• GP神戸前のスタンダード環境

    2015-11-10 04:09
    本番まで2週間を切ったGP神戸2015に向けて、環境理解のため今のスタンダード環境における自分の認識を書き記しておく。

    避けては通れないアブザンアグロ

    この環境を語る上で避けては通れないのが、環境の覇者アブザンアグロだ。

    StarCityGames.com Standard Open Philadelphia 2015/11/07 1st
    Matt Tumavitch アブザンアグロ

    土地 26
    2:《森/Forest》
    2:《平地/Plains》
    2:《梢の眺望/Canopy Vista》
    4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
    2:《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
    4:《乱脈な気孔/Shambling Vent》
    1:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
    1:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
    4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
    4:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》

    クリーチャー 20
    3:《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
    3:《棲み家の防御者/Den Protector》
    4:《包囲サイ/Siege Rhino》
    4:《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
    2:《風番いのロック/Wingmate Roc》
    4:《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》

    呪文 14
    4:《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
    1:《絹包み/Silkwrap》
    4:《アブザンの魔除け/Abzan Charm》
    4:《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
    1:《残忍な切断/Murderous Cut》

    サイドボード 15
    1:《風番いのロック/Wingmate Roc》
    2:《絹包み/Silkwrap》
    2:《究極の価格/Ultimate Price》
    1:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
    1:《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
    2:《強迫/Duress》
    2:《自傷疵/Self-Inflicted Wound》
    1:《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》
    3:《精神背信/Transgress the Mind》


    これがこの環境の典型的な純正アブザンアグロの形だ。
    1ターン目の始まりの木の管理人から5ターン目の風番のロックまで、中盤までのカードパワーは随一で、どこを引いても強い。
    PT戦乱のゼンディカーをこのデッキが制してからというものの、現在に至るまで主要な大会で活躍し続けている。
    3ターン目以降から凡そ7~8ターン目まで続くミッドレンジ戦に滅法強く、負けている盤面でもサイやギデオンなどのカードパワーで捲くれる力を持っているためこのデッキを愛用し続けているプレイヤーも多い事だろう。この間とある大会に出たら、9回戦中5回以上アブザンアグロ(亜種含む)とマッチアップをしたという知り合いが自分を含めて3人も居た上、さらにその大会のTOP8のうち6人がアブザンアグロなんて事もあった。
    大会に出たらどうやっても戦う事は避けて通れないし、デッキを考える上でも視野に入れざるを得ない。
    言い換えてしまえば、アブザンアグロに勝てる見込みが無いデッキではこの環境を勝ち抜いて行くのは厳しいのだ。
    もし、アブザンアグロを使わずに大会に出るのであれば、せめてアブザンアグロに対する勝率は5割以上は欲しい。

    アブザンアグロへの対策

    さて、アブザンアグロが環境を席巻しているなら、それに対してメタを張り「アブザンアグロに強いデッキ」を作ろうと努力するプレイヤーが居るのがメタゲームの常だ。
    対アブザンデッキへのアプローチとして試されてきた方法をいくつか挙げてみよう

    アブザンとは別の速度で戦う

    一つはアブザンとは違う速度で戦う事だ。ミッドレンジ戦では最高のカードパワーを誇るアブザンだが、それに付き合わなければ良い。つまり、アブザンより早いターンが有利なデッキで戦うか、逆に遅いターンが有利なデッキで戦うかだ。

    早いターンで勝負するデッキの代表格がアタルカレッドだ

    グランプリ・インディアナポリス2015 3rd
    Scott Kirkwood アタルカレッド

    土地 24
    4:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
    4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
    4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
    1:《進化する未開地/Evolving Wilds》
    2:《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
    5:《山/Mountain》
    4:《森/Forest》

    クリーチャー 20
    4:《鎌豹/Scythe Leopard》
    4:《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
    1:《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
    3:《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》
    4:《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》
    4:《棲み家の防御者/Den Protector》

    呪文 16
    4:《強大化/Become Immense》
    4:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
    4:《タイタンの力/Titan’s Strength》
    4:《アタルカの命令/Atarka’s Command》

    サイドボード 15
    3:《弧状の稲妻/Arc Lightning》
    3:《前哨地の包囲/Outpost Siege》
    3:《引き裂く流弾/Rending Volley》
    2:《焙り焼き/Roast》
    2:《乱撃斬/Wild Slash》
    1:《龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker》
    1:《龍爪のヤソヴァ/Yasova Dragonclaw》


    アタルカレッドは、アブザンアグロが威力を発揮するミッドレンジ戦に突入する前に有利な盤面を構築してしまい、そのままアタルカの命令によるダメージの底上げで殴り殺す、または相手が盤面を構築しきれないうちに強大化とティムールの激闘のコンボで無理やりライフを削りに行くなど、相手が有利な盤面になる前に勝負をつける事が出来るデッキだ。

    アタルカレッドの他にも、アブザン環境にあって局所的に流行った高速アグロデッキとして白黒戦士がある。

    第459回PWC 2nd
    スズキ ゴウ 白黒戦士ビートダウン

    土地 24
    4《平地/Plains》
    4《沼/Swamp》
    4《汚染された三角州/Polluted Delta(KT)》
    1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(KT)》
    1《吹きさらしの荒野/Windswept Heath(KT)》
    4《コイロスの洞窟/Caves of Koilos(OR)》
    4《乱脈な気孔/Shambling Vent(BZ)》
    1《大草原の川/Prairie Stream(BZ)》
    1《窪み渓谷/Sunken Hollow(BZ)》

    クリーチャー 21
    4《血に染まりし勇者/Bloodsoaked Champion(KT)》
    3《マルドゥの悲哀狩り/Mardu Woe-Reaper(FR)》
    4《血顎の憤怒鬼/Blood-Chin Rager(DT)》
    4《刃の隊長/Chief of the Edge(KT)》
    2《戦いの喧嘩屋/Battle Brawler(FR)》
    4《アラシンの先頭に立つ者/Arashin Foremost(DT)》

    呪文 15
    4《絹包み/Silkwrap(DT)》
    2《勇敢な姿勢/Valorous Stance(FR)》
    2《停滞の罠/Stasis Snare(BZ)》
    3《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BZ)》
    2《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor(KT)》
    2《荒野の確保/Secure the Wastes(DT)》

    サイドボード 15
    4《強迫/Duress(DT)》
    4《自傷疵/Self-Inflicted Wound(DT)》
    3《正義のうねり/Surge of Righteousness(DT)》
    2《苦痛の公使/Minister of Pain(DT)》
    2《墓刃の匪賊/Graveblade Marauder(OR)》


    こちらもアタルカレッドと同じく、序盤に有利な盤面を構築して押し切るのをメインの戦略としているが、白黒戦士ならでわの対アブザン戦略として、血顎の憤怒鬼による威迫付与があげられる。アブザンアグロは基本的に1ターンに1アクションのデッキであるため、ブロッカーも単体でのサイズが優れているクリーチャーが1~2体という盤面が多い。
    このため、威迫付与によってブロッカー不足になる事が多く、殴り合いで優位に立つことが可能となる。また、白いデッキであるという事を生かして、成長すると絆魂を得る始まりの木の管理人や、アグロに対する優秀なブロッカーとなりうる搭載歩行機械を手軽に除去できるのも利点となる。

    これら高速デッキは対アブザンに限らず、嵌れば高い爆発力を秘めているため恐らくメイン戦は最強の部類であると思われるが、反面サイドボード戦に難があり、存在と対処方法を十分に認知されてしまっている現在では大きな大会で姿を見る事が少なくなってきている。
    またこれら高速アグロが輝くには、何かブレイクスルーが必要になって来るのではないだろうか。

    さて、逆に遅いターンで戦うデッキだが、その代表格は緑エルドラージランプだろう。

    グランプリ・ケベックシティ2015 3rd
    Jake Mondello 緑赤エルドラージランプ

    土地 25
    14:《森/Forest》
    1:《山/Mountain》
    4:《ウギンの聖域/Sanctum of Ugin》
    4:《見捨てられた神々の神殿/Shrine of the Forsaken Gods》
    1:《荒廃した森林/Blighted Woodland》
    1:《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》

    クリーチャー 13
    4:《ジャディの横枝/Jaddi Offshoot》
    4:《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
    2:《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
    3:《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》

    呪文 22
    4:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
    4:《森の占術/Sylvan Scrying》
    4:《荒野の地図作成/Map the Wastes》
    3:《ニッサの巡礼/Nissa’s Pilgrimage》
    4:《爆発的植生/Explosive Vegetation》
    3:《面晶体の記録庫/Hedron Archive》

    サイドボード 15
    1:《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
    4:《大地の断裂/Seismic Rupture》
    3:《引き裂く流弾/Rending Volley》
    1:《破滅の昇華者/Ruin Processor》
    2:《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》
    2:《巨森の予見者、ニッサ/Nissa, Vastwood Seer》
    2:《カル・シスマの風/Winds of Qal Sisma》


    アブザンアグロは3~7ターン目で盤面を構築するデッキだが、このデッキは早くとも5~6ターン目に精霊龍、ウギンか龍王アタルカを降り立たせてからが勝負となるデッキだ。
    それまではジャディの横枝や搭載歩行機械など、さまざまな手段で耐えながらマナ加速をして、超強力なカードを戦場に降り立たせる下準備を行う。
    このデッキがなぜアブザンに対して優位に立てるのかといえば、採用しているカードのパワーが頭一つ抜けているからだ。
    マナさえ度外視すれば環境で最強の生物であるウラモグは言わずもがな、精霊龍ウギン1枚を取っても、アブザンアグロ相手に戦場に降り立って-5で盤面を更地にしてしまえばそのまま勝ててしまえる程の力を持っている。
    これらカードを出すために、序盤にきちんと耐える事が出来たら独壇場の戦場を作り出せるのだ。
    ただ、アブザンアグロには明確に有利であってもこのデッキには大きな問題がある。それは高速ビートダウンにへの耐性があまりにも低い事だ。
    シャイディの横枝と搭載歩行機械さえ対処してしまえば殆どマグロに近く、凡そ5ターン目までは殴り放題だし、ライフを詰められてる状況ではたとえウラモグやウギンが最速で着地したとしても相手に最後の一押しをされてしまう可能性が残る。
    結果、メタの趨勢次第では強いが、GPなどの長い大会ではそこら中に地雷が散りばめられている状態の中戦っていく必要があるため、やや不安定なデッキと言えるだろう。

    ここまで具体例を挙げて説明してきたとおり「別な速度で戦う」アプローチは一定の成果を挙げたが、同時にそれには問題点がある事も分かってきた。
    これらのデッキはある程度極端なつくりになっているため、一度環境に登場して対処方法が知れ渡ってしまうと、途端に勝ちづらくなる事だ。
    もちろん、早いデッキはブン回りで、遅いデッキはここぞのトップデッキでそれら問題点を補う事が出来るが、GPのような試合数が長い大会を戦い抜くには不安が残る。

    そこで登場した、もう一つのアブザンアグロに対するアプローチがこれだ

    アブザンアグロに強いアブザンアグロ

    何のことは無い、同型対決なら先手後手の差はあるとは言え勝率が5割程度なのだから、同型を出発点として「アブザンアグロに強いアブザンアグロ」を目指せば良いのだ。
    その一つの形が以下だ。

    第5期スタンダード神挑戦者決定戦 1st
    ワダ ヒロヤ 百蘭の騎士アブザン


    土地 26
    2 《森》
    2 《平地》
    2 《梢の眺望》
    1 《燻る湿地》
    1 《窪み渓谷》
    4 《吹きさらしの荒野》
    4 《樹木茂る山麓》
    4 《溢れかえる岸辺》
    4 《乱脈な気孔》
    2 《ラノワールの荒原》

    クリーチャー 22
    4 《始まりの木の管理人》
    4 《棲み家の防御者》
    3 《白蘭の騎士》
    4 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
    4 《包囲サイ》
    3 《風番いのロック》

    呪文 12
    4 《ドロモカの命令》
    4 《アブザンの魔除け》
    1 《残忍な切断》
    3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

    サイドボード
    3 《絹包み》
    3 《精神背信》
    2 《黄金牙、タシグル》
    2 《強迫》
    2 《究極の価格》
    1 《残忍な切断》
    1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
    1 《真面目な訪問者、ソリン》


    一見何の変哲も無いアブザンアグロに見えるが、同型対決を制するために、サイコロに負けて後手を取った場合でも土地サーチによって手番を入れ替える事の出来る百蘭の騎士がメインから3枚積まれている。
    このカードの採用によって、後手3ターン目に相手の土地が多ければ百蘭の騎士による土地サーチとランドセットで2マナ余らせた状態にする事が可能であるため、通常のアブザンアグロと比較して格段冴えた動きをする事が可能となっている。
    このために「そのままで大抵のデッキに対して強いアブザンアグロ」を使いつつも「同型でありがちな先手ゲーを緩和する」事が可能となっており、9回戦+シングルエリミ3回戦という長丁場だったこの大会を見事制する事が出来たのだと考えている。

    このほかに、現在に至るまでアブザンアグロは様々な亜種が登場している。

    GPT神戸(11月07日) 3rd
    ノムラ ヒデヒロ アブザンレッド

    土地 26
    2 《森》
    2 《平地》
    1 《山》
    1 《沼》
    2 《梢の眺望》
    2 《燃えがらの林間地》
    2 《燻る湿地》
    4 《血染めのぬかるみ》
    4 《吹きさらしの荒野》
    4 《樹木茂る山麓》
    2 《乱脈な気孔》

    クリーチャー 22
    4 《搭載歩行機械》
    4 《荒野の後継者》
    3 《棲み家の防御者》
    4 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
    4 《包囲サイ》
    2 《風番いのロック》
    1 《黄金牙、タシグル》

    呪文 12
    4 《アブザンの魔除け》
    4 《はじける破滅》
    3 《絹包み》
    1 《龍語りのサルカン》

    サイドボード 15
    3 《正義のうねり》
    3 《精神背信》
    2 《強迫》
    2 《自傷疵》
    2 《光輝の炎》
    1 《完全なる終わり》
    1 《嵐の憤怒、コラガン》


    これは以前からもちょくちょく見られた、アブザンアグロに赤を足す事によって、環境でも屈指の除去である、はじける破滅をタッチした形だ。相手が繰り出してくるであろうゼンディカーの同盟者、ギデオンを意識してかメインに龍語りのサルカンも採用されている。
    これまでアブザンの魔除けに頼っていた相手ファッティへの除去がはじける破滅でも可能になっているため、通常のアブザンアグロよりも除去性能が一段上がっており、よりアグレッシブに動く事が可能になっている。これも「アブザンに強いアブザン」の一つの形であろう。

    さらに、直近の大会ではこんな形のアブザンアグロも登場した

    StarCityGames.com Standard Open Philadelphia 2nd
    Hunter Nance アブザンブルー

    土地 25
    2:《森/Forest》
    1:《平地/Plains》
    2:《沼/Swamp》
    2:《梢の眺望/Canopy Vista》
    4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
    3:《汚染された三角州/Polluted Delta》
    1:《大草原の川/Prairie Stream》
    1:《燻る湿地/Smoldering Marsh》
    1:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
    4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
    4:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》

    クリーチャー 23
    4:《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
    2:《棲み家の防御者/Den Protector》
    4:《包囲サイ/Siege Rhino》
    4:《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
    2:《風番いのロック/Wingmate Roc》
    3:《放浪する森林/Woodland Wanderer》
    4:《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》

    呪文 12
    4:《アブザンの魔除け/Abzan Charm》
    3:《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
    3:《残忍な切断/Murderous Cut》
    2:《頑固な否認/Stubborn Denial》

    サイドボード 15
    2:《棲み家の防御者/Den Protector》
    1:《風番いのロック/Wingmate Roc》
    3:《絹包み/Silkwrap》
    1:《悪性の疫病/Virulent Plague》
    2:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
    2:《払拭/Dispel》
    1:《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
    1:《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
    2:《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》

    アブザンアグロに青をタッチする事で、メインから頑固な否認を採用し、更に多色になった利点を生かして収斂3以上で包囲サイを一方的に乗り越えつつ、警戒も持つために攻防一体の活躍が期待できる放浪する森林を採用している。青が含まれる事でサイドボードにミッドレンジ以降の後半戦に強い軽蔑的な一撃と、はじける破滅などの厄介な除去や相手のカウンター呪文に1マナで対処する事の出来る払拭を採用する事が出来るなど、本来苦手とする緑エルドラージランプやエスパーコンとロールなどの遅い速度で戦ってくるデッキへの耐性を得る事が可能となっている。
    同型戦に対して一歩先んじる事のできるクリーチャーと、遅い速度のデッキへの耐性としてのカウンターを採用し、アブザンの問題点を一挙に2つ解決する事が出来ているため、アブザン亜種の中ではエポックメイキングなデッキであろうと思われる。

    まとめ

    大会に出る上で避けては通れないアブザンアグロの隆盛は、結果的に「アブザンに強いアブザン」を模索するという「大アブザン時代」といっても差し支えの無い環境を作り出した。
    今後は根本的にアブザンに強く、更に極端な弱点の無いデッキを模索する必要があるだろう。
    その答えはまだ見えないものの、その一端を啓く道標として、デッキ製作に迷ったらこの記事を振り返ってみる事にしようと思う。更に俺以外にも、もし誰かの役に立てるのならば幸いだ。
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  • 戦乱のゼンディカー後の環境予想

    2015-09-30 02:09
    戦乱のゼンディカー後に有力そうなデッキの一覧を新デッキ考察用に書き留めておく。
    発売前の予想に過ぎないので実際どうなるかは分かんない。

    アブザンアグロ

    次の環境で真っ先に思い浮かぶデッキが主要パーツを殆ど失っていないアブザンで、その中でもクルフィックスの狩猟者使う必要が無かったアブザンアグロだった。このデッキはせいぜい羊毛鬚のライオンや思考囲いくらいしか失ったものはないし、ライオンに関しては荒野の後継者という、後継を託す事が出来るクリーチャーが存在する。
    占術ランドがローテーション落ちする次環境にあっても、白黒ミシュラランドが収録される事によって影響が軽微で済むのも追い風だ。
    中途半端なデッキなら問答無用で殴り殺せるくらいの速度があるし、自力もあることは既に明白なので環境初期はこのデッキを中心に回るんじゃないかな。

    アブザン大変異

    アブザンカラーのデッキと言えばアグロ以外にこちらも形を変えて続投するだろう。トカゲ+デンプロの組み合わせは健在だし、メタに上がってくると予想される準高速デッキのクリーチャーを一気に掃除できる衰滅を自ら打ち込めると言う強みもある。
    ただアブザンアグロほど前環境からそのまま持ち込める程ではなくて、クルフィックスの狩猟者やエルズペスといった貴重なアド源を失うことになるので、代わりを見つける必要はあるだろう。エルズペスの変わりは新オブニクシリスなんかは有力じゃないかな。何にせよ会場に行けば出会えそうなデッキ。

    ジェスカイウィンズ

    ゴブリンの熟練扇動者、かき立てる炎を失うものの、ジェイスで手札の質を上げつつカマキリの乗り手で殴りつつオジュタイの命令を構える、という動きは依然強いままなので次環境でも良く見る事になりそう。恐らくオジュタイを多めに取って雷破の執政を4枚積み、環境では貴重な2マナ3点火力である龍詞の咆哮を強く使えるドラゴン型が主流になるんじゃないだろうか。恐らく火力の基準が3点から2点に下がるので、カマキリの乗り手をこれまで以上に強く使うことが可能になるはず。ただ、アブザンと違ってこれまで使えていた占術ランドの代わりが青白バトルランドしか無い状態なので、序盤~中盤におけるマナベースの確保が若干の不安要素か。

    マルドゥミッドレンジ

    ローテーションによってこれまで各デッキを支えていた優良な除去が落ちてしまうなか、はじける破滅や完全なる終わりをこれまで通り使用することが出来るマルドゥは、新環境の花形とも言えるエルドラージや、英雄の破滅や払拭の光が落ちることによって相対的に強くなるPWに対しても明確な受けを用意することが出来る色になる。
    環境にドロモカの命令がどれだけ居るかによるけど、前哨地の包囲によって継続的アドバンテージを得つつアグロに対してもコントロールに対しても手数で押していけると言うのはこの色の利点だと思う。
    雷破の執政とコラガンを採用することが出来るので、ジェスカイと同じくらい龍詞の咆哮をうまく使うことが出来ると予想されるし、面晶体の記憶庫を良く見ることになるとすればコラガンの命令の価値も高まる。白黒ミシュランの恩恵にも預かれるし個人的には結構期待しているデッキ。ただ環境にいきなり重コントロールが登場すると一気にそのアドバンテージが失われる可能性があるので、ややバランスが悪いデッキではあると思う。

    緑エルドラージランプ

    多分絶対に登場するであろうアーキタイプ。動きとしては2ターン目に2マナでマナクリ、3ターン目に4マナのマナ加速呪文(多分、面晶体の記憶庫か爆発的植生)、4ターン目にランドセットから7マナでアタルカ叩きつけたり、6マナで破滅の伝道者出したりしながら時間稼いで、最終的にウラモグを10マナでキャストする動きじゃないかなと思う。獰猛達成しないまま書かざるものの視認って可能性もあるかな。
    大雑把なデッキとはいえカードパワーは他の追随を許さないので、いったん加速を許してしまうとそのまま相手を押し切れる力のあるデッキになると思う。
    反面良い壁が用意できないとマナ加速してる最中に殴り殺されたり、序盤のマナクリつぶされたり、マナ加速呪文をカウンターされてたりすると一気に勝利から遠ざかる脆さもあるデッキ。裏の勝ち筋を用意してきたり、ある程度コントロールできるようにしたり色んな型が試されるんじゃないかな。

    5色収斂コントロール

    戦乱のゼンディカーは全体的にカードパワーが低いと言われているけど、その中にあっても収斂カードは強力なものが多いし、そのために5色を目指す価値があると思う。と言うわけで、収斂をフィーチャーしたコントロールデッキが出てくると思う。
    鍵となるカードは恐らく白日の下に。色さえ揃えばだけど、5マナ以下のインスタント・ソーサリー・クリーチャーを擬似的に8枚体制にするこのカードは収斂デッキ作るなら4枚確定で入ると思っている。状況によって好きな呪文を打ち分けられる点もgood。
    問題はやはり色。多色地形の多くが姿を消す環境初期において、5色を安定して揃えるためのマナベースを構築するのは骨が折れるだろう。序盤がどうしても悠長になるのは否めない。しかしそれを乗り越えるだけの魅力はあるデッキだと思っているので、新環境にも遅からず登場するんじゃないかな。

    取り合えずこんな感じか。
    スゥルタイカラーでシディシが墓地を肥やしながらエルドラージを釣るデッキとか、放浪する森林を一番うまく使えるであろうティムールアグロとか、下生えの勇者加入によって色めき立っている硬化した鱗デッキとか、まだ思い当たる節は色々あるけど長くなってきたので割愛。取り合えず組んでみたいのはマルドゥか収斂コントロールなので、環境初期は試しにこの辺りを構築してみようと思う。











  • マジック・オリジン後のスタンダードデッキ -ナヤトークン-

    2015-07-16 02:43
    マジック・オリジン後に作ろうと思っているデッキを一つ紹介

    ナヤ・トークン

    [クリーチャー 12]
    道の探求者 3
    ゴブリンの熟練扇動者 4
    ピア・ナラーとキラン・ナラー 3
    鍛冶の神、パーフォロス 2

    [呪文 24]
    岩への繋ぎとめ 4
    荒野の確保 3
    アタルカの命令 3
    稲妻の一撃 4
    急報 2
    軍族童の突発 4
    かき立てる炎 4

    [土地 24]
    戦場の鍛冶場 4
    森 1
    マナの交流点 3
    山 6
    平地 1
    豊穣の神殿 1
    凱旋の神殿 4
    樹木茂る山麓 4

    [サイドボード 15]
    ドロモカの命令 2
    異端の輝き 2
    勇敢な姿勢 2
    弧状の稲妻 2
    前哨地の包囲 3
    対立の終結 2
    太陽の勇者、エルズペス 2

    赤白t緑のトークンデッキ。オリジンで期待している一枚であるナラー夫妻を活かせる形を目指した。トークンを並べてアタルカの命令で殴り勝つ動きや、パーフォロスを着地させた後にクリーチャーを並べる事によって一気にライフを削るバーン戦略が主な勝ち筋になる予定。

    メインから火力が11枚、インスタントタイミングで動けるトークンカードも5枚入っているため、本質的にはバーンデッキに近い。なので多分コントロールには強いと思われる。

    反面、サイズの大きなクリーチャーの除去を岩への繋ぎとめに頼っているのもあって、ドロモカの命令に対して弱い。前述の通り本質的にバーンに近いのもあって、サイでライフドレインしてくる上にドロモカの命令を使ってくるアブザンに対しては厳しい戦いを強いられそうな予感はする。そうなるとあんまメタにあってなくて微妙な気がしてくるんだけど、まあそれはおいおい改善していこう。

    ナラー夫妻は貴重な飛行戦力の供給源としても、アタルカの命令を抱えた時の爆発力を生み出すクリーチャーとしても、アーティファクトを投げ飛ばして最後の一押しとしても期待して3枚投入。結構いい働きしてくれるんじゃないかな。

    サイドボードはまだ環境がきちんと定義されていないのもあって少し曖昧。もう少しデッキの課題を明らかに出来たら、2枚刺しばっかじゃなくて課題の対策になるカードを集中させたい。

    このデッキはアタルカの命令を買ってナヤカラーにしたけど、やっぱ少し色のバランスに無理が出ているし、単純に赤白トークンの形でも良いかもれない。それでも十分ナラー夫妻の力は生かせると思うし。

    さて、環境初期は取り合えずこれ作って回してみようと思うけど、どうなるかな。