閉じる
閉じる
×
「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が5日に東京・新宿駅西口で行った新春大街頭宣伝で、日本共産党の志位和夫委員長が行ったスピーチは次の通りです。
みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声、拍手)。共産党の志位和夫です。
昨年、9月19日に安倍政権は安保法を――私たちは戦争法と呼んでおりますが、強行いたしました。許し難い暴挙ですが、これに反対するたたかいを通じて、大きな希望が見えてきたのではないでしょうか。国民一人ひとりが、主権者として、自分の頭で考え、自分の言葉で語り、自分の意思で行動する、市民革命的な動きの始まりと言っていいような素晴らしい運動が起こり、そして「市民連合」が生まれたことを、私は心からうれしく思います。(指笛、拍手)
戦後初めて「殺し、殺される」 現実的危険――南スーダン、イラク、シリア
みなさん。戦争法ばかりは、通ってしまったからといって、あきらめるわけにいきませんね(「そうだ」の声、拍手)。そのままにしておくわけにはまいりません。
戦争法が強行された状況を、もう一回、大本から考えてみたいと思うんです。私は、二つの危険が今、目の前にあると思います。
第一は、日本の自衛隊が、戦後初めて外国人を殺し、戦死者を出すという現実的な危険が生まれているということです。
どこが危ないのか。アフリカの南スーダンにPKO(国連平和維持活動)として派兵されている自衛隊の任務が拡大されて、「駆けつけ警護」を追加されようとしています。武器の使用が大幅に緩和されることになる。武力紛争が続いているところで、一方の側に立って介入したら、戦闘行為そのものになるじゃありませんか。(「そうだ」の声)
自衛隊員が少年兵を撃ってしまったら、取り返しのつかないことになるではありませんか。
そして(過激組織)ISの問題です。いま、(米国などが)ISに対する空爆を強化していますね。私は、ああいう空爆の強化では問題は絶対に解決しないと思います。(「そうだ」の声、拍手)
ところが、米国が対IS軍事作戦への自衛隊の軍事支援を要請してきたらどうなるでしょう。戦争法があるいまとなっては、断れない。自衛隊が、対IS軍事作戦に動員されて、「対テロ戦争」を行う。こんな恐ろしいことはありません。日本が憎悪の連鎖に組み込まれることになる。日本国民がテロの標的にされることになる。
南スーダン、イラク、シリアが、「殺し、殺される」初めてのケースにされようとしていますが、こんな道は断じて許してはなりません。(「そうだ」の声、拍手)
立憲主義破壊――戦争国家、 独裁政治への道を絶対に許さない
第二の問題は、立憲主義の破壊という問題です。戦争法を強行するさいに、安倍政権は、従来の憲法解釈を百八十度ひっくりかえして、立憲主義を壊しました。
立憲主義とは何か。どんなに多数を持っている政権党であっても、憲法という枠組み、ルールは守らなくてはいけません。これが立憲主義です。これを無視して、権力が暴走を始めたらどうなるか。独裁政治の始まりではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
これは、誇張でもなんでもありません。安倍政権が沖縄に対してやっている無法なあのやり方、独裁政治そのものじゃありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
みなさん、戦争国家、独裁政治への道は、絶対に許すわけにはいかない。
ですから、みなさん、戦争法は廃止しなくてはなりません(「そうだ」の声、拍手)。安倍政権は11本の法案をまとめて強行したわけですから、こちらも11本まとめて、きれいさっぱり廃止に追い込もうではありませんか。(口笛、大きな拍手)
参院選で野党が結束してたたかい、 自公と補完勢力を少数派に転落させよう
そしてみなさん、そのためには、まずは参議院選挙の審判が重要です。政治が間違ったことをやったら、主権者のみなさんが罰してください。憲法破りの政治をやった自民、公明に退場の審判を下して、参議院で自民、公明とその補完勢力を少数派に転落させようじゃありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
そしてそのためには、野党が結束することが必要です。バラバラでは勝てません。(「そうだ」の声、拍手)
とくに全国32の1人区、そのすべてで、真剣な協議をおこない、しっかりした合意をつくって、野党共闘を実現していきたい。
先ほど、熊本からの発言がありました。熊本が市民・野党統一候補の第1号になりました。熊本では絶対に勝ちたいと思うけれども、熊本のような筋の通った野党共闘の流れを全国に広げて、32の1人区全部で自民党を落とそうじゃないですか(「そうだ」の声、口笛、大きな拍手)。私たちもそのために頑張ります。
好き嫌いを乗り越えて、 大義のために手を結ぼう
今、一部から「共産党アレルギー」という声も聞こえてまいります。私たちも共産党への拒否感をなくすために努力したいと思いますが、やっぱりみなさん、今、日本の政治は、独裁政治を許していいかどうかの分かれ道ですから、好きだの嫌いだのと言っている時ではないのではないでしょうか。(笑い、大きな拍手)
戦争法を廃止し、立憲主義を回復するという大義にたって、好き嫌いを乗り越えて、みんなで手を結ぼうじゃないかということを訴えて、私たちも頑張り抜くことをお誓いして、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(口笛、歓声と大きな拍手)
みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声、拍手)。共産党の志位和夫です。
昨年、9月19日に安倍政権は安保法を――私たちは戦争法と呼んでおりますが、強行いたしました。許し難い暴挙ですが、これに反対するたたかいを通じて、大きな希望が見えてきたのではないでしょうか。国民一人ひとりが、主権者として、自分の頭で考え、自分の言葉で語り、自分の意思で行動する、市民革命的な動きの始まりと言っていいような素晴らしい運動が起こり、そして「市民連合」が生まれたことを、私は心からうれしく思います。(指笛、拍手)
戦後初めて「殺し、殺される」 現実的危険――南スーダン、イラク、シリア
みなさん。戦争法ばかりは、通ってしまったからといって、あきらめるわけにいきませんね(「そうだ」の声、拍手)。そのままにしておくわけにはまいりません。
戦争法が強行された状況を、もう一回、大本から考えてみたいと思うんです。私は、二つの危険が今、目の前にあると思います。
第一は、日本の自衛隊が、戦後初めて外国人を殺し、戦死者を出すという現実的な危険が生まれているということです。
どこが危ないのか。アフリカの南スーダンにPKO(国連平和維持活動)として派兵されている自衛隊の任務が拡大されて、「駆けつけ警護」を追加されようとしています。武器の使用が大幅に緩和されることになる。武力紛争が続いているところで、一方の側に立って介入したら、戦闘行為そのものになるじゃありませんか。(「そうだ」の声)
自衛隊員が少年兵を撃ってしまったら、取り返しのつかないことになるではありませんか。
そして(過激組織)ISの問題です。いま、(米国などが)ISに対する空爆を強化していますね。私は、ああいう空爆の強化では問題は絶対に解決しないと思います。(「そうだ」の声、拍手)
ところが、米国が対IS軍事作戦への自衛隊の軍事支援を要請してきたらどうなるでしょう。戦争法があるいまとなっては、断れない。自衛隊が、対IS軍事作戦に動員されて、「対テロ戦争」を行う。こんな恐ろしいことはありません。日本が憎悪の連鎖に組み込まれることになる。日本国民がテロの標的にされることになる。
南スーダン、イラク、シリアが、「殺し、殺される」初めてのケースにされようとしていますが、こんな道は断じて許してはなりません。(「そうだ」の声、拍手)
立憲主義破壊――戦争国家、 独裁政治への道を絶対に許さない
第二の問題は、立憲主義の破壊という問題です。戦争法を強行するさいに、安倍政権は、従来の憲法解釈を百八十度ひっくりかえして、立憲主義を壊しました。
立憲主義とは何か。どんなに多数を持っている政権党であっても、憲法という枠組み、ルールは守らなくてはいけません。これが立憲主義です。これを無視して、権力が暴走を始めたらどうなるか。独裁政治の始まりではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
これは、誇張でもなんでもありません。安倍政権が沖縄に対してやっている無法なあのやり方、独裁政治そのものじゃありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
みなさん、戦争国家、独裁政治への道は、絶対に許すわけにはいかない。
ですから、みなさん、戦争法は廃止しなくてはなりません(「そうだ」の声、拍手)。安倍政権は11本の法案をまとめて強行したわけですから、こちらも11本まとめて、きれいさっぱり廃止に追い込もうではありませんか。(口笛、大きな拍手)
参院選で野党が結束してたたかい、 自公と補完勢力を少数派に転落させよう
そしてみなさん、そのためには、まずは参議院選挙の審判が重要です。政治が間違ったことをやったら、主権者のみなさんが罰してください。憲法破りの政治をやった自民、公明に退場の審判を下して、参議院で自民、公明とその補完勢力を少数派に転落させようじゃありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
そしてそのためには、野党が結束することが必要です。バラバラでは勝てません。(「そうだ」の声、拍手)
とくに全国32の1人区、そのすべてで、真剣な協議をおこない、しっかりした合意をつくって、野党共闘を実現していきたい。
先ほど、熊本からの発言がありました。熊本が市民・野党統一候補の第1号になりました。熊本では絶対に勝ちたいと思うけれども、熊本のような筋の通った野党共闘の流れを全国に広げて、32の1人区全部で自民党を落とそうじゃないですか(「そうだ」の声、口笛、大きな拍手)。私たちもそのために頑張ります。
好き嫌いを乗り越えて、 大義のために手を結ぼう
今、一部から「共産党アレルギー」という声も聞こえてまいります。私たちも共産党への拒否感をなくすために努力したいと思いますが、やっぱりみなさん、今、日本の政治は、独裁政治を許していいかどうかの分かれ道ですから、好きだの嫌いだのと言っている時ではないのではないでしょうか。(笑い、大きな拍手)
戦争法を廃止し、立憲主義を回復するという大義にたって、好き嫌いを乗り越えて、みんなで手を結ぼうじゃないかということを訴えて、私たちも頑張り抜くことをお誓いして、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(口笛、歓声と大きな拍手)