• 【DTM】Window10(64bit)に無印~V4ボカロをお引っ越しした際のまとめ

    2020-10-23 01:37

     制作に使っていたノートPCが壊れて、新PCに新たにインストールした際、意外とすったもんだしたので、忘備録として残しておきます。


    ■ディアクティベート
    - 元PCが起動可能なら、VOCALOID Deactivation toolでディアクティベートする
     ツールはwww.vocaloid.comのサポート~Download以下にあります。

    - ディアクティベート出来なくても、あと2回はアクティベート可能
    VOCALOIDには初回のアクティベートを含め、合計3回のアクティベート権利があります。

    (私の場合は、元PCが起動不能になり、おまけに認証デバイスにオンボードの有線LANを指定していたので、新PCに移植も出来ず、完全にお手上げ状態。アクティベート回数を1回分ロストしました。)

    - 3回分使い切っていてアクティベートできなかった場合は、メーカーサポートにリセット申請することで回復できる
     ただしメーカーが1st Placeの場合は要注意です。レスポンスが遅いか反応がない場合があります。IA / IA ROCK / ONEユーザーの方は、使わない時はディアクティベートしておく等の慎重な取り扱いをした方が良いです。


    ■インストール
     特別なおまじないが必要になるのは無印、つまりV1のKAITOやMEIKOとかだけです。
    参考にした情報は以下。本当に助かりました。感謝!
    Win10に無印ボカロ入れてみたまとめ / 藤宮ケイさんの公開日記 VCLFAN.NET

    ・無印(V1)の場合
     1. インストールCD-ROM内のsetup.exeのプロパティを変更
      互換性タブから、
      - 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェック
       WindowsXp (Service Pack 3)を選択
      - 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック

     2.setup.exeを実行し、インストール
      - インストール先は以下のディレクトリ下は避ける
       C:\Program files(x86), C:\Program files

     3.'Activate VOCALOID now?' の問いには「No」を選択

     4.再起動
      参考にした手順では再起動していませんが、自分は念のため実行。

     5.アップデータ:vocaloid_update_1.1.2.exeをCRYPTONから入手&実行
      https://ec.crypton.co.jp/support/engine/10

     6.インストール先のVOCALOIDフォルダにあるVOCALOID.exeのプロパティを変更
      互換性タブから、
      - 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェック
       WindowsXp (Service Pack 3)を選択
      - 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック

     7.動作確認
      しばらくの間は、アクティベート無しで実行できるはずです。不具合がないか確認します。

    ・V2~の場合
     パッケージ同梱の手順通りのセットアップを行います。
    V2 初音ミクはXp/Visata環境用ですが、Win10でも特に問題なく動作しています。


    ■アクティベート
    ・無印(V1)の場合
     1.インストール先のVOCALOIDフォルダにあるACTIVATE.exeのプロパティの変更
      互換性タブから、
      - 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェック
       WindowsXp (Service Pack 3)を選択
      - 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック

     2.インストール先のVOCALOIDフォルダにあるACTIVATE.exeを実行しアクティベート
      - V1の場合は認証デバイスはBluetooth以外を選んだ方が良いです。

     Bluetoothを認証デバイスに指定すると、高確率でディアクティベート出来なくなります私の場合は、ACTIVATE.exeからはアクティベート済みと認識されているのに、Deactivation toolには認識されなくなりました。アンインストール&再インストールしても症状は改善しないので、この状態を解消するにはレジストリキーを削除するしかなさそうです。アクティベート回数をまた1回分ロストすることになるので、現状放置中です。

    ・V2~の場合
     パッケージ同梱の手順書に従ってアクティベートします。
    Bluetoohを認証デバイスに指定しても、問題なくアクティベート/ディアクティベートできます。
    VOCALOID3/4 EditorはEditorが別売りとなっているのて、Editorも個別にアクティベートが必要です。V5→V4→V3、V4→V3→V2と下方互換があるので最上位の使うEditorだけアクティベートすれば良いと思います。


    ■ライブラリインポート
    - V2をVOCALOID3/4 EditorやPiapro Studioにインポートして使う場合は、インポートシリアルが必要になります。
     メーカーサイトから各ボカロ用のインポートシリアルとV2 Inport Toolとを入手し適用します。

    Cryptonhttps://sonicwire.com/support/faq/answer?id=553
    SONICWIREのサイトから\0購入

    AHS:https://www.ah-soft.com/vocaloid/miki_v2/#v2import
    サポートに入手申請

    Internet:https://www2.ssw.co.jp/techdb/read.php?FID=44&TID=1243
    サポートに入手申請

    - CRYPTON社以外のボカロをPiapro Studioで使うには、CRYPTONからインポート用のアクセスキーを取得する必要があります。
     Piapro Studioで他社ボカロのライブラリを使用しようとすると「アクセスキーの申請」ダイアログが開くので、それに従って取得します。

    詳細:https://piaprostudio.com/?p=4067


    ■アップデート
    - 各VOCALOID2/3/4/5 Editorにはアップデータが存在する可能性があります。メーカーサイトとwww.vocaloid.comをチェックして、最新のアップデータを適用します。

    - PiaproStudioについては、所有するボカロのVの後ろの番号が一番大きいものに付属しているPiapro Studioをインストール後、DAWに読み込んで起動してオンラインアップデートを実行します。


    ■ReWire
     無印(V1)で、VOCALOID EditorとDAWを繋げて、伴奏と平行して作成/編集作業を行うのに必要ですが、肝心のRewire.dllはボカロのパッケージには含まれておらず、インストールされません。そして困ったことに、現在は開発元のPropellerhead Softwareでも頒布されていません。
    (V2~はPiapro StudioやVOCALOID5 Editor経由でVSTiとして、DAWに組み込めるので必要ありません。)

    何らかの方法でRewire.dllを取得してインストールする必要があります。

    - Rewire.dllを含んだDAWをインストールする
     Reaperや、Internet ABILITY、RESON(11より古いバージョン)が相当します。
     (Studio One APEやCakewalk for BandLabがどうなのかは不明です。)

    - V3Sync Rewire Synchronizerのインストーラを使う
     V3 EditorにRewire機能を付与する、ありぱぱさんのVSTです。Rewire前提のVSTなのでRewire v2.6のインストーラも兼ねています。残念ながら現在は頒布元のYahooブログが終了したため、アカウント登録が必要なアーカイブサービスからしか入手できない模様です。

    - DLLアーカイブサービスからDLLを取得し、レジストリに手動登録する
     - 取得したDLLを以下の2カ所に置く。
      C:\Program Files\Common Files\Propellerhead Software\ReWire
      C:\Windows\System32
     - レジストリに手動で登録する。
      入手先と手順:http://www.dlldownloader.com/rewire-dll/
     (DLLがまともなものなのか不安があるのと、手動のレジストリ編集が必要なのでリスクがあります。)

     私は幸いにして、V3Syncのインストーラを持っていたのでそれを使いましたが、1度では上手く動作しませんでした。何度かインストールとアンインストールを繰り返していたら、上手く動くようになりました。DLLは上述のフォルダに置かれていましたが、レジストリ登録が上手くいかなかった様です。インストーラを管理者権限で実行+ウィルススキャン(リアルタイムスキャン)の一時停止が必要だったかも知れません。

    代替手段
     VSQファイルのEditorとしてCadencii(https://ja.osdn.net/projects/cadencii/)を使う。

     VOCALOID3 Editorの様に、BGMトラックに伴奏のWAVファイルを置いて、同時に再生できます。V1とV2を同時に編集したり、UTAUの編集もできます。V2 Editorに似たUIで、基本的な編集機能はほぼ同等です。パラメータ編集はベジェカーブが使える等、VOCALOID Editorより便利になっている部分もあります。ただし、フォルテシモやアクセントなどのアイコンをピアノロールに配置するタイプの編集は出来ません。

    伴奏の編集と調声を平行して行うには、DAWとCadenciiで相互にWAVを書き出し合う必要があり、手間がかかります。無伴奏で調声を行うよりはマシですが。


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  • 【DTM】【他】PCが故障して、ソフトのライセンスで苦労した

    2020-10-13 08:46
    9年間使っていたノートPCが他界しました。GPUが死んだらしく突然表示がおかしくなって、以降、起動しなくなりました。寡作ながらニコ動に投稿したコンテンツは、ほとんどこいつで作って来たので、被害は甚大。

    HDDは新PCにUSB-SATAアダプタで繋いでデータは吸い出したものの、アプリケーションはそうは行かない。ライセンスがPC本体に紐付いているものは起動してディアクティベートする必要があるのだけれど、起動できない... 基本は各ソフトのサポートに相談して、指示に従う方向でしたが、まぁすったもんだしたので、健忘録としてメモっておきます。

    同好の士も多いと思うので、参考になれば幸いです。


    ■画像関係
    ・Adobe Photeshop/Illastrator/InDesign CS6
    状況:
    - 元PCでディアクティベートが必要
     ただし、ライセンスは同時起動はダメだが2インストールまでは可能らしい。
    - インストーラーが見つからない
     CS6付属のインストーラーは元々Xp時代のもの。Win7 SP1以降はエラーになるので、新しいインストーラーをダウンロードして行った記憶が。だがAdobeのサイトではすでに頒布終了している。(Adobeは現行バージョン(CC2020)の一つ前までしか頒布しない。)たしかDVD-Rにバックアップしたはずだけど、何処にいったのやら。
    - シリアルが判らない
     CCのサブスクリプション制が始まって、CS6の販売中止後に、駆け込みで通信講座に加入してゲットしたものなので、Adobeのアカウントにはシリアルが載ってない。

    対応:
    - ディアクティベート
     チャットサポートに連絡してサーバ情報を修正(ただし要シリアル)
    - インストーラー
     チャットサポートからDirect DownloadのURLを教えて貰う。CS1/2/3はDLすら不可だがそれ以外はサポートに連絡で何とかなる。
    - シリアル
     Adobeから直接購入したものはアドビアカウントに登録されていて閲覧可能。
     代理店や通信教育教材として購入したものは、購入先に問い合わせ。
     私は通信講座に加入当時のメールから発掘。

    ・Paint tool SAI
    - ソフトを起動して、PCのシステムIDを取得し、それを添えて、専用フォームから証明書発行を申請。通知された証明書をソフトと同じフォルダに格納。詳細は同梱の説明テキストに記載あり。

    ・CELSYS Clip Studio Pro
    - ディアクティベート不要
    - CELSYSのサイトの購入履歴にシリアル番号が記載されているので、それを入力するだけ。


    ■テキスト/メーラー
    ・秀丸エディタ/秀丸メール(ライセンス共通)
     シェアウェアフィーの支払時に受信したメールに記載のパスワードを入力。


    ■DTM関係
    ○DAW
     基本的にディアクティベートは不要。同時に複数PCでの起動をしない限り問題もない。デスクトップやノートなど複数の制作境間を跨いでの使用に配慮されている認識。

    ・Mutools MuLab
    - そもそもネットワーク認証はしていないっぽい。
    - UL(Unlimited License)の場合は、購入時に届いたメールに記載されたシリアルを入力するだけ。旧環境からはアンレジトしてくれとREADME.txtに記載はあるが、起動できない場合は要らないだろう。

    ・Ableton Live 9
    - サイトの購入履歴から最新のインストーラーが入手可能。
    - 最初の起動時に、Abletonのサイトにログインをしてオーソライズを行うだけ。
    - 同時起動しなければ良いだけ。

    ・Cakewalk SONAR X3
    - そもそも最早ディスコン。フリーのCakewalk for BandLabに引き継がれているのでそっちを使えば良いかと。ただしバンドル音源はがっつり減ったので、主に録音から組み立てる人向けか。

    ・Studio One APE(Artist Piapro Edition)
    - Vocaloidパッケージに付属のシリアルを入力するだけ。

    ○プラグイン関係
    ・Waves
    正直言って、これが一番手間食った...
    Wavesプラグインは年契約のサブスクリプション制で、購入初年度はアプデが無料で受けれるが、翌年以降は1プラグインにつき$30前後の費用が請求される。AodbeのCCと異なり、サブスクリプションを切ってもそのバージョンを使い続けることは可能である。
    ただそこには落とし穴があった...

    状況:
    - ディアクティベート必要
     一旦オンラインで、クラウドにライセンスを戻さないと、新PCにライセンスを移せない。
    - インストーラー
    - ライセンス
     インストーラとライセンス管理を行うWaves Centralというソフトを入れる必要があるのだが、最新のものだとv11, v10しかサポートしていない。私は最初の1年でサブスクを切ったので、v9.2で止まっている。一応、v9対応のインストーラーは頒布されているのだけれど、v11やv10の様に必要なプラグインだけをダウンロードすることは出来ない。巨大なオフラインインストーラをダウンロードする必要がある。v9.92用が3GB強,v9.6用が2GB強、v9.3用が1GB強...

    対応:
    - ディアクティベート
     Wavesプラグインのライセンスは紛失等への対策として1年に1度だけRecoveryが可能なのでそれを使った。向こう1年以内にディアクティベート不能になると1年経つまでは使えなくなる。恐ろしい。
    - インストーラー
     v9.92だと動かなかった(shell2vstで認識されなかった)。ネット情報を見ると最寄りのバージョンのインストーラーを使う必要がある様だ。私の場合v9.2→v9.3が必要になる。ところが、v9.3のインストーラーにはいくつか含まれていないプラグインがある。NxとAbey road Plateはv9.6からみたい。で、それもDLした。トータルで6GBくらい...
    - ライセンス
     元々Wavesのライセンスはネット接続時のNICのIDでPCを識別しているらしく、有線LANでアクティベートすると、Wifi接続時は別PCと認識されて使えなかったりする。オフライン用にUSBにライセンスを入れる事も出来るので今回はそれを使った。

    ・Arturia (Prophet V他)
    - ディアクティベートは必要だが、PC故障時用にPCを指定してのディアクティベートがオンラインから可能。

    対処:
    - ArturiaのサイトからMY PRODUCTSのページの所有製品の右端にあるmore infoをクリック。アクティベートされているPC名が表示されるので、それをディアクティベート。

    ・112dB (Redline Monitor)
    - プラグイン購入時にメールに添付されたライセンスファイル(XML)をプラグインと同じフォルダに置いて、DAWでプラグインを読み込むとライセンスファイルの場所を訊いてくるので指定するだけ。

    ・QuikQuak (RaySpace)
    - 2019年6月にディスコンに。最早ダウンロードも購入も出来ない状態に。
    - 購入当時DLした書庫とメール添付されたキーファイルを発掘。

    ・JBridge
    - プラグイン購入時に登録したメールアドレスをサイトに入力すると、最新版がメールで送られてくる。(DEMO版と異なり、購入版は購入者の名前が埋め込まれた個人専用DLL)

    ・VOCALOID

    - 基本的にディアクティベートが必要。ただし3回まではディアクティベートなしでアクティベートが可能
    - 認証デバイスにオンボードのイーサーネットカードを指定していたので、GPUが死ぬと起動は不可能で、ディアクティベートは不可能。
    (認証デバイスにHDDを指定することも出来るが、実は1年前にバッドセクタが増えすぎて、交換しているのでちょっと怖い。)

    対応:
    - 金曜深夜に各社にメールで問い合わせ
     月曜昼にはCRYPTON(ミクルカKAITO)から「まず試して、駄目なら連絡を」
     火曜朝にはAHS(miki)から「まだ残回数あるよ。」
     1st Place(IA)からは未だですが、入れ直した覚えはないのでまだ残回数はあるはず。
    とりあえずインストールしてアクティベートを試みて、回数制限に達していて出来なかったら、メーカーサポートに回数リセットを申請するのがセオリーみたいです。
    (昔あった回数リセットページは現在は廃止されています。)
    (AHSは、シリアルコードだけでなく、サポート番号も必要です。パッケージにシリアルとは別のカードで同梱されてます。)

    - V2をPiapro Studioにインポートするにはインポートシリアルが別途必要
     シリアル生成するインポートツールをCRYPTONから別途入手(FAQに案内されている各ボカロ別のツールを\0円で購入)する必要あり。AHSやINTERNETはサポートへ問い合わせ?

    ・Native Instrument (KONTAKT等)

    - 基本的に別PCで同時起動しなければ、シリアル入力だけでOK。
    (スタジオを跨ぐプロユースだけの事はある。まぁライブラリがデカすぎて海賊版が流通しにくいというのもある。)


    ■セキュリティ関連
    ・AVAST
    - 契約が1PCでも、新PCにインストールして対象PCにレジストするだけ。

    対応:
    - AVASTはInternet SecurityとCleanUp PremiumとVPNの3つを契約していたのだが、新PCにはMcAfeeリセーフが3年分ついていたので、契約更新間近のInternet Securityの契約自動更新を切って、McAfeeに乗り換えた。
    (6年くらい前のMcAfeeはアドウェアの類いはザルだったし、アップデートでバグってパターンファイル更新が滞るなど結構ひどかった。だが近年は盛り返して、検出性能は一部逆転している様なので、再採用した。)

    CleanUp機能はリセーフにもあるのだが、機能拡張のスリープ機能や自動削除の範囲調節、ディスクスキャンと修復の自動実行はAVASTにしかなかったので、リセーフの競合しそうな機能はOFFして、AVAST続投。


    ■反省
     なんだかんだでデータとライセンスの移行に2週間ぐらいかかってしまった。
    ソフトのパッケージ掘り出したり、ディアクティベートの手段調べたりと大わらわ。代替PCの検討もスマホからだと画面が狭すぎて捗らないし。

    今思えば、PC不調の予兆はあったのだ。冷却ファンが唸りを上げる事がなくなっていたこと、時折画面の端にノイズ状のものが見え隠れしていた事。最近はライセンス混みでアプリごと引っ越ししてくれるソフトもある様です。動いているうちにDIAG/自己診断プログラムでチェックして原因を特定し、乗り換えを検討しとけば良かったと思います。

    転ばぬ先の杖じゃないけど、備えあれば憂い無しですわ。


    ■今、気をつけてる事
    ・SSDにデータを詰め込まない。容量の60%を超えた辺りからフラッシュメモリは急速に寿命が縮みます。元々書き換え寿命が短いのを、書き込み毎に別ページに書くことで寿命消費を分散させているので、空き容量が減ると分散先が特定領域に集中することになります。

    ・ドキュメントやダウンロードフォルダはHDDに移動
    (手順はちょっとややこしいですが、検索すれば出てきます。)

    ・問答無用でCドライブ(SSD)にインストールされるソフトは仕方ないですが、極力D:ドライブ(HDD)へインストール。

    ・間違ってもディスクキャッシュはSSDに設定したらあかん。

    ・最低でもディスクスキャンとウィルスフルスキャンは月1回は実行する。
    (自分は購入早々に、ディスクエラーが検出され修復しました。)




  • 【天文】PythonでStarNetを使う時の覚え書き

    2020-01-06 22:22

     StarNet++というWindowsアプリがあります。天体写真用の画像処理プログラムの一種で、ニューラルネットワークを使って、星像とその背景(にある星間ガスの光と)を分離するものです(*1)。ただしこのソフト、CPUがAVX以降に対応してないと使えません。自分のPCはAVX非対応ですが試したかったので、オリジナルのPython版StarNetを使ってみました。
    本記事は、その時の手順を揮発防止の目的でまとめたものです。天体写真の画像処理に古いPCを活用する事を考えておられる方の参考になれば幸いです。

    (*1:オリジナルは、Nikita Misiura(ニキータ・ミシウラ)さんがPython(言語)で書いたStarNetというプログラムです。通常、星の背景にある星間ガスの輝きは非常に暗いため、写真に残すには強調処理が必要です。ですが星も一緒に処理してしまうと、星像が明るくなりすぎてディティールが飛んでしまうため、通常は、手動/人力でマスクを作って星と背景を分離して処理します。StarNet++は、通常の天体写真とそこから星を消した画像を使って機械学習させた「重み」ファイルを使うことで、天体写真から星と背景を自動分離するプログラムです。)

    StarNet++とStarNetの違い

    ・StarNet++(Windowsアプリ)
    - 要64bitOS, 要AVX(Core iシリーズ 第二世代(SandyBridge)/AMD FX(Bulldozer)以降)
    - 出来合いの「重み」ファイルを用いた星像分離機能のみ。機械学習機能はない。
    - 頒布されている「重み」ファイルは、主に天体望遠鏡を使って撮影された画像から生成されたもの。
    - 頒布元:https://sourceforge.net/projects/starnet/

    ・StarNet(Python版オリジナル)
    - 要64bitOS(*2), 要SSE2以降(Pentium4/Athlon64以降)
    - 組み合わせるTensorFlowライブラリを、32bit版、SSE2版、AVX版、AVX2版, CPU+GPU版などから選べる。
    - 自分で撮って処理した画像で機械学習させることが出来る。
    - 頒布元:https://github.com/nekitmm/starnet

    (*2:自分は64bitOS環境しか持っていないので確認できませんが、32bit版のTensorFlowライブラリもリリースされており、32bit環境でも実行可能かも知れません。)

    (他に、学術用画像処理プラットフォームPixInsight用のプラグインも存在します。)

    処理速度について

     参考になるかは判りませんが、私が試した際の処理パフォーマンスについて書いておきます。Core i7 1.7GHz(4コア8スレ/Nehalem) RAM 8GB + Win10 Pro(64bit) + Python3.6.3 + TensorFlow 1.12(SSE2)で、16M画像一枚に要した時間は 26.3分でした。手動でマスク作るのとどっこいですが、その間、別の作業が可能なので まずまずの結果と考えています。

    SSE2とAVXの処理速度差が2~6倍、AVXとGPUの処理速度差が10倍以上あるみたいなので、AVX対応CPUなら4~13分、NVIDIA GPUなら30秒以下~1分ちょいで処理できるのではと思います。


    Python環境の構築

     現(2020/01/04)時点で公開されているStarNetのソースは、Python3.6用のもので、scipy 1.0を前提にした比較的古いコードです。既にPythonを使用されている場合は、ANACONDA NAVIGATORのcreateやPythonのvenvなどで、専用の仮想環境を構築されることをお勧めします。多分私よりPythonに明るいと思われるので自助努力を期待して、ここでは素のPython環境構築について説明します。(Anacondaの場合については、後で軽く触れます。)

    1.Python.orgから3.6.xの64bit版パッケージをダウンロードする

    - 32bit版Windowsの場合は、32bit用パッケージをダウンロードします。但し試せてないので、結果は保証できません。
    - Python3.7でも環境を構築できなくはありませんが、scipy 1.3以前のバージョンが使用できないため、ソース修正が必要になります。

    2.'D:\Python36'等の専用ディレクトリを作成し、インストールする

    (インストールオプションは、ALLユーザ/自分のみのどちかにするかは任意。インストール先は指定、PATHは通さない。他はデフォルトのまま)

    3.DOS Promptを開いて、先ほど作成した専用ディレクトリに移動します

    C:\Users\Guest>CD D:\Python36
    D:\Python36>

    4.pipを最新版にする

    D:\Python36>python -m pip install pip --upgrade

    - pipはインストーラとしての機能だけでなく、インストールされたモジュールの管理や、モジュール間の依存関係のチェッカーの機能も担っています。新旧のpip間でこれらの情報管理に齟齬が出る場合があり、古いpipでインストールしたモジュールが、新しいpipで更新/削除できない等のトラブルが起こる可能性があります。なので最初に最新に更新しておくのがセオリーの様です。

    5.scipy1.0をインストール

    D:\Python36>python -m pip install scipy==1.0

    - 現時点で入手可能なStarNetのソースは画像の入出力にscipy.misc.toimageオブジェクトを使用していますが、これがscipy 1.3から廃止になっているため、scipy 1.2だとワーニングが、1.3だとエラーが出ます。1.0を使うのが一番手間がかからないと思います。

    6.TensorFlowライブラリをインストール

    - 最初にCPUのSIMD拡張命令の対応状況を確認します。
     CPU-Z というCPU情報解析ツールを使うのが手っ取り早いですが、システムのプロパティから型番を得て、IntelあるいはAMDのサイトで調べる方法もあります。(大雑把には、Intelならcore i○-xxxxのxxxxが4桁の数字なら、AMDならFX(Buldozer)以降なら、AVXに対応しているはず。)

    - AVX版で良い場合は、

    D:\Python36>python -m pip install tensorflow==1.12

    - Anaconda環境でもtensorflowはpipでインストールしてください。
    - インストールするバージョンは1.12か1.13がベターです。1.14から推奨される呼び出し方法が変更になっていて後述するソース修正が必要です。1.5以降ではエラーが出ます。

    - GPU版を利用する場合は、

    - NVIDIA製GPUを利用している場合、CUDAドライバやCUDA Toolkitと併用することで、TensorFlow-GPUを使用してより高速に処理できる可能性があります。手順の詳細は'Tensorflow' + 'GPU'(+ 'NDIVIA')でググってみてください(私はGPUがNDIVIAではないので確認できません。自助努力でヨロ)。

    - 32bit版、SSE2版、AVX2版、CPU+GPU版を必要とする場合は、

    - GithubのTensorFlow-Windows-Wheelsから対応するTenserflowのパッケージを探します。
    - Python3.6環境で使うので、'py36'と表記のあるものを探します。
    - CPUがAVX2にも対応しているのであれば、'AVX2'と表記のあるものを使用した方がより高速に処理できます。
    - バージョンは1.12, 1.13がベターですが、1.14以降のバージョン番号が付いていても、以前のバージョンをSSE2や32bit環境用にリビルドしたものが混じっているので、それぞれのパッケージの表記を確認して、慎重にパッケージを選んでください。
    - 選んだパッケージをダウンロードして、'D:\Temp'等に保存します。

    - ダウンロードしたwheelパッケージのインストール(例)

    D:\Python36>python -m pip install D:\Temp\tensorflow-1.12.0-cp36-cp36m-win_amd64.whl

    7.他の必要モジュールをインストール

    D:\Python36>python -m pip install numpy==1.14

    D:\Python36>python -m pip install Pillow

    D:\Python36>python -m pip install matplotlib

    - numpy 1.17は今回使用するモジュールと互換がなくエラーが沸くので不可。1.14 ~ 1.16を指定してインストールします。


    Anacondaの場合

    1.ANACONDA NAVIGATOR 左手のアイコンから Environment をクリック
    2.三列ウィンドウ表示の真ん中のウィンドウの下辺にある + Createボタンをクリック
    3. Create New Environment ダイアログが開くので以下を設定する
    - Name:環境名(例: py36)
    - Pachages:Python 3.6を指定する
    -  Create  ボタンをクリック
    4.二列目のウィンドウの先ほど指定した環境名の右側の右向き▲ボタンをクリック
    5.表示されたプルダウンメニューから Open Terminal を選択


    6.表示されたDOS窓を以下のように操作する。

    (py36) D:\>CD D:\Python36

    (py36) D:\Python36>conda install scipy==1.0

    (py36) D:\Python36>conda install Pillow

    (py36) D:\Python36>conda install numpy==1.14.1

    (py36) D:\Python36>conda install matplotlib

    (py36) D:\Python36>python -m pip install tenserflow==1.12

     or

    (py36) D:\Python36>python -m pip install D:\Temp\tensorflow-1.12.0-cp36-cp36m-win_amd64.whl

    - 詳細は前項「Python環境の構築」を参考にしてください。


    StarNetの準備

    1.Python環境フォルダ下にStarnet用のディレクトリを作成し移動します。

    D:\Python36>MD Starnet
    D:\Python36>CD Starnet
    D:\Python36\Starnet>

    2.StarNetソースをGithubから取得する

    D:\Python36\Starnet>python -m pip install https://github.com/nekitmm/starnet.git

    あるいは
    https://github.com/nekitmm/starnetからzipファイルを取得し、書庫内のstarnet-master以下のファイルを、先ほど作成したディレクトリ以下に展開します。

    3.「重み」ファイルを取得する

    https://github.com/nekitmm/starnetの Readme.md の Weights for the network の項目にあるLINKから、学習済みの重みファイル書庫をダウンロードし、Starnetディレクトリに上書きで展開します。


    実行

    - Starnetディレクトリに処理対象の天体写真をコピーします。
    - 以下のコマンドをタイプしstarnet.pyを実行します。

    D:\Python36\Starnet>python starnet.py transform [処理対象画像ファイル名.拡張子]

    - 以下の様に、処理が進行すれば完了です。

    Restoring previous state of the model...
    Done!
    Open input image...
    Done!
    Transforming input image... 0%
    Transforming input image... 0%
    ...
    Transforming input image... 1%
    Transforming input image... 1%
    ...
    Transforming input image... 100%
    Saving output image...
    Done!
    Saving mask...
    Done!
    Total time taken: xx.x minutes

    - 入力ファイルと同じ階層に、同じ画像形式で
     入力ファイル名_starless.[拡張子](星無し背景画像)
     入力ファイル名_mask.[拡張子](星マスク画像)
     が作成されています。


    エラー対策

    ModuleNotFoundError: No module named 'モジュール名'

    - モジュールのインストールに不足がある場合に出ます。表示されたモジュールをインストールします。

    D:\Python36>python -m install [モジュール名]

    ただし、不足モジュールに'PIL'が表示された場合は'Pillow'をインストールします。(PILはPython Image Libraryの略で、現在その機能はPillowモジュールが担っています。)

    ImportError: cannot import name 'toimage' from 'scipy.misc'

    - scipyのバージョンが1.3になっている可能性があります。まずはPythonのバージョンを以下で確認して下さい。

    D:\Python36\Starnet>python -V
    Python 3.x.x

    - Python 3.6.x ならscipyを1.0にダウングレードを試みてください。

    D:\Python36\Starnet>python -m pip uninstall scipy

    D:\Python36\Starnet>python -m pip install scipy==1.0

    - 1.0にダウングレードできなかった場合は1.3未満のバージョンを試してください。ワーニングは出ますが実行可能です。1.3以降しかインストールできない場合や、Python 3.7.x の場合は、ソース修正が必要です。

    - 修正例

    #from scipy.misc import toimage
    from PIL.Image import forarray as toimage

    (対象:starnet_utils.py, test.py, train.py, transform.py)

    - Starnetのソースは、scipy 1.3から廃止されたscipy.misc.toimageオブジェクトを使用しています。Python3.7だとscipy 1.3が使用できる最古バージョンのため、エラーで実行できません。PIL.Image.forarrayオブジェクトで代用します。

    #toimage(output * 255, cmin = 0, cmax = 255).save('./' + image + '_starless.tif')
    output *= 255
    toimage(output.astype(np.uint8)).save(.save('./' + image + '_starless.tif')

    (配列:mask, all についても同様に処理する必要があります。)

    - scipy.misc.toimageには画像出力時の正規化機能がありますが、PIL.Image.forarrayには正規化機能はないため、uint8にキャストします。

    ImportError: DLL load failed: ダイナミック リンク ライブラリ (DLL) 初期化ルーチンの実行に失敗しました。

    - 実行不可能な命令を含むTensorFlowライブラリを使っている可能性があります。
    python -m pip install tensorflow で導入されるライブラリはAVX版です。)
    - CPUが対応しているSIMD拡張命令をご確認の上、適したライブラリを取得して(エラーが出たTensorFlowをuninstallしてから)インストールしてください。
    - TensorFlow-Windows-Wheelsで頒布されているパッケージのファイル名は、バージョンが同じならSSE2版、AVX版、AVX2版の別に依らず同じです。取得後に何版か判別はできないので、慎重に作業して下さい。

    WARNING:tensorflow:From ~:The name tf.trainable_variables is deprecated. Please use tf.compat.v1.trainable_variables instead.

    - TensorFlow 1.14から旧型式でのアクセスにワーニングがでます。

    - 修正例

    #import tensorflow as tf
    import tensorflow.compat.v1 as tf
    tf.disable_v2_behavior()

    - 明示的にV1形式を使用します。
    - TensorFlow 1.5~を使用している場合は、このワーニングに対処しても、他のエラーが出て実行できません。

    ImportError: DLL load failed: 指定されたモジュールが見つかりません。

    - TensorFlow 1.5や2.0を使用している可能性があります。1.5からライブラリの呼び出し方が変更になったので、対応するには手間がかかります。最新環境で最高のパフォーマンスを追求されるのなら止めませんが、単にStarNetを使うだけでしたら、TensorFlowのバージョンを下げることをお勧めします。

    (番外編)古いPCで実行しているが、どうにも遅すぎる

    - 諦める。
    - PCをNVIDIA製GPU搭載の最新機種にリプレースする。
    そっけない...
    ですが、ここに妙案が...
    - Google Colab上で実行することで、GPUアクセラレーション付きの仮想マシンを利用した事例がある様です。
    ただし、
    - Googleアカウントが必要です。
    - Google Driveに画像ファイルや重みファイルを置く必要があります。
    - ColabのJupyter Notebookからの操作になります。
    - Colab固有の流儀があり、簡単なソース修正が必要です。(ドキュメント)
    - ColabからGoogle DriveへのアクセスはIDベースになるため、入出力処理の変更が必要です。
    - ColabはAI研究/開発者向けのサービスです。今後、恒常的に利用できる保証はありません。

    では、良き結果が得られることを祈ります(-人-)numpy...