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(写真)「解釈改憲絶対反対」「閣議決定はゆるさない」と抗議の声をあげる人たち=6月30日、首相官邸前

 安倍政権は7月1日にも集団的自衛権の行使を容認して解釈で憲法を変える閣議決定を強行する構えです。30日夜、首相官邸前で抗議行動がおこなわれ、首都圏を中心に宮城、栃木、愛知、京都など全国から数万人(主催者発表)が駆けつけました。解釈改憲に反対する行動では最大規模に。「半日の休暇をとった」という32歳のサラリーマン、「友だちを誘ってきた」「就職活動を終えて参加した」という学生など、若い世代が目立ちました。官邸と国会周辺に夜遅くまで抗議の声がとどろきました。

 行動を呼びかけたのは「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」と、秘密保護法反対の大規模行動をつくってきた「怒りのドラムデモ」「東京デモクラシークルー」など。参加者が早い時間から集まったため、1時間くりあげて午後5時半から行動が始まりました。「戦争は遊びじゃない。人殺しだ」「また若者を殺す気か」「国民が主権者だ」などのプラカードをもった人たちが、8時になっても増え続け、官邸に続く歩道は400メートル以上にわたって身動きできない状態になりました。

 愛知県半田市から夜行バスで参加した会社員(25)は、「一部の政治家の少数意見で集団的自衛権の行使容認を決めようなんて許せない。国民大多数は反対です。政府が国民の声を聞こうとしなくても、私たちはデモなどで対抗していきます」

 インターネットの呼びかけを見て参加した東京都練馬区の大学生の女性(19)は「憲法は私たちの権利を守り、国を縛るものです。その憲法を戦争するために変えてしまう安倍首相は許せない。仲間と一緒に声を上げつづける」。

 京都府長岡京市から、友人と深夜バスに乗って駆けつけた男性(19)も大学生。「京都には米軍基地が新設されようとしています。日本を海外で戦争する国へ向かわせてはいけない。安倍首相には民意が聞こえないのでしょうか」と話しました。

 東京都稲城市の大学生の男性(20)も、抗議行動に参加するのは初めてです。「日本がこれまで築き上げてきた平和を壊されるのはたまらない。戦争に巻き込まれるのは僕らの世代。政府は、僕らの意見を聞くのが先でしょう」

 多くの人が「でかい行動で政府にダメージを与えたい」「家族や平和を守るために官邸前に来た」と話しました。

“殺し殺される国”にノーを
山下書記局長があいさつ

 首相官邸前の抗議行動には、日本共産党の山下芳生書記局長、笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員が参加しました。

 スピーチした山下氏は、安倍首相は、国民多数の反対の声に背を向けて、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をしようとしていると批判。これは、日本が海外で戦争することに他ならないとして、「戦場に立つのは、安倍首相でも、閣僚でもない。若者だ。一片の閣議決定で若者が血を流し、殺し殺される国にすることに、断じてノーの声をあげよう」と訴えました。

 30日付「日経」の世論調査で、20~30歳代の自民党支持率が先月より15ポイント低下したと紹介。「若者を戦場に送る政治を若者たちが拒否しはじめた。閣議決定の中止を求める声をあげ、国民共同の力で阻止しよう」と呼びかけると、大きな歓声と、ドラムの音が響き渡りました。