXP稼ぎに便利な「けいけんアメ」、各種換金アイテムなど積極的に挑むメリットが大きく、またレイドバトルの名に反して時期相応のポケモンを連れていればソロでも十分攻略可能な難易度であることもポイントが高かったです。かなり面白い要素だったです。

    悪人の居ないストーリー

    本作のストーリーの筋は徹底的にジムチャレンジに特化しており、従来のような悪の組織がほぼ登場しなかったのが興味深いところ。
    チャンピオン・ダンデが何か予想外の事態が起こるたびに「俺たち大人に任せて、君たちはジムチャレンジに専念するんだ!」と言っていたのが印象深く、そこから最終的に事態の収拾を任せてもらえるチャンピオンになっていくのがセリフがない主人公の成長物語として成立しています。
    ホップくんが主人公以上に主人公していたのも面白いところで、特にクリア後ストーリーでは主人公に置いていかれたと悩みながらも、ダイマックスポケモン大量発生という事態に直面している中で自分なりの答えを見つけ出し、最終的に伝説のポケモン・ザシアンに認められる存在となる展開は非常に良かったなぁと思います。歴代ライバルでも最も印象が良いキャラクターでした。

    ↑ちょっと感動したセリフ。まさに主人公とホップくんの成長物語でした。

    チャンピオンのダンデもまさに「かつての主人公」のような立ち位置でした。まさに兄貴分(実際ホップくんの兄貴ですが)。
    あんな大人気のチャンピオンなのに致命的な方向音痴というキャラが素敵。
    また主人公やホップくんに選ばれなかった御三家を引き取り、育て上げて決勝戦に起用してくるという演出にもシビれました。

    ↑主人公に負けたあとまでカッコいいダンデさん。

    あえて悪人という存在を挙げるならばビートローズでしょうけれど、ビートに関してはローズ委員長に認められたというプライドから天狗になっている少年というレベルに留まり、最終的にジムリーダーとして認められ憑き物が落ちたような表情になっていたのが非常に印象的でした。彼もまた影で大きく成長したキャラクターだったと言えるでしょう。
    あとビートの初期の衣装は過去作のサイキッカーに酷似しており実際エスパーが中心だったのが、大きく面子を入れ替えることなくフェアリー使いにチェンジしたのは上手い演出でした。

    ↑最初はこんな感じの嫌な奴だったのが…(スクショを撮れてなかったので公式サイトより)

    ↑すっかりいい表情に。ポプラ婆に洗脳調教教育された効果は大きかった。

    ローズに関してもやや描写不足ながらもムゲンダイナ復活という暴挙に走った理由は将来起こるエネルギー問題への対策であると明言されており、ガラル地方を背負う大企業のトップとしての正義からの行動だとわかります。
    彼も根っからの悪人ではなく、ダンデもローズの行動には理解を示していた(チャンピオントーナメント決勝戦と同じ日にやるのだけはやめてくれと抗議していただけ)ことからもある程度この問題に関しては知られていたものだと思われます。
    また決勝戦の日と被ったのも、パワースポットのエネルギーの周期がこの日でないと合わない、という理由だったのでしょう。本作のワイルドエリアを見てもパワースポットが活性化するのは日替わりです。
    言うまでもなく環境問題に対する社会風刺を含んだキャラと言えるでしょう。
    ムゲンダイナが鎮圧されたあとはちゃんと矛を収め自首しており、往生際の悪さも感じさせなかったです。
    ローズに関する考察はpixiv百科事典の記述が詳しいです。

    ↑ローズ委員長は本作のオープニングも担いました。これも良い演出だった。

    クリア後に登場するソッド・シルディなんかも王家の末裔としてのプライドが先行しての悪行ですし、やはりザシアン・ザマゼンタの圧倒的な力を目の当たりにしたあとは潔く引き下がり主人公にも謝罪するなどその変な髪型を除けばそこまで悪印象を感じるキャラでもなかったです。

    ↑ネズに対して髪型でイジるものの、彼ら自身も大概である。

    ストーリー開始早々に出てきたエール団もマリィへの応援が高じすぎて他のトレーナーの妨害に走っていただけであり、当のマリィに叱責されて矛を収めたり、マリィ敗退後は主人公を応援してくれるようになったりと悪の組織とは程遠い印象です。
    スパイクタウンが衰退の一途をたどっているという背景もありマリィを優勝させたいという(やや過激な)思いもあっての活動であったことも明かされています。これも社会風刺の一環かも。
    マリィ本人やジムリーダーのネズのいい人っぷりもあって、印象は全然悪くないです。てか早々にこいつら悪いやつじゃないだろって思ってましたし……。

    ↑マリィ&ネズ兄妹。どっちも人相はやや悪いながらもめちゃくちゃ良い人。
     ネズはクリア後ストーリーで深く関わってくる。

    総じて根っからの悪人が居ない。それが今作のストーリーの最大の特徴と言えるでしょう。
    『XY』のフラダリさんも似たような背景であり、どこか似た印象も感じました。

    また伝説のポケモン「ザシアン」「ザマゼンタ」のストーリー上の描写も非常に好感が持てるもので、ムゲンダイマックスしたムゲンダイナに対してガラル地方の守護者として加勢してくれるのは非常に展開としてアツかったです。
    その実力も圧倒的であり、主人公やホップくんがかすり傷程度を負わせるのがやっとなのに対し、ザシアン・ザマゼンタは各々の専用技でムゲンダイナの体力をガリガリ削っていきます。
    伝説のポケモンの「格」というものを演出する手法は色々あるかと思いますが、その強さを味方として見せつけるというのは非常に上手かったと思います。
    結果的にザシアン・ザマゼンタをクリア前に捕獲することは出来ませんが(歴代パッケージ伝説としては異例)、クリア後も彼らを中心としたストーリーが展開され、主人公が捕獲できなかった方も最終的にホップの手持ちになるなど、とことん彼らに関する描写は丁寧だった印象です


    ↑かつて一緒に旅立ったライバルが、お互いに伝説のポケモンを携えて対峙する。
     (レベルには突っ込まないで)

    あえて難点を挙げるならイベント配置のバランスの悪さ
    というのもナックルシティまでのイベントは非常に濃密に配置されていて、むしろ若干イベント密度が濃すぎてややテンポの悪さを感じる部分もあったのですが、一方ナックルシティ以降は急激にイベント濃度が下がっており、アラベスクタウン~キルクスタウン~スパイクタウンの区間はかなり間延びした印象がありました。
    このあたりのどこかにローズに関わるイベントを入れておけばあの唐突感と説明不足感はかなり緩和されただろうにと思います。ちょっと惜しまれるところ。
    とはいえ、上記の通り本作の主人公は途中まではあえてそういう厄介な事態からは遠ざけられているため、主人公の視点に居る限りにおいてはローズの裏事情など知る余地がないというのも事実でしょう。
    基本的にポケモンではストーリー上において頻繁な視点移動を行うことはしておらず、あくまで主人公の視点でプレイする作風で統一されていることから、意図的なものだったと思われます。

    総合的に言えばやや説明不足ながらも特に悪印象を感じる要素もなく、十分完成度の高いストーリーだったと思います。

    ポケモンのリストラについて

    今作について語るならこの話題は避けられないでしょうから、あえて触れておきます。
    もっとも、ポケモンがSNS上で炎上するのはPDWの鯖落ち問題やら夢特性問題やらが騒がれた『BW』あたりからのお約束なので、冷めた目線でしか見てなかったですが。

    結論から言うと、わたしはリストラを特に否定的に見てはいません
    というか、『XY』以降新作発売時点では過去作からポケモンを連れてこられないのはもはやお約束であり、作品単体だけで言えばモンスターが「リストラ」されていることなどもはや日常茶飯事だったからです。
    今までだってポケモンバンク対応前はその作品内だけの環境でポケモンをやりくりしていたのは当然のことであり、今作だって発売段階で過去作からポケモンを連れてこられないことは既にわかっていたことのはずですから。
    また、開発規模が限界だったという公式のコメントがあるように、ゲームフリークはソフトハウスとしては決して大手ではありません
    ポケモンのメディア展開が多角化していくにつれてGB時代のような発売延期も困難な情勢となっており、更に対戦ツールとしての色合いが濃くなるにつれて要求されるゲームバランスも高度化しており、ハード性能の高性能化につれて開発規模の拡大も避けられなくなっているなど、定められた開発期間に対して要求されるレベルは年々高くなっています。
    特にゲームバランスの面は深刻で、『XY』以降毎作のように壊れたバランスのポケモンが登場していて物議を醸しています(わたし自身は対戦ガチ勢ではないですが)。
    ポケモンの種族数が増えるに従ってPT構成も組合せ爆発的に増えていくのは明らかであり、もはやゲームバランスの維持は困難になっていると言わざるを得ない状態です。
    ちょうどハードを跨ぐタイミングだったこともあり、「開発上の都合」という言い訳もつくタイミングです。今作でひとまず400種というオーダーを区切ってその枠内でバランス調整を行うという選択はむしろ合理的だったと言えます。
    さり気なく「めざめるパワー」の廃止、「どくどく」などの恒例だったわざマシンがなくなるなど大胆な手も打っており、ゲームバランス調整に注力しているのはポケモンのリストラ以外の面にも見て取れるでしょう。
    現段階での対戦環境についてはあまり詳しく調べていませんが、メガガルーラのようにひとりで環境を席巻してしまうようなぶっ壊れた環境にはなっていないようではあります(ただゴーストタイプが強い環境にはなっているとか)。

    まあここまで擁護する姿勢になっているのは、そもそもわたし自身が『ルビー・サファイア』をリアルタイムでプレイしていたこともあり、既にポケモンのリストラというものを経験済みだったというのもあるかもしれません。
    わたしのポケモンデビューは『金・銀』なので、特にジョウト地方のポケモンがほとんど居ないのにはガッカリした思い出があります。その分『ポケモンコロシアム』で大量に復活したのは嬉しかったですが。
    そのこともあり、どうせ次回作ではカバーされるだろうという楽観視もしています


    以上です。
    なんだかんだで楽しめた作品だったこともあり、非常に記事が長くなりました。
    しばらくは図鑑埋めやバトルタワーとかをやると思うけど、一段落したら次は何をしようかな……。

  • Bloodstained:Ritual of the Night クリア感想

    2019-06-26 22:04



    Bloodstained:Ritual of the Night、本編・マップ・悪魔図鑑コンプリートまでやったのでいったん一区切りとして感想記事を書くことにしました。
    アイテムコンプまでやるとあと10時間くらいかかりそうだったので……w

    PS『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』から始まり、GBA~DSで展開されていた探索型『悪魔城ドラキュラ』シリーズ。そのプロデューサーとして活躍した「IGAAAAAAAAAAAAA」こと五十嵐孝司氏がコナミを離れて作り上げた作品。
    プレイスタイル、ゲームシステムあらゆる面が(特にDS時代の)探索型悪魔城の系譜を強く受け継ぐ作品となっていました。『月下の夜想曲』への明確なオマージュも多かったですね。

    で、主人公の育成システムが凄まじいことになっておりまして。
    このゲームの根幹をなす代物として「シャード」という悪魔の結晶があり、これを取り込むことでその能力を得ることが出来る、『暁月の円舞曲』『蒼月の十字架』のタクティカルソウルシステムのようなものがあります。
    このシャード、「複数重ね持ちすることで強化(最大でグレード9=9個)」「素材を使用してランクを上げることで強化(最大ランク9)」というシステムになっていまして、ほぼ全てのモンスターに存在しています。
    で、ランクアップの方は素材を要求されますが強化幅が大きい…だけでなく、「装備中常時効果を発動するタイプ」の「エンチャントシャード」はランク9まで上げると「スキルシャード」になり、装備していなくても常時効果を発揮し続けるようになります(エンチャント側とも重複するので、両方発動すると2倍の効果になる)。これが凄まじい中毒性で、新しい素材を手に入れるたびにエンチャントシャードを強化できないか模索しに戻ったりと本作の育成の楽しさを象徴する要素となっています。
    『蒼月』『蒼月』のタクティカルソウルシステムは「他の装備の種類が少ない」「ソウルの入手率が低い」という点での批判もあったのですが、今作はシャード以外の装備が充実していること、ドロップ率に対するLCKの影響が非常に大きくなったため、後半でLCK特化装備するとものすごい勢いでドロップするようになったことにより大幅に改善されています。

    あと主人公の強化システムで欠かせないのは「料理」。
    このゲーム、モンスターが落とす素材などを使用して料理を作ることが出来るのですが、初回使用時に永続的に主人公のステータスをドーピングすることができます
    これがまた積み重ねていくと凄まじい効力になりますので、やっぱり素材を集めるたびに戻って料理を作りたくなります。

    ここまで特殊な育成面についていろいろ言及していますが、おなじみの装備やレベルも健在です。やろうと思えば上記のシステムの活用をあまり行わずともクリアできるでしょう(難易度的にもそこまで難しくはなく、NORMALなら『暁月』あたりに近いレベルに落ち着いています)。

    「図鑑」系も異様に充実しており、探索中にドロップアイテムを確認したりすることも容易にできます。とにかく全体的に「快適」の一言であり、プレイしていてストレスになる要素は極力排除されています。シャードの初回取得演出すら設定でカット可能であり、この点については本当に徹底されています。

    ストーリーやマップについては……ネタバレになるので細かくは触れません。
    ただ全体的に『月下の夜想曲』へのオマージュが多いという点は間違いないので、『月下』が好きな人ならば概ね満足できる作品だと思います。
    あとマップのカオスっぷり。まさしく「混沌の産物」。こればっかりは実際に観て驚いてもらうのが一番だと思います。

    あえてケチを付けるとすれば、「革新的な要素には乏しい」という点くらいですが、そもそも「IGAヴァニア」と銘打たれて開発された今作はむしろ伝統的な探索型悪魔城として製作されることこそが求められていた点であり、クラウドファウンディングのバッカーたちの希望でもあったと思います。

    間違いなく「メトロイドヴァニア」ジャンルの大金字塔であり、「王の帰還」というべきIGA氏の最高傑作と言えます。
    悪魔城、探索型ACT,どちらのジャンルにとっても間違いなく損はしない作品であるといえるでしょう。是非多くの方にプレイして頂きたい作品です。

    そしてスタッフロールでみんなで叫びましょう。


    IGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA