• 東北ずん子の電波党 デッキ開発部Vol.1 アネシエンジン

    2019-08-22 23:322


    0.はじめに




    閲覧ありがとうございます、東北ずん子です。




    もうすぐスタンダードはローテーションですね。恒例の最強電波決定戦の準備も粛々と進めているので、楽しみにしていてくださいね!




    さて、電波デッキ動画でのコメントで「一体こんなデッキどうやって思い付いているんだか」という趣旨のほめ言葉(?)をしばしばいただきます…



    ということで今回は、




    日夜MtG電波デッキを試行錯誤するクリエイター、駿平汰の「東北ずん子の電波党」、そのデッキ製作の裏側を見せちゃおうと、調整記事を書いてみました!



    初めてのことですので拙いかとは思いますが、温かい目で見守ってください。




    初回である今回取り上げるデッキは、処女作にして電波党発足のきっかけになった、アネシエンジンです!





    それでは、本編をどうぞ!




    目次


    0.はじめに
    1.邂逅
    2.アネシエンジン調整記
    3.後日譚その1
    4.後日譚その2
    5.おわりに

    ※本記事はカラデシュ~イクサランの相克およびカラデシュ~基本セット2019期のスタンダードのデッキに関するものです。



    1.邂逅




    ――― 世は、戦乱(イクサラン)
    はじまりは、このカード ―――





    イクサランの新カードが公開されましたよ!




    どうしたのずんちゃん。テンション高いね。




    見てください!







    イクサランは恐竜や海賊みたいな部族テーマを推してるからね。《鉄面提督ベケット》みたいなロードと相性がいいよね。まあ、カード1枚使う価値があるかはわからないけど。




    それだけではないんです!この手のクリーチャー・タイプをいじるエンチャントは時々出るのですが…






    《秘儀での順応》はそれらと比べて2マナも軽くなっているうえに、《奸謀》と同じく他の領域のカードにも影響を与えられるんです!




    へえ、ってことは








    この辺のカードにも対応してるんだ。コンボのにおいがプンプンするね。





    ええ。なので、面白い部族カードがないかと探しているところなのですが…




    …ふうん



    ―――時は流れ、イクサランの相克プレビュー―――




    イクサランの相克の新カードが公開されましたよ!




    今回もテンション高いね、またコンボ?




    見てください!








    追加ターンね。新しいキーワードの昇殿を持ってるね。で、これがどうかしたの?




    最近の追加ターン系のカードって、回収して連打できないように、唱えた後追放するものが多いじゃないですか?




    そうだね。簡単に再利用できたらまずいからね。「ずっと俺のターン」は禁句。




    ですが、この《時間流の航海士》は追放されないんです!何度も使いまわせるんです!無限ターンなんです!




    いや、追放されないといっても、ライブラリーの一番下だよ?連続で引き込むなんてそんな無茶な…




    じゃあ、デッキ全部引いちゃいましょう!!




    いや、もっと無茶な…って、あれ?




    どうしたんですか?




    …この間の、秘儀での順応の件なんだけどさ、スタンダードのカードプール見てたら結構強烈なの見つけちゃって。




    はい。




    このカードなんだけど、







    スフィンクスにコスト軽減と手札補充能力を与える、破滅の刻の神話レアですね!能力自体は強力なものの、支援するスフィンクスは基本的に重量級カードだから、デッキに大量に入れるわけにはいかず、あまり使われているのは見ませんが…



    《秘儀での順応》でスフィンクスを指定すれば、当然手札のクリーチャーもスフィンクスになるよね?




    ええ、あ、なるほど!この2枚がそろうとクリーチャーのコストが2マナ軽くなって、しかも場に出たときにプチ《嘘か真か》が使えちゃいますね!これはすごい!





    待って、それだけじゃないんだ。




    へ?




    このコンボが揃うと、2マナ以下のアーティファクト・クリーチャーは0マナで出せるようになるよね。で、場に出たときの能力で手札が増える。つまり、デッキに軽量アーティファクト・クリーチャーをたくさん入れておくと…



    デッキ全部引き込めますね。《アネシ》の能力で手札に入るカードは選べますから、連鎖も夢じゃないですね。




    そのうえで《時間流の航海士》に速攻をつける手段を用意すれば、無限ターンの完成だよ




    というわけで、作ってみたのがこのデッキなんだけど…








    序盤は軽量のアーティファクト・クリーチャー、通称ガラクタを並べて適当に耐えしのぐよ。




    ある程度ガラクタが並んだら、《宝物庫襲撃》を変身させて大量にマナが出る状態を作るよ。茶系のデッキなら《トレイリアのアカデミー》は強力無比だし、このコンボ、マナ食うからね。







    最後に、《秘儀での順応》《アネシ》をそろえて、デッキを引ききるよ。そのうえで《ハゾレトの指名》で《時間流の航海士》に速攻をつけて、そのまま能力を起動するよ。さすがに、昇殿は達成してるはずだから。






    《時間流の航海士》は効果を使うとライブラリーの一番下に戻るけど、コンボが完遂できればライブラリーはからのはずだから、一番下が一番上になるね。追加ターンのドローで《航海士》を出しなおして、って繰り返せば、無限ターンだね。



    ここまでやれば、もう何でもありなんだけど、最後は《アネシ》でぺちぺちなぐったり、《歩行バリスタ》や《忘れられた王族の壁》でダメージを飛ばし続けてフィニッシュだよ。






    《アネシ》はコンボパーツでありながら、自身のCIP能力で相方の《順応》を探しに行けますし、連鎖用のガラクタでありながら《バリスタ》や《王族の壁》は勝ち手段も兼ねてるんですね。《ハゾレトの指名》のデメリットも、デッキに戻る《航海士》には関係ないですしね。これは…




    うん、レシピ書きながら思ったけど、このデッキはさすがに回らな…




    最強ですね!これぞ現代によみがえったMoMA!まさにゼウス!ちょっとMOで回してきます!




    …え、いや、あの、ちょっと…




    あ、葵ちゃん、ありがとうございました!5-0してイゼ速掲載されてきますね!






    …行っちゃった。




    いくらなんでも単品で弱いカード満載のマグロデッキ、動かないよ…



    2.アネシエンジン調整記

    ―――数日後―――




    あ、ずんちゃん、どうしたの?




    あの後帰ってアネシエンジン回してたんですけど…




    ああ、やっぱ回らなかったか。




    いや、思ったより決まりました




    だよね…って、え、うそ。




    序盤はマグロとはいえ、2枚コンボなんでまあ。




    (というか、あんなもの本当に回すなんて正気の沙汰じゃないよ…)




    ところで、その、アネシエンジンってのは何?




    え?《羊頭スフィンクスの君主、アネシ》+《秘儀での順応》パッケージで自分のライブラリーを掘りつくす、皆さんおなじみアネシエンジンですよ?




    いやそんなの浸透してないよ。




    で、回してみて思ったのが、




    話続けるのね。




    まず、アネシ以外でアドバンテージとれるカードがないんですよね。《商人の荷運び》があるとはいえ、パーツをそろえるためにもう少しドローソースがほしいなと。



    次に、これだけアーティファクト満載でも《宝物庫襲撃》はなかなか裏返らないんです。だからいっそ抜いてしまいたいんですけど、そうなるとマナの捻出がなあ、ってなって。それから…




    それから?




    無限ターンはオーバーキルです。




    だよねー。





    結局《バリスタ》で十分かなってなっちゃいます。




    (でもそれじゃ、ただのバリスタデッキじゃ…)




    あとはいくつか試してみたいカードが。



    《財力ある船乗り》は、アーティファクト・クリーチャーではないですが、CIP能力で宝物トークンを作れるので、アネシエンジンが動いていれば実質0マナになります。序盤に出せば壁兼《アネシ》降臨用のマナ加速にもなります。







    序盤はガンジーもびっくりの無抵抗なので、もう少し除去がほしいですね。とはいえ、アネシエンジンが止まってしまうといけないので、ガラクタの枚数は減らせません。スロットを圧迫しないようなカードがあればいいんですけどね。




    あとはアドとれるようにドローカード、アーティファクトが並ぶので《解析調査》なんかは入れてみようと思います。








    なんか結構しっかり調整するんだね。




    動きはおもしろいですからね。




    あとはマナの問題か、もう少し軽い決め技があればね。




    またしばらく回してみます。


    ―――さらに数日後―――




    葵ちゃん!




    どうしたのずんちゃん




    新型のアネシエンジンができました!レシピはこんな感じです。








    へえ、サブカラー黒に変えたんだ。




    新境地です!




    ほう、《策謀家テゼレット》ね。







    このカード、マナ加速と除去を1枚でこなしてくれるんです。+能力を使えば、4→6マナへのジャンプができますから、《アネシ》を繰り出すのに便利です。盤面になかなか触れないので-能力の除去もありがたいです。あと、対戦相手は真っ先に彼を殴りに来るので、ライフを守るデコイの役割もありますね。



    《橋上の戦い》もライフ戻しながら除去できるね。ガラクタも並ぶから、ある程度のサイズまでなら対処できそう。でもこれ、新境地ってほどかな?








    ふっふっふ、甘いですね。ロイヤルミルクティーにコーラ混ぜるくらい甘いです。



    うわぁ、すっごい甘そう。




    こんど作ってあげますね。




    …いや、いい。話戻そ。




    このレシピの一番のポイントは、これらのカードです。








    …ごめん、よくわからない。




    簡単に言えばこれらのカードによって、必要なマナが大幅に減少したんです!




    それで《宝物庫襲撃》抜けたのか。でも、どうやって?



    詳しく説明しますね。まず、それぞれの能力ですが、《略奪者》は自軍のクリーチャーの死亡に反応して宝物トークンを出します。《回収者》のほうは、まあサクり台ですね、クリーチャーにもアーティファクトにも対応しているのと、能力の起動にマナがかからないのがミソです。



    次に彼らはクリーチャーなので、アネシエンジン下では合計1黒黒で展開できます。さらに、《煌めく障壁》が2体以上いれば、先に《回収者》を出し、《障壁》をサクって2マナ捻出、《略奪者》展開、とできます。黒ではなく青マナしか出ない場合も《船乗り》を使えば問題ないですね。



    この2枚が揃えば、黒か青マナが1点余っている状態から、アネシエンジンで展開したガラクタたちをマナに変換できるんです!あとはそのマナを使って《ハゾレトの指名》《時間流の航海士》を展開すればOKです。




    《途方もない夢》はアネシエンジンでこれらのパーツが同時にめくれ、一部が墓地に落ちてしまった場合の保険です。緑マナが必要ですが、宝物か《霊気拠点》《産業の塔》で捻出できます。



    …よく思い付いたね。




    《回収者》《略奪者》と《バントゥの碑》《誓いを立てた吸血鬼》の無限コンボを搭載した「黒単モニュメント」のリストを見て、思い付いたんです。








    あと、サクり台の候補としては、《貪欲な侵入者》とか《不死の援護者、ヤヘンニ》なんかもあるんですが、《回収者》なら《船乗り》や《アネシ》も宝物に変換できて、サイズも上がります。《途方もない夢》は、パーツが低パワーのクリーチャーであることを活かして《黄昏/払暁》もありですね。



    ほう。要するに、最終的にはたくさんのマナと特大の《回収者》ができあがるのね?




    そうですね。




    そしたらさ、









    フィニッシュこんなのどうかな?




    なるほどですね!どちらも墓地から使えるカードだから、アネシエンジンの途中で落としても問題ないですね。《心臓貫きのマンティコア》は能力なので対処されにくいのも強みですね。




    《木端/微塵》は除去としても使えるね。




    あとは《機知の勇者》なんてどうだろう。墓地に落としたいカードも増えてきたし、序盤の手札調整にも使えるよ。








    いいですね!




    あとはコンボパーツを直接サーチできる《首謀者の収得》とか。コンボキラー《失われた遺産》対策に各パーツを再度に1枚ずつ落としてスロット節約する使い方もできるし。







    じゃあそれらを踏まえて、また少し回してみますね!


    ―――後日―――






    葵ちゃん…




    どうしたの元気ないね。




    アネシエンジン、必要マナが少なくなったのはいいんですけど…




    何とか、余剰マナない状態でもフィニッシュまでつなげきれないかなあ、って。ちょっと試してたのは《金属ミミック》で《バリスタ》にカウンター多く乗せて、《障壁》を除去する、ってやつなんですけど…





    なかなか厳しいね。《煌めく障壁》を割れさえすれば、その1マナから《強気な回収者》展開して、ってできるけど。





    モダンまで広げても、2マナ以下のアーティファクト・クリーチャーで《障壁》をさくれるのは《電結の荒廃者》だけです。




    案外いないもんだね。モダンで組む?




    ご冗談を。






    だよね。




    そうだねえ…あくまでも基本的には余剰1マナを用意して、どうしてもマナが捻出できない時用のセーフティーネット、って位置づけにはなるけど…







    こんなカードがあるよ。








    《金属製の巨像》ですか?このデッキに入ってるアーティファクトはクリーチャーばかりですから、コストは軽減できませんよ?




    違う違う。




    《アネシ》の効果で墓地に落として、自身の回収能力のコストとして《煌めく障壁》をサクるの。






    …はっ。




    現スタン環境で、マナ一切使わずにアーティファクト処理できるカードはこれだけかな。もちろんアネシエンジンでのめくれ方に依存するし、あまり枚数は入れられないんだけど。お守りで1枚あってもいいんじゃない?




    なるほどですね!まさかこのカードをサクり台として使う日が来るとは…




    あとはガラクタ枠に、《歓待する構築物》。気休め程度だけど、掘れる枚数は増えるから多少は止まりにくくなるはず。






    ・・・



    と、そんなこんなで、動画投稿時の最終レシピはこの通りです。








    ざっくり振り返ってみましたが、構想は2018年1月の半ば、投稿が3月初旬と、およそ1か月半ほどの調整を経ています。ちなみにですが、2019年8月現在、寝かせたネタを除けば一番じっくりと調整したデッキですね。



    デッキの動かし方はすでに説明したとおりです。《アネシ》と《順応》をそろえてガラクタを展開しながらデッキをからにし、《無慈悲な略奪者》《強気な回収者》でそれらをマナとパワーに変換、最後は《心臓貫きのマンティコア》でフィニッシュです。それに加えて最終的なレシピでは、《金属ミミック》を並べ ることで《歩行バリスタ》をかき集めて相手を焼き切るプランができるようになったのが大きいですね。



    ちなみに当初使いたかった某美人海賊さんはベンチウォーマーとしてサイドボードにおります。MOで回す場合、いかんせんクリック数が多く、そのうえアネシエンジンでさんざんソリティアにつき合わされる対戦相手もしんどいので。ただ、猫ビートのようにライフがとんでもなく増えてしまうデッキなども あり、そういった相手には《マンティコア》や《バリスタ》だけでは焼き切れ ないため、速攻付与手段である《造反の代弁者、サムト》と一緒にサイドインしたりしていました。これは投稿した動画のおまけパートで見ることができますよ!






    そして、調整しているうちに「このデッキ、人からはどう評価されるのだろう?」と気になり、時間もあったのでなんとなく動画を作り投稿したのが、電波党の始まりです。当時は単発の予定で、まさかこんなに続けるなんて夢にも思っていませんでした。




    そう、あの事件が起こるまでは…



    3.後日譚その1




    葵ちゃーん!!




    どうしたの、いつになくテンション高いよ。




    アネシエンジンがね、




    イゼ速に載ったよ!




    は?




    http://www.izzetmtgnews.com/archives/61187




    URL音読する人初めて見た…




    とはいっても、私が勝ったわけではないんですが。




    あ、なんだ。




    …ほうほう、《マリオネットの達人》デッキとのハイブリッドだね。《アネシ》単体でも、《マリオネット》用のパーツを探しに行けるようになってるのか。







    ガラクタは必要最小限で、代わりに《マリオネット》を含む、複数のトークンを作り出せるカードが搭載されてますね。アネシエンジンみたいな連鎖は起こりにくいですが、その分堅実だし、単純にコスト軽減しつつ《嘘か真か》が複数回誘発するだけでも十分強力ですもんね。




    そしてこの記事に、関連動画としてアネシエンジンのリンクが載っていると。




    動画の再生数も伸びてきてます!なんかすごいですね!





    4.後日譚その2

    ―――その後も動画投稿を続け、ローテーション前―――




    ローテーションも近いので、最後に今季作ったスタンダードの電波デッキでトーナメントしません?




    じゃあ、初期に作ったデッキは、そのあと発売されたカードを検討していないから、レシピをアップデートしないとね。


    ・・・


    というわけで、ローテーション前の最終的なアネシエンジンのリストはこのようになっていました。







    細部の変更はありますが、投稿後の一番の収穫は《練達飛行機械職人、サイ》です!







    このカードのおかげでガラクタ1枚で《嘘か真か》2回分になります。彼が場に存在していれば、アネシエンジンが止まることは、まずありません!




    さらに、フィニッシュを《ミミック》+《バリスタ》にしぼり、回収手段を《屑鉄さらい》にしてみました。余ったガラクタが全部《バリスタ》になるようなものですから、よほどライフ回復に特化したデッキでもない限り、余裕をもって焼き切れますよ。






    5.おわりに




    東北ずん子の電波党 デッキ開発部、いかがだったでしょうか。




    文章の投稿は初になるのでいろいろと至らない点もあったかと思いますが、お楽しみいただけていれば幸いです。




    評判が良ければ今後も時々やってみようと思います。




    本編は以上となります。気に入っていただけ方、サポートいただければ今後の活動に役立てさせていただきます。







    それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!


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