nuftiekamtsujさん のコメント

花火を楽しまれた事はとても伝わってきて心が温かくなりました。空気はすでに秋めいてきていますね。(曲はなぜか聴けませんでした)
No.3
70ヶ月前
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8月も終わり。 8月が終わると、夏が終わったと感じてしまうのは、 やっぱり夏休みが8月31日までだからだろう。 そうなってくると、必然的に9月は残暑という扱いになるので、 9月くんは多分8月くんのことが嫌い。 嫌いだけれど、8月くんはあんまりにも輝いていて、 しかも皆から絶大な人気がある。 それに比べて9月君は、自分がどこか枯れていると分かっているから、強くは言えない。 ただ、僕は言いたいのだ。 世の中には、別に8月のことを好きではない人間も居るのだと。 やれ海だ、花火だ、デートだ、野外だ、野外で若い男女がなんだかんだ、 夜の浜辺で若い男女がなんだかんだ、花火を見ながら若い男女がなんだかんだ……、 なんだこれは。もう、ろくでもない月じゃないか。 まあ、だからと言って9月が好きかと言えば、別にそうでもないので、 ガタッと立ち上がった9月くんは腰を下ろすように。 でも、よくよく考えてみれば、 8月は絶対に9月になるのだ。 いつまでも8月ではいられない。 華々しい輝きは、一瞬のことでしかないのだ。 とまあ、8月に親でも殺されたのかとばかりの文章(ポエミィ)を書き連ねてたけれども、 今年、僕はひょんなことから花火大会に出掛けることになった。 ぼっち勢(日本語としてはおかしいけれどもとても好ましい表現)の風上にも置けない行為ではあるけれど、 人間、生きている限り誰かと行動を共にしなければならない時があり、 そういうしがらみを抱えながら生きていくものである。 まあ要するに、旧知の人間に誘われたというだけなんだけれども。 出掛けたのは、多摩川河川敷で開かれた花火大会。 夏だ。これは夏を満喫しているといっても過言ではない。 駅を降りるなり、矢鱈と目に付く人、人、人。 いや、目に付くどころじゃなかった。 それはそれは、もう僕の体にペッタペッタ引っ付くほどで、 「このままじゃ位置情報的には知らない人と重なっちゃうよ! 一緒になっちゃうよ!」 という不安に駆られてしまうほど。 宇宙的視野から多摩川河川敷を見下ろしたなら、 もう僕という個などは掻き消え、『人間の集団』という塊でしかないわけだから、 これはあながち間違った恐怖ではない。 そんな重圧にも耐えつつ、なんとなく人の流れに乗りながら、目当ての河川敷へ向かった。 穴場があると言う知人の言葉通り、そこはさほど人は居らず(とはいえ個の判別が出来ぬ『人間の集団』と言えるくらいには居る)、 非常に見やすい場所であり、まさに穴場だった。 ドン 体が震えるほどの音と共に、夜空に花火が舞い上がる。 「おほう」 思わず声に出してしまった。 生まれて初めてというわけではないけれど、近場で見る花火は一味違う。 河川敷が赤く照らされ、その瞬間だけ、塊が個に変わる。 それぞれが夜空を見上げ、感嘆の息を漏らす。 これは、良いな。 正直、誘われた時は断る理由を10から12くらい考えていたのだけれど、 うん、これは、来てよかったと言えるのではないか。 ただ、目の前に座っている浴衣姿のカップルが、経度・緯度といった位置情報的には同一の場所に重なる業――いわゆる『膝枕』の体勢に入ったことにより、 僕の中での花火大会は、何らかの手違いで目の前のカップルの下に祝砲と称した火の塊を落とさないかと祈り続ける呪詛大会へと変貌していった。 当然ながらそんなことは起きず、花火は上がり続ける。 対岸あたりに、スポンサー席なのか何なのか、テントが張られた一角があり、 時折そこから「次の花火は――」といったアナウンスが流れているのが微かに聞こえてくる。 音楽なんかも流れちゃったりする。 これがまたメジャーな洋楽ばっかりで、江戸の昔から今に至るまでに培われてきた人々や職人に思いを馳せていた僕からすると、んんーなんだかなぁー(cv:ATOU KAI)状態だったのだけれども、 只で見させてもらっている手前、文句を言っても仕方が無い。 そうこうする内に、クライマックスである。 「残ったやつ全部上げちまえ! 」 という花火職人の声が聞こえてくるような気がするほど、えらい数の花火が打ちあがる。 そして、そこで流れた曲は、Celtic Womanの『You Raise Me Up』だった。 洋楽かよ! と思いながらも聴いていたのだけれど、 音楽と花火とを合わせた演出になっていて、これがまた、良いのなんの。 ちょっとだけ、涙が出ちゃった。 上がっては消え、上がっては消える無数の花火が、 僕には、多くの人たちの、それぞれの人生に思えたのだ。 嗚呼、人間の人生なんて花火みたいなものなんだ。 でも、一瞬だけでも輝くことが出来るのならば、 あとは消え失せるのみだとしても、それで良いのじゃないか。 そんなことを思ってしまった。 そして、視線を下ろすと――、 カップルが、重なっていた。 もう膝枕どころじゃない、なんだこれは、なんて言うんだこれ。 そう、これは――ちゅっちゅだ。 目の前で、ちゅっちゅが行われていたのだ。 <歌詞> あなたが支えてくれるから、私は山の頂に立てる あなたが支えてくれるから、私は嵐の海も歩いていける 私は強くなれる、あなたが支えてくれるから あなたが支えてくれるから、私はいつも以上に頑張れるの 何この歌! 何この、イチャイチャカップルたちにあつらえた様な歌詞! ちくしょう超いい曲じゃねえかなんだよあほ。 お前らなんてどうせあれだ、どうせ秋口あたりには冷め始めて、 冬辺りに軽い気持ちで「別れよっか」とかどちらともなく言い出して、 年を越したら、やっぱりあいつじゃなきゃ……みたいになって、 そんでまた付き合い始めて、そのまま結婚して末永くお幸せ状態だろバカヤロウ! おめでとう! ちょっとだけ、涙がこぼれた。 花火が終わり、夏が終わった。 終わってもまだ終わらぬ男女たち(気がつけば河川敷に無数に蠢いている)を尻目に、 すごすごと帰る。 やはり、夏はそんなに好きではなかった。
どうも、鉄塔です。

今は三人称コミュ(co611387)にて、

『お前らちょっと自分勝手』というマインクラフトの動画を上げています。