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あぶない刑事を語る
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あぶない刑事を語る

2016-12-11 19:33
    @ファンとして一言
    テレビの初放映から今年で30周年を迎えた「あぶない刑事」。1月に公開された映画「さらばあぶない刑事」をもって、シリーズの完結が宣言されました。横浜を舞台に大下と鷹山という個性あふれるコンビが活躍するアクション刑事ドラマとして、テレビドラマ2シーズン、映画7本が制作され、多くのファンに愛されてきた作品です。

    このブログを書いている時点(2016/12)では、Amazonプライムでドラマが全話観ることができます。お、ちょっと観てみるか、と軽い気持ちで見始めたらドラマ全77話(S1,S2あわせて)を一気に観てしまいました。いやーどんはまりです。最初は1日1話ちょこちょこ観ようと思ってたんですけど、面白くてとまらなかったんです。さらに映画も全部見ました。約1月で。時間がない、時間がない、といいながら時間ってあるもんですね・・・

    自分はリアルタイムであぶない刑事を観てきた世代です。大ファンです。今回あらためて全部キチンと見直しましたが、やっぱり面白い!だから30周年を迎え、シリーズが完結した今、この作品の魅力を書いておこうと思いました。リアルタイム世代はもちろんですが、この作品を知らない若い世代にも興味を持ってもらえたらうれしいです。

    語るのは基本的にあぶない刑事シリーズ全般に共通していますが、今回は特に一番最初のテレビドラマ版「あぶない刑事」について語ります。全部一緒でいいかな、とも思ったのですが、今回見直してみると、ドラマ第2シーズンにあたる「もっとあぶない刑事」と映画版は、ちょっと作品のテイストが違うかなと。ですから他の作品についてはまた別の機会に書きます。どれが好きかと言われると、自分はこれから語る一番最初のドラマ第1シーズンの、タイトルそのまま元祖「あぶない刑事」が一番好きですね。

    @最初はそれほどでも
    最初のテレビドラマシリーズが日本テレビで放映されたのは86年。その頃自分はテレビ大好きな中学生でした。初めてこのドラマをパッと観た時の感想は「あーまたこんなの始まったのか。ワンパターンだなー」というのが正直な感想です。ホント生意気なガキですね。当時は刑事ドラマ全盛の時代で、似たようなドラマがたくさんつくられていて飽きてたんです。これは自分だけでなく世間的にもそういう空気で、人気シリーズだった「西部警察」が終了し、「太陽にほえろ」の人気も急落していたころでした。

    「どーせこんな感じのドラマだろ」と決めつけてしまった自分は、最初のほうあまりリアルタイムで観てないのです。

    じゃあ何が観ることになったキッカケかというと、野球中継だったりします。当時の日本テレビといえばゴールデンタイムは野球、巨人戦の中継が高視聴率だった頃です。自分も巨人の大ファンでして、野球中継が終わったあとチャンネルをつけっぱなしにしていた流れで9時からの「あぶない刑事」を観たのが、あれ?これおもしろいやん!となったキッカケでした。当時は娯楽と言えばテレビでしたから、観る気がなくてもとりあえずスイッチをいれておいたもんです。自分が観たかった番組を観た後、なんとなくそのまま次の番組を観てしまうということがよくあったのです。リアルタイム世代は似たような人がいるのではないでしょうか。巨人戦がなかったらこの作品に出会うことはなかったかも知れないですね。

    あぶない刑事の初回は86年10月5日。野球のシーズンオフにスタートしています。ですので、自分が見始めたのは結構遅く、翌年の4月頃の野球の開幕戦あたりでドラマを観てからでした。リアルタイムでは全51話の前半は観てないんですねよね。大ファンだといいながら、その面白さに気がつくまで時間がかかりました。では、そんな自分が「うん!これ面白い!」とひきつけられたのはなんだったのでしょうか。

    @キャラクターの魅力
    ひきつけられたのは、なんといっても大下勇次(柴田恭兵)の魅力でした。とにかくジョークのセンスがいい!他の刑事との会話、聞き込みのときに交わす言葉だけでなく、銃撃シーンや、逃走する犯人を追いかけるシリアスなシーンのときもジョークを軽やかに連発するキャラクターがとにかく面白い。それは大下勇次を演じた柴田恭兵の魅力でもあります。

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    容疑者「軽薄なおまえらとは人間の重さがちがうんだ」
    大下「何が人間の重さだ!悪かったな60キロで!」
              第1話「暴走」より
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    第一話から大下のジョークを抜き出してみました。ええと・・テキストにすると面白くないですね。何が言いたいのかというと、大下が言うジョークとは言葉が面白いだけではなく、そのセリフを言う柴田恭兵の表現力が素晴らしいということなんです。あぶない刑事の魅力を語る時にオシャレな会話という点がよく言われます。もちろん脚本のすばらしさもあるのでしょうが、いくあらオシャレな会話、言葉を用意しても、それを言ってハマる、サマになるのはまた別問題なのです。その点、大下勇次というキャラクターは、役者・柴田恭兵のセンスが抜群に生かされていると言えるでしょう。

    柴田恭兵さんのインタビューを読むと「ドラマは最初は堅いお話が多かったけど、自分としてはそこに笑いもいれたかった」そうで、いろんなアドリブやアイディアを出演者やスタッフの方と相談しながらとり入れていったとか。そのせいもあってか、ドラマの内容はハードボイルドなのに、笑いがミックスされるという空気になっています。

    笑いといえば所属する横浜の港署の刑事もクセ者ぞろいです。「今日結婚記念日で早く帰りたいんだ」と、いつも奥さんにせっつかれている吉井(山西道広)。不気味なアクションをみせる取り調べの名人田中(ベンガル)。そしていつも女の子と遊ぶことしか考えていない、初々しい若かりし頃の仲村トオル演じるその名も町田トオルなど、刑事課の全員が素晴らしいコンビネーションでした。

    そして忘れてならない浅野温子演じる少年課の真山 薫!今回は一番初期のドラマ版について語ってますが、シリーズ通してでいうと、どんどんコスプレが派手になっていくわ、キャラクターが崩壊してムチャするわなのですが、そこがまた面白い。浅野さんのサービス精神には頭が下がります。

    さらには初期のドラマでは上司役の近藤課長も大事。ハチャメチャな刑事たちの整理役として懐深い人物を、ベテランの中条静夫さんが見事な存在感で演じられていました。

    さて、そんなコメディ色が強い作品ですが、笑いの要素だけでは終わりません。ともすれば笑い一色になってしまう空気を一人でハードボイルドに戻すキャラクターがいます。そうです。大下の相棒、館ひろし演じる鷹山俊樹です。柴田恭兵の軽やかさとは対照的な、館ひろしがもつ存在感。銃を構えたとときに相手をにらみつける目、凶悪な犯人を目の前にしたときの迫力はドラマ全体の空気をシリアスな方向へ塗り替えます。あぶない刑事の魅力のひとつはこの硬軟の切り替えにあります。ハードボイルドという言葉をこれだけ体現しているキャラクターもなかなかいないません。これは館ひろしという今の役者さんにはない往年のスター性が生み出すものなのでしょう。

    さらに大下に負けずセリフが面白い。さきほど、「大下のジョークが面白いのは柴田恭兵の表現力があってこそ」と書きました。館ひろしも負けていません。女性に対する歯の浮くようなキザなセリフを言えるのは、その言葉を口にしてハマルのは館ひろしのダンディさゆえでしょう。そのダンディさに男は憧れたりします。大人の男を感じさせる魅力はやはりすばらしい。繰り返しになりますが、あぶない刑事のオシャレな会話の魅力とは、その言葉を口にして表現できる館ひろしと、柴田恭平の類いまれなるセンスのたまものです。そしてその二人にからむ港署の面々。このドラマは、愛すべきキャラクター達を観てるだけでも楽しいのです。

    @なくなってしまったもの
    舞台は横浜。物語の記号としての横浜ではなく、多くのシーンが現地でのロケーション撮影が行われ、その街並みを観ることができます。CG処理もいいのだけど、現実の風景を舞台に撮影した映像がみることができるというのも、ドラマの大きな魅力のひとつです。

    そこにさらに迫力あるアクションシーンが加わります。アイディア満載の銃撃戦、カーチェイス。逃走する犯人を追いかける柴田恭兵の独特の走り方は当時みんなが真似しました。そして館ひろしのノーヘルのバイクシーンも痺れます!サービス精神満点のシーンてんこ盛りです。

    ロケもアクションシーンも現在の映像作品ではグッと少なくなりました。ロケーション撮影はかなり制約が厳しいらしく、いろんな映像作品が申請してもなかなか許可が下りにくくなっているんだとか。アクションシーンも予算の問題もありますが、子供が真似するなどいろんな影響を懸念する声があって、なかなか撮影することができないそうです。

    様々な事情は理解できますが、正直な気持ちとしては「いろいろうるさい時代になったな」という感じでしょうか。自分としてはもっとロケ撮影ができる街であって欲しいですし、アクションシーンも見たいと思っています。

    銃撃戦があろうが、ノーヘルでバイクに乗ろうがそれはドラマの中の出来事です。そういうシーンがあるからといって、銃を撃ちたいとかノーヘルでバイクに乗ってもいいんだというわけではありません。現実には守らなければいけないルールがあり、そこから逸脱する夢をみること。つまりは非現実を楽しむのがドラマなのに、現実の倫理感をフィクションに持ち込むのって健全と言えるでしょうか。

    昔のほうが良かったというつもりはありません。現在でも素晴らしい作品はたくさん作られています。しかしドラマというものが様々な制約によって、窮屈になりすぎてはいないでしょうか。いい意味でも悪い意味でも「緩かった時代」の面白さがこの作品にはあるのです。

    @エピソードが連なるということ
    映画もつくられているシリーズですが、やはりドラマ版を観て欲しいです。ドラマは同じキャラクターが様々な表情をみせながら、多彩なエピソードが楽しめます。いつもは軽い大下がマジになったり、ダンディな鷹山があるときはくだけたジョークを連発するといった意外な姿をみせてくれたりします。事件も誘拐、殺人、護送、少年犯罪、組織犯罪、愉快犯、サイコパスなど多くのタイプのストーリーが展開されます。演出もコメディかと思えば、シリアスなものも用意されています。これは51話という多数の回数ゆえに、たくさんの脚本家、監督がこの作品に関わられているから広がった、ドラマならではの醍醐味でしょう

    あぶない刑事に限ったことではないですが、映画版はどうしても大味になるので、もし映画版しが観ていないのなら、いろんな味付けを楽しめるドラマ版を是非オススメします。

    @やっぱり二人
    いろいろ書いてきましたが、あぶない刑事は大下勇次と鷹山俊樹。最後にはこのコンビの魅力につきます。自分も当時ものすごく憧れました。それはファッションとかルックスではありません。普段はゆるくても、自分が信じることに対してはちゃんと行動できること。状況がピンチのときこそジョークを言って笑顔になれること。そんなカッコイイ大人になりたいな、とずっと思ってました。男が憧れる男っていうのは、そういうことなんです。

    ではみなさん、少しでもあぶない刑事を観ようと思ってもらえたならうれしいです。あぶない刑事観ようぜベイベー!

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