現実とプライドと、自身
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現実とプライドと、自身

2019-05-21 05:25

    或いは、違う話だ。

    その「帰ってきたウルトラマン、マットアロー1号発進せよ!」は、”問題ない作品”にするとしたら、どうだったか?

    その、「最初に死んだであろうランドセルの少女」を、主人公にして。
    冒頭のシーンは夢オチである。少女は夢の中で、大災害に巻き込まれた。
    その結果で、彼女は何かの強迫観念の様な物に晒される。見つけないと、危険だ。
    一方、世間には不穏な空気が。懸念されていた”怪獣”が出現し、危機的状況へ。
    防衛隊が出動し、その殲滅を目指すが、それは相手の反撃にあい、及ばない。
    危機的状況は拡大。その頃、少女はいざなわれる様に、何かの祠、それを見つける。
    呼びかけに応じて彼女がそこに有るアイテムを手にすると、光の巨人が出現する。
    その巨人は、少女の求めに応じて怪獣に挑み、そして倒し、消えていく。
    状況の打開。それはでも、何かの大いなる厄災、その始まりに過ぎなかった。

    とかなんとか。タイトルも、変えるべきだろう。

    ”この”改変の良い所は、見えてる範囲での犠牲者、それが居ない事だ。
    そして、或いはこの話の、最大の問題があった場所、でさえある。
    結局、この「ランドセルの少女」こそが、或いは庵野秀明氏、その”居る位置”で。
    彼自身、当時、”ここ”を救う事は出来なかったか、しなかった訳だ。

    ただ、だからこそ思う話で、この改変が当時可能だった?としたら、彼はそれを選んだか?と言うと、違う気がする。
    何故なら、”この”話はラストに続きがある。この先、暫くこの話は、一つの結末に至るまでは続けねばならない。
    ”今”の状態なら、単なる同人映像作品で終わりに出来るが、この先は暗中模索だ、安牌は何一つない、何かの上り坂でしかなく。

    それはそのまま、彼自身の未来、”それ”を示す訳だが。

    彼は、多分、良くも悪くも、「そこまでは希望しなかった」訳で。

    或いは目指していたのは、「円谷プロのスタッフ」に過ぎない。
    円谷英二氏の様に、会社を立ててリーダーとして、と言う訳では無く。
    しかし、それは残念ながら、拒否された。
    理由は?
    でも、考えると、実際には「単なる経済的な問題」だったのでは。

    ウチでは雇う余裕が有りません。

    当時も、実際には円谷プロの経営は、そんなに良くなかった。
    円谷氏自身ももう、故人に成っていた訳だし、カリスマに依存した経営は続かない。
    好きな事を仕事に!
    それでは利益が発生しない。求めたのは新たな円谷英二かもしれないが、そこまでは、彼には希望が無かった。
    円谷プロでは、内輪を切れないとしたら、新たなお荷物を抱える事は、出来なかった。
    そこはオフレコだ。そんな内輪の恥をわざわざ喧伝しても、悪い状況にしかならない。

    残ったのは単に、「なんで?」拒絶された事への疑念だけ、だ。
    助けてくれないんですか?

    それは、こっちのセリフだ。

    現場の当時の、内なる声、だろうか。


    何だか、まだ存命中の人物に対して、故人みたいな感覚には成ってしまう。
    演出家の増尾氏が亡くなられたそれは、彼ら、或いは「エヴァンゲリオン」にとっては、一つの終わり、なのかもしれない。

    ともかく現状、例の「場末のゲームセンター」それを救う方法それは、売れるゲームを創って提供する、”それだけ”だが。

    その方法が、円谷英二や庵野秀明の世界、”ここ”には無い訳だ。
    彼らがしていたのは、単に確実性の無い、利益性の低い博打でしかなかった訳で。

    もちろん?それは「あげちうの仕事」だ。
    「黄昏の狩人」それを書いたのは自分である。それは、結局はそう言う意味だった、ろうか。そして、当時はまだ、昭和天皇も居たのだ。

    とは言いつつも、自分も、ストリード、それを創って提供する位しか、今は出来る事が無いのだが。
    このシステムは「オーダー元」と「制作側」の二つが必要になる。人は、どっちか片方にしか居られない。

    この時、世界の誰一人として、偉大なる超人、そんな奴はいない訳だ。
    希望と見るか、現実と言う檻と見るかは人による。ともかく今の所はこれしかない。

    場末のゲームセンター店長に、「自分で創れ」それは言えないのだ。
    それは、大いなる誤解ではある。


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