志位氏の質問は、安倍晋三首相が成立を狙う法案が、「平和安全法制」のニセ看板で日本を「海外で戦争する国」につくりかえる違憲立法で、戦争法案であることを浮き彫りにしました。
党がホームページに公開した動画は1日までに、党首討論が6万1千回超、質問動画は2日間合わせて4万6千回を超えて再生され、さらに伸び続けています。
1万3千件の「いいね」
中でも、ツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用した感想や分析、激励は短期間で大きく広がり、さらにそれが志位質問への関心を高めています。27日の志位質問終了直後には、ツイッターの「トレンド」(そのとき数多く投稿された言葉を自動リスト化したもの)に「志位さん」という言葉が入り、注目の高さを示しました。
フェイスブックでは、石川県の小原美由紀さん(50)が27日の志位質問の一部を書き起こした投稿に、1日の午後4時までに約1万3千件の「いいね」が寄せられ、7千件以上がシェア(転載)されています。
小原さんは友人らの「俺別に共産党に肩入れない…けど、今日の国会答弁の志位さんの力強さったらもう涙でる」「国会中継みながら悔し泣き」という感想とともに、政府が「後方支援」としている行為は「兵たん」であり武力行使と一体のものであることを志位氏が明らかにした部分の書き起こしを投稿しました。
質問は「とても筋が通っていて、首相答弁との対比が印象的」と小原さん。通常の100倍近い反響に「(法案に対して)今度ばかりは、という危機感を持っている市民が非常に多いのだと思う。大きな広がりは、希望。どうせ通ってしまうとあきらめるのではなく、知恵をつかってやれることはたくさんある」と話しました。
北陸中日新聞も1日付でとりあげました。
「立場違う」という人も
党本部には、党内外から100件を超える激励や感想がメールや電話で寄せられています。党員や支持者だけでなく、これまで党との接点がなかった人や、「立場は違うが」という人からも共感や激励が寄せられました。「短時間で的を射た内容ゆえ感動し、発言終了時には思わず大きな音で拍手をした」という人は「私は党員でも支持者でもないが」と前置きしながらも、2日間の討論を見て「首相も外相もまともにこたえられず、視聴者には問題点がどこにあるかが明らかになった」と感想を書いています。
「今まで政党にメールをしたことはない」という看護師の人は「よくぞ追及してくれました! なんとかこの法案が否決されることを願っています。憲法9条は世界に誇れる憲法だと思います」。
「自分は必ずしも自衛権の明記に反対の立場ではないが」という人は「現状国民に対して一番正直なのが共産党だという印象を持っている。なんとか安倍を追い詰めてほしい」と、立場の違いを超えて志位質問への共感が寄せられました。
「国民をだます法案」
「違憲立法とはっきりとよく言ってくれました。本当にその通り」という男性は、「総理の言っていることは理屈もあっていないし、国民をだます法案であり、無意味な日本語の羅列を聞いているうちに、国会議員としての資格まで疑う」と安倍首相を批判しました。戦争法案の正体をあぶりだした、理論的な追及も感心、感動を呼びました。
「志位委員長の追及が最も議論の本位をついており、唯一討論といえる討論だった」という男性は、志位質問がイラクに派遣された自衛隊の宿営地が「非戦闘地域」であっても砲弾を受けていたことや、帰還後の自衛隊員の自殺など具体的事例を出して討論したことへの感心を語り「『戦争の進め方法案』を廃案に」と話しました。
志位質問は、究極の米国従属の政府が集団的自衛権で米国と海外に踏み出すことがいかに危険かという、集団的自衛権問題の核心を突きました。
「アメリカが歴史的に侵略戦争、先制攻撃をやってきたか、そのアメリカに、日本がいかに追随してきたかよくわかった。そのアメリカと一緒に戦争をやろうというのですから」(埼玉県の男性)、「いかに日本政府がアメリカべったりで、危険な姿をしているか、わかった。いくら質問しても、まともに答えられない欺瞞(ぎまん)と詭弁(きべん)の安倍内閣は本当に許せない」(神奈川県の男性)などの感想が次々寄せられています。